お飾り王妃になったので、こっそり働きに出ることにしました

ページ名:お飾り王妃になったので_こっそり働きに出ることにしました

登録日:2023/02/22 (水) 02:24:15
更新日:2024/07/05 Fri 10:48:51NEW!
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昼は町で給仕係! 夜は寝床でうさぎを溺愛!?

どうせ『お飾り』の王妃なら、好きに生きたいと思います♪



概要

『お飾り王妃になったので、こっそり働きに出ることにしました』とはビーズログ文庫から発売しているライトノベル。全7巻。
著者は『竜の王子とかりそめの花嫁』などの富樫聖夜。
イラストレーターはまち。


小説投稿サイト『カクヨム』にて1巻の途中までが公開されている。
試し読みをしてみてから購入を検討した方が良いだろう。ただ物凄くいい所で試し読みは終わるが。


コミカライズ化されており、『コミックウォーカー』と『ニコニコ静画』にて連載中。既刊3巻。
作画担当は封宝。
コミックウォーカーにて3話までと最新話は無料で閲覧できる。


ボイスドラマ化しており、ボイスドラマ配信サイト『mimicle』で配信中。


あらすじ

主人公のロイスリーネは小国の第二王女。
ある日、強国のルベイラ国王ジークハルトの元へ嫁いだのだが、国王は一度も王妃の寝床に現れず、ロイスリーネはお飾りの王妃になってしまった!
実はジークハルトには元平民の恋人がおり、その人の元へ毎夜訪れていたのだ。
それどころかロイスリーネを離宮へ隔離し、公務以外で離宮から出るのを禁じてしまう。


しかし軟禁状態に耐えられなかったロイスリーネは、王族用の秘密通路を通り城下町へ働きに出る事に――


一方でロイスリーネの知らないところで、王妃暗殺計画が動いており――


主な登場人物

  • ロイスリーネ・エラ・ロウワン

CV:松井恵理子
本作の主人公。元ロウワン国王女で現ルベイラ王国王妃。18歳。
黒髪ロングで緑色の瞳をした可愛らしい女性で、外見大人しそうな美少女。
だが実際は明るく行動的で、思いついたら即行動してしまうお転婆姫。
後述の影響で直感が鋭い。


城下町の食堂『緑葉亭』で働く時は『リーネ』と名乗っている。
王族……それも王妃が平民に混じって働く事に躊躇わないのは、母親が元平民であり、
彼女は定期的にお忍びで城下町に繰り出しており、その時に幼いロイスリーネに給仕の仕事をさせた事があったのが原因。


彼女の国は魔法使いと、特別な力『ギフト』を持つ女性がたくさん輩出される国である。
ロイスリーネ以外の身内の女性は皆ギフト持ち、男性陣も優秀な魔法使い。
なのにロイスリーネだけはギフトを持たず、魔力はあっても魔法が使えず、周囲の臣下から「期待外れ」と言われて育った。
それでも捻くれず育ったのは、家族が愛してくれたからである。
お飾り王妃と分かっても不倫や離婚しようとしないばかりか、ジークハルトに文句を言おうとしないのは、
ひとえに「期待外れの姫である自分が、ロウワン国の役に立つにはこの結婚しかないから」と思っているからである。

『還元』『神々の寵愛』の二つのギフトを持つ異例の存在。
しかしロイスリーネは生まれながらにこの二つのギフトを無意識に使っているため、気付いていない。


『還元』のギフトはその名の通り、「元に戻す」という効果がある。
彼女に近づく魔法は魔力に戻ってしまうし、剣で攻撃すれば砂鉄に分解されてしまう。
ただロイスリーネ自身はこのギフトに長年気付いていなかったので、意識的に使う事が出来ない。
ジークハルトがロイスリーネを妻に貰ったのはこの力で「呪いを解呪する」ため。


『神々の寵愛』の方は、神々がロイスリーネの願いを叶えるという力。
ただし何を叶えるかは神々の気分によって決まるので思い通りにはいかないが、普段はロイスリーネに類まれな運の良さとして出ている。
しかし、かつて『女神の寵愛』という似たギフト持ちの女性を巡り、世界中で戦争が起こったという過去があるため、
ロウワン国王夫妻はロイスリーネにギフトがある事を隠し続け、強国に守ってもらうために嫁に出すことを決めた。

  • ジークハルト

CV:八代拓
ルベイラ国王。銀髪と青灰色の瞳を持つ美青年。22歳。
16歳で即位してから重責で笑えなくなり、鋭い目つきをした不愛想になってしまった。
そのため『孤高の王』と呼ばれるように。


新婚直後というのにロイスリーネの寝床に訪れず、恋人のミレイの元に通っているらしいが……?


