サービス終了

ページ名:サービス終了

「アニヲタWiki」サービス終了のお知らせ


2012.11.22



平素より「アニヲタWiki」をご利用いただきありがとうございます。


誠に勝手ではございますが、この度「アニヲタWiki」は全てのサービスを全面的に終了させていただくことを決定いたしました。


理由は、サーバー管理者がサーバー室で愛猫と遊んでいたところ、データを保存していたサーバーにうっかり渾身の猫パンチが入り全てのデータが吹き飛び、復旧も困難であると判断されたためです。


今後は全てのページにこの告知文章が表示されるのみとなり、閲覧・編集・履歴の参照は一切行うことができなくなります。


今までご愛顧いただきましたお客様には深く御礼申し上げますとともに、突然の終了告知となったことを心よりお詫び申し上げます。



アニヲタWiki管理運営一同



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   *   *  *   + うそです   n ∧_∧ n + (ヨ(*´∀`)E)   Y   Y  *

登録日:2018/09/26 Wed 07:52:48
更新日:2024/03/25 Mon 13:45:27NEW!
所要時間:約 104 分で読めます



タグ一覧
サービス終了 最終回 打ち切り 創作 終わり 悲劇 オンラインゲーム ソーシャルゲーム パクリ 消滅 詐欺 ソシャゲ 地獄 地獄絵図 所要時間30分以上の項目 所要時間60分以上の項目 出オチ項目 所要時間90分以上の項目 コメント欄ログ化項目 カオスサーガ 円満に終わることは少ない 掃除のおばちゃん m2 -神甲綺譚- dmm率の高さ パクリの露見は即死フラグ サ終 最強の敵 金の持ち逃げ mmfw 投資詐欺 そう簡単にサービス終了して課金が無駄になることもないんだ!



サービス終了とは、悲劇である。



【概要】

読んで字のごとく、サービスの提供を終了すること。略して「サ終」とも。
この世に永遠はなく、始まりあれば終わりあるもの。
それが漫画やアニメならば「最終回」と呼ばれるし、何かしらの事情により突然終了した場合は「」と呼ばれる。


ここでは主にオンラインゲームやソーシャルゲーム(ソシャゲ)のサービス終了を中心に解説していく。
また、それ以外のオンラインサービスの終了についても併せて解説する。


基本的にオンゲやソシャゲというのは後々のアップデートで補完していくために「明確な終わり」というのを定めずに設計されていることが多く、それゆえにサービス終了となると風呂敷の畳み方に苦慮することが多い。
特に明確なエピローグも定めず「これで終わり」としてしまう作品もザラにある。


また、オンラインゲームはサービス終了とともにすべてのデータが無になってしまうため、入れ込んでいたプレイヤーにとっては(精神的にも金銭的にも)ダメージが大きい。
一方でスマホアプリでは、図鑑やストーリーや着替えなど各種コンテンツを引き続き利用できるようオフライン化対応をするケースも増えてきている。




【サービス終了の理由】

〔単純にサービス開始から時間が経ち過ぎ、コンテンツとして寿命を迎える〕

栄枯盛衰は世の流れ。
次世代機器や別コンテンツに人が流れ、利用者が減った末にひっそりと幕を下ろすもの。
利用者は減っていなくとも、技術は絶えず更新され続けるものであり、運営に必要なハードウェアなどが寿命を迎えてしまうという場合もある。


例えばWiiDSのインターネットサービスは、主体となるゲームハードが完全に次の世代に移行したためにサービス終了している。
この手の場合、大抵は半年~1年程度の余裕を以って緩やかに終了告知が為され、自然消滅に近い形で終了する。
また、一部サービスは継続して利用可能だったりと、サポートも比較的手厚い。


サービス開始時に「○○年○月までは確実にサービスを継続するけど、それ以降は保証しないよ」と宣言されているタイプがこのような終了形式を取ることが多い。


難点としては、対応ソフトを中古で買うなどした場合満足に遊べなくなることだろうか。


もちろん、オンラインゲームにおいてもこの例は当てはまる。
近年では市場がPCからスマホに移ったこともあり、かつてインターネットを風靡したMMORPGが十数年の歴史に幕を下ろすという例も多く見られる。


コンテンツとして天寿を全うしたということであり、幕引きとしては円満な内容であるだろう。


ゲームセンターに展開された事のある作品でも存在し、アーケード版『ボーダーブレイク』が各店舗に設置するクライアント機の専用ICカードなどハードウェア面の寿命で保守が困難になったことから、サービス終了に至った。


