神話においてギルガンテスを討ち破った時に使われたほか、各地に祀られているカルザミス神像は必ずと言ってよいほどこの槍を携えた形で作られている。
神話ではこの槍はカルザミスの手を離れては、決して狙いを外さず、雷光のごとき速さで目標を射抜き、突き刺したものを雷で焼き滅ぼしたという。
雷の槍は鍛冶の神として知られるタクダルが天から降る雷を集め、日緋色金と共に三日三晩鍛え続けて槍としたものであると言われ、今もなお遠雷が鳴ることを「カルザミスの足音」と呼ぶこともある。
魔力を通わせることで、様々な奇跡を起こす雷の槍だが、代償として求められる魔力は膨大なものであるらしく、カルザミスですらギルガンテスとの死闘において雷の槍を放った際に右腕を失ったとされている。
これは消費する魔力が大きすぎた際に起こる魔力失調症のことを指した逸話なのではないかと神話研究者は語る。
また、カルザミスはこの槍を戦にのみ使うのではなく、祝福を与える際にも用いた。
カルザミスの祝福は病める者には癒しを、戦士には勇猛な心を、学求の徒には知恵を授けたと言われ、その権能の幅広さからはカルザミスの主神としての力が伺える。
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