登録日:2018/05/28 Mon 15:58:00
更新日:2026/07/31 Fri 17:31:45NEW!
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『項目を開いた 2マス進む』
すごろく(双六)とは、ボードゲームの一種。
色々な種類があるが、共通しているのは「ダイスを振り合って駒(コマ)を進め、どれだけ早くゴールにたどり着けるか競う」ゲームであることか。
盤双六
「バックギャモン」か「西洋双六」と言った方が通りが良いか。
最も伝統的なタイプの双六であり、元来はギャンブルである。
歴史的には、古代メソポタミアの「ウル王朝ゲーム」に代表される「20マスのレースゲーム」から、ローマ時代の「タブラ」を経て、中世以降の「バックギャモン」へと続く「二列型レースゲーム」の直系に属する。*1
日本でも例えば平安時代に流行った「双六」*2はこちらの系譜だが、現在は知名度はいま一つ。
一方、海外では世界大会が開かれるなど、現在でも高い人気を誇る。日本人の世界チャンピオンが出たこともある。
Windowsのデフォルトゲームに入っていることで有名。
双六と呼ばれるが、一般的な絵双六とはかなり異なる。
完全なタイマンゲームであり、赤軍と黒軍が一人あたり15個の駒を用いてどちらが自軍の駒を先に全てゴールに送り込めるかを競いあう。大まかに自分のスタートは相手のゴール、相手のスタートは自分のゴールである。駒の初期位置はお互いに対称であちこちに数個ずつ固まって配置されている。
※主なルール:
- サイコロを二個*3振ってそれぞれの目の数だけ駒を進めることができる。これを交互に繰り返す。
- ゾロ目(両方同じ場合)はその目の分だけ四回行動ができる。(初手に限り二人でサイコロを振りあい、大きい方がその目を使って進め、同じだと振り直しなので初手のゾロ目進行はない。)
- 相手の駒が二個以上存在する場所には侵入できない。出目と相手駒の並びによってはどの駒も進む事が出来ず手番が無駄になる事もある。逆に、進められる駒がある場合は進めねばならない。
- 相手の駒が一つ存在する場所に侵入した場合は「ヒット」となり、相手の駒を盤外送りにできる。
- 盤外送りにされた駒は、自分の手番でサイコロを振りスタート位置近くから復帰させる必要がある。全て復帰させるまで駒を進める事は出来ない。
- 復帰時に相手の駒をヒットすることも可能。また相手の復帰場所を二個以上の駒で妨害することも可能。この辺りは終盤での戦略になる。
- 自分の駒が全てゴールから6マス以内に来ている場合のみ、駒をゴールさせることが可能。ヒットされたら当然この条件を満たさなくなるのでまたスタート地点からゴール付近まで進めていくことになる。
- また圧倒的差になった時のダレを減らすために、相手に対して投降するか、勝利した場合のポイントを二倍にするかの二択を迫る「ダブル」という要素もある*4。2回目以降のダブルは、前回提案を受けた側のみが提案できる。
- 通常ルールは5ポイント以上先取した側の勝ち。また、どちらかのプレイヤーがマッチポイントに達した場合、その直後のゲームではダブルができないことが多い(劣勢側は少なくとも1試合をダブル無しで乗り切らねばならない)。
運と戦略が複雑に絡み合ったゲームであり、サイコロの調子次第では初心者が世界チャンプを負かす可能性があり、それでいながら初心者と熟練者では如実に実力の差が出るという奥深いゲームである。
実は平安期の「双六」の遊び方自体は不明なのだが、室町〜江戸初期には日本の盤双六は5種類のローカルルールが確立していたことが確認されている。
世界の競走ゲームは、考古学的資料から「4列 → 3列 → 2列 → 1列 → 平面型」という形状の簡略化を経て進化したと考えられている。
日本の盤双六5種は、この世界的進化の各段階に対応する形で伝来・分化したと考えられる。
柳
別名を積み替えという。駒を盤端1か所にまとめて置く最も単純な形式で、ヨーロッパ・中東に13種類以上の類似ゲームが確認されている。
アフリカ、セネガルのウツル・ウツル・カイダは2つのコースが一直線になったもの。
