Young Justice: Gemworld

登録日：2020/01/27 Mon 21:21:59
更新日：2024/05/16 Thu 12:29:50
所要時間：約 7 分で読めます

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『Young Justice: Gemworld』は2019年にDCコミックスから出版されたアメコミ作品。

+ 作品情報

『Young Justice Vol.3』＃1～＃6
発売　2019年1月から
脚本　ブライアン・マイケル・ベンディス
作画　パトリック・グリーソン(＃1～＃4)、エマヌエラ・ルパチーノ(＃2)、ヴィクトル・ボグダノビッチ(＃3)、ジョン・ティムス(＃5～＃6)、
　　　クリス・アンカ(＃5)、エヴァン・シャーナー(＃5)、

日本では未邦訳。

2000年代前半を代表する若手ヒーローチーム『ヤング・ジャスティス』の復活を描いた作品。
ベンディスが総指揮を務める若きヒーローの活躍を明るい作風で描いた作品群『Wonder Comics』の1つ。
アニメ『ヤング・ジャスティス』第3シーズンと共に始まった。

『Wonder Comics』の目玉となる作品で、チームの活躍はもちろんのこと、メンバーの扱いも注目を集めた作品。
『Detective Comics: Batmen Eternal』で姿を消したレッドロビンがロビンを名乗っていたことをはじめ、
本作に先駆けて登場したインパルスと『DC Rebirth』では姿を見せなかったスーパーボーイ、ワンダーガールの再登場、
『New 52』に登場していたアメジストの新たな姿、新キャラJinny・ヘックス、ティーンランタン誕生と気になる点が盛り沢山だった。

実際に始まるとダークオパールとの戦いと並行してロビン、スーパーボーイ、ワンダーガール、アメジストのこれまでが描かれた。
『Wonder Comics』のコンセプトに沿った若者たちの生き生きとして活躍やベンディスらしい他愛もない会話も存分に描かれている。
新キャラJinny・ヘックス、ティーンランタンについては本作では掘り下げられず、次章で語られている。

【物語】

大都市メトロポリスで異世界『ジェムワールド』の侵攻が突如として始まった。
不在のスーパーマンに代わり、その場に居合わせた若手ヒーローたちが迎撃するも、
敵の撤退に巻き込まれたヒーローたちは『ジェムワールド』に飛ばされてしまう。
元の世界に帰るために『ジェムワールド』のアメジストと手を組んだヒーローたちは、
『ジェムワールド』を支配し地球侵攻を目論むダークオパールに挑む。

【登場人物】

≪ヤング・ジャスティス≫

『ポストクライシス』に存在した若手ヒーローチーム。『ポストフラッシュポイント』には存在しないとされていたが、
『タイタンズ』のように何者かの手で存在を抹消されていたことが明らかになった。
その記憶を持つロビン、インパルス、ワンダーガールと偶然居合わせたJinny・ヘックス、ティーンランタンがダークオパールの部下を迎撃、
『ジェムワールド』に飛ばされると打倒ダークオパールを望むアメジストに出会い手を結んだが、ダークオパールに敗北し囚われてしまう。
魔法によって力を奪われてしまうが、スーパーボーイとインパルスの手で脱出し、再結成したチームで地球に戻るための障害ダークオパールに挑む。

• ロビン(ティム・ドレイク)

バットマンの3代目サイドキック。恋人ステファニーと共に過去のタイムラインと今の自分たちの関係性を調査していた。
ザターナの力を借りた結果、『ヤング・ジャスティス』やコナーのことを思い出し、そのことを確かめにメトロポリスに向かった。
この際に名前をレッドロビンからロビンに戻し、コスチュームもロビン仕様に変更している。
『ジェムワールド』に現れるとすぐにアメジストと出会い、地球に戻るために彼女と協力してダークオパールに挑むことになった。

• スーパーボーイ(コナー・ケント/コン＝エル)

スーパーマンのクローンとして誕生した青年。『ポストフラッシュポイント』ではなく『ポストクライシス』のスーパーボーイ。
ネバダ砂漠の『STARラボ』を調査したところ『ジェムワールド』に飛ばされ、『フラッシュポイント』による変化から逃れていた。
帰る術が無く困っていたが子持ちの未亡人と意気投合し、農民として生きながら仲間が現れるのを待っていた。
ついでにコスチュームを変更し、Tシャツ姿からスーパーマン風のスーツにジャケットという初登場時のものになっている。
家族を守るために波風を立てずに暮らしていたが、突如現れたインパルスからロビンたちも来ていることを知り、戦いを再開した。

• インパルス(バート・アレン)

フラッシュ(バリー・アレン)の孫で超スピードを操る明るい少年。『スピードフォース』に囚われていたが最近脱出した。
『ポストクライシス』の記憶をほぼそのまま有しており、『ヤング・ジャスティス』の仲間に会うためメトロポリスに現れた。
『ジェムワールド』に飛ばされると独りはぐれてしまったが、スーパーボーイと再会を果たしチームを救うことになった。

