被写体をしっかり止めて撮るには、何よりシャッター速度の設定が重要になります。
シャッターは、イメージセンサー(やフィルム)の前に光を遮るように設置されている2枚の幕からなる機械式部品で、1枚目の幕(先幕)が上から下に下がるとレンズから入ってきた光がイメージセンサーに当たり、いわゆる露光が始まります。そして、設定した必要な時間(シャッター時間)が経つと、2枚目の幕(後幕)が下がり、これで露光が終了します。
少し余談ですが、この幕は機械式部品ため、移動に時間がかかります。ざっくり幕が完全に開き終わるまでに4ms程度かかり、同じく閉じるのにも4ms程度かかります。この4msという時間は1/250秒に相当しますので、シャッター速度がこれより短い場合は、2つの幕が同時に動作する期間があることになります。画像の中でシャッターがまだ開いてない場所もあれば、もう閉じた場所も同時に存在するのって、何か不思議な感じですね(そう思うのは自分だけかもですがw)。
さて、アイドル現場で被写体を止めて撮るのに必要なシャッター速度(というかシャッター時間)は、自分の経験では1/500秒だと考えています。グループやメンバー、あるいは振り付けによっては1/500秒では止まらないこともありますが、それはそれほど多くないでしょう。逆に1/250秒でも大丈夫な場合もありますが、1/500秒ならほとんどの場合は安心して撮れますので、常に1/500秒にしています。
ここで問題になるのが、1/500秒にしたくてもできない場面ですね。シャッター速度をどこまで速く(短く)できるかは、これはライブハウスの光量とISO設定とレンズのF値で決まるのですが、暗いライブハウスを明るくすることは客の立場からはできないので、F値の小さいレンズ(f2.8ズームレンズやf1.4の単焦点レンズなど)が欲しいところです。また、ISOを上げることでシャッター速度を速くできるのですが、トレードオフとしてノイズが増えます。どれくらいISOを上げるとノイズが多くなるかは、カメラボディの性能に寄り、ISO3200でノイジーになるカメラもあれば、ISO12800でも見れる写真が撮れるカメラもあります。
どこまでノイズを許容できるかは個人差がありますが、ISOを上げられるカメラがあるに越したことはありません。とはいえ、カメラボディを買い換えるのは高い出費になるので、もし投資するのであればレンズを変える安上がりです。f2.8通しのズームレンズ(70-200mm f2.8のような)や中望遠単焦点レンズ(85mm f1.4やf1.8、あるいは135mm f2.0など)、あるいはAPS-C機の場合は、手頃に50mm f1.4のレンズが買えるので、それを中望遠レンズ代わりに使うのもありかと思います(かなりステージに近いところから撮る必要がありますが)。
逆にシャッター速度を長くして、わざとブレさせて撮るのもありかと思いますが、とても難しそうですね。機会があればちょっと試してみようとは思いますが、少しの自己満足の後、すぐ止めちゃう可能性が高そうw
コメント
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>> 返信元
たつやさん、コメント欄の存在をすっかり忘れてました。すみません。。。
なるほど、どこにシャッターチャンスがあるのか知っているのは強いですね。にしても、1/125はすごい。自分だとやっぱり不安になります。ちょっと動きがあるだけでブレそうで。。。
この曲のこの瞬間だけ、とピンポイントに的を絞って、シャッター速度を変えてみるってのでしたらできそうな気も。
ゆみずさんに聞いたとおり1/500にしてからずいぶん安定して撮れるようになりました。
一方で1/125でも止まった写真撮ってる人もいて聞くと「このグループは長く見てるので手足が伸びて止まるタイミングをわかってるから」との事でした。
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