登録日:2011/04/02 Sat 16:02:51
更新日:2023/08/08 Tue 17:10:32NEW!
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ゴジラ 怪獣 蜘蛛 東宝怪獣 強敵 昆虫怪獣 人喰い クモンガ 操演の神(初代) 『キキュィッ!!』 毒針 毒蜘蛛 ゾルゲル島 大蜘蛛
クモンガとは、東宝が製作した特撮映画『ゴジラシリーズ』に登場する怪獣である。
◆『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』のクモンガ
別名:大蜘蛛怪獣、巨大グモ
身長:45m
体重:8,000t
南太平洋のゾルゲル島にある「クモンガの谷」で眠っていた巨大な蜘蛛の怪獣。
カマキラスと違って最初から巨大な怪獣であったようだ。
土中で眠る習性がある上に生息地のゾルゲル島が殆ど存在が知られていない無人島だったため、その存在は太平洋戦争後も南方に残って調査を続けた考古学者の松宮博士によって1955年以前に初めて確認された。
普段の眼の色は[[青だが、感情が昂ると赤く>ウルトラマンパワード]]なる。
武器は口から吐く粘着性の糸で、鋼鉄よりも強靭だが熱に弱く、ライター程度の火で焼き切れてしまう。
また、口内に隠した針にはカマキラス程度なら瞬く間に殺せる程の猛毒が含まれている。
光線や火炎のような強力かつ派手な武器は無いが、糸で絡めとった敵を毒針で殺す戦法は実に効果的なものと言えるだろう。
防御力はあまり大したことはなく、ゴジラの熱線を受けた時には多少ダメージこそあるが、カマキラスのように一撃で死にはしなかった。
執念深い性格で、逃がした獲物は島中追いかけ回し、ピンチになると死んだフリをして近づいた相手を毒針で攻撃する作戦も取る狡猾さも見せる。
長らくクモンガの谷で眠っていたが、カマキラスに追いつめられたミニラが落とした岩によって覚醒。
主人公の伍郎とヒロインのサエコを追いつめるが、逃げられる。
その後も島を徘徊し、遂には気象コントロールの実験隊が間借りしていたサエコの洞窟の前に巣を張って彼らを待ち構える。
偶然現れたミニラを襲い、その場にばったり出くわしてしまったカマキラスを殺害。
その間にゴジラが現れた為にミニラを殺し損ね、今度はゴジラとの闘いになる。
得意の糸吐きで身動き取れない様にしようとするが、ゴジラの熱線に苦戦。
それでも死んだフリからの毒針攻撃でゴジラの右目を潰したりと奮戦するが、気象実験の成功で島は徐々に低温化し、雪まで降り始めてしまう。
(蜘蛛なので)ゴジラよりも低温に弱く動きが鈍化したクモンガは、体を大きく持ち上げてゴジラを押し倒し、一気に決着を謀ろうとする。
しかし、ミニラの熱線でゴジラから引き剥がされてしまい、最後の糸吐き攻撃もゴジラの熱線で相殺されてしまう。
もはや動く事すら困難になったクモンガは、ゴジラとミニラの親子同時熱線を浴びてとうとう焼け死んだのであった。
◇余談
- それぞれデザインを井上泰幸氏が担当し、利光貞三、八木勘寿、八木康栄の3名が造形を手掛けた。
完全な操演型怪獣で、撮影の際には5メートルもの造形物を20人近いスタッフが文字通り汗水垂らして操作に当たっており、彼らの汗が雨の様に降り続けたと言われている。
結果、その動きは『CGでは再現出来ない』とまで言われるまでにリアルなものに仕上がっている。
- 劇中で口から吐いていた糸だが、実際の撮影ではモスラの幼虫と同じように、シンナーで溶かしたゴム糊を使っていたらしい。……今の時代からすればかなり危険そうだが。
また、人間を襲うシーンで登場した足は、なんと実物大の造形物を使っていたという。
◆『怪獣総進撃』のクモンガ
小笠原の怪獣ランドに住む怪獣の一体。初代と違って眼の色は常に赤い。
キラアク星人に操られての破壊シーンは無いが、地球側がコントロールを取り返して青木ヶ原一帯に集結させた時はゴロザウルス、バランに続いて9番目に到着、
キングギドラとの戦いではモスラ(幼虫)と共に糸でギドラの動きを封じた。
モスラ(幼虫)とは違い、ギドラ撃破後も糸を吐き続けていたために、ゴジラ達に吠えられてやっと噴射を止める様な場面が見られる。
◆『オール怪獣大進撃』のクモンガ
『ゴジラの息子』の映像流用で一郎少年の夢に登場。
ゴジラ親子と戦ったが、フィルム流用なので展開は変わらず。
◆『ゴジラ対ガイガン』に登場したクモンガ
クボタが怪獣島を語るシーンで1カットのみ登場した。
◆『ゴジラ FINAL WARS』のクモンガ
別名:大蜘蛛怪獣、巨大グモ
身長:60m
体高:35m
足の高さ:40m
