登録日:2023/03/13 (月) 01:01:17
更新日:2024/07/05 Fri 10:56:10NEW!
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《無垢の宝剣》とは、TCG『デュエル・マスターズ』のカードである。
第6弾「闘魂編 第1弾」で登場した自然文明のビーストフォーク。
●目次
【解説】
無垢の宝剣 UC 自然文明 (4) |
クリーチャー:ビーストフォーク 1000 |
どんな種族の進化クリーチャーを、このクリーチャーの上に置いてもよい。 |
闘魂編というDM全体では初期の部類に入るカードだが、現在見ても非常に変わったトリッキーな効果を持つ。
それは「どんな種族の進化クリーチャーの進化元として使える」という、進化素材として特化したクリーチャーと言える。
例えばこのクリーチャーから所持文明も種族も進化元指定も異なる《超幻獣グラザルド》に進化させたりすることが出来るのだ。
全く想定していない進化クリーチャーに進化して相手の意表を突くことも可能になる。
種族指定であれば進化Vや進化GVの要員としても使える。ただし、指定枚数までは肩代わりすることは出来ないので枚数は必要だが。
しかし、効果単体で見れば悪くはない性能なのだが、実際に強いかと言われると正直微妙。インフレが進んでいない闘魂編環境でも然程使われていない。
理由としてはコスト設定に対してパワーが低く、インフレの進んでいない闘魂編環境のカードパワー基準で見ても貧弱だったことだろう。
即座に除去が可能なので、いくら進化できる範囲が広くとも除去されれば進化元になれないのでその時点で終わりである。
また、極神編では文明指定進化が登場。あくまでも無垢の宝剣は種族を無視できるだけなので文明に関しては無視できない。後にこの進化手段が普及し、名前参照やカードタイプを参照する進化も現れるなど、無垢の宝剣が対応できない進化ギミックが増えていった。
背景ストーリー上は重要な立場だったこともあってか派生カード自体は多いが、結果としてそちらから上位互換のカードが多く登場している。
そのため、進化ギミックを利用したファンデッキやコンボデッキで利用される可能性もなくなっている。
と言っても闘魂編時点でこのような進化元を緩くするギミックが生まれていたという点では、DMの歴史を考える上では興味深い一枚とも言える。
【派生カード】
式神イノセント R 自然文明 (3) |
クリーチャー:ワンダー・トリック 2000 |
メタモーフ |
MM:どんな種族の進化クリーチャーを、このクリーチャーの上に置いてもよい。 |
メタモーフが発動すれば無垢の宝剣を上回るスペックとなるワンダー・トリック。
メタモーフ発動時は軽量の進化元としてそれなりに使えるが、裏を返せばメタモーフが使えない状況では不遇種族でバニラ以下の性能なので序盤は出しにくい。
幸い進化クリーチャー絡みのコンボはある程度マナを要求される事が多く、準備段階でメタモーフの条件を満たしやすいため、能力的には噛み合っていると言える。
レオパルド・グローリーソード P(UC) 自然文明 (2) |
クロスギア |
これをクロスしたクリーチャーに、好きな種族の進化クリーチャーを置いてもよい。 |
このクロスギアに、好きな文明の進化クロスギアを置いてもよい。 |
クロスギア版無垢の宝剣。クロスしたクリーチャーに無垢の宝剣の能力を与えるだけでなく、このクロスギア自身も文明を問わずに進化クロスギアの素材になる。
クロスギア故に除去耐性が強いことや軽めのクロスギアだったことから、ファンデッキが開発される程度には使われた。
現在は後に登場した《メガ・イノセントソード》に立場を奪われがちであり、差別点である進化クロスギアとの連携能力も進化クロスギア自体が普及しなかったことでほぼ差別化出来ていない。
無垢なる大剣士イノス R 自然文明 (7) |
クリーチャー:ドリームメイト 5000 |
どんな種族の進化クリーチャーを、このクリーチャーの上に置いてもよい。 |
ドリームメイトに現れた無垢の宝剣の上位種。カード名や容姿にも関連性を強く匂わせる。
パワーは上がったがそれに応じてコストが上がったことで元ネタよりも使いにくく、更に言えば上がったパワーも7コストとして見ると貧弱で《地獄スクラッパー》が間に合うというお粗末さ。
種族に関しても下記のビャッコがすぐに現れたことでアイデンティティを失ってしまったという、最早可哀想になるレベルで悲惨なカード。
