早川 徳次 ー 東京地下鉄道株式会社創業者

ページ名:早川 徳次 ー 東京地下鉄道株式会社創業者

人物紹介

早川 徳次(はやかわ のりつぐ)は、東京地下鉄道株式会社(現・東京地下鉄株式会社:東京メトロ)の創業者である。
1914年(大正3年)、早川は国際事情を視察するため欧州を訪れ、ロンドンでの地下鉄の発達を目にする。この経験から、東京にも地下鉄が必要だと考えるようになる。
早川は東京市橋梁課の地層図を入手し、東京の地盤が地表から210メートルから240メートルの範囲にしか及ばず、その下には固い地層が存在することを確証。
また、早川は豆を使った交通量調査を行い、その結果から事業が十分に成立することを説得材料とし、賛同者を募りながら投資家や金融機関に粘り強く説得を続けた。
1919年(大正8年)11月17日、鉄道院から地下鉄道免許を取得し、「東京軽便地下鉄道」として認可される。
そして、1920年(大正9年)8月29日に東京地下鉄道株式会社を設立した。


生年月日

1881年10月15日生まれ


出身

山梨県東八代郡御代咲村


学歴

  • 旧制甲府中学(現山梨県立甲府第一高等学校)
  • 第六高等学校(現岡山大学)
  • 早稲田大学法律科(現法学部)

経歴

1908年 南満州鉄道に入社し、のち鉄道院に入る。
1911年 佐野鉄道(現在の東武鉄道佐野線)の経営に携わる。
1912年 高野登山鉄道(現在の南海電鉄高野線)の経営に携わる(支配人に就任)。
1914年 欧州視察に赴き、英国ロンドンで地下鉄の発達ぶりを目撃する。
1917年 東京軽便地下鉄道を設立し、浅草・品川間の地下鉄道敷設免許を申請。
1919年 地下鉄道敷設免許を取得。
1920年 東京軽便地下鉄道を東京地下鉄道株式会社と改称し、自身は常務取締役に就任。
1925年 地下鉄工事に着手する。
1927年 日本最初の地下鉄浅草・上野間(現在の銀座線の一部)開通。
1935年 東京合同タクシー株式会社の社長に就任。
1935年 東京乗合自動車株式会社の社長に就任。
1935年 大東京遊覧自動車株式会社の社長に就任。
1937年 京浜地下鉄道株式会社を設立し専務取締役に就任。
1938年 東京地下鉄道と東京乗合自動車が合併。
1939年 東京高速鉄道(五島慶太ら経営)が新橋まで完成し、直通運転を始める。
1940年 東京地下鉄道の社長に就任。
1940年 東京高速鉄道との直通運転問題で争いが起こり、地下鉄経営から退く。
1941年 帝都高速度交通営団(営団地下鉄、現在の東京地下鉄株式会社)発足。
1942年 逝去。


東京地下鉄道株式会社の事業内容

東京地下鉄道株式会社は、2004年(平成16年)に、東京地下鉄株式会社に商号変更。

【主な事業内容】

■鉄道事業

首都圏の巨大な鉄道ネットワークを形成し、快適な輸送サービスを展開中。

<運輸>

東京メトロでは、9つの路線のうち7つで相互直通運転を行っている。
これにより、直通区間は361.6キロに及び、首都圏全体に広がる大規模な鉄道ネットワークを形成している。
郊外から都心への移動がスムーズになり、シームレスな輸送サービスを提供している。
また、有料の座席指定サービスを日比谷線(THライナー)、千代田線(特急ロマンスカー)、有楽町線・副都心線(S-TRAIN)で提供していて、顧客のさまざまなニーズに柔軟に対応し、快適な輸送サービスを提供している。

 

<車両>

東京メトロは、長年の経験と知識を活かし、非常に安全で安定した高密度な運行を実現している。
現在も新型車両の積極的な導入や、最先端の技術を取り入れることで、国際都市である東京の交通を支える重要な役割を果たすライフラインとして、常に進化を続けている。


■都市・生活創造事業

顧客満足度の向上を目指し、遊休地や駅構内スペースの有効活用を中心とした都市・生活創造事業を積極的に展開している。

 

<流通事業>


駅を利用される顧客が便利で気軽に立ち寄れるよう、駅直結の「Esola池袋」や駅構内の「Echika」「Echika fit」「Metro pia」など、様々な商業施設を展開している。
さらに、駅構内にはコンビニ型売店「LAWSON METRO'S」をはじめ、自動販売機、コインロッカー、ATMなどを設置。
PASMO電子マネーの導入も進めており、さらにPASMO機能を備えたクレジットカードの発行も行っている。

 

<不動産事業>


東京メトロ沿線を中心にオフィスビル、ホテル、住宅、ゴルフ練習場、レンタル収納スペースを展開している。
今後も積極的に新規物件の開発を進め、沿線地域の活性化を推進している。

 

<広告・情報通信事業>


車内の「中づりポスター」や駅構内の「駅ばりポスター」など、地下鉄であることから非常に注目される媒体を、多くの子役が利用している。
さらに、車内やホーム上でのデジタルサイネージなど、多様な媒体も提供している。
また、全路線に敷設された光ファイバーケーブルの賃貸借事業も行っている。


外部リンク

早川徳次 (東京地下鉄道) - Wikipedia

事業紹介|東京メトロ(HP)

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