登録日:2018/03/22 Thu 00:18:07
更新日:2024/02/19 Mon 13:43:44NEW!
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そもそもキャリア官僚とは、日本では国家公務員総合職試験*1に合格し、幹部候補生として中央省庁に採用された人たちのことを指す。
由来は本来「職歴」を意味するcareer……のはずだが、昇進制度が職階上で「carrier(運ぶもの)」になっているから、と揶揄されることも。
そして一口にキャリア官僚と言っても色々な職種があり、キャリアとノンキャリアの対立と言えば軍隊(日本に限らず)でも頻繁に扱われる。
だが、ここでは最もフィクションでよく登場するタイプ……「警察」のキャリア官僚について説明したい。
概要
いわゆる「背広組」。
国家公務員総合職試験の難易度はよく知られるところだが、数ある省庁の中でも警察庁は官僚志望者に人気かつ最難関の「五大省庁」の一つに数えられている*2。
つまるところ、警察キャリアとはそんな超難関を突破して採用された超エリートだ。
警察の階級は、下から「巡査、巡査長、巡査部長、警部補、警部、警視、警視正、警視長、警視監、警視総監」の9つがある。
当然、普通に採用された人(現場組、ノンキャリア)は一番下の巡査からのスタートになる。昇任するにも試験に合格し、かつ、その都道府県警の定員に空きが無ければ上の階級にはなれない(例えば某県のA巡査が昇任試験に合格しても、その県の巡査部長の定員をオーバーするなら巡査のままということ)。
だが、キャリア組は4番目である警部補からのスタートになる。巡査~巡査部長で警察全体の半分近くを占めるので、警察人生の初日から事実上全国の警察官の約半分が格下ということになる。これがどれだけ上の方になるのかよくわかるだろう。
そして昇任試験も課されないため昇進だって尋常ではなく速く*3、7年後にはほぼ全員が警視にまで出世する。ストレートで大学を卒業して入庁したら、30手前でもう上から数えた方が早い階級になるわけだ。
なお教育を受ける場も違い、ノンキャリアは各都道府県の警察学校に入校するが、キャリアは東京都府中市にある警察大学校に入校することになる。
一方のノンキャリア組は、というと警視に出世できる人すらほんの一握りで、警部で終わることができれば御の字というレベル。*4
よく言われるが、「キャリア組のスタート地点がノンキャリア組のゴール」なのだ。それぐらいの差がある。
組織的な役職で言えば、警察の第一線たる刑事件を担当する都道府県刑事部長がノンキャリアの最高到達地点。
これ以上の役職である本部長等は国家公務員のみが就任するため、都道府県警察に採用される地方公務員であるノンキャリアは、制度的に都道府県警察本部の各部長クラスまでしかなれない。
個別の警察署長は大体警視で、県庁所在地の大規模署などだと警視正が就く。
しかし、逆に言えばこうした実務を動かす部長クラスの役職は地元のノンキャリア組に多く配分されている。
もちろん、それだけ階級が高いだけあって責任も重大。
まず、基本的にフィクションのように現場に出てくることは滅多に無い。
現実で上層部クラスの警察官が事件や事故の現場に自ら足を運んで状況を直接確認するのは、よっぽどの重大事案が起こったときくらいである。
それも、現実に捜査をすると言うよりは政治家がよく行う「視察」に近い。悪く言えばマスコミや世間向けのパフォーマンス。
よほど人が出払えば当人が出る可能性は無くは無いが、その場合は大体余所の警察署からノンキャリアの応援増員を頼むのが普通。
キャリアはあくまで「警察官僚」なので、現場ではなく机上での、もっと政治的な駆け引きが中心になる。
- 採用や懲戒処分などの人事
- 地元有力者との協力体制構築
- 隙あらば難癖を付けて1円でもケチろうとする
クソ財務省とのバトルを乗り越えての予算の獲得と配分 - 式典、犯罪防止運動の実施やマスコミなど外部への対応
- 自身の上層部や別組織(検察庁、管轄外の警察署)との折衝や決裁……etc
「現場を知らない奴が出しゃばってきやがって」とはよく言われるが、そもそも現場とは関係が無いか浅いのがキャリア組の仕事。
事件や事故の現場に関わるのは、上層部の職務内容上、基本的に必要の無いことなのだ。キャリアとノンキャリアでは「キャリアの方がより重大な仕事をしている」と見るより「同じ警察という組織に属していても、キャリアとノンキャリアでは担う仕事の質がそれぞれ異なるだけ」と見た方がいいだろう。
軍隊の「士官(将校)」と「曹や兵」もそうだが、
警察のキャリアとノンキャリアは「階級が階段のように順番に上に昇っていくように見える」、