例外の一つとして、サービス終了ではないものの、似たようなものでタイトーが2013年から稼働させているアーケードゲームの音ゲー『グルーヴコースター』は定期的に新曲・新アイテム・新アバター追加やアップデートを行ってきたのだが、サービス10年目にして「筐体のHDD容量がいっぱいになってしまったのでこれ以上何も追加できない」というかなり珍しい理由がプロデューサーより発表され、
2023年以降はオンラインで接続してプレイはできるものの、新しい楽曲の追加やランキング集計は行わない形に運営体系が変更されていた。
(HDDの容量をより大容量なものにして続行する案もあったそうだが、一方の筐体が10年モノでこれ以上の使用も限界とのことでこの結論に至った模様)
しかしその約1年半後の2024年4月1日をもってオンラインサービスを終了することが発表された。



〔名前を変えた続編に完全に移行するために旧作のサービスを打ち切る〕

マーケティング戦略でタイトルが変わる事例。MHFがこの代表例。
プレイヤーからすれば実質大型アップデートに伴って名前が変わっているだけに近く、大抵は歓迎を伴って受け入れられることが多い。
……が、名前が変わった後のアップデートが必ずしも肯定されていたわけでもない


別パターンとして、続編で大幅に内容が変わりプレイヤーのデータも引き継がないというものもある。
これは先述の名前変更に留まらない、まさしく言葉通りの「続編」ということになる。


サービス終了ではないのだが、これに関連した特殊なケースとして、『ファンタシースターオンライン2 ニュージェネシス(PSO2:NGS)』が挙げられる。
大型アップデートとしての続編への移行という形なのだが、この場合は内容もシステムもグラフィックエンジンもまるっきり変わっているのに『NGS』開始後も現行の『PSO2』のサービスを同一クライアントで並行して続ける『PSO2』側もグラフィックエンジンを更新し『NGS』とキャラクターを共有できるようにするという形式になった。
更にこの並行化のためか、日本版では8年かけてやってきた『PSO2』を北米版では1年で消化しきっている



〔Adobe Flash PlayerからHTML5への移行断念〕

ブラウザゲーム特有の理由。多くのブラウザゲームで用いられていた「Adobe Flash Player」が2020年でサポート終了したため、ブラウザゲームはHTML5へのシステム移行を余儀なくされた。
このシステム移行には、言うなれば既に建っている家を土台から作り直すレベルで大規模な置換作業が必要になるため、単純にシステム移行が困難だったり、ゲームの収益的にそこまで大幅な費用をかけての移行に踏み切れず終了せざるを得なかったりするのである。


艦隊これくしょん -艦これ-のように、膨大なユーザーデータを引き継いだ状態でHTML5へ移行できたケースは幸運であろう。
もしくは『Imperial SaGa』のように「移行するよりも後継作を作り直した方が良い」と判断し、現行サービスを一度打ち切って再出発を図るケースもある。



〔単純に採算が取れず、商品として継続することが不可能であると判断された〕

昨今のソシャゲ・オンラインゲーで一番多いサービス終了理由
基本無料のゲームは課金してもらえなければ商売として成立しないのだが、その課金額が当初の見込みよりもあまりに少なかった場合こうなる。
特に、「豪華声優陣orスタッフ」「美麗イラスト」「お手軽操作」なんかを謳っているタイプは、このドツボにハマりやすい。


  • 豪華声優&スタッフ→美麗グラフィック・本格シナリオ・フルボイス・フルオーケストラやボーカルを使用したBGM・有名アーティスト起用の主題歌 → 開発費高騰
  • お手軽操作 → ゲーム性が低く飽きられやすい → キャラクターに愛着が持てないと他のゲームに客を取られがち

…となるためである。
逆にゲーム性が複雑すぎても初見で投げるプレイヤーが続出し間口が狭くなるため、この辺りのさじ加減が難しいのも事実だが。


また、更に頭の痛い問題として、ゲーム性のデザインやゲームバランスが良すぎてもいけない
創意工夫で何とかやれてしまうと、やっぱり課金されないのである。
その為、ゲームとしては一切問題なく、終了となると結構な人数が悲しむような作品でも唐突に終わってしまう。
ほか、若い世代から強い人気を集めるも、その若い世代はそもそもお金を持っていないので課金がされず収益が上がらないという切ない事情でサ終した例も。


コンシューマのみならず、ソシャゲ等でも年々開発費の高騰が報じられており、更には本数も多いために競争が苛烈で、こちらでも新規参入はますます厳しくなっているのが現実である。
採算を見込めない……特に、開発費の回収も難しいと判断された場合サービス開始から半年~1年程度で終了に追い込まれるソシャゲも珍しくない。