• ワンダーガール(キャシー・サンズマーク)

ゼウスの孫娘で強力なパワーの持ち主。コスチュームが『ポストクライシス』時代に近くなり、ジャケットとスカートも着ている。
学校に通うのに必要な資金を稼ぐためそして『ヤング・ジャスティス』の記憶に導かれメトロポリスにやって来た。
当初戦う気は無かったが仲間のピンチに参戦、持ち前のリーダーシップと責任感でチームを支えていく。

• Jinny・ヘックス

西部の無法者ジョナ・ヘックスの子孫。ショットガンの他、ジョナが残したアイテムの1つであるおもちゃのような光線銃を操る。
母の遺品でもあるジョナの残した道具の扱いを相談するため、赤いピックアップトラックでメトロポリスにやって来た。
突然巻き込まれた戦いや超人たちにも臆さない度胸の持ち主。道具が詰まったトランクが牢屋から脱出するきっかけとなった。

• ティーンランタン(Keli Quintela)

グリーンランタンの『パワーバッテリー』付きガントレットを操る少女。ボリビア出身。コスチュームは自作。
ガントレットを武器に『ホール・オブ・ジャスティス』でインターンシップをしようとメトロポリスにやって来た。
初めての戦いや未知の世界に興奮と緊張を覚えながら、チームの足を引っ張らないよう懸命に戦う。

• アメジスト(エイミー・ウィンストン)

『ジェムワールド』の12の王家の1つアメジスト家の王女。紫色の剣と盾を操り、翼の生えたユニコーンを駆る。
地球で育った異色の経歴を持ちながら英雄的な活躍で民衆からの人気が高い。その一方で他の王家からは反感を買っている。
ダークオパールの陰謀を知り、彼を打ち倒すべく他の王家の協力を得ようとしたが、結局理解は得られなかった。
その後ダークオパールの力で『ジェムワールド』全体が危機に陥っていることを知ったため解決を急ぎ、
偶然出会ったロビンに打倒ダークオパールと引き換えに地球に返すことを約束し行動を共にする。

≪ヴィラン≫

• ダークオパール

『ジェムワールド』の12の王家の1つオパール家の王。青白い肌に虎のような模様を持つ。混沌の魔力の持ち主。
繰り返される『クライシス』の余波で『ジェムワールド』が何度も変化していると知り、その中心である地球侵攻に乗り出した。
その力を得るべく他の王家を強引に取り込み、それによって生じる混沌で自らの魔力を高めていたが、
強力な魔力が原因で『ジェムワールド』に不自然な変化をもたらし、『ジェムワールド』自体に危機をもたらしている。
スーパーマン対策として『クリプトナイト』も用意していたが、インパルスに持ち去られ失敗に終わっている。

• Carnelian

ダークオパールに仕える戦士。紫色の鎧を身に着け、巨大な銃や剣を操る。
部隊を率いて『クライシス』の中心人物スーパーマンを狙いメトロポリスに現れたが、若きヒーローに追い詰められ撤退した。
『ジェムワールド』ではインパルスとスーパーボーイを発見し尋問したが、本気を出したスーパーボーイに一撃で敗れた。

• デスペロ

催眠光線を操る三つ目の宇宙人。数週間前に『STARラボ』を襲撃したところをワンダーガールに敗れた。

≪その他≫

• マギー・ソーヤー

メトロポリスの女性刑事。メトロポリスでの戦いの対処に当たり追い詰められたが、インパルスの援護で難を逃れた。

• ゼウス

オリンポスの神々の主神。現在は人間社会に紛れている。数週間前に孫娘ワンダーガールに接触し、
神の力を宿すペンダントを与え神に至る道を示そうと思ったが、自分の道は自分で決めることにした彼女に拒否された。

• Doctor Glory

スーパーボーイが調査に向かった『STARラボ』研究所の責任者。公にできない危険な研究を行っている。
その成果として巨大な怪物や『ジェムワールド』につながる扉が出現している。

• Lady Turquoise

『ジェムワールド』の12の王家の1つターコイズ家の姫。アメジストの数少ない理解者。
会議でダークオパールの脅威を訴えるアメジストを援護したが、他の王家は耳を貸さなかった。

• Lophi、Martha

『ジェムワールド』の農家の未亡人とその子供。夫を亡くし困っていたところスーパーボーイと出会い、
互いの状況が好転するまで一緒に生活することになった。

• ステファニー・ブラウン

自警団スポイラーとして活躍するティムの恋人。ティムと共に過去のタイムラインについて調査していたが、
父親でもあるB級ヴィランのクルーマスターから連絡を受けたため、ティムとすぐに再会することを約束し別れた。

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