オドー

ページ名:オドー

オドー (Odo) は、アメリカのSFテレビドラマ『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』に登場する人物の一人。宇宙ステーションディープ・スペース・ナインで保安主任を務める(演:レネ・オーバージョノー、日本語版での声:加藤精三)。

テンプレート:ネタバレ

目次

種族的特徴[]

ガンマ宇宙域に住む可変種(創設者)と同じ流動体生物だが、ベイジョー・ワームホールと創設者種族の存在が知られる以前にベイジョー近隣宇宙域で発見されたため、自分の出自も知らなかった。ベイジョーにある研究施設で長年研究されていたが、知性がある存在だということから人権を認められ、以後固形種(人間)の社会で生活してきた。

あらゆるものに姿を変えることが出来、質量保存の法則を無視して小動物などに変身したこともある。普段は自分を見出し保護し知識を与えてくれたヒューマノイド人種に彼なりの敬意を表して人間の姿を模しているが、顔を再現することは苦手で、唇がなくやや顔立ちがのっぺりとしている。特に髪型は、彼を調査していた研究者を真似たものであることが作中で明言されている。定期的な休息(おそらく睡眠)を必要とし、16時間以上姿を変え続けることは厳しいことから、オドーの場合は液体状の姿に戻った上でベッド代わりに愛用しているバケツに入り体を休める。他の創設者と一時的に同化する「繋がり」を行うことによって、互いの知識を交換することもできる。

名前の由来はカーデシア語で「何者でもない者」を意味する「オドーイタル (odo'ital)」で、これがベイジョー流に「オドー・イタル」と呼ばれるようになり、後にオドーだけがファーストネーム扱いで定着したものだという。

性格[]

性格は実直・生真面目であり、秩序と正義を愛する。論理的で、ともすれば杓子定規であるところなどは、スポックデータの流れをくむ、自分とは何者かを模索する "悩めるクルー" ではあるが、最大の違いは「友情」を嫌っていることである(後に徐々に受け入れ始める)。身体的に他人との違いを常に意識せざるを得ない流動生命体であるということもあるが、それ以上に、ともすれば論理よりも感情に流されがちになる他種族とは、一定の距離を置こうとしていた節がみられる。

ピカードと同様に、ディアナ・トロイの母であり、交流に積極的で時々は相手の迷惑をも顧みないラクサナ・トロイが苦手であったが、ターボリフトに一緒に閉じこめられて以来、ラクサナは恋心を、オドーは友情を抱くようになった。

フェレンギ人であるクワークに対しては、当初はモラルやルールよりも金儲けを優先させる、不誠実で何かと騒動を起こすフェレンギ人として強い警戒心を抱いていたが、何かと関わりを持ち続けた結果、クワークがオドーの正義感に対して一定の敬意を示すようになり、オドーもクワークに対して親しい相手だという認識を持つにいたった。しかし当初、この「自分に芽生えた理解し難く悩ましい感覚」というオドーが今までに経験したことのない感情が彼自身を悩ませる結果になっていた様子も見られた。

ウォーフの弟カーンを部下として受け入れた際には、クリンゴン人の気質に対して皮肉を言うこともあった。

ドミニオン戦争の頃には、オドーにも友情に対する理解が生まれ、クワークとは腐れ縁的な交流に、そしてキラ・ネリスとは恋愛関係に発展している。

自身の変身能力に対しては、他種族との違いを決定付けるものであるが、否定も肯定もしていない。ただ、保安チーフという職務に当たっては、便利な特徴とみなしているらしい。趣味はこの変身能力を使って、様々な動物の動きを真似て変身能力を研究することで、自室内にはジャングルジムのような構造物があり、休息前の空き時間にヒョウに変身して飛び乗ったり、蛇に変身してよじ登ったりしていることを作中で語っている。

経歴[]

オドーはベイジョー星系のデノリアスベルト(小惑星帯)で謎の流動体生命として発見された。ベイジョー科学協会の科学者モーラ・ポルによって知的生命体であることが明らかとなり、研究対象として扱われつつ養育されてきた。2365年、テロック・ノール(ディープ・スペース・ナインの前身)でベイジョー人カーデシア人の間を取り持つようになり、その仕事ぶりや変身能力を長官ガル・デュカットに評価されてステーションの保安を任されることになった。その関係でカーデシアの裁判官の資格を持つ。

