登録日:2020/11/19 Thu 18:15:46
更新日:2024/05/23 Thu 12:52:41NEW!
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イ、イサキは?イサキは、と、取れたの??
イサキ(Parapristipoma trilineatum)は、海水魚の一種である。
【概要】
スズキ目イサキ科に属する。
最大で全長45cmくらいになる。
形態は一般的な魚の形をしている。
大型の成魚は暗褐色だが、幼魚はやや明るい褐色をしており、3本の黄色の縦縞がある。
この縞は成長すると消失する。
縞模様がある幼魚は、イノシシの子に見た目が似ているためウリボウと呼ばれることがある。
沿岸の岩礁域にすみ、小魚やエビやゴカイ等の小動物を食べる。
【釣り人とイサキ】
釣りの対象魚として人気が高い。
10cmくらいまでの幼魚は、内湾の防波堤などで釣れることがある。
それより大きくなると岸から離れるため、大型魚を狙う場合はたいてい船釣りになる。
一応、外洋に面した磯や、渡し船で乗り付けるような沖合の防波堤など陸のポイントはなくはない。
エサ釣りのほかにルアーフィッシングの対象にもなっている。
【食用魚としてのイサキ】
イサキは重要な食用魚である。
主に定置網、巻き網、一本釣りで漁獲される。
商業養殖も行われている。
初夏から夏にかけてが旬と言われているが、だいたいどの季節でもおいしい。
だいたいどの季節でも魚屋やスーパーの店頭に並ぶ。
大型個体や、ブランド産地で獲れた魚は高価である。
イサキは美味な食用魚だが、骨やひれの棘が硬い。
地方名でカジヤゴロシなんて呼ばれているほどだ*1。
家庭でさばく場合は、できれば出刃包丁があったほうが安心できる。
ちなみに口の中がオレンジ色をしている。
身は脂の乗った白身で、どんな料理でもおいしく食べられる優等生なお魚である。
和食なら生でも焼き魚でも煮魚でもいいし、洋食ならポワレでもムニエルでもフライでもいい。
あらの部分は味噌汁や潮汁など汁物に適する。もちろんにんにくやハーブやトマトを使って洋風の味付けにしてもおいしい。
刺身や寿司にするなら、皮を引いて血合いの赤色を引き立たせるか、皮をつけたまま湯霜や炙りにするかが悩ましい。
皮を引いたなら、皮の部分だけ熱湯にくぐらせて湯引きにしたり、素揚げにしたりするのもよい。
卵巣や精巣も煮たり焼いたりして食べることができる。
【観賞魚としてのイサキ】
縞模様が鮮やかな幼魚がアクアショップで売られていることがある。
家庭のアクアリウムでも飼育できる。
水槽のサイズは60cmでもなんとかなると思われるが、数が多かったり、ダイナミックに泳いでいる姿を見たいなら、90cm以上の水槽を用意したい。
水族館や活魚料理店の水槽でもよく見かける。
【イサキの仲間たち】
近縁種
イサキ科の魚の多くは食用としての価値が高い。
成魚と幼魚で体色や模様が異なるものも多く、南方系の種は観賞魚として水族館などで飼育される。
コショウダイ(Plectorhinchus cinctus)
コショウダイ属に属する。60cmを超えることもある大型種。
体は銀灰色で薄い黒色の太い縞模様があり、背中や尾にかけて濃い黒色の斑点が散らばる。
この模様は成長すると目立たなくなってくる。
美味な食用魚だが、骨やひれの棘が硬い。
コロダイ(Diagramma pictum)
コロダイ属に属する。60cmを超えることもある大型種。
体は青灰色で、全身に黄褐色の斑点が散らばる。
幼魚は全身に黒い縦縞模様があり、成魚と似ていない。
名前の「コロ」は和歌山の方言でイノシシの子のことであり、幼魚の模様が似ていることから名付けられた。
美味な食用魚だが、骨やひれの棘が硬い。
ヒゲダイ(Hopalogenys sennin)
ヒゲダイ属に属する。体高が高く左右に薄い体型であり、黒褐色をしている。
下顎にひげのような多数の突起がある。
美味な食用魚だが、骨やひれの棘が硬い。
ヒゲソリダイ(H. nigripinnis)
ヒゲダイ属に属する。体高が高くやや左右に薄い体型であり、紫色に近い褐色をしている。
下顎にひげのような多数の突起がある。
この突起はヒゲダイに比べて短く、ひげをそったように見えることからヒゲソリダイと呼ばれる。
美味な食用魚だが、骨やひれの棘が硬い。
あまり近縁ではない種
イサキ科には属さないが名前にイサキとついている魚など。
シマイサキ(Rhynchopelates oxyrhynchus)
スズキ目シマイサキ科に属する海水魚。
体は銀白色で、黒色の縦縞模様がある。
内湾に生息し食用になるが、水揚げは少なく重要な水産資源とはされていない。
ところによりくさみがある個体がいるらしい。
アカイサキ(Caprodon schlegelii)
スズキ目ハタ科に属する海水魚。
名前の通り背中が全体的に赤色、腹側は桃色、頭部に黄色の縞模様がある派手な外見の魚である。