実は夜の神に呪われた一族で、呪いが強くなる夜になるとウサギになってしまう。
ロイスリーネを妻にしたのにはこの呪いが関わっている。
この呪いについては王族と一部の者しかしらず、さらにロウワン王妃との約束でギフトの事が話せないため、ロイスリーネには秘密にしている。



ミレイが恋人と言うのは嘘。呪いの存在がバレるのを隠すための策謀である。


実は6年前にロイスリーネに出会った時、呪いのせいで後ろ向きになっていたジークハルトは、
「期待外れの姫」と扱われながらも前向きなロイスリーネをみて好感を抱いたのだ。
本来なら留学と言う形でジークハルトの呪いを解除すればいいのに、結婚までしたのは恋愛感情を抱いていたからである。


ロイスリーネを軟禁状態にしているのは王妃の命を狙う者から守るため。
しかし彼女を怖がらせたくないという理由から内緒にしていたため、二人の関係はこじれてしまう。


  • カイン・リューベック

CV:八代拓
黒髪で灰色の目をした軍人。
田舎の子爵家の次男坊で、父親の友人であるベルハイン将軍からの紹介で軍人になった。
『第八師団第八部隊』という情報部隊に所属しており、駐屯所の近くにある『緑葉亭』の常連客。
リーネとはいい雰囲気になっている。

ジークハルト王その人。魔道具の力で変身したのがカインだった。
国王としての重圧で笑えなくなったジークハルトを心配したカーティスらの計らいで、変身して城下町へお忍びでリラックスしていたのだ。
(ジークハルトがカインになっている間、エイベルが変身して身代わりを務めている)
城下の人々との交流で、この姿でなら笑う事ができるまでにはなった。


当然リーネの正体がロイスリーネだと気付いているが、自分と同じくロイスリーネが素を出せるのが『緑葉亭』だけと知っているため、見逃している。


  • カーティス・アルローネ

アルローネ侯爵家の当主であり、宰相。26歳。
ルベイラ王族の親戚であり王位継承権第3位。王族特有の強い魔力を持つ。
ジークハルトとエイベルとは幼い頃からの付き合いのある幼なじみであり、彼らの兄的存在。


普段はニコニコ笑みを絶やさないが、その裏で策謀を巡らせている。
カーティスを若造と侮った者を叩き潰してきたという。


  • エイベル・クライムハイツ

伯爵家の人間でジークハルトの従者であり、彼の乳兄弟。
ルベイラ王族の遠縁の家系であり、血が薄いが呪いの事は知っている。


柔和な笑みを浮かべる親しみやすい青年。
しかしドSでドMという性癖を隠し持っており、エマに冷たい目で見られたいがためにエマの元へ通っている。


  • ミレイ・クライムハイツ

ジークハルトの恋人で、現在は妾。エイベルの義妹。
平民でありながらお忍びで来ていたジークハルトと恋に落ちた美少女。
しかし平民と国王では結婚できないのでクライムハイツ伯爵家の養子になったが、それでも周囲の反対にされ断念。
その結果、血統が良く国力が小さいロウワン国から王女を娶る事にしたらしい。


なおロイスリーネが来た時点では、お茶会で周囲の貴族令嬢から苛められて離宮で引きこもりになっている。
その彼女の元へ、毎夜ジークハルトは通っているらしい。

実はミレイという平民は実在しない


前述した通りジークハルトは夜にウサギになって動けなくなる。
呪いが秘匿されている以上、離宮に隠れるしかないのだが、そうすると国王として夜会などの仕事に出席できない。
毎回病欠と言う訳も行かないので「恋人の元へ通っている」とすれば深入りされないだろうと考え、ミレイが誕生したのである。
存在が疑われてはいけないので、時折エイベルが変身して行動していた。


当初ロイスリーネにも伝える予定だったが、ロウワン王妃と「ギフトを秘密にして」と約束してしまい、
ミレイについて語る場合、王族の呪いとロイスリーネの『還元』のギフトについても話さなくてはならなくなるので、結局伝えない事になった。

  • ライナス・デルフュール

ルベイラ王国王宮付き魔法使いの長をしている。29歳。
天才の名を欲しいままにしている魔法使いであり、特に魔道具製作の腕が一流。
ジークハルトが変身する際に使っている魔道具も彼の作品である。
ロウワン国出身で、「魔道具製作費用をたくさん出す」というルベイラからのスカウトを経て現在の地位に。


  • エマ

ロイスリーネ付きの侍女。22歳。
幼い頃、孤児院にいたのを王城に引き取られロイスリーネ付きの侍女に任された。
ロイスリーネにとっては姉のような幼なじみ。
エイベルの性癖を感じ取っているのか彼を嫌悪しており、それを感じ取ってエイベルが興奮するという悪循環に陥っている。