体重:30,000t
X星人が操る怪獣として登場。
武器は口からの黄色い糸と毒針(未使用)だが、それに加えて糸を空中でネット状に展開して相手に被せて動きを封じる「強縛デスクロス・ネット」という技を使用する。
アリゾナに現れて暴れ回った後はX星人によってニューギニアに上陸したゴジラの前に現れた……のだが、
この作品のゴジラは歴代でも屈指の実力者であったので、放った糸を逆に掴まれてハンマー投げの如くぶん回され、ギャグさながら遥か彼方に投げ飛ばされてしまった。
その後の生死は不明。
操演技術の衰退で動きの軽さ(ショボさと安っぽさ)が否めないとの声も。
なお、カマキラスと異なり明確に死亡描写が無かったのは、トドメを刺されなかった怪獣は全て嘗て味方だった怪獣なのでそれが理由と思われる。
こちらは西川伸司氏がデザインを手掛けたが、曰く「原典を見ないで、自分自身の中のクモンガをイメージして描いた」とか。
◆『GODZILLA 怪獣黙示録』のクモンガ
北米に出現する野良怪獣の一体として登場。人間を食いまくっていた。
北米以外にもアフリカには小型種が、ブラジル周辺には亜種が生息していたとされる。
◆『ゴジラ S.P<シンギュラポイント>』のクモンガ
マンダの死体が打ち上げられた浜辺近くの工場に現れた蜘蛛型の怪獣。
怪獣としてはあまり大きくはないが、それでも人間の数倍の体躯を持つ上にかなりの数が存在する。
明言されていないが、状況的にマンダの体内に潜んでいたものが抜け出して繁殖したのだろう。
名前は工場のスタッフが呼んでいたのが定着したもので、学名は「クモンガ・サイトーデス」。
全体的な形状は蜘蛛だが、ドリルのような前足やカブトムシの角のような尾部、ヤゴのような顎など、メガロを思わせる特徴を持つ。
群れで活動する習性があり、たった一晩で工場を異形の巣に変えて無数に繁殖していた。
その気性は凶暴な上に食性は肉食。積極的に人間に襲いかかって体液を吸い尽くして殺してしまう。
特殊な武器などは無いが、直接描写は無かったものの巣や犠牲者の様子を見るにどこかから紫色の糸を出せるようだ。
なお大きさの割に力は然程強くないようで、攻撃を侍にあっさりと受け止められていた。
ただ、これは侍が尋常ならざる怪力の持ち主と見た方がいいかもしれない。*1
しかしその最大の特徴は異常なまでの生命力の強さで、例え身体を半分に裂かれてもスライムのような体液がまるで意思を持つかのように蠢き、失った部分を代行して活動を再開する。
この体液は青くスライムのような形状に眼や触手まで形成していて、まるでドゴラとヘドラを合わせたような見た目をしている。
そしてそこから再生して元の体に戻るか、あるいは変態して新たな姿に生まれ変わるという常軌を逸した生命力を持っている。
このことから「再生怪獣」という別名が付けられた。
兵庫県淡路島のテーマパーク・ニジゲンノモリ内のアトラクション「ゴジラ迎撃作戦」にて開催されたゴジラS.Pコラボイベント会場内の設定画によれば、クモンガというのはクラゲやデストロイアのような単細胞生物の集合体で、その生物達が生体組織としての決められた役割を果たし、その体液が空気に触れると急速に硬化して皮膚や甲殻に変化するとされる。
小説版ではより設定が掘り下げられており、ゴジラに敗北したマンダの体内に寄生していた生物群が上陸した際に偶然浜辺にいた蜘蛛のDNAを取り込むことで現実世界に適応した怪獣とされた。
クモンガのような虫型の怪獣は怪獣の占領地となった地域で発生し、現実世界の物質を摂取することで紅塵に依存することなく繁殖しはじめ、やがて死ぬと紅塵に分解されて世界を浸食することで来るべき怪獣世界の土台となるのである。
クモンガは特に現実世界に適応した種であるが、その為に現世の法則に縛られてしまった存在なのだという。
劇中では第8~9話にかけて登場。
巣の調査に来たオオタキファクトリーの面々に大群で襲いかかり、ジェットジャガーと激しい戦いを繰り広げた。
最終的に戦闘の余波で起きた火災から巣を守ろうとしたのか、逃げる一行を無視して全個体が巣に向かっていったままフェードアウト。
その後は登場せず、恐らくは火災で全滅したと思われる。
◇亜種
◆カマンガ
ジェットジャガーに体を破壊されたクモンガが再生・変態したもの。
学名は「クモンガ・ファルシペス」。
ジェットジャガーのアンギラスの槍に対抗する為か、前足が自身の体に匹敵する巨大な鎌になり、背中から尾にかけてトゲが生えている。
その巨大な鎌はアンギラスの槍に匹敵する硬度を持ち、戦闘能力は通常種を大きく上回る。
おそらく鎌はカマキラスの、背中のトゲはガイガンのオマージュだろうか?
