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日向 夏美(ひなた なつみ)は、吉崎観音作の漫画『ケロロ軍曹』およびその関連作品に登場する架空の人物で同作品のヒロイン的な立場。
アニメ版の声優は斎藤千和。なお、第1話・第2話においてEDのクレジットが「斉藤千和」となる誤りがあったが第3話以降・DVD版では修正されている。
テンプレート:ネタバレ
12月2日生まれでいて座(原作者の誕生日と同じ)。吉祥学園中等部2年A組(原作では当初2年生で、後に3年生に進級したという設定だったが、アニメに合わせたのか原作第153話で変更された。アニメでは初めから2年生)。
一人称は基本的に「私」で、原作での振り仮名は「あたし」。アニメでの振り仮名は主に「わたし」(第119話Bパートより)。ただし原作第42話・アニメ第171話Aパートでは「俺」と言ったことがある。好きな色は水色。
パートナーはギロロ。
上記のように、夏美には冬樹という弟が一人いる(詳細は日向冬樹を参照)。この姉弟には対照的な面(具体例は下記に記述)がいくつかあり、たまに喧嘩もするが総じて姉弟の仲は良好である。
冬樹の事は現在「冬樹」と呼び捨てにしているが、幼年時代は「フユくん」と呼んでいた(原作20巻・超劇場版2にて)。
髪の色は赤でツインテールにしており、アニメでは2ndシーズンになってから髪が短くなった。これは原作でも同じである。描写も初期の物と現在の物とではかなり違う。初期は先端がほぼ纏まっていたが物語が進むにつれて少しずつ変化していき、現在では毛先が3つに分かれていて長さも大分短くなっている。この事は原作1巻から順番に読んでいくと分かる。また10巻以降からの物と1巻の物と見比べると違いが分かる。しかしクルルによって大人になった時は髪の毛が腰ぐらいにまで伸び、髪型もこめかみの辺りの一部しかツインテールにしておらずツーサイドアップになっていた。瞳の色は茶色で、父親似らしい。
身長は158cm、体重は48kg(『ケロロ軍曹 ひみつ超ひゃっか』より)。スリーサイズはB80・W56・H80(アニメではこの設定がない。第52話でナレーターに暴露されかけた事はあるが、夏美に止められた)。
母親・秋のグレートなプロポーションを受け継いだ為か、セクシーボディの持ち主としても有名である(山裏帝明談)。原作1巻で夏美は自分の胸を見て「また育ったかな?」と言っていた事から、日々そのスタイルは成長を続けている模様。実際にクルルの「オトナノカイダンノボル銃」で大人に変身させられた時、そのプロポーションは秋と肩を並べ、周りが注目するほどである(秋の服ではキツイとの台詞から基本体躯は秋を上回っている様子)。しかし彼女は胸が大きいことで運動しにくくなると言っており、逆にコンプレックスになっている様子。
成績優秀でスポーツ万能であるが、どちらかというと行動・肉体派である(後述のように文化系には乏しく、頭脳派とは言い難い)。
成績が良かった為、お小遣いを15%ほどアップしてもらったエピソードもある(原作4巻)。また、期末試験の結果は「夏美のサンザン」が「冬樹のヒャッホー」と同等という受け取り方である(原作15巻)ように、冬樹より学業成績は良い様子である。その一方、ハロウィーンの解説などは冬樹のように上手くは行かないなど、学業以外の知識は乏しい。
運動嫌いな弟・冬樹とは逆に、夏美は新しいスポーツにも積極的に挑戦し上達も早い。原作13巻でスキー初心者であるにもかかわらず、623(アニメ版のサブローに当たる)にやり方を教えてもらった際、ほぼ完璧にこなした。水泳ではクロール50m28秒という記録を持ち(自由型50mの女子日本記録は25秒14)、二人三脚では地球人スーツMk-Iを着用したギロロと走って学園記録を更新。この優れた運動神経に裏打ちされた戦闘能力は彼をも上回ると見られ(ただし、アニメ第89話Aパートで登場したギロロの闘争本能の塊である「ギロッペ」よりは下回る模様)、ガルル小隊との戦闘の映像を見たケロン軍も夏美の戦闘能力に怯えを隠せずにいた。また、これによりケロン軍は当分はケロロ小隊に地球侵略を押し付ける形でまかせっきりにした。『出没!アド星ック天国』では「地球最強の生物」と紹介され、地球の観光スポットの第3位に選ばれた。
なお、アニメ第113話でケロロが彼女のキックを受けると105Gの力がかかるという説明をしており、『出没!アド星ック天国』でも「夏美の破壊力は105G」と紹介された。
