左メニュー
左メニューサンプル左メニューはヘッダーメニューの【編集】>【左メニューを編集する】をクリックすると編集できます。ご自由に編集してください。掲示板雑談・質問・相談掲示板更新履歴最近のコメントカウン...
武田勝頼像
武田 勝頼・諏訪 勝頼（たけだ かつより/すわ かつより、1546年（天文15年） - 1582年４月３日（天正10年3月11日））は、安土桃山時代の武将。通称は伊那四郎。守護大名としての陽成源氏（河内源氏）義光流甲斐武田氏（甲斐源氏）最後の当主[1]。
信玄（晴信）の４男、義信（信雄）[2]・海野信親（勝重[3]）・西保信之の異母弟、仁科盛信（晴清[4]/晴近）・葛山信貞（義久）・安田信清の異母兄、信勝（昭信）・昭勝（周哲）・勝親（勝近[5]/善悦[5]）・於貞の方[6]の父。
異母長兄の義信が謀反を起こして、東光寺にて自害したため、その嫡子となった。父の後を継ぎ、積極的に領土拡大や同盟締結[7]を行なったが、次第に衰退した。最期には天目山で一族とともに滅亡し、平安時代後期から続いた名門武田氏は450年の歴史に幕を閉じた。
概要[]
1546年に武田信玄の四男（庶子）として生まれる。生母の諏訪御料人はかつて父の信玄に滅ぼされた諏訪頼重（妻は信玄の異母妹の禰々御料人）の娘で、この出生が後にまで勝頼の人生において尾を引いた。一時期に、信濃国伊那高遠城主であったために、「伊那勝頼」とも呼ばれた。
永禄５年６月、外祖父の頼重の後継者として、諏訪氏の後を継ぎ[8]、「諏訪勝頼」[9]と名乗り、武田氏の親族衆に加わった。
初陣は、1563年（永禄６年）に従弟の武田信豊とともに上野国箕輪城を攻略したことからはじまる[10]。長野業政の武将で、『長野十六槍』の筆頭格である浜川城主の藤井友忠（豊後守）が、勝頼一行が物見から帰途中に追撃して、城外付近の椿山にて戦いを行ない、かえって勝頼の近侍の原胤元[11]らが藤井友忠らを討ち取ったと伝わる[12]。その後の箕輪城、倉賀野城攻めなどでも功を挙げた。その後、信玄晩年期の戦のほとんどに出陣して、滝山城攻めでは北条氏照の家老の諸岡山城守と三度槍を合わせたとされ、小田原城攻めからの撤退戦では殿軍を務め、松田憲秀の家老の酒井十左衛門尉と馬上で一騎打ちを行なったと伝わる[13]。
家督継承[]
武田氏の家督は異母長兄の義信が継ぐ予定であった。しかし、義信は謀反を起こして廃嫡され、東光寺で自害した[14]た。次兄の信親は盲目のために、三兄の信之は早世したために家督を継承できなかったので、彼が家督継承者とされた[15]。
1573年５月22日（元亀４年４月12日）に、信玄が西上作戦の途中で、信濃国伊那郡駒場で病死した[16]。享年54。そのため亡父の死を３年間伏せて、彼は武田姓に復し家督を相続し、武田氏第20代当主となる。しかし表向きは信玄が隠居して、勝頼が家督を相続したと公表されていた[17]。
『三河遠征』[]
しかし、彼は父の「（信玄の）死後三年以内は内政に集中せよ」という遺言を無視して、腹心の跡部勝資と長坂光堅（長閑斎/釣閑斎）の進言により、1574年（天正３年）、ついに『三河遠征』を行なった。父の信玄すら果たせなかった遠江国高天神城を落城させるなど、連戦連勝の勢いだった。
しかし、1575年５月19日の『長篠の戦い』で、織田信長・徳川家康の連合軍に挑んで、鉄砲の的となって、大敗北を喫した。父以来の有力武将の土屋昌続[18]馬場信春[19]・山県昌景[20]・内藤昌豊[21]・原昌胤（昌勝）[22]などを多くの武将を失った。