◆ハネンガ
やはりクモンガの強化再生体。
学名は「クモンガ・アラートゥス」。
こちらは2対の翅を持ち、飛行が可能になった。
群れをなして飛行する節足動物の怪獣といえばメガニューラを思わせるが、翅のデザインから察するにこれもメガロのオマージュだろうか。
◆ゼンブンガ
再生したクモンガの中でも通常種、カマンガ、ハネンガの全ての特徴を持ち合わせたクモンガの最強体。セブンガーではない
学名は「クモンガ・ウルティマ」。
◇余談
- 何気に本作で怪獣による犠牲者が描写されたのはクモンガが最初だったりする。
- EDには本作のクモンガ以外に旧来のクモンガも登場。『流星人間ゾーン』のゾーン3兄弟と対峙している。
こぼれ話
『ウルトラセブン』第18話「空間X脱出」に蜘蛛怪獣グモンガという名前がよく似た蜘蛛の怪獣が登場する。
因みに強さはウルトラ警備隊に負ける程度で、怪獣といっても人間と大してサイズが変わらない。
2021年1月、イラン産の新種の蜘蛛がクモンガから名を取って「スキトデス・クモンガ」と名付けられた。
この蜘蛛は口から唾を飛ばすとか。
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』では予告編などで蜘蛛のように見える怪獣が登場したが、公開後にスキュラという頭足類に近い怪獣だと明らかになった。
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▷ コメント欄
- 昭和クモンガはマジで凄い。アナログ特撮舐めたらいかん。 -- 名無しさん (2013-10-13 09:21:26)
- 昭和クモンガって何気に結構強いよな。ゴジラをがんじがらめにするわ毒針で目をつぶすわと、なかなかの強キャラっぷり。一方平成クモンガはバイバイキン要因だった。 -- 名無しさん (2014-04-20 08:09:02)
- 操演怪獣の集大成というかバケモンだな。天井からワイヤーで吊って、手動でワイヤー1本ずつクイクイしてこんなぬるぬる動くとか凄すぎて呆れるしかない -- 名無しさん (2014-05-19 12:12:53)
- 操演マジ最高。ウルトラQにもタランチュラがいる。 -- 名無しさん (2014-05-19 14:50:44)
- 操演で思い出したがキングギドラの首の動きも大変だったんだってね。 -- 名無しさん (2014-05-19 17:31:31)
- 一度仲間だったとはいえコイツまで殺さなかった辺りゴジラはやっぱ良い奴だと思う -- 名無しさん (2014-08-17 20:04:41)
- 感情が高ぶると青い目が赤くなるというのはナウシカの王蟲にも繋がるところがあるよな。 -- 名無しさん (2014-11-08 17:46:15)
- 柳田曰く蜘蛛の糸が内臓から出てること考えるとコイツは体重の70倍以上の負荷が糸を通して内臓にかけられてたらしい。クモンガじゃなきゃ死んでたな…… -- 名無しさん (2014-11-08 18:26:33)
- ↑ところが口から糸を出すクモもいるんだなこれが… -- 名無しさん (2014-11-09 11:44:28)
- カマキラスみたいに放射能とか異常気象の影響は受けなかったのかな? -- 名無しさん (2015-01-25 20:42:57)
- ↑影響を受けたからあそこまででかくなったんじゃね?前まではカマキラスになったオオカマキリと同じ大きさだったとか -- 名無しさん (2015-01-25 21:05:16)
- ↑少なくとも松宮博士が発見した時には今の大きさだった -- 名無しさん (2015-01-25 21:20:12)
- ↑松宮一家よく生き延びられたな…ミニカマキラス食っては休眠してたんだろうな -- 名無しさん (2015-01-27 02:13:05)
- CGでは装演型には勝てない。人間の持つ魂が機械を超えたとも言えるのかも知れない。 -- 名無しさん (2015-01-27 12:38:26)
- 昭和の操演技術と毒針があればFWでももう少し善戦出来たろうに -- 名無しさん (2015-10-14 00:07:54)
- ↑善戦そして投げ飛ばされる……哀しいのう -- 名無しさん (2016-08-02 21:49:24)
- GFWゴジラは歴代最強だからね仕方ないね -- 名無しさん (2017-01-03 15:36:33)
- 怪獣総進撃での集結は9番目だよ。8番目のバランがアナウンサーにスルーされたから8番目にアナウンスされただけで -- 名無しさん (2017-05-04 23:41:55)
- 『プロジェクト・メカゴジラ』では出番は少ないが、何気にいい仕事をしてくれた -- 名無しさん (2018-05-03 22:23:14)
- ゴジラSPのクモンガは東宝怪獣のオマージュがぎっしり詰まってるね。 -- 名無しさん (2021-05-28 10:06:50)
- ゴジラSPでは栄養を取るために他の生き物を捕食するという生物として当然の行動を初めて見せつけた種類として登場。もちろん、手近な捕食対象は人間。 -- 名無しさん (2021-06-03 15:09:08)
- つーかヘドラその他を取り込んどいてもクモンガさんはクモンガさんなんだな -- 名無しさん (2022-07-10 18:58:25)
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