矢野通

登録日：2011/10/22(土) 13:05:37
更新日：2023/12/04 Mon 13:36:55
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矢野通(やの とおる)は新日本プロレス所属の崇高なる男性プロレスラー。
「破戒入道」「酩酊の金獅子」「崇高なる大泥棒」「敏腕プロデューサー」等の異名を持つ。

生年月日/1978年5月18日
身長/186cm
体重/115kg
血液型/B型
出身地/東京都荒川区
入場曲/intoxication

• 経歴

7歳から父親の指導のもと、レスリングの教育を受けている。ちなみにこの父親、ジャンボ鶴田の大学のレスリング部の二年先輩である。
学生時代は高校入学から大学卒業まで様々な大会を制しており、実績を重ねて2002年に新日本プロレスに入門。同年5月のブルー・ウルフ戦でデビューする。

2004年に金髪、ハッピ、下駄、田吾作タイツ、番傘、酒という出で立ちのヒールレスラーに突如変貌を遂げる。この年はヒロ斉藤、後藤達俊に師事して反則負け三昧の試合を連日していた。
翌年には蝶野率いるブラックニュージャパンに加入して活動。スタイルをニッカポッカスタイルへとマイナーチェンジしてG1クライマックスに出場もした。
2006年には真壁刀義と抗争を繰り広げる。矢野が石井智宏、真壁が越中詩郎と組んで幾度となく対戦する。同年10月には天山広吉からの誘いで「G.B.H.」に加入。当初は抗争相手だった真壁と越中に難色を示していたがユニットが軌道に乗るにつれてチームの参謀として活躍する。
2007年にはアパッチプロレス軍のWEWヘビー級王座に戴冠、また真壁とのタッグでこの年のプロレス大賞のタッグの部門で受賞を果たす。翌年にはIWGPタッグ王座に戴冠する。

2009年になると真壁刀義を試合中に裏切り中邑真輔と「CHAOS」を結成。本間を除いた旧GBHメンバーを引き込み、こちらでも参謀として活動する。なお、裏切った理由については自伝である『絶対、読んでもためにならない本―矢野通自伝』によると、真壁のゴリラ的顔面に飽きたこと、真壁の言語センスや目立ちたがり度にうんざりした、とのこと。
2010年には試合後に突然ハサミを持ち出して棚橋弘至の髪を切り、抗争が勃発する。最終的には負けるが、この抗争の決着戦の煽り映像で言った「バーバー矢野」がウケたのか髪切り魔として定着していく。

(画像跡)
0円で髪をカットしてくれるカリスマ美容師のバーバー矢野

同年7月にはTAJIRIと抗争。毒霧を巡る抗争を展開し、番傘の中で毒霧をする「毒霧相合傘」なる単語まで出来た。

2011年にはドームでロブ・ヴァン・ダムと対戦。この際にRVDに対抗して行なった「ヤノ・トー・ルー」というアピールが大ウケして、以降は彼の定番フレーズとして定着する。試合自体もRVDに肉薄して評価を大いに上げた。この試合以降は「YTR」と呼ばれることもある。

(画像跡)
ヤノ・トー・ルー！

同年8月のG1での棚橋戦ではヒールにも関わらず大「ヤノトール」コールが起きて棚橋には大ブーイングが起きる逆転現象が起き、棚橋から完璧な形でフォールを奪う。これまでバイブレイヤーとして目立たない位置にいた彼がようやくシングルプレイヤーとして開花し始めた試合といっていいだろう。

10月には試合後にベルトを強奪し、翌月には自身初となるIWGPヘビー級王座へ挑戦。強奪したベルトを改造して「YWGP王者」を名乗る等話題を振り撒き、惜しくも敗れたものの多くのファンに実力を認めさせることとなった。

(画像跡)
YWGP王者・矢野通

この年にはプロレス大賞のベストバウトに受賞もした。

2013年、飯塚とのタッグでプロレスリング・ノアを襲撃し、チャンピオンベルトを次々と強奪。
ノアのベルト「グローバル・オナード・クラウン」（地球規模の崇高なる王位）にちなみ
「崇高なる大泥棒」と言うリングネームを名乗り始める。
ベルト強奪に関しては「奪われる方が悪い」「新日本のベルトはヤノソックが守っている」と豪語する。

近年では悪いことをしてちゃっかり勝つ面白レスラーとしての地位を確立しており、会場人気は抜群である。また、キャラクター的に誰に勝っても違和感がなく、たとえ負けても価値が落ちないため、星調整係としてリーグ戦などには欠かせない存在となっている。大物や期待されている選手ほど足を(物理的に)すくわれがち。また、日大タックル事件以来、レスリングの技術を出す回数が「ほんのちょっとだけ」増加している。

