ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リングオブフェイト

ページ名:ファイナルファンタジー_クリスタルクロニクル リングオブフェイト

登録日:2021/06/21 Mon 00:07:06
更新日:2024/05/27 Mon 13:49:30NEW!
所要時間:約 9 分で読めます



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『クリスタルは記憶する 聖なる祈りも 邪なる運命も』


ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リング・オブ・フェイト(FINAL FANTASY CRYSTAL CHRONICLES Ring Of Fates)とは、2007年8月23日にスクウェア・エニックスから発売されたニンテンドーDS用ゲームソフトである。



概要

ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクルシリーズの第二弾。
前作よりもさらに数百年前の世界が舞台であり、前作と違ってキャラバンに加えて瘴気も存在しない。
また2006年5月に開催されたE3のスクウェア・エニックスのカンファレンスにおける製作発表の場で、河津は今作の位置づけを「人々がクリスタルを恐れていた時代が描かれる」と発言しており、緑色の聖なるクリスタルの他に紅い邪悪なるクリスタルが登場。
主人公に過酷な運命を背負わせる展開も含めてクリスタルは前作とは正反対の存在といえる。


CMソングはaikoの「星のない世界」。

※推奨BGM:「星のない世界」



こんなところで終わるものかっ!



全ての運命は、クリスタルに刻まれる。



FINAL FANTASY CRYCTAL CHRONICLES


RING OF FATES



上に挙げたのはゲーム内画面+ムービーを使用したものだが、他にもマルチモードを全面に宣伝したものもある。



システム

今作ではシングルモードとマルチモードの二つがありそれぞれが独立している。
シングルモードではキャラ固定で物語が進行していく。前作ではシングルモードが楽しめなかったという意見が反映されて、今作ではストーリーが奥深く重厚なものとなっている。
全体的に非常にシリアスであり、鬱展開が多い。
一方マルチモードでは悪役がなぜか鍛冶屋になっていたり、王様がフランクな性格になっていたりとキャラ崩壊が激しい。一応これには理由があるのだが…


実はマルチモードの世界観はシングルモードのストーリークリア後の世界である。
このような世界になった経緯はぜひプレイして確かめていただきたい。


マルチモードはキャラクターと種族を自由に選択できる*1。一人でもプレイできるが、DSのワイヤレスプレイをすることで最大四人まで協力して進めることができる。



ゲームシステム

全体的に前作よりもアクション面で大きく改善されていることが特徴。
ジャンプすることが出来るようになり、さらにジャンプ攻撃の他にも空中にいる敵にしがみついて攻撃したり、上に乗って敵を踏みつけて攻撃することが出来る。
また味方や敵を持ち上げることもできるようになり、味方を持ち上げて運んだり、あるいは投げつけたり、敵に対しては壁に投げつけてダメージを与えることが出来るなどアクション面での幅が広がった。ただしこれらは敵に対して上記の状態を一定時間以上続けているとやがて反撃してきてダメージを受けてしまうので注意。


今作でも四種族が登場するが、それぞれレイスアビリティという最初から使える固有のアビリティを持っており、またレベルアップにより習得する技もある。


魔法は今作でも魔石によって行うが、これらは当たり判定があって上に乗ることが出来る上に魔石を積み上げることが出来る。
これを利用してショートカットを図った人は数多いことだろう。流石に問題視されたのか次回作では魔石は消費アイテムですらなくなってしまった*2


種族

  • クラヴァット族

人と人との調和を好み、争いごとを好まない穏やかな性格の種族。
使用武器は剣。レイスアビリティはタッチした敵に向かって瞬時に突進して攻撃することが出来るというもの。
接近戦を得意としており、最終的には通常攻撃回数は5回にもなる。
癖がなく最後まで問題なく使える扱いやすい万能職であり、これといった欠点もない。攻守のバランスも良い。
ただそれ故なのか慣れてくると器用貧乏に感じてしまうことも。


  • ユーク族

「智」の民と呼ばれており、魔法に関しては最も優れた種族。
使用武器は杖であり、魔法攻撃力に関しては一番。その代わりなのか、物理攻撃と防御はちょっと低め。
通常攻撃では杖そのものは物理攻撃扱いだが、発射される球は魔法攻撃扱い。中距離の間合いを得意とする。
ちなみに魔法の球は水中に落ちるといったん沈んでゆっくりと浮かんでいくという性質がある。
レイスアビリティはフィールドに置かれたモニュメントからタッチペンで線を引くことで見えない足場などを出現させることが出来るため、ステージギミックを解くのに使用する。
また所持している魔石を起点に線を引くと特殊な魔法攻撃を発動することが出来る。
線を引ける分までは発動するため広範囲の敵を一掃できる。また回復魔法でも使用できる。
ちなみにとあるテクニックを使用することで四種族の中で最強の火力を発揮する。