無垢なる刃ビャッコ UC 自然文明 (4) |
クリーチャー:ドリームメイト 1000 |
どんな種族の進化クリーチャーを、このクリーチャーの上に置いてもよい。 |
無垢の宝剣の種族違いの相互互換。レアリティも同じ。
種族的にも互いにメジャーな種族で明確な優劣が無いため、好みで使い分けることになるだろう。《天使と悪魔の墳墓》を避けるために両者投入もアリ。
強いて言えば再録回数の都合上、現状はこちらの方が出回っていないというところか。
無頼剣兵ドラグイノセント R 火/自然文明 (6) |
クリーチャー:ドラゴノイド/ビーストフォーク 2000 |
このクリーチャーの上に、どの種族の進化クリーチャーを置いてもよい。 |
このクリーチャーが破壊された時、ドラゴンを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。 |
バーニング・ビーストの仲間である《爆竜兵ドラグストライク》と合体した姿。
互いの能力をそのまま引き継いでいるが、結果として場に残ることで進化クリーチャーを場に出せる能力と死ぬことで非進化クリーチャーを場に出せる対照的な能力の組み合わせと化している。
メガ・イノセントソード C 自然文明 (2) |
クロスギア |
これをクロスしたクリーチャーのパワーは+3000される。 |
これをクロスしたクリーチャーの上に、好きな種族の進化クリーチャーを置いてもよい。 |
正確に言えば《レオパルド・グローリーソード》の派生カードでもあるクロスギア。
レオパルド・グローリーソードの進化クロスギアの進化元になる能力がクロスしたクリーチャーへのパンプアップ付与へと変わった。
パンプアップの数値も大きいので進化元になるクリーチャーの火力除去やバトル誘発による除去に対する耐性を与えることから、レオパルド・グローリーソードを実質上回る性能と言える。
コマンダー・イノセント C 水文明 (4) |
クリーチャー:キカイヒーロー 3000 |
ブロッカー |
このクリーチャーは攻撃することができない。 |
このクリーチャーの上に、どの種族の進化クリーチャーを置いてもよい。 |
非常に珍しい水文明におけるイノセント。攻撃できないブロッカーとなっている。
文明も異なって攻撃不可のデメリットや不遇種族という欠点こそあるが、無垢の宝剣と同コストでパワーが設定が上がったのは闘魂編から神化編までのインフレを実感させられる。
進化元として扱えなくても最低限ブロッカーとして運用できるということもあり、無垢の宝剣からの派生クリーチャーとしては優秀な部類。
メガ・イノポンドソード P 自然文明 (2) |
オレガ・オーラ +0000 |
これを付けたクリーチャーの上に、自分のどの種族の進化クリーチャーを置いてもよい。 |
オレガ・オーラ:これを自分のGRクリーチャー1体に付けるか、1体GR召喚してそれに付ける。そのクリーチャーがバトルゾーンを離れたら、これも同じゾーンに行き、その後、そのGRクリーチャーは自分の超GRの一番下に戻る。 |
《メガ・イノセントソード》のオレガ・オーラ化。パンプアップはないが、オレガ・オーラ故にGRクリーチャーに付けられる。
実質的に2コストで無垢の宝剣を用意できるため、ほぼ上位互換に近い。
【デュエル・マスターズ プレイス】
無垢の宝剣 VR 自然文明 (4) |
クリーチャー:ビーストフォーク 3000 |
好きな種族の進化クリーチャーを、このクリーチャーの上に置いてもよい。 |
DMPP-01「超獣の始動 -MASTER OF DUEL-」にて収録。
能力は上方修正されており、コストはそのままにパワーは3000にパワーアップ。その代わりにレアリティもベリーレアに昇格した。
《バースト・ショット》などのメジャーな小型火力除去を逃れられるようになった点は決して小さくない改善点。
しかし、TCG版よりも強化されたとは言っても結局は4コストでパワー3000は除去されやすいことに変わりはなく、広く使用されるということはなかった。
一応DMPP-01当時の環境下では、《大昆虫ガイアマンティス》《クリスタル・ランサー》《クリスタル・パラディン》全てに繋げられる進化元として、対ボルメテウスコントロールデッキの圧縮に一役買える存在ではあったが。
【背景ストーリー】
基本セット~闘魂編の時期の超獣世界に登場し、闘魂編背景ストーリーにおいて重要な存在となった。