この戦いののち、武田勢は美濃国恵那城や岩室城と高天神城を除く遠江国から締め出される結果となった。やがて、越後国で父の好敵手であった上杉謙信の死後に甥の景勝（長尾顕景）とその義兄の景虎（北条氏秀）が後継者を巡る争いが起こった（『御館の乱』）。この戦いで勝頼は参謀の真田昌幸の提案で景勝との和睦を成功させ、異母妹の於菊の方（甲斐御寮人/大儀院）[23]を景勝に嫁がせた。だが、それが要因で孤立した景虎は景勝の猛攻を受けて、居城で自害して果てた。享年27。そのため、後妻の異母兄でもある相模北条氏（北条伊勢家/相模平氏）の当主の北条氏政から背を向けられて、同盟関係は破綻してしまう結果となった。
『甲州征伐』[]
1581年、高天神城が陥落し。翌年に妹婿の木曾義昌が裏切り『甲州征伐』が勃発した。勝頼は新府城に入城して抗戦の構えを見せるもあえなく陥落した。さらに、以前から犬猿の仲でもあった姉婿で、武田氏一門の穴山梅雪の裏切りもあり、勝頼一行は追い詰められた。
その後、真田昌幸の居城である上野国吾妻城（岩櫃城）に頼るか、縁戚である小山田信茂の岩殿城に退くか軍議を開き、岩殿城に退くことが決定された。しかし、ここで信茂にも裏切られて、天目山に退くがここで、織田軍の先鋒大将の滝川一益に追われて、３月11日（西暦４月３日）、妻子とともに自害した。享年37[24]。
辞世の句[]
- 「朧なる月もほのかに雲かすみ晴れてゆくへの西の山の端」[25]
後世の評価[]
- 織田信長「日本にかくれなき弓取り」と賛辞を送っている。
- 穴山梅雪「忠臣の諫言を退け、跡部勝資・長坂光堅ら奸臣を重用したこと」を裏切りの理由としている。
脚注[]
- ↑ 守護大名としては信勝が最後、家門としては信義が最後とする。
- ↑守随信義の父（『絵本真田三代記』）。
- ↑ 『武田信玄』（笹本正治/ミネルヴァ書房/2005年）頁119より。
- ↑ 『戦国人名事典コンパクト版』（阿部猛・西村圭子/新人物往来社/1990年）頁596より。
- ↑ 5.05.1 『武田氏家臣団人名辞典』（柴辻俊六・平山優・黒田基樹・丸島和洋共編/東京堂出版/2015年）の丸島和洋「武田勝親」415頁。
- ↑上総宮原氏（上総源氏）の当主の宮原義久室。
- ↑ 『甲佐同盟』など。
- ↑ 諏訪氏宗家存続ではないことに注意。
- ↑ 「頼」は諏訪氏の通し字、「勝」は信玄の幼名「勝千代」から。
- ↑ 武蔵国松山城攻めとも呼ばれる。
- ↑丹姓良文流坂東八氏の系統。
- ↑ 『甲陽軍鑑・甲乱記』
- ↑ 『甲陽軍鑑・北条五代記』
- ↑ 病死の説もある。
- ↑ ただし、子の信勝の成人までの中継ぎという扱いいである。
- ↑ 死因は労咳説がある。
- ↑ ちなみに上杉謙信には信玄病没は見通されており、家臣がこの機会に武田を攻略してはいかがと謙信に上奏したところ、謙信が「人の不幸につけこむことは卑怯なり」と言って申し出を拒否したという話が伝わる。
- ↑ 以前は金丸昌次。源姓一色氏流源姓土屋氏一門の金丸虎義の子。
- ↑ 土岐氏（美濃源氏）一門の教来石氏出身で、以前は教来石信房（景政）と呼ばれた。
- ↑ 以前は飯富昌景。飯富虎昌の甥にあたる。
- ↑藤原南家の工藤氏の当主の工藤虎豊の子。
- ↑ 丹姓平氏良文流千葉氏（房総平氏（坂東八氏））一門の原氏の当主の原胤元（昌俊/国房）の子。
- ↑ 仁科盛信・葛山信貞・真理姫（真竜院）・信松尼（新館御料人/信松尼）の同母妹。
- ↑ 信勝とともに織田氏の武将で、後に福島正則の家老となる伊藤永光（伊右衛門）に討ち取られた説もある（『津田小平次日記』）。
- ↑ 『武田勝頼 千人万首』
関連項目[]
特に記載のない限り、コミュニティのコンテンツはCC BY-SAライセンスの下で利用可能です。