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そして迎えた2002日韓開催のFIFAワールドカップにはキャプテンとして参加
2001年に行われたW杯予選でイングランドにマイケル・オーウェンのハットトリックを含む1-5で敗れる等下馬評は高くなかった
しかし、本大会でカーンは神懸かり的なセーブを連発。本大会中奪われたゴールはグループリーグのアイルランド戦の1点と決勝のブラジル戦の2点のみと準優勝に大きく貢献
決勝では相手選手との接触で指の靱帯損傷の大ケガを負うもプレー続行する気迫を見せた
この大会での活躍は世界中のファンを魅了し、日本での知名度を大きく上げた

しかし、相手チームやサポーターからは悪夢以外の何物でも無く、本来サッカーという競技で高い確率で得点が見込める場面でも悉くカーンに阻まれた
この活躍でワールドカップ史上初のGKのMVPを獲得する

EURO2004では実力を発揮するも、チーム全体の調子が上がらず、ドイツは２大会連続でグループリーグ敗退となる

そんなカーンに転機が訪れる
EURO2004後に就任したユルゲン・クリンスマン監督の方針で、代表GKはローテーション制となり自国開催のドイツワールドカップに向けて長年のライバル、イェンス・レーマンと正GKを争うが、大会前にクリンスマン監督から正GKはレーマンとの通達があった
反射タイプのカーンより守備範囲とハイボールに強いレーマンを取った形である
自国開催のワールドカップだった為、国内外から不満と落胆の声が相次いだ
これにより、以前から「正GKとして参加できないなら引退する」と公言していたが「冷静に考えてから答えを出す」とコメント。熟慮した結果大会に参加
レギュラー落選に伴い、MFのミヒャエル・バラックにキャプテンを譲る
最後のワールドカップと言われた地元開催の2006FIFAワールドカップでは正GKとなったレーマンの控えとなったが
「たとえ試合に出られなくても貢献できることはある」
と自身で語ったように、PK戦となった決勝トーナメント準々決勝のアルゼンチン戦では、レーマンを含めた他のチームメイトを励まし、必死にチームを鼓舞する姿を見せドイツ国内のみならず世界中で大きな感動を呼んだ
3位決定戦では先発出場。ケガのため欠場したバラックに代わって主将を務めるとともに好セーブを連発、チームの勝利とW杯3位に大きく貢献した
そして試合後、代表引退を正式に表明し、有終の美を飾った

●クラブでの活躍
16歳の時にはクラブチームの入団試験にことごとく落ち、カールスルーエSCに入団するまでは筋力トレーニングなど雌伏の時期を過ごした
カールスルーエSCでは数年掛かって正GKの座を確保した
ブンデスリーガやUEFAカップでの活躍が認められ、1994年に名門バイエルン・ミュンヘンへ移籍
初年度は味方DFと衝突し膝の十字靱帯を断裂。シーズンを棒に振るが、翌年からはコンスタントにレベルの高いパフォーマンスを見せ、同クラブのGKコーチ、ゼップ・マイヤーの下でワールクラスのGKに成長した

1998-99シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝は大会史上に残る名試合となるが、終了直前の3分間に2失点を喫し、マンチェスター・ユナイテッドに敗れた
2000-01シーズンには自らの活躍によりバイエルンをチャンピオンズリーグ優勝に導き、2年前の雪辱を果たした

W杯日韓大会後は私生活の問題もあり、コンディションが低下
あまり良いプレーができなかったが、2004-05シーズンには完全復活を印象付けた

バイエルンとの契約が切れた2008年限りで現役を引退
ミュンヘンで引退記念試合が行われ21年間の現役生活に終止符を打った

●プレースタイル
GK大国のドイツの歴史の中でもトップクラスの実力を持つ
ゴールライン上での反応、思い切りの良い飛び出しでシュートを未然に防ぐ技術、相手選手との1対1の場面における我慢強さ、ミドルシュートへの対応の確実さは晩年でも衰える事はなかった
シュートに対する正確な位置取りに定評があり「スーパーゴール」として紹介されるような長距離からのシュートを決められることはまず無い
他のGKならキャッチングを試みるような正面へのシュートも、少しでも危険があると判断すれば、パンチングで確実にゴールから遠ざけたりコーナーキックに逃れるなど常に安全第一を心掛けている

そのパンチングは自分の手で投げているかのように正確で、世界でもトップクラスの技術である
圧倒的な威圧感と存在感でゴール前に君臨し、鬼のような形相で怒鳴りつける姿は敵・味方問わず「闘将」と恐れられ、同僚で長らくクラブや代表で共にプレーしたメーメット・ショル曰く「この世で怖いものは戦争とオリバー・カーン」

