◇第十七・五話:わたしのお父さん
お父さんは帝国製のロボットです。
お父さんは遠い昔、宇宙ステーションの調理用ロボットとして働いていて、毎日沢山の料理を作っていました。
でもある日、その宇宙ステーションが放棄されて取り残されてしまったんだとか。
放置された長い長~い年月を経て、ロボットに心が芽生えました。
帝国のロボットはとっても頑丈だから、何百年経っても壊れないらしいです。
単純なプログラムに従うだけだった人生が一変したんだって。
それにはいい事もあったんだけれど、悪いこともあったって言っていました。悪い事なのかな?
……とにかく、お父さんはその時に料理のやり方をぜんぶ忘れてしまったのです。
実力じゃなくて、組み込まれた命令だけで料理をしてたんだから、当然と言えば当然です。
でも、お父さんは宇宙ステーションのみんなの笑顔を忘れられませんでした。
だから修行の旅へ出ることにしました。
じぶんで宇宙船を修理して、いろんな星々を回ったと言っていました。
そんなある日、お父さんは私を拾って育てることにしたみたいです。
その時のことは、何回聞いても教えてくれませんでした。
お父さんは優しいです。
わたしが困ったら、一緒になんでも考えてくれます。
わたしのお腹がすいたら、おいしいご飯を作ってくれます。
遊びはあんまり得意じゃないけど、一生懸命つきあってくれます。
わたしはお父さんが大好きです。
A.E.C. 104年 4月4日 ブライトベール小学校 ベル・ペッパー

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