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U.S.S.エンタープライズ (U.S.S. Enterprise) は、『スタートレック』シリーズに登場する航宙艦。
『宇宙大作戦』の主役船として登場し、その多大な功績から宇宙艦隊の象徴的な艦と位置づけられ、以後の時代でもその名を受け継ぐという形で、同名の宇宙船が多数登場している。エンタープライズ以外にも同名で別世代の艦は存在するが、登録番号「NCC-1701」まで受け継いでいるのはエンタープライズのみである(『新スタートレック』に登場したU.S.S.ヤマトもNCC-1305-Eという登録番号の受け継ぎを示唆する番号がつけられていたが、後にギャラクシー級に設定変更になった際にNCC-71807に変更されている。[1])。なお、USSとは「惑星連邦宇宙船(United Federation of Planets Star Ship)」の略である(アメリカのSFであるため「United States Ship」(合衆国海軍船)をそのまま持ってきたものだ、また「United Space Ship」の略である、あるいは国際船舶の略称のアメリカ(US)とソ連(S)を合わせたものとする意見もある)。
円盤状の「第1船体」(円盤部)と紡錘状の「第2船体」(機関部)を「ドーサルネック」で繋ぎ、第2船体後部から伸びた2本の「パイロン」の先端にそれぞれ「ワープ・ナセル」がある船型は多少のアレンジを加えつつも継承され、惑星連邦宇宙船の基本デザインとなっている。なおメイン・ブリッジは第1船体の中央最上部にある。
テンプレート:ネタバレ
改装後のNCC-1701のレクリエーションデッキに歴代「エンタープライズ」を描いたパネルに登場した。後述のスペースシャトル・オービタとNCC-1701の間に展示されている。NX-01よりは古い時代の船のようである。
要目
円盤状の主船体から後方に左右2本の細い棒状の船体が伸び、その後端から左右の船体を繋ぐバーとワープ・ナセルを支えるパイロンが出ている。
『スタートレック:エンタープライズ』の主役艦。惑星連邦設立前(22世紀)の船であるため、本艦に「U.S.S.」はつかない。所属は、地球連合宇宙艦隊。地球船で初めてワープ5エンジンを搭載(ジョナサン・アーチャーの父ヘンリーが設計に携わった)。なお、『宇宙大作戦』以前の時代設定のため、それにあわせ原語の「Captain」は、「艦長」ではなく「船長」と訳されている。初期と後期では微妙だが操作パネルが変更されている、後の『宇宙大作戦』を意識したものである。2151年就航。同型船に「コロンビア NX-02」がある。
ワープ速度に関しては、第23話「追放された者への祈り」ではじめてワープ・ファクター5.0を記録、88話「バベル1号星」で5.06とワープ5の壁を越えた。そして、91話「クリンゴンの苦境」と92話「優生クリンゴン」ではワープ5.2を記録している。91、92話を除きワープ5を超えたのは敵に追われ振り切るために使われた(23話ではマザール人、88話ではロミュラン人)。91、92話ではクリンゴン人により、インジェクター故障、ワープマトリックス汚染の為、ハイワープを維持しなければならずワープ5以上を出した。
要目(改装前/改装後)
改装(refit)による外見の違い
なお、バンダイから発売されていたプラモデルは改装型である。
『宇宙大作戦』の主役艦。2245年就役。カーク船長指揮の下、5年間に及ぶ深宇宙探査任務「5 years mission」を成し遂げる。映画版第1作では大々的な改装作業を経て、急遽ヴィジャーの地球接近を迎撃する(2271年)。その後、『カーンの逆襲』では連邦士官学校の練習艦として就役していた(2285年)。『スタートレックIII ミスター・スポックを探せ!』で、クリンゴンのバード・オブ・プレイとの戦闘で著しく損傷したため、投降すると見せかけ、クリンゴン人クルーを艦内におびき寄せた上で自爆する。なお、原語の「Captain」はTV版は「船長」、映画版は「艦長」と訳されている。
要目
自爆したNCC-1701を受け継ぐ形で、建造中であったU.S.S.ヨークタウンを、提督から大佐に降格となったジェームズ・カークの乗艦として急遽改名した艦。2285年就役。
要目
エクセルシオール級になったため、初代及びA型に比べてドーサルネックが太く、パイロンは真横に伸びてから上に曲がっている。
『ジェネレーションズ』に登場。装備が不十分なままでの処女航海で謎のエネルギーリボンに遭遇。付近に居たエル・オーリアンの難民を乗せた輸送船を救助するが、リボンから逃れる際、ゲストで乗船していたジェイムズ・T・カークが行方不明になる。なお、操舵士は、NCC-1701で主任操舵士を務めたヒカル・スールー(日本語吹き替え版ではミスター加藤)の娘、デモラ・スールー(同じく吹き替え版ではデモラ・加藤)が任った。その後、この艦は142もの星系の探索と星図の作成、さらに17の文明とのファーストコンタクトを成し遂げたとされている[2]。2293年就航。
要目
2332年、地球軌道上のマッキンレー造船所で就航。ロミュラン人とクリンゴン人の紛争で、ナレンドラ3号星のクリンゴン基地がロミュランの攻撃を受けた際に、単艦でクリンゴンの援助に向かった。しかし複数のロミュラン艦に撃沈される。名誉を重んじるクリンゴン人は同艦の犠牲により、惑星連邦を「名誉ある者」、防衛手段を持たない基地を襲撃したロミュラン星間帝国を「恥ずべき者」とした。これは、クリンゴン帝国と惑星連邦の友好関係を決定的とし、クリンゴンとロミュランの決裂も決定的とした。歴代U.S.S.エンタープライズの中では、唯一映画に登場していない。