これは世界の競走ゲームの「原初形(1列型・単点配置)」に対応し、日本に室町末期〜江戸初期に伝来した可能性が高い。
大和
駒を3か所に置く形式で、中国『譜双』(1151頃)に同じ初期配置のゲームが複数記録されている。
セネト(古代エジプト)やウル王朝ゲーム(メソポタミア)は3列型で、競走ゲームの古典的形態。
世界の競走ゲームが「3列 → 2列」へ移行する過程の中間形に対応する。
本双六
バックギャモンと同じ「2列12枠・4か所置き」で、中国『譜双』に同配置のルールが9種類、
スペイン『Libro de los Juegos』(1283)にも類似配置が記録されている。
タブラ(古代ローマ)やバックギャモン(ヨーロッパ)は 2列型で、競走ゲームの完成形。
世界の競走ゲームの「2列型の完成形」に対応し、日本で最も一般的な盤双六となった。
追い廻し
駒を1列に並べ、特定の目で最後尾を先頭に移動させる「捕獲ゲーム」。
中国の葫蘆問(フールーモン) やヨーロッパの鵞鳥のゲームは1列型で、一本道の競走ゲーム。
アイスランドのチェイシング・ザ・ガールズとほぼ同一ルールで、中国には類似がないためヨーロッパから直接伝来した可能性が高い。
おりは
「折端」「折葉」「下端」など複数の表記が見られる。
盤の片側6枠だけを使い、サイコロの目で駒を置き・降ろすゲーム。
ヨーロッパ・中東・中国に類似ゲームが複数存在し、ヨーロッパ → 中国 → 日本の伝播が推測される。
世界の競走ゲームの「平面型(陞官図・蛇とはしご系)」に対応する。
絵双六
あるいは「道中双六」。日本ですごろくと言ったら大抵はこちらを指す。
こちらもルーツは伝統的で、古代エジプトにはセネトという似たタイプのボードゲームが存在していた。
セネトは30マスを3列に並べた盤上で駒を進めるレースゲームで、当初は世俗的な遊戯だったが、やがて「死後の世界への旅」を象徴する宗教的ゲームへと変化したとされる一方、
盤双六に繋がるウル王朝ゲームは20マスの盤で、捕獲・安全マスなどの要素を持つ、より勝負色の強いゲームであり、どちらもコースを進むという点では絵双六と似ているが、宗教性・盤構造・駒数などが異なる。
順番にサイコロを振って、出た目の数だけ駒を進め、止まったマスの指示に従う、
というのが基本ルール。ゴール直前の「振出しに戻る」ほど萎えるものはない
最初に「あがり」にたどり着いた人の勝ちというのが一般的だが、人生ゲームのように道中で集めたお金で順位を競う場合もある。
基本的には完全な運ゲーであり、それだけに子供であっても大人であっても公平にゲームを進められるのが特徴。
経験や技術といった点で差がつかないので、ある意味では接待ゲーの極致であり、
正月に子供たちが集まった時の定番となっている。サイコロの出目をコントロールできるプロのディーラーが混じっていた?んなことは知らん
ただ、流石に運だけでは面白くないので鵞鳥のゲームや蛇と梯子などと同様、「止まったマスの効果」(一気に進む/戻る/一回休みなど)によって、ルート選択などどこかでプレイヤーが介入できる要素を入れることも多い。
絵双六には大きく「廻り双六(渦巻型・環状型)」「一本道型」「飛び双六(平面型)」の三系統があり、
ふり出しから上がりまで連続した一本道コースを持つ型の「廻り双六」には東海道を日本橋から京都まで順に進む道中双六が挙げられる。
一方、ふり出しからサイコロの目に応じて盤面の各所へ「飛ぶ」構造を持つ飛び双六は、陞官図系の平面型レースゲームと同系統であり、マス目全体が一種の人生・出世・教訓の曼荼羅として機能する。
渦巻型は古代エジプトの「メヘン」、ヨーロッパの「鵞鳥のゲーム」、中国の「葫蘆問」と同じく長いコースを紙面に収めるための自然な形であり、
一本道型は北米の先住民族の「タツンギン」やスリランカの「パンチャ・ケリヤ」などと同系統、
平面型は中国の「陞官図」やインドの「蛇と梯子」と類似している。
ヨーロッパでは16世紀以降、「鵞鳥のゲーム」が渦巻き状のコースを持つ代表的なレースゲームとして広く普及し、後の多くのすごろく型ゲームの原型となった。インドでは「蛇と梯子」が徳と罰をテーマにした平面型レースゲームとして発展し、これが近代アメリカの「THE CHECKERD GAME OF LIFE」を経て、現代の「人生ゲーム」へとつながっている。