  • リリーナ・タリス

王位継承権1位であるタリス公爵(後述のせいで王太子ではない)の娘。ジークハルトのはとこであり、幼なじみ。
王家特有の強い魔力を持ち、気の強い性格。
実はロイスリーネが大ファンの『ミス・アメリアの事件簿』という推理小説の作者。
この小説の主人公とヒーローの恋愛模様はロイスリーネとジークハルトがモデル。
なのでロイスリーネとジークハルトの関係が進展しないと作品の関係性も進展せず、ファンたちは(ロイスリーネ含め)もやもやしている。


  • リグイラ

リーネが働く『緑葉亭』の女将。料理人キーツの妻。
強気な性格だが情に厚く面倒見が良いので多くの常連客に慕われている。
だが実際は国王直属の情報部隊『影』の部隊長であり、リーネやカインの正体を知っている。
『影』には平時は平民として情報を集めるという任務があり、『緑葉亭』というのは王都で情報を集めるための隠れ蓑だったのだ。




用語

  • 神々

この世界には5柱の古き神々によって創られた。
そして世界を創造し終えると新しき神々を創造し眠りについた。この神々の代表が『大地の女神ファミリア』
しかし古き神々の中でも1柱だけ眠るのを拒否した神がいた。それが夜の神である。


  • ルベイラ王国

数千年前、元々この土地には夜の神の眷属である亜人が住んでいた。
しかし北の土地から移り住んできた人間の数が増えたことにより亜人と敵対。亜人は絶滅してしまう。
これに怒った夜の神によって人間が絶滅しかけ、ファミリアは他の神々と協力し夜の神を封印した。
しかしそれでも封じきれなかった夜の神の呪いが地上に溢れかえり、人々を殺していった。
そんな時に亜人のハーフであったルベイラが登場し、各地にファミリアの神殿を作り聖なる結界で呪いを封じる事に成功。
こうして英雄ルベイラを初代王としてこの国は出来上がった。


  • 夜の神の呪い

前述の経緯で封印された呪いだが、完全に封じれ切れなかった。
そこでルベイラは僅かに溢れ出た呪いを己の血族に集約するようにファミリアに懇願する。
というのも亜人は夜の神の眷属なので呪いに強い耐性があるのだ。
この王族が呪いを肩代わりしているのは神話に伝えられているが、国民は信じていない。
呪いが本当だと知っているのは王族と準王族、建国時からある名門貴族のみ。


呪いにかかると段々衰弱し、いずれ死に至る。夜の間がもっとも呪いが強まる。


なお厳密にはルベイラの血筋が呪われている訳ではなく、『ルベイラ国王』と『王太子』が呪われている。
長い歴史の中でクーデターが起きた事もあったが、そのクーデターの首謀者が王位を継いだ途端呪いで死亡し、その次の人が王位を継いでもすぐに死んでしまったという。
その結果クーデター派は神話が真実だと知り、結局生き残りのルベイラ王族が王位を継いだ。


王族は強い耐性で長らく呪いが平気だったが、亜人の血が薄くなったこと、
クロイツ派の暗躍で夜の神の封印が弱まった事で数百年前から呪いに耐えられなくなっている。
王族の中でも適性がある者は夜の間、体に流れる亜人の因子で動物に変身して呪いに耐える事が出来る。
しかしジークハルトの父のように動物になれない国王は呪いで衰弱死してしまう。
呪いに耐性があるかどうかは呪いに掛からないと分からないため、誰も王位を継ぎたがらないという事態になっている。
ジークハルトにお世継ぎがいないのに、王位継承権1位のタリス公爵が王太子になっていないのは、呪いを恐れているため。


  • ギフト

魔力とは違う、神力によって発動する特別な力。
魔力は男女両方が得る事が出来て遺伝によって受け継がれていくが、ギフトは女性ばかりで一代限り。
このギフト所有者の事を『聖女』もしくは『魔女』と呼ばれる。
この名称に厳密な違いはないが、世間一般には神殿に所属している者が聖女、所属せずに市井で活動している者が魔女と呼ばれる。


基本一代限りだが、ロイスリーネの母方の一族『魔女の系譜』だけギフト持ちの女性がたくさん輩出されている。


  • クロイツ派

「『魔法』『ギフト』は神だけが行使するべき」という主義を掲げる宗教。
『女神の寵愛』持ちを巡って大戦争が起き、この戦争で本格的に魔法が使われた事で魔法を恐れた人々が作ったと言われている。
彼らは魔法使いや聖女・魔女を誘拐しては殺しているため、国やファミリア神殿からは敵視されている。


どうやら上層部の連中は古に封印された夜の神の眷属たちで、夜の神を復活させるためにロイスリーネを狙っているようだが……。





追記・修正はこっそり働きに出てからお願いします。


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  • 良くある婚約破棄系かと思ったら良さそうだな -- 名無しさん (2023-02-22 07:25:18)
  • 夜にウサギになるからお渡り出来ないなら昼にすればいいじゃないは禁句 -- 名無しさん (2023-02-23 07:47:10)

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