性格は明るく活動的であるが、穏和な弟・冬樹とは逆に夏美は短気で怒りっぽい。小学生の頃は弟(冬樹)のピンチ救済を方便として喧嘩三昧に明け暮れ、「女ジャイアン」・「デビル・サマー」と呼ばれ、周囲の生徒たちに恐れられていた。中学生になってもその性格は変わらず、たとえ自分に非があってもケロロが関係していれば彼のせいにしたり、理由もなくケロロにダメージを与えたり、理不尽にキレて機嫌が悪くなるとなんでも禁止してしまったりなど、非常に自分勝手で攻撃的気質が強い面が見られ、磔刑や火あぶりなどケロロたちへのお仕置きは度を越える事がある(だがアニメでは暴力シーンの規制のため磔刑はなくし、火あぶりは直接あぶられているシーンを見せていない)。しかし最近はケロロも家族の一員として認めてきている為か、拳骨程度で済ませることもある。
この攻撃的気質はケロロに対して見せる事が多く、また呼称についてもケロロ小隊隊員は基本的に名前で呼ぶのに対して、ケロロの事だけは「ボケガエル」と呼んでいるのもこの性格の現れであると考えられる(なお、第1話でケロロの名前を知らない時からこの呼称を使っており、その呼び方が夏美の中で定着したと思われる。ただし、原作第168話・アニメ第17話Aパートで1度だけ「ケロロ」と呼んだことがある)。特にアニメの方がケロロと他隊員の扱いの差が激しい。この他、「バカガエル」「クソガエル」「オバケガエル」「エロガエル」「侵略ガエル」と呼ぶなど「カエル」を呼び名に入れたり、ケロン人を「匹」で数えてカエル扱いしたりする事がある。
このように好戦的な性格の夏美だが、その一方ママっ子で寂しがり屋・非常に怖がりな面もある。ケロロに関しても何だかんだ言って冬樹と同じくらいに心配をしている。ケロロなりに頑張っている点は認めており、彼がガルル中尉に記憶を抹消されかけた時も「アイツなりに頑張っていたのに、記憶まで役目まで奪うなんてひどすぎる」と涙ながらに訴えるなど、家族の一員として見ているというような発言も見られる。また、この前述のアニメ版では大尉になったケロロに物凄い剣幕で活を入れるように泣きながらビンタを食らわしている。
ケロロが家出した時や、買ったばかりの不良品のバイクで山奥まで行って帰られなくなった時には、心配していないようでいて本当は心配で仕方がない表情を見せており、ケロロを山奥で見つけた際にはほっとした表情を見せていた。さらに最近では彼を心配していることが露骨に表れている表現もある。
一見ケンカばかりしているように見えるが、何だかんだでケロロ達との仲は悪くなく、ケロロと和やかにしている様子が原作・アニメ両方でよく見られる。アニメ第195話Bパートでは旅館内での卓球勝負でケロロと好勝負を繰り広げ、日向家に帰宅した後は冬樹に「卓球の決着はつけないのか」と聞かれた際に、「もういい」「あれは温泉でやるから意味がある」とケロロと意気投合し「ねー!」と声を合わせていた。原作第126話でぬいぐるみの愛らしさを侵略に利用しようとして、クルルの「N(ぬいぐるみ)・コーティング」を受けぬいぐるみの姿になったケロロを、「抱き心地いい」「キモカワイイ」と大層気に入っていた。
ケロロが時々言う正論には悔しい表情を見せながらも認める部分はある。さらにケロロの父が地球にお見合い相手の写真を持って来た際に、ケロロが咄嗟に夏美を結婚相手に決めていると出任せを言った際には彼に合わせてあげた事もある。その時にケロロの父に共鳴をして欲しいと言われた際は見事に共鳴して見せた。その時の掛け声は「ナツナツナツナツ…」である(アニメ第63話Bパート)。弟である冬樹もケロロと共鳴した事がある。
ちなみに、アニメ第134話Aパートで宇宙ノド風邪にかかり声が出なくなったケロロを、クルルの発明品「イマアナタノコエガキコエルシステム」によるアテレコで自由に操り、病人にも関わらず家の掃除をさせる、更にはガンプラを捨てさせるなどの悪ノリが過ぎた行動を起こしてしまった為、翌日宇宙ノド風邪をうつされ声が出なくなった所を逆襲されるなど、普段の彼女とケロロの立場が逆転した様なエピソードもあった。
オカルト否定派だが、星座占いは信じやすい性格(それをケロロからの仕返しに利用されたことがある)。またかなりの霊感体質で心霊体験も経験しているが、恐れからか頑なに否定している(冬樹はオカルト肯定派だが、星座占いはあまり信じておらず、霊感体質は全く無い)。アニメ開始当初は幽霊ちゃんが本筋に絡んでくるたびに倦怠感(霊障)に襲われていた。主に肩が重たくなる等が多い。
小さい頃は非常に泣き虫な性格だった(アニメ第94話より)。その為「ジンセイガニドアレバ銃」で幼少時代にされた夏美を見たケロロが「このままでいて欲しい」と漏らした程である(この辺りも幼少時代はやんちゃだった冬樹とは対照的である)。だが、冬樹とのトランプ勝負でいつも負けていたことに腹を立てて暴力をふるうなど、幼少の頃から意外と乱暴な性格だった可能性もある。