ある程度頑張ったノンキャリアがキャリア相当の階級や職務に編入する試験やルートがわずかにある、というだけで
ノンキャリアとキャリアは求められる役割も業務も、奉職から退官までの警官人生も全く別物と考える方が飲み込みやすい。
そう考えると、フィクションで出てくるキャリアが嫌われるのも「中間管理職や上層部が嫌われる、というよくある組織ものの構図で嫌われ者役を担わされやすい」と言うことが見えてくるだろう。
実際には、自分が直接指揮している訳でもない部下の不始末で監督責任を問われたり、追及してくるマスコミに謝罪会見をしたりするのもキャリアの仕事。
むしろ現実に「やらかした」警察官当人が記者会見に出させられることはまず無く、その意味ではキャリアが現場を守っているとも言える。
彼らにとっての「現場」は会議室で、それぞれの現場にはそれぞれの現場の論理というものがある。
キャリア官僚に言わせれば「会議室を知らないノンキャリが会議室までしゃしゃり出やがって」と言いたいくらい……かもしれない。
とはいえ、キャリアが事件などの現場を担当しないということはあり得ない。なぜならすべての警察官には、キャリアかノンキャリかは問わず警察学校卒業後にはまず交番勤務の研修が義務付けられているし、それが終われば各都道府警察に出向し現場勤務をすることになる。
この時点で階級は警部補で係長待遇ではある。だが実際的には無任所係長で、部下もいなければ権限も持たない。この期間は警察の現場の仕事をたたき上げの警察官たちに叩き込まれる現場教育期間。
なお、この時はノンキャリアたちからすれば唯一キャリアたちをしごける場なのでわざと厳しく当たる人もいるとかいないとか……。
そしてキャリアの多くは将来的には地方警察の要職に就く幹部候補生なので、そうした人間が若手の頃に現場を全く知らないまま、というのは官僚教育として許されないのだ。民間企業でも、総合職として採用された新人にも全員まずは営業を経験させるというが、それと同じようなものである。
といっても、交番勤務研修だけでは現場の全てを知ることはまず不可能。現場の状況も過疎地か都市部か、交通の便は、現地ならではの事情と社会問題は……ということで千差万別だし、時々刻々と状況は変化する。
どんなにキャリア組が現場に目を向けようと頑張っても、現場について彼らの方が疎くなってしまうことは避けられないだろう。
また、都道府県警察内でのキャリアとノンキャリアの対立もドラマではよく描かれるが、実際にはそう多くない。
なぜなら幹部候補生である彼らは、多くの経験を積むために出世することから異動のスピードが速く、早ければ半年ちょっと〜一年近く、最長でも二年で異動してしまうため。
出向命令でも出ない限り、ノンキャリアは地方で警察人生を終えることがほとんど。そんな彼らからすれば、赴任してきたキャリアに不満があっても一、二年で移動する彼らがいなくなるのを待てばいい(慌ただしい現場であれこれやっていれば一年二年なんてあっという間だ)。
所詮中央から派遣された部外者のキャリア組からすれば、現場を支えるノンキャリアを敵に回せば組織の運用は滞るだけ。
実際、警察内部での対立というのはこうした階級差よりも部署対部署、県対県、国対県等の組織の違いで起きることが多いとされる。
我々が思い描きがちなキャリア対ノンキャリアの対立は、多分にドラマを面白くする演出から来るもの。部下と上司が仲が悪い組織など機能不全に陥るしかないのだから。
もちろんそこは人対人とのこと、一切無いわけではない。
キャラクターとしてのキャリア官僚
さて、ここからが本題である。
フィクションで頻繁に登場するキャリア組警察官と言えば、そのイメージは大体固まっているだろう。
ズバリ、これである。
イヤミ、邪魔者、無能
警察ものであれ、探偵ものであれ、大抵は読者/視聴者が共感しやすい下の方の立場の視点から描かれるものなので、必然的に上の立場であるキャリアは悪役……というよりは嫌われ役として登場することが多い。
警察ものなら、現場組の刑事たちが必死で集めた証拠を自分の手柄にしてしまったり
探偵ものなら、探偵の大胆な推理(当然正解)を「常識」というフィルターで否定したり……。
加えて、探偵ものなら、叩き上げ組の警察官が比較的探偵に友好的に接するのに対し、キャリア組の警察官はとにかく探偵に否定的であることが多い。
一応「事件を解決する」という大目的は同じなので、明確に邪魔し合うことは滅多に無いが、それでも友好関係・協力関係を築く作品はかなり珍しいと言えるだろう。
そして最後は主人公組の完璧な推理に負けて地団駄を踏む……というのがよくあるキャラクター像。
だが警察ものによっては、警察内部や有力者の犯罪や失態の隠蔽・操作妨害、反抗的な部下に対する降格・異動をその権力で行使し、現場組に「どんな正義も権力には逆らえない理不尽」を突き付けてくる巨大な悪となる。