深場に生息し食用になるが水揚げは少ない。淡白な白身をしている。
水族館の深海のコーナーで展示されていることがある。
トゲナガイサキ(Banjos banjos)
スズキ目チョウセンバカマ科に属する海水魚、チョウセンバカマの別名。
チョウセンバカマ科に属する種はチョウセンバカマ1種のみであり、分類上の近縁種が少ない。
書籍によっては、チョウセンバカマではなくトゲナガイサキの名を「新称」として記載しているものがあった。
魚の名前は、かつてイザリウオと呼ばれていた魚がカエルアンコウに変更された*2前例があるが、こちらに関してはチョウセンバカマの名前が維持されている*3。
イサキオス1世(Isaakios I Komnēnos)
東ローマ帝国の皇帝。1057年に帝位に就いた。
皇帝権力の回復に務めたが、その過程で既得権者の貴族や教会と対立した。対外的にはハンガリー王国との戦争に勝利した。
1059年には狩りの最中に負傷し、病を得て退位した。
イサキオス2世(Isaakios II Angelos)
東ローマ帝国アンゲロス王朝の初代皇帝。
1185年に帝位に就いたが、在位中は各地の諸侯が蜂起したり独立したりして混乱が絶えず、1195年に廃位された。
のち1204年に復位したが、反乱が起きて殺害された。
井崎村(Isaki village)
愛知県幡豆郡にかつて存在した村。
現在の西尾市南東部にあたる。
【余談】
項目冒頭の文章は、PINKちゃんねるの大人の同性愛@bbspink掲示板に立てられたスレ、「アブノーマルなSEX体験談(新鯖)」に2005年に投下され、それが発掘されてコピペとして広められたものの一部である(通称イサキコピペ)。
これにより、魚のイサキやイサキ♂オッスオッス♂イサキオス帝への熱い風評被害が発生している。
なお余談の余談になるが「日本のネット界隈で広まりハッテン発展したホモネタ」ということで真夏の夜の淫夢関連と混同する人が少なからずいるが、ホモネタということ以外に両者に関連性はない(どちらかといえば変態糞親父の方が近い)。
2020年9月、京都府立海洋高校で完全養殖に成功し、各種メディアで報じられた。
イサキの完全養殖は以前にも近畿大学等で成功していたが、高校生によるものはこれが初めてとなる。
追記・修正は、 ゴム長を着て捻りハチマキをしていろんなことを考えさせられた一夜を過ごしてからお願いします。
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▷ コメント欄
- イサキコピペのコメントしようとしたらまさかの項目冒頭で草 -- 名無しさん (2020-11-19 18:24:52)
- 記事立て主はイサキに包丁をダメにされまくりでもしたのだろうか… -- 名無しさん (2020-11-19 19:49:01)
- おにいちゃんかっこいいいいぃぃぃい ぃくううううう! -- 名無しさん (2020-11-20 01:03:16)
- 魚屋さんに処理してもらう必要があるが、アクアパッツァの材料にも最適。ぜひお試しを。成功率も高いぞ。 -- 名無しさん (2020-11-20 01:07:36)
- ああ。でかいイサキが取れたよ。今年一番の大漁だ。 -- 名無しさん (2020-11-20 04:14:48)
- 仲間はイサキじゃないのに赤の他人はイサキなのか…(困惑) 名前って不思議だね -- 名無しさん (2020-11-20 09:11:19)
- イワナにお株を奪われた感あるけどこっちもすき -- 名無しさん (2020-11-20 12:25:33)
- 大漁っ!! イサキぃぃ!! -- 名無しさん (2020-11-20 12:43:16)
- きちんと真面目とネタが織り込まれていてよかった -- 名無しさん (2020-11-20 20:41:30)
- 実話です -- 名無しさん (2020-11-21 17:38:01)
- 近縁種の「美味な食用魚だが、骨やひれの棘が硬い。」4連発なぜか草 -- 名無しさん (2020-11-29 11:24:26)
- 包丁ダメにされた恨みを感じる -- 名無しさん (2021-01-30 18:07:53)
- きっと漁師の人との幼い頃の体験というか、淡い恋心とかが あったんだろうなあ、といろんなことを考えさせられた一夜でした。 -- 名無しさん (2023-02-11 21:20:27)
#comment(striction)
*2 イザリウオ科(Antennariidae)以下の分類階級において、名前に含まれる「イザリウオ」の語句がすべて「カエルアンコウ」に変更された。
*3 項目作成日の時点でBISMaL(Biological Information System for Marine Life)にて確認。
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