ケロン軍に「地球軍最終防衛ライン・コードネーム723(ナツミ)」とされており(アニメではコードネーム「ナナフタサン」・通称「ナツミ」)、武力闘争の面で地球の平和を担っている。ケロロ達と共に生活しているが、一応はケロン人を「侵略者」という事で常に警戒している(どこかへ出掛ける作戦の場合は監視・妨害を理由に付いていっては遊んでいる事もある)。さらにイベントや街中などでケロロらと会うと、「何かたくらんでいる」と決め付けて干渉したり、何かあるとすぐにケロロのせいにする。このことをギロロやタママに注意された事がある。弟の冬樹が交渉・駆け引きを通じた穏便な対応をとる場合が多いのに対し、夏美は基本的に武力による強硬な対応を取ることが多く、ケロロの部屋に「コラ、ボケガエル!!」と叫んで殴り込みをかける光景は、もはやおなじみである。
このように、夏美の存在が(特にケロロやギロロの)侵略活動に対する抑止力として働いているのだが、彼女は総じて力押しに頼る傾向が強い。そのため、ケロン軍などの宇宙人の本格的な攻撃を受けた場合、あっけなく撃破される可能性が低くはない、という脆さがある。夏美は「宇宙人の扱いはもう慣れた」と自信に満ちた発言をしたこともあるが、これはケロロたちをはじめとするケロン軍の本当の力や恐ろしさを知らないがゆえの発言(つまり過信)である。例として、原作10巻ではガルル小隊による地球侵略のテキパキとした任務の遂行、原作13巻・アニメ第256話でのケロロ達のこれまでにない本気の侵略(実際はエイプリルフールにちなんだ嘘)に手も足も出せないという状態で、半ばあきらめを伺わせる発言をしていた。
この夏美の脆さを補っているのが、弟の冬樹である。力押しだけでは対処しきれない相手に対して、冬樹がその性質を見抜いて交渉や駆け引き、または弱点をついて対処した例は多い。
ギロロが夏美に対して惚れている(経緯はギロロ初登場時、彼のトラップをすべて無傷で突破した上その後の戦闘でもギロロに勝ち、以来彼は夏美を「地球の女ソルジャー」と見なして惚れる)が、夏美自身はそのことに気がついていない様子。ただしいつも何かあるとギロロが助けてくれるため好感を抱いている。そのため、パートナーとしては仲は良好である。アニメ第85話(原作第35話)にてケロロと入れ替わった時には「あんただけが頼り」と言っている。また、東谷小雪も夏美のことが好きであり、同性愛といってよいほどである。夏美自身はこのことに対してはかなり困惑した表情を見せる。
しかし超劇場版でも小雪やギロロの思いを感じないなど、恋愛に対してかなり鈍感なようである(この辺りは姉弟共通)。
夏美は623(アニメではサブロー)に対して強い憧れを抱いており(アニメではこの傾向がより顕著に見られる)、『623の俺ラジオ』を好んで聞いている。アニメでは623=サブローということが隠されているため、夏美は623とサブローが別人だと思い込んでおり、このラジオに「ナッチー」というラジオネームでハガキを応募している。このハガキは実際に読まれた事が何度かあるが、これが読まれる直前に何かしらトラブルが起こって結局聞けないことが多い。アニメ第74話ではケロロが「ガンプラ大好きっ子」というラジオネームで応募しそれが頻繁に読まれた為、夏美のハガキが一時読まれなくなった事があった。その後ギロロの協力(?)で読んでもらう事が出来た(原作ではラジオで自分の投稿が読まれたのにもかかわらずケロロの動向を気にしてラジオをほったらかしにした事がある)。
吉祥学園での夏美[]前述の通り成績優秀・スポーツ万能であるため後輩たちの憧れの的になっており、学校での人気は非常に高くファンクラブも存在するほどである。運動部を中心に勧誘が絶えないが、多忙な母・秋の代わりに家事をしなければならないので部活動には所属していない。本人は思い切り部活がしたいとのこと(原作2巻より)。また、バレンタインデーになると後輩の女子たちが夏美にチョコレートを渡したがるが、受け取ってくれないので冬樹に代わりに渡してもらう。しかし夏美はいかなる手段にせよ「バレンタインデーに夏美にチョコを渡す」という行為自体納得していないようである。
クラスメートの師走五月・霜月やよいや小雪と仲が良く、一緒に行動することが多い。
アニメでは芋碁理恵やモグ子のように、彼女に対抗意識を持つ生徒も存在する。
「吉中の護衛神(きっちゅうのガーディアン)」の異称を持ち、その噂は他校にも知られている。
読み切り版では夏美は小学6年生で、マリコちゃんという友達がいる設定になっている。名字は明かされていない。髪の色はオレンジ色。ふとしたことからケロロと出会うことになる。
連載版の企画段階ではギロロ(ケケロ伍長)ではなくケロロのパートナーであり、日の丸女子中等学校・ハンドボール部所属の「大和准」(やまと じゅん)という名前になっていた。
テンプレート:ケロロ軍曹
en:Natsumi Hinatako:히나타 나츠미zh:日向夏美
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