主人公たちは何よりも正義であるべき警察が保身のために正義を無視し、守るべき市井の人々を踏みつける事への怒りを露にする*5。
代表例をあげるなら
内村完爾
『相棒』シリーズに登場。警視庁刑事部部長で階級は警視長。
出世願望が強く、事なかれ主義で警察の不利になる事象や自分の経歴に傷がつきそうな事件が起これば隠蔽や捜査妨害も辞さない。
そのため、真実を明らかにしようとする主人公たち特命係とは対立することが多い。
非常に怒りっぽく横暴で暴力的、傲慢な警察官僚を絵にかいたような人物。
……しかしある事件がきっかけでこれまでとは180度違う正義感溢れる人物と化し、出世よりも正義を貫く事を優先するようになった。
ちなみにその内村が目の敵にしている主人公、杉下右京も本来はキャリア組であるが、そちらは「元々はエリートなのに島流しされた奇人」という要素を強調するための設定という意味合いが強いため、キャリアらしいところが描写される事はあまりない。強いて言えば階級くらい。
小久保 祐二
『アンフェア』シリーズに登場。
出世を第一に考える強い上昇志向の持ち主で、独自の行動をとる主人公雪平夏見とはそりが合わず対立を繰り返している。
事件の捜査を政治的に利用することも辞さず、事件解決のためではなく反抗的な部下の排除や政敵の排除のために捜査を利用する。
組織政治にとらわれ組織の目的を見失うキャリア官僚を体現している人物と言える。
一方でそうした典型的キャリア像と正反対のキャラクターも多く存在する。
以下、ノンキャリアに協力的な珍しいキャリア組を挙げていく。
室井慎次
『踊る大捜査線』シリーズに登場。
当初は現場組である主人公の青島と対立する典型的なキャリア官僚だったが、ある事件で改心しその後は所轄の刑事と協力関係を築く。
また実は東北大出身なので、東大出身が幅を利かせているキャリア組の中では少数派に属する。警視→警視正→警視(左遷)→警視正→警視長→警視監と激動の経歴を歩んでいる。
ちなみにきりたんぽ作りが得意。
真下正義
同じく『踊る大捜査線』シリーズに登場。
東大法学部出身かつ父親が警察幹部という超エリート……だが、非常に腰が低く青島らにも友好的という珍しいキャリア。
だが、当初はキャリアアップだけを目指している青二才としか見られていなかった。
その後紆余曲折あり、ロサンゼルス市警に出向して交渉術を学ぶ。この辺は下記の明智健悟のオマージュかもしれない。
日本に帰国後は交渉人として活躍し、諸事情で一線から外れた後湾岸署署長となった、バリバリの現場派のキャリア。
明智健悟
『金田一少年の事件簿』シリーズに登場。
登場当初は「ロスでは」を口癖にする典型的なイヤミキャラだったが、後に美形知的キャラにクラスチェンジ(まぁイヤミ属性は相変わらず残っているが……)。
クラスチェンジと同時に、主人公の一及び剣持への態度も大幅に軟化。以降は互いに協力し合う関係になる。
一にも匹敵する高い推理力で、一とは違った方向性から事件を解決する珍しいキャラクターである。
20年後が舞台の『37歳の事件簿』では警視長に昇進している。
夜神総一郎
『DEATH NOTE』に登場。
主人公である夜神月の父親。警察庁刑事局長にして、「キラ事件」を追う捜査本部長である。
経歴からしてもキャリアなのは確実だが、本人は部下にも公平に接し、彼らの命を最優先に考えている。
捜査の主導権がLに移ってからは、人手不足も相まって自ら拳銃を手に現場に乗り出すことも増えている。
笛吹直大
『魔人探偵脳噛ネウロ』に登場。
当初は無駄に現場に口を出し、主人公の弥子たちを邪険にする創作で典型的なダメキャリアだった。
しかし後に作者本人もびっくりするぐらいの急成長を果たす。
弥子たちと何度か事件に関わった後に考えを改めていき、次第にキャリア官僚としての高い階級を活かした指揮と交渉に注力するようになる。
同い年で現場組の笹塚との仲は険悪だったが、それも彼の能力の高さと凄惨な事情を知る上であり、内心では対抗心を燃やしつつ捨て身な行動に走る彼を心配していた。
笹塚の死亡後は彼の清濁併せ吞む姿を受け継ぎ、グレーな手段も使った交渉術によりラスボスを追い詰めることに大きく貢献した。
「キャリアだからこそできる仕事」で主人公たちをサポートするという、創作としては珍しいキャリア官僚。
薬師寺涼子
『薬師寺涼子の怪奇事件簿』シリーズに登場。
通称「ドラよけお涼」。一応キャリアだが、キャリアどうこう以前に本人のキャラクターがあまりに強烈すぎるタイプ。
一応ノンキャリアの部下の泉田には友好的……というか恋愛感情を抱いているのに気づいてもらえてない。