  • セルキー族

野性的で高い身のこなしと俊敏性を持つ己を第一と考える種族。
唯一二段ジャンプをすることが出来、他の種族ではいけないところもスムーズに進むことが出来るためダンジョンの攻略に最も優れているといえる。
その機動力のお蔭で戦闘でも敵の上に乗ったり、ボスの弱点部分への集中攻撃もしやすいという長所を持つ。
また弓を武器としており遠距離の間合いを得意とするが、レベルが上がると最大で一度に5方向に攻撃でき、至近距離で撃てば複数本分のダメージを与えることもできる。
防御は低めだが火力は高いというアタッカー気質なキャラクターとなっている。
レイスアビリティはタッチした敵に強力な矢を放つことが出来るというもの。


  • リルティ族

前作では血の気が多く、「武の民」と呼ばれるほど高い武力を持つ種族であったが、今作では錬金術が得意な種族となっている。そのわりに魔法が苦手で攻守がどちらも高めと、武の民の面影が残っている。
おたまやハンマーなどの鈍器を武器に戦う。攻撃は最初は単発だが、レベルアップによって最大で三回まで連続攻撃できるようになる。
単発のときでも十字キーを押しながら攻撃すると連続で攻撃できるうえに、気絶させやすいという特徴を持つ*3


チャージアタックではツボに入って転がって体当たりを繰り出す。戦闘では雑魚散らしに便利。
また姿勢もさらに低くなるのでこれを利用して他の種族では通れない隙間を通ることが出来る。また発動中はダメージを受けるトゲの床の上をノーダメージで進むことが出来る。
チャージブレイクになるとツボの上に乗って玉乗りをしながら突撃するが、姿勢が高くなるので狭い隙間に通れなくなってしまう。
発動中はAボタンでキャンセルすることが可能。
チャージアタックは自然停止では目を回してしばらく動けなくなるので、キャンセルを使用した方がよい。
ちなみにツボから離れていると自分のいるところまで転がってくる。
レイスアビリティはフィールドに魔素があふれているツボから、元素を吸収してそれを錬金することで魔石を生成することが出来る。
フィールドギミックで魔石を使用するものもあり、ハード以降のダンジョンではケアルなどの回復魔法の魔石が出にくくなるので何かと便利なスキル。



キャラクター


  • ユーリィ CV: 比嘉久美子

今作の主人公。クラヴァット族の剣士。心優しく素直な性格だが、父ラトフの教え譲りで強い意志の持ち主でもある。チェリンカとは双子なのだが、少し後に生まれたため弟となっている。
幼少期では好奇心旺盛なやんちゃな性格で間の抜けた印象だったが、父が殺されてチェリンカがクリスタルの力を使った影響で植物状態になってしまった以降はしっかり者となる。
そして生き延びるため、チェリンカを守るために剣の修行をし続け心身ともに大きく成長を遂げた。
ハーフクリスタル使いでもあるが、チェリンカと一緒でなければクリスタルの力は使えない。
彼の役割はチェリンカの引き出したクリスタルの力に意味を込めることである。
クリスタルレコードを触れて力を引き出すことが出来るが、それは命を削る行為でもあるため、それが原因で死にかけることもある。
ミースの頭を撫でることが好きだが、これは癖であるようで他のリルティ族の頭も撫でようとする。


  • チェリンカ CV: 黒河奈美

ユーリィの双子の姉。勿論彼女もクラヴァット族。
ユーリィよりも先に生まれたことから何かとお姉さんぶるが、実は怖がりで幽霊とかが苦手。お転婆で勝気な性格だが繊細な面も兼ね備えている。
最高級のクリスタルを握って生まれ、クリスタルの力を使用することが出来るが、ユーリィと一緒でないと発動できない。
また彼女はクリスタルの力を引き出すことが役目となっている。
幼少期に父親がクー・チャスペルに父親を目の前に殺されたことによる怒りと悲しみからクリスタルの力を発動させて追い払ったものの、その代償で植物状態になってしまう。
数年後に漸く植物状態を脱してテレパシーで意思疎通は出来るものの、声を出して話すことは出来ないでいた。
その後レラ・シエルでユーリィが一人でクリスタルの力を行使した影響で死にかけた際、ユーリィを助けたいという想いからようやく声を出せるようになった。
非戦闘キャラで操作をすることが出来ないが、マルチモードでクラヴァット族の女性ユニットはチェリンカと同じ姿が使用されており、元気に剣を振るって戦うチェリンカで遊ぶことが出来る。