また、少し違うが原作物のオンラインゲームだと、原作が旬を過ぎるとやはりサービス継続は難しくなる傾向にある。
「原作漫画完結」「アニメも終了」なのに引き続きアニメ版の声優陣を使ってまでサービスしてくれるゲームはそうそうないだろう。ただでさえユーザーのコンテンツ消費速度の速い界隈なのだから。
更に原作ものは「原作ファンを引き込みやすい」というメリットがある一方で、


  • 版権使用料が発生するため、それを賄うぶん自前のキャラでゲームを作るよりも高い売上が要求される
  • 早期にサービス終了すると原作のイメージダウンにも繋がるため「サービス開始から○○ヶ月以上は続けるように」などの契約を結んでいることがある。これを破ると違約金が発生する上に業界内での信用を失い、今後他の原作も貸して貰えなくなる恐れがある
    • 結果としてたとえ売上が伸びずサービス終了したくても終わらせることが出来ないために赤字を垂れ流し続けるというケースに陥る可能性がある

……などのリスクを背負っていることもある。
これらのリスクはむしろ原作継続中・メディアミックス戦略の真っ最中という場合に発生しやすい。


過去のコンシューマではサービスを導入するためのハードルがやたら高く、利用者を一向に増やせないまま早い段階でサービス終了、というパターンも見られた。
レンタル分割払いのためクレジットカード契約だった64DDのランドネット、携帯電話必須で通信料も情報料もかさむモバイルシステムGBなど、当該ハードユーザーの大多数には無茶な条件のため「興味があっても利用できなかった」「周囲で利用している人を見たことも聞いたこともない」という人は多いだろう。



〔ストーリー完結等による自発的な終了〕

技術や資金の面ではサービス継続可能だが、そのゲーム内で語るべきストーリーや魅せるべきキャラクター等を描き切ったソシャゲが「完成」「エンディング」を迎えるパターン。
継続して売り上げを出すことが存在意義だったソシャゲが、ゲーム業界の主要プラットフォームの一つになった証と言えるかもしれない。
一応、後発プレイヤーや最早ゲームの存在自体に意義を見出したファンの為に更新無しで継続する道もあるが、かなり稀。


実際には「採算等の理由で近々終了せざるを得ないから、打ち切りにならないように完結」と因果が逆のパターンということも考えられ、プレイヤーが両者を判別するのは難しい。



人手不足

資金面に問題がなくても、サービスを続けていく上で必要な人が退職してサービスを維持できなくなり終了することもある。こんなこと滅多にないだろうと思われがちだが、現在の日本はIT人材が不足しているのでこうなってしまうケースが多い。



大人の事情

サービスを提供している会社が合併や買収された際に、事業整理の対象となるケース。
双方の会社に客層の被るサービスがあると「共食い」とみなされてしまうのが主な理由とされる。
後述するWebサービスの場合は、サービス統合という形で事実上存続する事が多いが、ゲームの場合は単にサービス終了となる。


サテラビューはサービス開始の1995年からすでに半ばを過ぎていたスーパーファミコンの製品寿命や採算性の問題もあったものの、最大の原因は共同でサービスを運営していた二社の軋轢という大人の事情である。
ゲームソフトなどコンテンツを提供していた任天堂と、任天堂傘下のBS放送局としてサービスを実施していたセント・ギガが対立。
その結果任天堂は1999年にセント・ギガの経営から離れ、サテラビューのサービスからも撤退してしまったのだ。
任天堂撤退後サービスはセント・ギガのみで続けられたものの、新たなコンテンツを一切供給できないまま、2000年6月にひっそりとサービスを終了した。



〔ゲーム自体に問題があってサービス終了となった〕

何かしらのトラブルにより、終了せざるを得ない状況に追い込まれた作品。
後述するが、結構この手のタイプは多い。いわゆる「やらかし」事案である。
制作/運営会社内のトラブル、権利問題、サーバーなど機材不具合etc…と種類も多い。


他社他作品からのソースコードや背景画像等の盗用の露見が原因となるパターンもあり、これは著作権侵害等でトラブルに発展する可能性があるせいか露見した瞬間オンラインゲーム/ソーシャルゲームとしては即死コースである事が殆ど。
中には問題箇所をメンテナンスで修正して再出発を図る作品もあるが、緊急メンテナンスからのサービス終了直行かリリース前であった場合は開発中止となる事が多く、コストの回収も出来ずスタッフ等の苦労も水の泡…と誰にとっても嬉しくない終わり方となる。



