登録日:2010/03/10(水) 14:05:47
更新日:2023/08/11 Fri 10:12:59NEW!
所要時間:約 3 分で読めます
▽タグ一覧
サリエリ 音楽 クラシック音楽 作曲家 音楽家 fateサーヴァントネタ元項目 悲運 不遇 アマデウス イタリア アントニオ・サリエリ モーツァルトを殺した男←その事実は、苦労した努力家にして、無実な善人 モーツァルト無双 モーツァルトの思い込みと勘違い
アントニオ・サリエリ(1750年8月18日 - 1825年5月7日)とは、イタリア出身のオーストリアの作曲家である。
通称「モーツァルトを殺した男」
生涯
1750年、イタリアのレグナーゴで生まれる。
幼少の頃から音楽の才能を発揮し、1766年にはウィーンの宮廷に招かれた。
ウィーンではオペラと室内楽、宗教音楽によって成功し、1788年には宮廷楽長に就任する。
高い地位を獲得した彼は、ハイドンなどの著名な作曲家と交流し、
また教育者としてベートーヴェン、シューベルト、リスト、モーツァルトの息子フランツらを指導した。
また、ニューイヤーコンサートで有名なウィーン楽友協会の黄金ホールの設計に携わる。
晩年は痛風と視力低下、後述の身に覚えのない噂に悩まされる。
1825年、死没。
スキャンダル
サリエリについて最も有名なのは、オーストリアの作曲家・モーツァルトと対立したことである。
1820年代のウィーンでは、サリエリがモーツァルトの作品を盗作したり、モーツァルトを毒殺したという噂が流れた。
このスキャンダルを元に、劇詩「モーツァルトとサリエリ」が発表される。
しかしこれは、当時のウィーン音楽界におけるイタリア・オペラ派とドイツ・オペラ派の対立の中で、
長年宮廷楽長だったサリエリ(イタリア人)を陥れるためのものだったと言われる。
晩年、病身の彼はイタリアの作曲家・ロッシーニに「モーツァルトを本当に殺したのか?」と面と向かって尋ねられても、毅然とした態度で否定したり、
弟子のモシュレスに自らの無実を訴えたりした。
しかしますます疑念を抱かれてしまい、モシュレスには日記に「絶対あいつ毒殺したな」と書かれてしまう。
これらの事から、今日に至るまで彼は「モーツァルトを殺した男」と呼ばれる。
作品
現在、彼の作品はなかなか演奏されない。少ないながら、アルバムやオペラのDVDが発売されている。
【ダナオスの娘たち】
1784年、パリのオペラ座で初演されたオペラ。後述の「タラール」と共に、彼を人気作曲家にした作品。
【タラール】
同上。
他、多数のオペラ、室内楽、宗教音楽作品がある。
その他
経済的に成功した彼は音楽教育や慈善活動に熱心で、弟子からは一切の謝礼を取らず、才能ある弟子や生活に困る弟子には支援を惜しまなかった。
また、職を失って困窮する音楽家やその遺族の為に互助会を組織し、慈善コンサートを毎年開催した。有力諸侯に困窮者への支援の手紙を書くなどもしている。
イタリア出身の為、最後まで流暢なドイツ語が話せなかった。
モーツァルトは生前、「自分がウィーンで高い地位に付けないのはサリエリが邪魔しているから」と語っていた。
サリエリが巻き込まれたイタリア・オペラ派とドイツ・オペラ派の対立の原因は、ロッシーニのオペラが人気になったため。
そのロッシーニに前述の質問をされたサリエリは涙目である。
実際には、モーツァルトの曲がサリエリに評価されたり、サリエリ指揮で演奏されたことも多い。
モーツァルトの妻コンスタンツェが出席しなかったとすら言われるモーツァルトの葬儀にもサリエリは参列していたし、
生後4ヶ月で父を亡くしたモーツァルトの息子に指導をつけたのもサリエリだったのだ。
映画「アマデウス」はサリエリの噂を元に製作されている。
[#include(name=テンプレ2)]
この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,8)
[#include(name=テンプレ3)]
▷ コメント欄
- ちょうど二作品で話題になってるサリエリさんの今後に期待。 -- 名無しさん (2018-04-14 19:55:05)
- きれいなサリエリさんと言って思いつくのは舞台『COMPOSER』。全く負の面がなくモーツァルトとも絡まないのでシューベルトやベートーベンを気遣ういい先生として描かれている。 -- 名無しさん (2018-05-05 19:37:41)
- 仮に「モーツァルトを殺したのは私だ」と言ったのが本当だったとしても、それは結局「彼ほどの天才を不遇のまま終わらせたのは我々先輩作曲家達の責任だ」という程度の意味だったのだろう。 -- 名無しさん (2022-03-29 22:04:11)
- この人モーツァルトを殺す理由ないよね。音楽的才能への嫉妬に狂うような人ならベートーヴェンとかだって殺さなきゃならないし。成功者だからか人格者というか、色々余裕がある感じ。むしろ貧乏人のモーツァルトが嫉妬してあることないこと吹聴してたんじゃないかと思う。 -- 名無しさん (2022-03-29 22:19:15)
- 調べれば調べるほどマジでいい人だし、可愛い逸話もそこそこある -- 名無しさん (2022-03-30 00:08:56)
#comment
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