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見た目からして剣を振るう大和撫子系や武士系のキャラを連想するかもしれないが、その実はかなり捻くれ者。
普段は１歩引いた立場でクールで物静かな面を強調し、微妙な距離感を保ちつつ周囲と接していることも確かなのだが、
割と簡単に話し合い(物理)な解決方法に持って行きたがる脳筋すぎる危ない一面も持ち合わせている。
冒頭のセリフにもあるように、寧ろ暴力的なイザコザを好んでいるかのような雰囲気すらあったり。

とはいえ口で言うほど即物理というほどに喧嘩っ早いというわけでもなく、剣道の鍛錬自体はストイックにこなし、
道場の掃除は毎日きちんと行き届いているなど、剣道家としての確かな礼節もある程度は持っている。

……ただ、りんかとのファーストコンタクトが不審者扱いして竹刀を突きつけるという一幕だったり、
その後もりんかを脅迫して自分の失言を誤魔化すわ、都会の女＝ビッチなどという短絡的すぎるレッテルを貼るわと、
やっぱりどっか捻くれているのも事実だと思う。

そしてそんな言動に反して無類のぬいぐるみ好きで、自室に大量のぬいぐるみが飾ってあったり、
極度のカナヅチで浅い河原の近くに来ただけでも小動物のように怯えるといったギャップも持ち合わせていたりする。
その辺は星里奈自身も自覚ありで、普段クールを気取っているだけにキャラじゃないことをしたりバレたりすると途端に赤面してあたふたしてしまう。

所有能力のあしたよほうは幼馴染たちの近日中に起こる出来事を先読みする短期間の未来予知。
彼女だけ能力の発動がランダムなのだが、知った未来を意図的に変えようとしなければ、的中率はほぼ１００％とのこと。

以下、ネタバレ含む。

一見して捻くれ者ながらも幼馴染たちの中では１歩引いた立場で日々を過ごしているように見えるが、
本質的には４人……いや５人の中で誰よりも今の関係が変わってしまうことを極度に恐れる繊細且つ弱い心を持っている。
普段の言動も本心をストレートに表に出すことで、嫌われるのが怖いという気持ちから来るものでもあった。

個別ルート序盤ではそういった本心から来る、りんかが現れたことで自分たちの間に流れる空気が変化しつつあることに対する漠然とした不安を涼太に打ち明ける。
りんかのことは決して嫌っていないし寧ろ歓迎もしている、だけどどうしてもよくわからない不安を拭いきれないと本心を暴露。
そういった関係で涼太も、今まで微妙に距離のあった星里奈と２人きりで過ごす時間が増えていき、同時に彼女を意識し始めるようになる。

星里奈も星里奈で実は渚沙と同様に少なからず涼太を異性として意識していたこともあり、
接触する時間が増えることで涼太と同様に段々と彼に対する思いが強くなっていく。
自室に呼んだ際に涼太からお前のことを考えていたなどといわれて顔を真っ赤にしてしまい、
置いてあったぬいぐるみを踏んづけてすっ転んでしまい、涼太にスカートの中を堪能されてしまったり。

そんな日々が過ぎていく中で星里奈はある日他の幼馴染３人を呼び出し、涼太が好きだという本心を明かした上で、
人間関係の悪化を防ぐという建前で、４人全員が告白するのを禁止するという協定を取り決める。
星里奈の思いを祝福しながらも、他３人は気持ちの整理がついてないのだろうと悟りつつもそれを了承。

告白禁止協定の下で微妙だった空気が再び纏まり、何も知らない涼太は陽鞠を誘導尋問した末に、星里奈が一考を案じてくれたのだなと納得する。
そんな中で星里奈が涼太の生徒会の仕事を手伝ったり、涼太も星里奈の稽古に付き合うことが増えたりと２人の仲は益々深まっていくことに。

ところが、ある日の稽古で星里奈はあしたよほうが発動した素振りを見せた直後、
一転して素っ気無い態度を取るようになり、稽古にももう来るなと涼太を締め出してしまう。
納得のいかない涼太は星里奈に突き放されたことを悲しみ、その原因が自分が星里奈に恋をしているということを自覚。

