宮原氏_(上総国)

曖昧さ回避

この項目では、古河足利家（古河公方）一門について記述しています。その他の氏族については「宮原氏」をご覧ください。

宮原氏の家紋（足利二つ引）

宮原氏（みやはらし）は、古河足利家（古河公方）一門。上総宮原氏/源姓宮原氏とも呼ばれる（上総源氏）。

宮原晴直（上杉憲寛/憲広）を祖とする。上総国市原郡宮原郷[1]を拠点として、御所を構えた。

概要[]

晴直は父の足利高基（高氏/義基）の命で、関東管領の上杉憲房の婿養子となったが、憲房の子の憲政が成長すると、関東管領の座を譲り、生家に戻って叔父の小弓義明を頼り、その娘（従妹）を娶って、叔父の領内である上記の上総国市原郡宮原郷[1]を与えられて、兄の足利晴氏と対決した。さらに遠縁筋の真里谷信政の援助を受けて、子の義勝（義克）に信政の娘を娶らせて、兄の軍勢と激戦した。

義勝の子の義照の代になると、おなじく遠縁筋の徳川家康より、高家旗本となった。しかし、義照は28歳で逝去し、嗣子がなかったために、異母弟の義久がその後を継いで、おなじく遠縁筋の武田勝頼の娘の於貞の方を正室に迎えた。

しかし、江戸時代に玄孫の実義の代に嗣子がなく早世したために、そのため実義の父の義真は、外甥で直参旗本である碓井姓三浦氏流相模杉本氏の系統の相模和田氏一門の三河杉浦氏[2]の当主の杉浦政令（まさのり、政忠）の五男の一之を、その外従兄の実義の後継者に定めて、「杉浦一之」から「宮原氏義」と改称させて、ここで宮原杉浦家が成立して、江戸幕府の命で高家旗本から直参旗本に降格された。その翌年に義真も亡き息子の後を追うように逝去したために、ついに源姓宮原氏の男系は断絶した。

歴代当主[]

1. 宮原晴直（上杉憲寛/憲広） ： 足利高基（高氏/義基）の子、晴氏[3]・高実・時氏（雲岳周陽）の弟、晴泰（大内五郎）[4]の兄
2. 宮原義勝（義克） ： 東獄（僧侶）の兄
3. 宮原義久（宗繁斎） ： 義照の弟、生母は真里谷信政の娘
4. 宮原晴克（晴勝） ： 生母は武田勝頼の娘の於貞の方
5. 宮原義辰
6. 宮原義真 ： 喜連川氏春[5]の兄
7. 宮原実義 ： 断絶

関連項目[]

• 上総源氏
• 宮原杉浦家

脚注[]

1. ↑ 1.01.1 現在の千葉県市原市高滝大字宮原地区
2. ↑ 和田義盛の末子の杉浦義国を祖とする。
3. ↑ 藤氏・義氏・藤政・輝氏・家国の父、氏姫（徳源院）・秋氏（梅千代王丸）姉弟（義氏の子）の祖父。
4. ↑ 泰秀（細萱太郎）の父、大内足利家の祖となった。
5. ↑ 族父の喜連川昭氏の婿養子、茂氏の父、梅千代・氏連の祖父。

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