2369年、テロック・ノールはベイジョーの支配下に入りディープ・スペース・ナインとなったが、彼はそのまま保安チーフとして仕事を続ける事になった。そして、惑星連邦によるドミニオンの本拠地を捜索する任務に同行し、ドミニオンの創設者こそが自らの同胞だということを知ることになった。オドーは創設者によって幼い頃から知識の集積を目的として銀河中に派遣された100人の内のひとりであった。

顔が広いらしく、カーデシアや惑星連邦内部から情報を手に入れることも多い。彼の実直な性分は、誰にとっても信頼に値することによる部分が大きいようで、他者をあまり信頼しないガル・デュカットですら、オドーには全幅の信頼を寄せていた。同じくカーデシア人でDS9に店を構えるエリム・ガラックも、頻繁に食事を共にする仲であるジュリアン・ベシアにさえ開かなかった心をオドーには開いている。

惑星連邦とセンケチの間に紛争を起こさせる破壊工作を行った創設者を殺害してしまった事によって、他の創設者により変身能力を奪われ人間の姿に固定された。この時に味覚を獲得し、バトラフ勲章授与式に潜入した際にはクリンゴンのブラッドワインを美味と評した(余談だが性交渉の感覚もこの時期に体験している)。また「末裔の星」の平行世界における未来では人間として生き続け、自分たちの存在が消滅することになることを知りつつ現代のベンジャミン・シスコたちを生かす選択を行っている。のち死に瀕した幼き流動体生物が彼の体内に入り、同化したことによって元の力を取り戻した。

ドミニオン戦争中、オドーは度々ドミニオン軍の司令官である創設者(女性可変種)と接触を持つ。その中で「繋がり」の素晴しさを知り、一時は固形種(人間達)を軽視する考えを抱いたこともあるが、キラ・ネリスの愛情を捨て去ることはできず固形種と共に生きる道を選ぶ。これによって二人の愛情は更に深まった。

しかし、オドーは地球での健康診断の際、惑星連邦の秘密機関であるセクション31により、創設者を絶滅させるために蔓延性の高い致死性の伝染病ウィルスを感染させられていた。オドーが「繋がり」を行うことによって、同化した者全員に伝染病を感染させ、最終的には最大の同化体である「大いなる繋がり」を死滅させようというものであり、実際オドーが発病した時には女性可変種もこの伝染病に侵されていた。これは平和的接触を守る惑星連邦の規律に反す行為であるが、秘密機関という事もあり公にはされていない。ジュリアン・ベシアがオドーの治療方法を探す中でそれに気づき、命懸けの作戦により伝染病の治療法を入手している。

消耗戦となった戦争終盤、オドーは女性可変種と「繋がり」を持ち、病を治し固形種への偏見を解くことで戦争終結へと導いた。元々ドミニオン戦争自体が流動体生物である創設者の固形種軽視による誤解から始まったこともあり、戦争終了後、伝染病の治療と誤解の解消のために故郷である「大いなる繋がり」に戻る事を決意する。

外部リンク[]

  • テンプレート:Memoryalpha

ca:Odo (Star Trek)cs:Odoen:Odo (Star Trek)es:Odo (Star Trek)fr:Odohr:Odo (Zvjezdane staze)it:Odo (Star Trek)nl:Odo (Star Trek)pl:Odo (Star Trek)pt:Odo (Star Trek)sl:Odosv:Odo (Star Trek)



特に記載のない限り、コミュニティのコンテンツはCC BY-SAライセンスの下で利用可能です。

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。


最近更新されたページ

左メニュー

左メニューサンプル左メニューはヘッダーメニューの【編集】>【左メニューを編集する】をクリックすると編集できます。ご自由に編集してください。掲示板雑談・質問・相談掲示板更新履歴最近のコメントカウン...

預言者_(スタートレック)

預言者はアメリカのSFテレビドラマ『スタートレック』シリーズに登場する架空の高次元生命体。ベイジョー・ワームホールの聖なる神殿に住む。テンプレート:ネタバレ身体[]全知全能不老不死の神のような存在(同...

銀河バリア

銀河バリア(ぎんがバリア:Galactic Barrier)とは、SFテレビドラマ、スタートレックに登場する設定の一つで、銀河系を覆うように存在するエネルギー場。銀河系そのものをすっぽりと覆っており、...