  • アルハナーレム CV:園部啓一

ユーク族の魔法使いでユーリィたちとは家族同然の付き合い。ユーリィとチェリンカからはアルと呼ばれている。
双子の魔法と薬草学の師でもあり、色々教えている。厳しく諭そうとすることもあるが、二人の押しには滅法弱い。
かつてはレベナ・テ・ラのコルカ王に仕える王宮魔道師でもあった。
村をクー・チャスペルら神殿のものに襲撃された際に捕まりヴァール山の頂上に深紅のクリスタルの中に閉じ込められていたが、後の成長したユーリィとチェリンカに助けられて再び仲間となる。
その時にボスとして戦うことになるが、ダメージを与えにくい高い場所にいる上にファイアの魔石からレイスアビリティによる火柱による攻撃をしてくる。
火力が高くなかなか手ごわいが、魔石を回収してしまえば発動しないので魔石が出現したらすぐに回収してしまおう。
ちなみにユーリィーが所持していたものを捨てた場合による魔石からは発動しない。


  • ミース=クリム CV:和田みちる

リルティ族の錬金術師であり、アルハナレームと同じくユーリィたちとは家族同然の関係。
子ども扱いされることが嫌いだが、ユーリィに撫でられること自体は好き。
実際子供ぽくてわがままなところもあり、精神的には子供。またリルティ族の特有の血の気の多さもあり、結構過激な発言をすることも。
村を襲撃された後はレラ・シエルに住み着いていたが脱出することが出来ずに長い間ずっと一人でいた。
かつては王宮に仕えていた錬金術師であり、アルハナーレムとラトフとはその頃からの付き合い。
アルハナーレムとは付き合いが長いからか彼をいじることもしばしば。


  • ナッシュ CV:日野未歩

深淵の森で魔物と戦っていたところにユーリィ一行と出会ったセルキー族の弓使い。
もともと幼少の時から森の動物たちと過ごして育った野生児。それ故喋ることはできるものの、たどたどしい喋り方をする。
抜群の身体能力と鋭い勘の持ち主で一行を救うことも多い。また動物と話すことが出来る。
野生児になった経緯は生まれ故郷の村で疫病が流行り、ナッシュはその生き残りであり、その後は神獣とともに森で暮らしていたという裏設定がある。
また小説版では神獣の名はコシンという名前であり、ゲリフという魔物と戦うという展開になっている。
義理堅い性格でもあり、森を救ってくれたお礼もかねてパーティーメンバーに加わることになる。
神殿やクリスタルとの関わりは殆どなく、作中での発言通りユーリィにとっては初めてできた友人である。
しかしそれ故かストーリーでは影が薄くなりがちで、声付きでのセリフは作中でたったの二回しかない。


  • ラトフ CV:高瀬右光

ユーリィとチェリンカの父親。たくましく大柄だが、クラヴァット族らしく穏やかで優しい性格。
正義感あふれる性格でユーリィに意思の強さの大切さを説いていた。
家族と楽しく過ごしていたが、クー・チャスペルに襲撃されて命を落としてしまう。
その後とある場所で再会を果たすことになるのだが…
かつては王家に仕えており、アルハナーレムとミースとはそのころからの付き合い。小説版では警備員をしていたらしい。


  • アーチェス CV:小林さやか

ラトフの妻にして双子の母親。レベナ・テ・ラの歴史上もっとも強いクリスタル使いでもあった。
しかしそれが原因で教皇一派に狙われてしまうことに。すでに故人とされているが…
また小説版ではメルチェスという姉がいる。


  • コルカ王 CV:相沢正輝

レベナ・テ・ラを治める王。フルネームはコルカ=タワンティン。種族はセルキー族。
かつては正義感と力強さにあふれた名君だったが、娘のテテオ王女を失ったことがきっかけで最近は政務を他人に任せがちで暗い性格になっている。
しかしマルチモードではテテオが存命であるため、本来の性格のままとなっている。そして本編とは嘘のようにはっちゃける。