財閥の御令嬢でかつ文武両道という(人格以外は)ハイスペック現場派キャリアで、「女性初の警視総監」になることが目標。
「傲岸不遜、唯我独尊、傍若無人」なキャラクターでもあり、ノンキャリアだろうがキャリアだろうが、自分の邪魔になる人物は全て暴力か権力で薙ぎ払う。
特殊刑事課の皆さん
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』に登場。
海パン刑事、月光刑事、ドルフィン刑事などが属する変態エリート刑事チーム。
どこからどう見てもまごうことなき変態だが、全員がI種試験*6を突破した超絶エリート……のはずである。
ノンキャリアである派出所の皆さんとも仲が良いが、この人たちの場合、キャリア云々では測りきれない何かがあるので、色々と規格外。
というかギャグマンガなのでまともに考察するだけ無駄。
杉田勝
『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』に登場。岡島県警本部捜査二課長。
主人公の川合に言わせれば「神々の神殿から来た人」だが、初登場時は少々頼りない見た目故、新人と勘違いされて新人向けの教養を受けさせられる羽目になっていた。
キャリアの行動にも理由あり
上述の通り、現場組や民間人の探偵の邪魔をしたり排他的な態度を取ったりするキャリア官僚は無能と捉えられやすいが、そう決めつけるのは早計だ。
まず、現場に民間人が入って踏み荒らされてしまえば、重要な証拠がなくなってしまう危険性が高すぎる。
例えば足跡も、いくつも重なれば正確な鑑定は困難を極める。何かに触れば付着物が落ちてしまうかも知れない。
犯行の証拠が出てきたのに「それは警察の許可を取って現場に入ったときについたもので、犯人だからついたものではない」とでも言われてしまえば、せっかくの決定的な証拠が無意味になってしまう。
推理物であれば、警察立会いで現場に入った民間人がどさくさに紛れて証拠を消してしまったネタは枚挙に暇がないが、本来これは現場の失態。現場に入れるには、万が一にも慎重になるのは当たり前なのだ。
また、「警察官ですらない民間人の推理で人を逮捕したら誤認逮捕でした」なんてことになれば、警察の信用が失墜するのは目に見えている。まして小学生や高校生の推理ですなんていったら何が起こるか…
逆にあからさまに疑わしい人間を逮捕せずに逃げられてしまったとしても、やっぱり警察の信用は地に堕ちる。
そして、その時に批判の矢面に立たされるのはキャリア組。状況を知らされていれば、部下を信用したので……と言う言い分は聞かない。
その職務上キャリア官僚はどうしても保守的な対応を取るしかないのだ。*7
そして、事件捜査をする場合に最も恐ろしいのはキャリア官僚などではない。
犯罪者を罰するためには、検察に書類を送って起訴してもらった上で、更に裁判所を説得しなければならない。
検察の起訴・不起訴の判断は非常に厳しく、少しでも証拠が足りないと簡単に不起訴にされてしまう。
ましてや裁判所ともなれば「疑わしきは罰せず」という建前があり、弁護士も付くので、検察の壁よりもさらに厳しい。
しかも一度証拠が足りずに無罪になってしまえば、後からどんなに決定的な証拠が出て来ようと裁判のやり直しはできない。
キャリア組「程度」説き伏せられないようでは、裁判所に潰されて真犯人大笑いである。
裁判所に潰されるくらいなら、キャリア組に先に潰された方がまだやり直しがきく面もあるほどなのだ。
現場のいうことにハイハイと承認を出すばかりのキャリアがよいキャリアとは限らない。このことは理解しておくべきだろう。
追記・修正は優秀なキャリアの方にお願いします。
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*2 財務省を筆頭に外務省、経済産業省、総務省、そして警察庁とされる。だが実は特に明確な定義は無く、公務員志望者の間で使われる程度。
*3 一般の警察官も昇任試験を受けて昇任していくが、試験対策に熱心で肝心の仕事をおざなりにしている方が昇任できるという本末転倒な事態が指摘されている。
*4 あくまでも極めて少ないというだけで、ノンキャリアの人の警視正以上への昇任も制度上不可能ではない。ちなみにノンキャリアでも警視正以上になれば地方公務員扱いではなくなり、地方警務官といって国家公務員扱いになる。
*5 医療ドラマによくある、権力闘争第一で患者は二の次の巨大病院と同じポジションである。
*6 当時の呼称。
*7 そして警察の信用が落ちれば、民間人が捜査に非協力的になったり犯罪の抑止力としての影響力も下がるため現場組にもデメリットしかもたらさない。
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