自然の風雲児と評され、誰よりも透明な精神性からビーストフォークにおいて「将来の王」と注目されている。
「ビースト団」という組織を率いており、戦歴432年から始まった《機神装甲ヴァルカイザー》による最後の対サバイバー戦に参戦。
戦歴436年に当時光文明との同盟関係から対立状態にある火文明の《無謀鉄人チョイヤ》率いるバーニング団と共に、2年前にサバイバー軍がガライド諸島に設立したマナプラントの破壊に成功した。
その後も続く四文明の対立に世界が疲弊する中、戦争を終わらせるために密かに手を組んでいた動いていた火と自然の若者の一人として台頭。
「明日への希望」というワードで対立を乗り越えて団結した若者達はビースト団とバーニング団が合併した「バーニング・ビースト」を設立し、その団体のリーダーに無垢の剣は就任する。
サバイバーの復活に対抗するべくドラゴンの復活は進んでいたが、探求を進めた無垢の宝剣は太古の昔に封印された3種類のドラゴンを復活させることで文明圏の破壊を目論む。
更に《エンペラー・アクア》による全生物滅亡兵器の製造計画が進んでいたことが判明し、ドラゴンの復活は一筋の光に思えた。
バーニング・ビーストは探検の末にフィオナの森の奥深くの古代の森の部族と接触、神秘の滝へと案内される。
儀式とバーニング・ビーストの行った「最初のヒット」として封印の剣をそれと知らずに引き抜いてしまったことにより、世界にボルケーノ・ドラゴン、アース・ドラゴン、ドラゴン・ゾンビが復活した。
水文明の野望こそ阻止されたが、世界中を暴れ飛ぶドラゴンとそれに対抗するべく光文明が用意したメカ・デル・ソルの戦いが発生。
その激戦で発生した地割れや火の粉によって世界各地では激しい被害が報告され、各目文明の指揮系統は崩壊。
《夢蒼の剛剣》などの自然の住民はバーニング・ビーストの行いに怒りを見せるが、バーニング・ビーストは行方をくらましたようで《蒸神兵カイン》の諜報部隊が消息を追うことになった。
無垢の宝剣の願いこそ気高き理想はあったが、彼の行いは結果としてむしろ世界を苦しめる結末に終わったと言うしかないだろう。
まあ文明間の対立や戦争どころじゃなくなったので、ある意味では願いは叶ったと言えなくもないが…。
無垢の宝剣が己の行いの結果をどう思ったかやそもそも超神龍復活以降の詳しい動向は不明だが、《式神イノセント》や《進化設計図》のイラストから推測するに、聖拳編から200年後の転生編時点までは生存していた可能性が高い。
進化設計図のイラストで無垢の宝剣が描いている設計図には《聖霊王アルカディアス》《悪魔神バロム》《超竜バハム》の姿が確認できるが、この3体の誰かに進化しようとしているのか或いは呼び出そうとしているのだろうか?
【余談】
- 初期の背景ストーリーでは重要な立場だったことから、背景ストーリーのコミカライズ作品の『デュエル・マスターズ伝説 小さな勇者たち』や『D・M激王伝 ゲット』でも主要キャラクターとして扱われた。
- どんな種族の進化元にも対応するということは自然以外の文明の種族にも対応するということでもあるため、背景ストーリー上では対立関係にあった火と自然で徒党を組んだ無垢の宝剣の文明の対立を乗り越えた動きを再現しているとも解釈できる。
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▷ コメント欄
- 昔はウルフェウス用に4マナ擬似エンコマとして使ってたな。懐かしい。 -- 名無しさん (2023-03-13 07:19:09)
- ふりがな助かる。知らなきゃ読めないからなコレ。 -- 名無しさん (2023-03-13 20:42:15)
- 封印された龍…今の文明圏の破壊…コスト4…自然文明…王来…まさかな。 -- 名無しさん (2023-03-13 21:08:12)
- ドラグイノセントは2つの能力が噛み合っていて、放置すれば進化獣・除去すればドラゴンを出されるので、地味に対処に困る1体です。イノセントソードのデッキは進化獣から更に進化する動きから、進化論になぞらえて【ダーウィン】という通称で呼ばれる事もありました。あと↑のコメントが何を指しているのか、野暮を承知でどなたか教えていただけないでしょうか……? -- ガトパコ (2023-03-13 21:37:47)
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