  • テテオ CV:小桜エツ子

レベナ・テ・ラの王女でコルカ王の娘。種族はセルキーとクラヴァットの混血。
幼いながらも王族一のクリスタル使い。レラ・シエルの崩壊の際にクリスタルの力を使った影響で命を落としてしまい、既に故人となっている。
しかしやはり未練があるようで幽霊となって双子の目の前に現れる。
シングルモードでは薄倖な印象しかないが、マルチモードでは存命でありハツラツとした明るい性格をしている。
また後にコルカ王から王位を譲り受けることになる。
小説版では母親がアーチェスの姉のメルチェスであるという設定であり、双子の従妹という関係になっている。


  • クー・チャスペル CV: 真殿光昭

教皇ガルデスの手下。アーチェスを浚い、ラトフを殺害した因縁の相手。
かつてはレラ・シエル建設の前に栄えていた湖上都市ラウツォール・シエルの住人だった。
そして崩壊の際に火事場泥棒をしている際に自分の子供が瓦礫に挟まれて動けないところを見捨てて逃げていた時にガルデスと出会ったという裏エピソードがある。
仮面はその時に授かったもの。ガルデスには心酔しており、授かった仮面は彼にとって非常に大切なものであるようで、ユーリィに剣を仮面に投げつけられた際は激怒していた。
種族はクラヴァット族だが、温厚な部分は欠片もない外道。
…そんな悪役の彼だが、マルチモードでは何故か鍛冶屋をしており、自身をちゃっぴーという愛称で名乗っている。シングルモードで彼の所業を見たプレイヤーからしたら衝撃的な変貌ぷりだろう。


強大な権力を有しており、クリスタル神殿を掌握している教皇。クリスタルの力で自身が神となって支配することを企んでいる。
天地創造の際に聖なるクリスタルの星と分かれた邪悪なるクリスタルの月に魅入られた月の民。
それ故にクリスタルの力を行使することができないため、クリスタル使いを触媒にして変異した紅いクリスタルの力を行使している。今作の全ての黒幕である。
元々は権力闘争に負けたセルキー族の役人であり、教皇になる前から汚職にまみれていたという裏設定がある。
今作のラスボスであり、最後はユーリィたちとの死闘を繰り広げることとなる。
そして歴代のFFシリーズの中でも屈指の悲惨な末路を辿ることに…「ナンドデモォッ!!」





クリスタルによって背負わされた運命にも負けない人に追記・修正をお願いします。




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  • 兄貴と兄貴の友人と一緒によくマルチやり込んでた。ネット上だとユーク最強みたいに言われてるみたいだが、やっぱクラヴァットが一番安定だな。 -- 名無しさん (2021-06-21 00:28:06)
  • 懐かしい…。マルチでシングルの主人公の村に行くとラストのイベントを示唆する描写があるの好きだった -- 名無しさん (2021-06-21 05:41:57)
  • ミースと魚がしょうもないパラドックス起こしてるのすこ -- 名無しさん (2021-06-21 08:33:54)
  • 作成ありがとう…! みんなでやったGCのクリスタルクロニクルが忘れられなくて買って見事に応えてくれた作品。次回作の主人公にすらしばかれ続けるラスボスの末路はマジで悲惨だった。 -- 名無しさん (2021-06-21 11:38:09)
  • これでWi-Fiでマルチプレイが出来たら完璧だった。 -- 名無しさん (2021-06-21 23:09:46)
  • お兄ちゃん ヒゲで手の甲かいてるヒマがあったらゲーム買ってきてよ「ファイナルファンタジー クリスタルクロニクル リング・オブ・フェイト」 -- 名無しさん (2021-06-21 23:30:28)
  • これだろ「おいなりファンタジタジ TELしたらすぐに来るキングオブバイト」 -- お兄ちゃん (2021-06-22 20:11:47)
  • 滅茶苦茶懐かしい… シングルやり込んだ マルチは友達がいなかった… -- 名無しさん (2022-06-19 23:06:12)
  • ストーリー最高だったし何度プレイしても泣いてしまう -- 名無しさん (2023-05-15 08:41:31)

#comment(striction)

*1 男女×4種族で全8種類のキャラクターを作成できる
*2 ただし次回作はお金を出し入れできるようになった
*3 「リルティ魂」というアビリティを会得すると、連続攻撃の三段目でほぼ確実に気絶させられるようになる

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