尚も涼太と行動を共にすることを頑なに拒む星里奈に無理やり生徒会の仕事を手伝わせ、
星里奈にこころえのぐを使用することで星里奈の感情の奥にある本心を引き出させるのだが、
星里奈がやけくそ気味に涼太のことが気になりまくっているなどと叫んだものだから、お互いに恥ずかしいやら何やらの展開に。
色々と遠回りをしつつも涼太はようやく星里奈に彼女が好きであることを伝え、星里奈も戸惑いつつもそれを受け入れる形になる。

「……そんな、急に……男らしく、なるな」
「私だって……涼太のことが好きだ」
「私を、涼太の恋人に、してください」

その後すぐに涼太が、女性陣を団結させた告白禁止協定に関する事実を知り、
星里奈は自分の告白を受け入れただけなのだから協定違反ではないと語り、
幼馴染たちもそれを受け入れた、というか最初から星里奈の気持ちを尊重する気満々だったので特にわだかまりは残らなかった。

代償に散々２人していじられまくった挙句、２人の恋人関係が町中に知れ渡ることに成ってしまう。
恋人同士になってからはお互い余計に意識するようになってしまい、日常会話もままらない有様。

上述したあしたよほうの内容が「涼太と自分が河原でデートしている」というもので、恋人同士になったからとそれを実行したり、
星里奈がわざわざ手作りのお弁当を振舞ったり、また一緒に稽古するようになっても雑念混じりまくりの惚気まくりだったりと、
他ルート以上に恋人同士でのイチャイチャを全力で楽しんでいく。

おまけに稽古で身が入らなすぎて涼太に一本取られてしまい、自分は精神が未熟なのかと本気で落ち込んでしまうも、
だったら自分が星里奈の足りない部分は俺が補ってやると発言し２人の仲は益々深まっていくことに。

が、この辺りから星里奈の様子が変わり始め、あしたよほうの発動が頻発するようになってしまい、その果てに体調不良で倒れてしまう。
看病を受けながら星里奈が語ったところによれば、最近は幼馴染全員が悲しそうにしている未来予知ばかりが見えてしまい、人知れずそれを回避できるように行動していたとのこと。

涼太が星里奈に何をしてやれるのかと悩んだり、友人一同に自分の鈍感さを問い質されて過去のことを振り返ったり、
その過程で幼馴染一同にこころえのぐを使ってしまい、改めて自分の能力の恐ろしさに後悔したり、そんな点を星里奈に慰められたりと色々ある中、
夏休みも終わりが近づきりんかが帰らなくてはいけないという話題も持ち上がり始める。

だが、回復した星里奈は相変わらず不幸な余地ばかり見えること、今見えているのは涼太が１人で悲しそうにしていること、
そこから連想して幼馴染がバラバラに過ごしていること、ある一つ決心をしたら途端にそういった暗い未来が見えなくなったこと、
その決心というのが、自分が涼太の前から消えて交際も白紙にすることなどととんでもないことを言い始める。

明らかに思い詰めている星里奈を前に涼太は、不幸な未来が見える原因はそれを解決しようと奔走する星里奈が能力の乱用でまた倒れてしまい、
それをきっかけに星里奈を失い、幼馴染たちが顔を会わせる度に欠けた１人を思い出して辛くなるから、自然と離れ離れになっていく。
そしてその根本にあるのが、星里奈があしたよほうの力に頼りすぎで足下が見えなくなっていることにある、という確信を得る。

すぐさま涼太は、能力で見える未来なんかよりもっと目の前の現実を見るべきであり、他の仲間たちも簡単に離れていったりなんかしないと星里奈を説得。
戸惑う星里奈を他所に更に他３人も幼馴染たちも駆けつけ、星里奈に対するそれぞれの本心を告白。
その果てに星里奈もまた泣きじゃくりながら、本当は今の関係が変わってしまうことが怖かった。だから距離を置いてクールを気取っていた。
どんなに剣道で体を鍛えても心は弱いままだった、本音で語って嫌われてしまうのが怖かったのだと全てをぶちまける。
その上で涼太たち幼馴染はお互いの本音を全て知り合った上で、改めて星里奈を受け入れ全ては解決した。

そして６年後、白無垢を纏い涼太との結婚式を間近に控えていた星里奈は、
友人たちへの感謝の言葉を述べた上で、涼太への想いも口にするのであった。

「……涼太」

「涼太も、だぞ。本当に、今までありがとう。……そして、これからも、どうぞよろしくお願いします」

「涼太、愛してる」

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