日本の絵双六は、盤双六とはルーツが異なり、こうした渦巻型・平面型レースゲームの系譜と、室町期に伝来した中国の「陞官図」系ゲームの影響を受けつつ、江戸の出版文化の中で独自に多様化したものと考えられている。
実際、絵双六の最古の記録は室町時代の宮中記録(1474年「言国卿記」「実隆公記」)に見える「浄土双六」で、これは仏教的教化を目的とした平面型の絵双六である。
江戸時代に入ると、浮世絵の普及とともに絵双六は爆発的に増え、
- 道中双六(東海道・中山道など旅を題材)
- 名所双六(江戸名所・鎌倉名所)
- 物語双六(『東海道中膝栗毛』など)
- 出世双六(人生の段階を表現)
- 仏法双六(宗教的教訓)
- 教育双六(明治期以降の学校教材)
など多様なジャンルが成立した。
分類的には、江戸期の道中双六・名所双六・芝居双六などの多くは、東海道五十三次などを渦巻き状あるいは環状に配置した「廻り双六(渦巻型)」であり、旅路を一筆書き的にたどる一本道型のものも存在する。
出世双六や浄土双六・女今川教訓双六などは、盤面全体を上下左右に区画した「飛び双六(平面型)」として作られ、サイコロの目に応じて指定されたマスへ飛び移ることで、出世の段階や徳目・仏法の階梯を体験させる構造になっている。
いろいろなタイプのすごろく
双六ではあるが、実際のところはマネーゲームと言った方が近い印象のゲーム。
「あがり」が存在せず同じマップをグルグルと周回しながら、土地を買う、そして家やホテルを建てるなどの行動により資産を集めて相手を破産させていくゲームであり、
「いただきストリート」などの同型ゲームも合わせて「モノポリータイプ」と呼ぶこともある。
特徴的なのはプレイヤー間で交渉をすることができる点である。
モノポリーと双璧を成す正月ボードゲームの定番。
人生の流れを再現したマップを進みながら出目に一喜一憂するゲーム。最後には合計資産で順位を競う。
- 回り将棋
将棋の駒と将棋盤を使って遊ぶすごろく。
サイコロの代わりに4つの駒を振り、出た向きによって進む方向と距離が決まる。
- マリオパーティシリーズ
任天堂製双六。設定したターン数内にコインを集めてパワースターを購入することで勝敗を競う。
ターン終了時にミニゲームの要素を取り入れることで「サイコロを振り合うだけ」という単調さから脱している。
ミニゲーム単体で遊ぶこともできる、パーティーゲームの代表格。
ハドソン製双六。日本全国の地理を再現したマップを飛び回って物件を集めるゲーム。
これで日本の地理や名産を覚えた人も多いはず。
- カルドセプトシリーズ
モノポリー+カードゲームという変わり種。
土地にクリーチャーを配置し、バトルを行うというカードゲームの要素が組み込まれているのが特徴。
SFC版3以降、ミニゲームの一つとして稀に登場する。
「サイコロを使い切るまでにゴールにたどり着く」のが目的で、
「ゴールにたどり着けなった」「HPが0になった」「所持金が0になった」場合はゲームオーバーという、一人で遊ぶためのアレンジが施されている。
オンラインゲームの10では4人で遊ぶゲームだが、サイコロに回数制限があるというルールは同じ。
また、道中でレベルアップや転職などによって自己強化し、誰かひとりでもゴールにたどり着き、全員でボスを倒すという、「共闘」が目的の珍しい形式になっている。
- 人気ヒーロー大金持ちゲーム
講談社の児童向けテレビ情報誌・テレビマガジンの定番付録とも言える、掲載作品のキャラクターを使用した双六。
子供向けの簡易型人生ゲームのようなものであり、使用されるお札には様々なヒーローの顔が描かれている。
基本的に複数の作品が使用されるが、「天才バカボン大金持ちゲーム」「飛べ!孫悟空の大金持ちゲーム」「カクレンジャー大金持ちゲーム」のように単独作品が使われたものもあった。
かつては毎年2月号(発売されるのは正月前後)に付いていたが、2000年代後半からは不定期展開となってしまった。
※ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!