2020年より「プロレスラーがそれぞれ試合ルールを持ち寄り、どちらのルールで試合を見たいかを観客に投票で決めて貰う」新タイトルKOPWが提唱されると大暴れを開始。
金的からの抑え込みで初代王者を奪い取る、場外で鉄柵越しに脚関節決められてる間に相手のシューズの靴紐結び付けてリング戻れないようにして場外勝ちを決める等のいつもの悪い手、
コーナーパッド全て外せば勝ちルールで隙を突いて外すのではなく挑戦者を鬼殺しでKOしてからゆっくり外して勝つ、コーナーパッドを全て外すorボディスラムを決めたら勝ちルールで2m近くかつ140kgある大男にボディスラム決めて勝つ、
NO-DQ I-QUITマッチ（相手にまいったを発言させるまで試合が終わらず、反則裁定なし）で往年の金髪番傘スタイルを復活させると対戦相手の腕を手錠で拘束してギブアップを迫り、相手が唾を吐き掛けて抵抗の意思を見せるとブチ切れて目玉をハサミで抉りに行ってギブアップをもぎ取る等実質実力勝ちや往年の完全ヒールの姿を取り戻した姿も見せつつある。

• 得意技

鬼殺し…水車落としの体勢に抱えあげてそのまま前方に叩きつける変形のパワーボム。ヒールターン後の最初のフィニッシュホールドであり、格下相手にはこの技で現在も決めている。

鏡割…現在のフィニッシュホールドであるハーフネルソン式の変形サイドバスター。エメラルドフロージョンに型が似ている。この技は今まで返されたことが無く、滅多に出さない。

裏霞…相手の足を払い首を捕らえながら丸め込む変形のスモールパッケージホールド。最近では鏡割よりこの技で決めることが圧倒的に多い。

黒霧島…腕を決めながらスクールボーイの形で丸め込む。

赤霧…腕を相手の首の後ろへと回し、相手の左足を抱え込んで両肩をマットにつけた相手の体を押さえ込む。

強力…ブロックバスターの要領で抱えあげ、相手の体を旋回させて叩きつける。

八海山…左腕と左腿を固めて投げる変形のハーフネルソンスープレックス。

大吟醸…相手を肩車の状態にしてから前方に叩きつける。リバース鬼殺しといえる技。

横入り式海老固め…いわゆるスクールボーイ。金的からの丸め込みで数々の相手からフォールを奪っている。

バックボーンであるレスリングの技術を生かした技が多く、それらの技と反則技を織り混ぜて戦うスタイルとなっている。
豪快な叩きつけ技から丸め込み技まで多くのオリジナル技を持っている。

• 余談

○ヒールだがコミカルな面をよく見せるためか声援を受けることも多い。若手時代は宴会部長を勤めており元々ノリは良いそうだ。

○ヒールだがファンが多く、特に後楽園ホールでは時のIWGP王者をも凌駕するような高い支持率がある。

○試合中によく喋る。声援が苦手らしく自分への声援はニヤけながらも「わかってるよ馬鹿野郎」と言って返す。ちなみに相手への声援には怒る。なにこのツンデレ。

○技の名前は全て酒から命名されている。

○父のレスリング教育はかなりのスパルタ式で、巨人の星を見た時に「星一徹はなんて優しい父親なんだろう」と思ったという。具体的な教育は自伝を参照。

○ゲームが好きで2006年によくプレイしたゲームにDSの『やわらかあたま塾』、『ファイナルファンタジーIII』、GBAの『リズム天国』を挙げている。

○中邑真輔曰く、「YTRのRは『ロマンス』のR」らしい。意味がわからない。

○入場曲の三味線部分は機材を使い自分で作ったとのこと。

○さんまのからくりＴＶの中西学のコーナーに出たことがあり、中西曰く教員免許を持っているらしい。

○新日本プロレスで最もDVDを売り上げるレスラーと言われている。リングに自分のDVDを持ち込み、
観客やリングアナに「1000枚買えバカヤロー」と強要するのはもはやお約束。
ただし実際は新日本プロレスは月給制なので、いくらDVD売り上げても個人的なうまみは無いらしい。
自身の経営するスポーツバーは、ヤケ酒呑みにくる新日本ファンで大盛況らしい（自称）。

○既婚で２児の父であることを自伝で公表(結婚云々自体は、別に隠していたわけではない)している。

○リング四隅のコーナーパッドを外す速度が異様に速く、実況から「ギネス世界記録に載る」とまで言われていたが、
自身のYouTubeチャンネルで実際に設営を担当しているスタッフと四隅全てのコーナーパッドを外す速度比べをしてみた所、スタッフが34秒かかったのに同条件で15秒台でクリアしている。

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