〔掃除のおばちゃんがサーバーのコンセントを抜いてしまった〕

掃除機のコンセントを繋ぐためにサーバーのプラグを抜いてしまいサーバーがダウン・破損してしまった事による。
まず間違いなくジョークとされる原因。この「原因」が広まった元凶も2chのスレと言われる。
おそらくは子供の頃、掃除機をかけようとしたお母さんにゲーム機のコンセントを抜かれてしまったという誰もが一度はありそうな苦い思い出が元ネタであろう。*1




【すごい幕の下ろし方をしたオンラインゲーム達】

サービス終了の例を片っ端から挙げていてはキリがないが、世の中には特記せずにはいられない、良くも悪くもあまりにも、数奇な過程を経てインパクトのある終わり方をしたオンラインゲーム達が存在する。


〔ブラウザゲーム/オンラインゲーム〕

M2 -神甲綺譚-

日頃より「M2 -神甲綺譚-」をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。
このたび、ご利用いただきましたお客さまへお伝えしなければならないことがございます。
2011年10月21日(金)20:00より、サーバに致命的な不具合があったため、緊急メンテナンスを実施しておりました。
なんとかサービスを再開すべく、「Sankando株式会社」との間で調整をおこなっておりましたが、
データ復旧が難しく大変遺憾ながら、終了の判断をせざるを得ない状況となりました。
このため、大変急なお話しではございますが、本日2011年11月10日(木)をもってサービスを終了させていただきます。
長らく「M2 -神甲綺譚-」をご愛顧頂きましたお客さまにはこの様な結果となりましたことを、心よりお詫び申し上げます。


運営やらかし系のサービス終了では、間違いなく最悪の部類に入る事例
なんと、メンテナンス中にサーバーのデータを残らず吹っ飛ばすという重大なミスが発生。
あろうことかバックアップもなかったため復旧は不可能と判断。そのままサービス終了となった
発表のあまりのインパクト故にかそのサービス終了告知は大いにネタ化&コピペ化しており、他のゲームでも大型メンテナンス中には、サービス終了告知の文章を当該ゲームの名前や環境に合わせて改変した文章が流れる事がある。
その際、一番最後の「M2 -神甲綺譚-」の部分だけは改変してはならないという事になっている。


スタッフが全員リストラされたという事が窺える元社員の口コミ情報が、転職サイトに幾つも載ってからの案の定の「緊急メンテナンス」であり、メンテ期間中のユーザーの反応も「致命的な不具合(大嘘)」などと冷めたものであった。


その後ハンゲームが発表した正しい情報がこれである。

今年10月5日にSANKANDO社よりM2の日本サービスを10月中に撤退するという連絡を受けました。
急すぎるサービスの撤退の連絡のため、SANKANDO社に対してライセンス契約に基づき、サービス内容の改善を要求したものの受け入れられず、10月21日にゲームが休止され、再開の目処も立たない状態になりました。そのため、2011年11月18日をもって正式にSANKANDO社とのM2の日本サービスに関するライセンス契約を解除いたしました。


SANKANDO社はライセンス契約の終了に基づき、既にM2に関するすべての権利は失効しており、日本での運営権はない状態となっていますが、当社はSANKANDO社に対して、サービス終了後に必要なユーザーのアフターフォローをお願いしております。
また、M2のサービス終了に伴い、当社からM2を日本のユーザーがプレイするために必要なゲームデータを2011年内に渡すようにSANKANDO社へ要求しております。
こちらのゲームデータにつきましては12月12日時点で受け取っておりません。


当社としても今回のような状態でのM2のサービス終了は納得できるものではなく、非常に残念であり、日本のM2ユーザーの皆様に大変申し訳ないと思っております。
今後の日本サービスにつきましては、ライセンサーである当社にて再ローンチに向け、前向きに検討を進めております。
なお、SANKANDO社が今後のM2の日本サービスに関わることはありません。


SANKANDO社の都合による急なサービス終了のため、当社でも今後についてすぐの決定が難しく時間がかかっておりますが、またM2を日本のユーザーの皆様が楽しめるように尽力してまいりますので、もうしばらくお待ちいただけますと幸いです。


「緊急メンテナンス」の約2週間前にはハンゲームにサービス終了することを連絡済みだったのである。
同接2桁という末期の過疎ゲーだったため急なサービス撤退自体はやむなしだったのだろうが、不誠実な対応と言われても仕方がない。
こんなことをしたのは対応を引き伸ばす目的があったと思われる。
11月になってSANKANDO社は運営を引き継いでくれそうな企業と交渉中であると発表、これを受けてハンゲームは終了ではなく休止扱いとしたがそのまま一ヶ月が過ぎたため上記の発表がなされ、有償通貨の返金対応も行われた。
なおユーザーのデータがちゃんと残っている事を確認した旨も発表されていた。
しかし、SANKANDO社はハンゲームからのデータ引き渡し要求に応じなかったため、結果的にユーザーのプレイデータは本当に無に帰した。