また、自分だけでなく仲間の少しのミスも許さない完璧主義者でもある
W杯日韓大会グループリーグ第2戦のアイルランド戦で、試合終了間際に失点して引き分けた試合後にはロッカールームでペットボトルを投げつけDFに3時間説教した
またインタビューにおいても前線でボールキープせず、不用意にボールを外に出したオリバー・ビアホフを名指しで批判した

試合に対する集中力は凄まじく、試合後控え室にて吐き気を催したこともある

●幼稚園児とのチャリティーイベント
幼稚園児との交流の一環でGKを務めた
このイベントでは、園児がゴールする度に寄付がされる仕組みで、カーンも手を抜いてゴールを幾つも決めさせ「君ならプロになれるよ」等リップサービスをし、会場は終始和やかなムードに…

「たとえ相手が誰であろうとゴールを守る」

ならなかった…
生真面目な性格のカーン、GKの本能を抑えられず、園児のシュートをガチセーブ
その形相とオーラに泣き出してしまう子も出る始末
もちろん寄付金は0マルク
イベント主催側、親子含めて最悪な空気になった

が、そこはカーン、その後自分のポケットマネーから全てのシュートが入った時の金額を寄付した

●その他

ドイツのコメディアンからゴリラのようだと言われ、相手チームのサポーターからゴリラの鳴き真似をされたりバナナを投げられたりした

本人は、バナナ大嫌い

バイエルンが1点差で負けていた試合で、ロスタイム時コーナーキックに参加

ゴールに叩き込み同点かと思いきや、思いっきりボールをパンチングしており2枚目のイエローで退場
実況には馬鹿な事をしたと言われ、コーナーキックを蹴った同僚には爆笑された
本人は、何事も無かったかのように自陣ゴール前に戻ろうとした

コーナーキックを渋る相手選手に怒り、彼の首根っこをつかみ引きずり回した事がある

これでイエローカードをうけた挙句、試合後相手チームファンを名乗る男性から傷害罪で告発されてしまった(告発は不受理)

ベンチにいても存在感は大きく、W杯ドイツ大会決勝トーナメント1回戦のスウェーデン戦では相手GKのアンドレアス・イサクションは自分のユニフォームをピッチに立ったレーマンではなくカーンと交換した
W杯ドイツ大会ではミュンヘンの高速道路に、横っ飛びしてボールをキャッチしているカーンの巨大アーチ看板(高さ18m、長さ65m)が作られた

これはミュンヘン空港からスタジアムに向かう道をまたいでおり、観戦客はカーンの体の下を通過してスタジアムに向かう。このような巨大看板が作られたのはカーンだけである

スピード狂であり、スピード違反で切符を切られた事が何度かある
鉄道模型も趣味としており、W杯での来日時に日本の模型店で新幹線500系電車とJR九州787系電車の模型を購入している
株式に関してかなり深い知識を持つ

ドイツのニュース番組では経済面などを中心にスーツ姿でコメンテーターとして出演することもある。本人曰く「株式はじっくり考え、迅速に投資する」というのがポリシー。2002年10月4日(投資の日)に日本証券協会の投資セミナーで「世界の著名な投資家」として紹介され、ビデオレターも披露された

カーンが更新していたブンデスリーガの無失点記録を止めたのは、当時ハンブルガーSVに所属していた高原(現清水エスパルス)だった
｢OLLI KAHN｣という彼をモチーフにした曲がある(日本語の歌詞もある)
2002年W杯で名声を上げたと共に決勝で涙を呑んだカーンであったが、2010年代にはドイツにカーン並みに無茶をするキーパーが現れ、2014年W杯で2002年以来の決勝進出、そして1990年以来の栄冠を勝ち取ることになる

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幼稚園児との話ほんとすき　GKに取られて良い点なんざねぇんだよ！ってことなんだろう -- 名無しさん (2014-02-24 00:48:22)
私は正にこの世代だったからよく覚えている凄かった -- 名無しさん (2014-02-24 02:22:47)
しかしGKってなんか厳つい容貌の人多いような・・・ -- 名無しさん (2014-06-17 01:30:21)
GKで好きなのはこの人と川口くらい。今現在でこの人クラスのGKは世界にはいないんだよなあ -- 名無しさん (2014-06-25 19:15:35)
ブッフォンとどっちが凄い？ -- 名無しさん (2014-06-25 19:32:01)
02W杯で日本で練習しているときに、日本の女子高生から黄色い声援浴びて戸惑っていたらしいなｗ -- 名無しさん (2015-04-13 15:45:14)
ゲーム作品でも最強クラスのGKとして扱われているな -- 名無しさん (2020-10-08 10:08:28)

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