『大魔王復活!』から本作までのカードゲーム式*5のドラゴンボールのゲームは
引いたカードに書かれた数字の数だけ進むすごろくに似た方式で移動していた。
※Wii プロゴルファー猿
藤子不二雄Ⓐが手掛けた漫画『プロゴルファー猿』を原作としたゴルフゲーム。
ショットが数か所にしか落ちないというまるですごろくゲームのような仕様がある。
※武藤双六
愛称は「Gちゃん」。
かつて全世界のゲームに挑み、全てに打ち勝って来たという伝説を持つ凄腕のギャンブラー(遊戯曰くゲームマスターのじーちゃん)。
名前に対して原作ではすごろくゲームは若いころ御伽パパと千年パズルをかけて行った悪魔の遊戯盤くらいしかやった描写がないが、
ゲームボーイアドバンスにてデュエルとすごろくゲームを合わせたような『双六のスゴロク』という彼を題材としたゲームが発売されている。
追記・修正は「あがり」にたどり着いてからお願いします。
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▷ コメント欄
- 子供の頃はよく自作してたなぁ。懐かしい。 -- 名無しさん (2018-05-28 16:35:45)
- ジュマンジ&ザスーラが入ってないな -- 名無しさん (2018-05-28 16:47:01)
- ゴールマスでオーバーして戻ってくるか否か -- 名無しさん (2018-05-28 17:01:04)
- そしてオーバー後のマスを読むか否か -- 名無しさん (2018-05-28 20:22:18)
- 5コマ目まで「ふりだしに戻る」にした双六を自作した者、手を挙げなさい -- 名無しさん (2018-05-28 23:45:24)
- プロゴルファー猿で吹き出した -- 名無しさん (2018-05-29 07:46:11)
- トゥームレイダー4のセネトゲームでは勝敗の結果によって本編の進行ルートが決定されるけど、負けた場合のルートがやけに長いのが記憶に残る。 -- 名無しさん (2018-05-29 09:28:02)
- 自分でトラップだらけの自作すごろく作るもつまんなすぎて投げた少年時代 やっぱり遊ぶ人の気持ちになって作らんと駄目だなコレ -- 名無しさん (2018-05-29 11:09:14)
- 漫画だと止まったコマの支持をこなさなしあがりまでいかないと追われない曰く付き・未来のすごろくあるね -- 名無しさん (2018-05-29 15:36:59)
- 元々は盤双六で、二つのサイコロを使うからこうついたと言われる。てっきり武藤遊戯の祖父に関する項目かと勘違いしていた。 -- 名無しさん (2018-05-30 12:30:12)
- HDー2DDQ3ではすごろく場リストラ... -- 名無しさん (2024-10-01 12:21:58)
- テレビマガジンの「人気ヒーロー大金持ちゲーム」シリーズは何度も楽しんだな -- 名無しさん (2024-11-10 22:26:28)
- すごろくの元祖も元祖なバックギャモンに対して別ゲー感を覚えるのは自分だけではないはず。 -- 名無しさん (2025-08-05 14:57:54)
- ハレクラニ「このスゴロクはゴールに辿り着かない限り現実世界に戻れない さぁ サイを振りたまえ」 -- 名無しさん (2026-07-31 11:12:06)
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*2 『平家物語』では後白河法皇が「天下三不如意」の一つとしたのが有名か
*3 これが日本名「双六」の由来
*4 日本で盤双六が下火になった頃に西洋で生まれたバックギャモン特有の要素
*5 と言うと今のデジタルカードゲーム(DCG)と誤解されそうだがトランプの方のカードゲームをイメージしていただきたい
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