要目
第1船体はやや横に長い楕円で、ドーサルネックとの接続部はこれまでの艦より後ろに寄っている。第2船体も偏平でリフティングボディのようになっており、パイロンは滑らかに上へカーブし、先端部は前進翼のようになっている。ドーサルネック上部にバトルブリッジがあり、第1船体を分離して残った部分をここから指揮することができる。しかし、この分離ギミックはストーリー上活用しづらく、劇中ではあまり用いられなかった。
『新スタートレック』の主役艦。2363年、火星のユートピア・プラニシア宇宙艦隊造船所で完成。U.S.S.ギャラクシー、U.S.S.ヤマトに次ぐギャラクシー級の3番艦として就航。2371年、ヴェリディアン3号星の衛星軌道上で、同艦のウォーフ少佐の政敵であるデュラス家のルーサ (Lursa) とベトール (B'Etor) が指揮するD12型のクリンゴン・バード・オブ・プレイと交戦。通常ならエンタープライズの圧勝のはずだったが、直前にソラン博士に改造されたバイザーを装着したラフォージが帰還、博士により改造されたバイザーから艦内の映像が流出して、ディフレクター・シールドの周波数を知られてしまう。周波数を同期させるよう調整された敵の兵器に対し防御シールドは役に立たず苦戦を強いられるも、ウォーフ少佐の敵の弱点を突いた攻撃により辛くもデュラス姉妹を退けた。しかし貫通弾により受けたワープコア冷却システムへの損傷が致命傷となり、ワープコアの崩壊により第2船体は爆発。直前に緊急分離した第1船体はワープコア爆発の衝撃波により軌道を乱され、操舵コントローラーも故障したままヴェリディアン3号星の大気圏に突入して不時着し[3]、大破喪失したが、人的被害は最小限に留まった模様(『スタートレック ジェネレーションズ』)。
連邦宇宙船としての歴代エンタープライズ号の中では最も長く映像に登場した同艦であるが、活動期間が不明のB型、2379年(『ネメシス/S.T.X』)の時点で現行のE型を除くと、意外にも活動期間が最も短いエンタープライズ号である。
(フューチャー・エンタープライズとも。「改」はあくまで日本語での便宜上の表記)
『新スタートレック』最終回に登場。Qが見せた「可能性の未来」でのエンタープライズD。提督に昇進したウィリアム・T・ライカーが、廃棄されるところを私物化したもの。ワープ・ナセルが第2船体中央に1機増設され3基となった他、第1船体上部にフェイザー砲2門、第1船体下部にクリンゴンの新型戦艦ネグヴァ級を一撃で爆砕する程の威力を持ったスーパー・フェイザーキャノン1門が増設されるなど、戦闘向きの大改修を施されているのが特徴。ワープ13(従来の単位とは異なる可能性有り)で航行可能で遮蔽装置も搭載されている。物語上では我々から見たエンタープライズDはヴェリディアン星系で大破し、船名をソヴェリン級のエンタープライズEに継承しているので、あくまでパラレルワールドのみの存在となる。
詳細はUSSエンタープライズEを参照。
異次元宇宙からの侵略者である球体創造者との戦闘(プロシオン5の戦い)に参加。なお、U.S.S.エンタープライズJが存在することから、この時間軸上では“E”から“J”の間にU.S.S.エンタープライズ“F”、“G”、“H”、“I”があったものと思われる。
『宇宙大作戦』とそれ以降の作品とではワープ速度の表示方法が異なる。前者はワープ係数の3乗(例:ワープ10=光速の1000倍)なのに対し、後者はワープ9までは10/3乗で計算しワープ10を無限速、つまり到達不能な速度と定義している為、数字が同じでも後者の方が速く、数字が大きくなるほどその差は急速に増大していく。
史上初めて「エンタープライズ」の名をつけられた18世紀初頭のイギリス海軍の軍艦(帆船)。スペルはENTERPRIZE。もともとはフランスの24門フリゲート艦ラントルプリズ(L'Entreprise)で、1705年に鹵獲・改名された。なお、『ジェネレーションズ』で、ウォーフ大尉の少佐昇進を祝うホロデッキでのセレモニーに登場した艦は19世紀に造られたもの(つまり、2代目)をモデルにしており、この艦とは別物である。
詳細はエンタープライズ (CVN-65)を参照
アメリカ合衆国海軍所属の世界初の原子力航空母艦で『スタートレックIV 故郷への長い道』に登場。惑星連邦設立前(20世紀)の船だが、アメリカ合衆国海軍の艦船も伝統的に「United States Ship」の略として「U.S.S.」を冠するため、本艦も「U.S.S.エンタープライズ」と呼ばれる。バード・オブ・プレイの推進エネルギーを得るため、チェコフとウフーラが潜入した。
NASAエンタープライズ OV-101は、アメリカ航空宇宙局(NASA)が開発・運用したスペースシャトル宇宙機の初号機。惑星連邦設立前(20世紀)の船であるため、本船に「U.S.S.」はつかない。トレッキー(熱烈な『スタートレック』ファン)の署名運動によって、スペースシャトルの初号機はエンタープライズと命名された。しかし、初号機だったため、大気圏内のテスト飛行にのみ使われ、結局宇宙空間には旅立っていない。滑空試験のためシャトル輸送機(大型航空機の上面に乗せられている)から空中分離する映像は有名である。
なお、スタートレックの世界ではOV-101エンタープライズは後に大気圏外への飛行が可能なように改装されていた。
いずれのエンタープライズも映画版第1作でレクリエーションデッキにある歴代「エンタープライズ」を描いたパネルに登場したのをはじめ、『スタートレック:エンタープライズ』のオープニング映像にもそのイメージが登場する。
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