遮蔽装置

遮蔽装置(しゃへいそうち、Cloaking device)とは特定の物体を不可視にする、主にSF作品に登場する架空の技術の一つである。偽装装置、または英語読みをそのまま用いてクローキング装置、クローキ...

転送装置

転送装置(てんそうそうち)とは、それ自体が移動する事なく、物体を瞬間的に遠隔地へ送り届ける架空の装置である。物質転送機など作品によって名称が違う場合もあるが、SFにしばしば登場する輸送手段の一つで、特...

緊急用医療ホログラム

曖昧さ回避 この項目ではスタートレックの架空の技術について記述しています。スタートレック:ヴォイジャーの登場人物についてはドクター (スタートレック)をご覧ください。緊急用医療ホログラム(きんきゅうよ...

管理者_(スタートレック)

管理者(Caretaker)はアメリカのSFテレビドラマ『スタートレック』シリーズに登場する架空の生命体。テンプレート:ネタバレ概要[]オカンパ人の管理者ということで「管理者」と呼ばれているが、種族名...

相互リンク

パラマウント映画 Wiki13日の金曜日 WikiStar_Trekマニア_Wikiインディ・ジョーンズ_Wikiキングコング_Wikiゴッドファーザー_Wikiトゥームレイダー_Wikiトランスフォ...

生命体8472

生命体8472(せいめいたい -、Species 8472)はアメリカのSFテレビドラマ、『スタートレック』シリーズの『スタートレック:ヴォイジャー』に登場する架空の異星人。テンプレート:ネタバレ第3...

新スタートレック

『新スタートレック』(しんスタートレック、Star Trek: The Next Generation、略称TNG)は、アメリカのSFテレビドラマシリーズ。『スタートレック』シリーズの2番目の作品。1...

戸田恵子

とだ けいこ戸田 恵子Keiko toda.jpgプロフィール本名戸田 恵子出生地 日本愛知県名古屋市千種区血液型O型生年月日1957年9月12日現年齢65歳活動活動時期1972年 -表・話・編・歴戸...

惑星連邦

惑星連邦(わくせいれんぽう、United Federation of Planets(UFP))は、アメリカのSFテレビドラマ『スタートレック』シリーズに登場する架空の星間国家の一つ。文庫本「宇宙大作...

宇宙艦隊アカデミー

宇宙艦隊アカデミー(うちゅうかんたいアカデミー、Starfleet Academy )は、アメリカのSFテレビドラマ『スタートレック』シリーズに登場する架空の教育機関。概要[]宇宙艦隊の士官学校に相当...

宇宙艦隊

宇宙艦隊(うちゅうかんたい)は、宇宙空間における戦闘用艦艇で構成される架空の艦隊である。主に宇宙戦艦や宇宙空母、宇宙戦闘機などから成り、宇宙戦争(星間戦争)を扱った様々なSF作品に登場する。目次1 銀...

宇宙巡洋艦

宇宙巡洋艦(うちゅうじゅんようかん、Star Cluiser)は、アメリカのSFテレビドラマ『スタートレック』シリーズを原作とするMMORPG、「Star Trek Online」に登場する宇宙艦隊所...

宇宙大作戦

『宇宙大作戦』(うちゅうだいさくせん、Star Trek)は、アメリカのSFテレビドラマ。「スタートレック」シリーズの最初の作品であり、NBCネットワークにおいて1966年から1969年まで全3シーズ...

宇宙域

宇宙域(quadrant)とは、テレビドラマ『スタートレック』の世界で銀河系を90度ずつ四つの象限に区切った呼び名である。太陽系と銀河中心を結ぶ線を基準として、銀河の回転方向に向かって順にアルファ宇宙...

地球連合宇宙艦隊

地球連合宇宙艦隊はアメリカのSFテレビドラマ『スタートレック:エンタープライズ』の架空の宇宙艦隊組織。地球連合宇宙艦隊(Earth Starfleet)とは、22世紀前半に地球連合政府が保有していた組...

反重力

反重力(はんじゅうりょく)は物質・物体に加わる重力を無効にしたり、調節したりする技術。現実の物理学では理論的に不可能であり、架空の技術である。多くはSF作品に宇宙航行の基礎技術として登場する。目次1 ...