後に日本でのサービスのライセンス契約をした別の会社により、「M2-神甲天翔伝-」のタイトルで新たにサービスが開始されている。
……が、そちらの10周年記念として2022年には「謝罪」をメインに据えたフリー素材サイト「スキマソーリー」を公開した上、サイト説明で「前作はメンテ失敗によるサービス終了(要約)」と宣うなど公式で上記の謝罪文コピペをネタにしてしまったのだった。サイトを外注した会社がバーグハンバーグバーグだから仕方ない



時が流れて2020年1月31日、実在の酒を擬人化した『萌酒ボックス』にて類似のトラブルが本当に発生。しかしその対応は上記M2よりはるかに誠実だった。

当初はサーバートラブルと発表され同日22時頃復旧予定だったが、「想定以上の問題が発生した」として同日中の復旧困難の旨と同日最後の報告で「お伝えする事も申し訳ないのですが、かなり深刻な問題である事だけがハッキリと分かりました」と公式がツイート。
更に翌日には問題解決まで2~3日掛かるとし、データベース関連に問題が発生していることが判明しバックアップからの復元を試みるという報告が成されたが、


  • 「本日はやれる所まで作業と対応検討を行い、月~火曜日の復旧を目指すが、復旧にあたりかなり前のデータまで巻き戻す可能性がある」
  • 呆れられるほど、前代未聞な状況になる可能性があり申し訳ございません

という報告も行った事で一気に不穏な空気に包まれ、更に調査を進めたところデータベースのTemp領域が溢れた事で接続障害が発生し緊急メンテを実施。
そして再起動を試みた結果、再起動後にデータベースが完全消失。バックアップから復元を試みるも直近のバックアップも破損、別途退避していたため復元に成功した1月15日分のバックアップを残し全滅してしまった。
ほぼ全てのサーバー処理のログを残していた為そちらからの復旧も試みたが、頼みの綱のログもデータベースに保存されていたため再起動に巻き込まれて消失という厄満状態に。
結果、1月15日までのデータのロールバックを行わなければならず、特に16日にサービスインしたAndApp版に関してはバックアップの全滅により全アカウントデータが文字通り消失するという前代未聞の被害規模である事が判明。
15日以降の課金に関する返金は確実に対応する予定であり、ロールバック後もゲームを続ける利用者には課金状況の復元とお詫びの品を用意し、AndApp版利用者については「DeNA側と話をして慎重に検討予定であり、出来る範囲で、利用者が納得出来るお詫び」をする予定といった旨が告知された。
運営サイドは問題発生以降、時系列順に説明を重ねつつ(こんな報告をする運営も珍しく生々しい)、「15日以上の巻き戻りにどうお詫びしたら、お客様にお許し頂けるか、現在、検討を重ねております」等謝罪をし続け、そうした運営への応援の声は絶えなかった。


その後払い戻しへの対応が完了、サービス停止期間の補填・配布が行われ2月7日に無事(?)サービスを再開
致命的とも言えるやらかしではあったが運営側の誠実な対応もあり、Twitterでは運営へ労いの言葉が寄せられていた。



英雄*戦姫WW/英雄*戦姫WWX

2019年配信のブラウザ偉人擬女化シミュレーションRPG。アダルトゲームブランド「天狐」の「英雄*戦姫」シリーズ第3作。
ゲーム自体は好評だったが、2022年2月末に1か月後の3月29日終了が発表され、予定通り終了した。
公式曰く売り上げは問題なかったものの、不健全な開発状況を理由に開発元からサービス終了を提言したという珍しいパターン。
各種ディレクション、ゲームデザイン、シナリオおよびスクリプト制作、ビジュアル関連素材の制作進行、デバッグといった文字通りゲーム制作の根幹を為す要素のほぼ全てをたった1人のスタッフが回しており、運営継続すればクオリティとスタッフの健康状態のどちらかが犠牲になるというとんでもない状態だったとのこと。


ただ「売り上げに問題は無い」というのもこの開発状況とクオリティありきの話と思われ、体制や開発ペースを見直す方針に出来なかったというのはゲームブランドの維持・運営の厳しさを窺わせる。
最終イベントと天狐公式サイトでは「オフライン版を企画中」である旨が語られた。



エンゲージプリンセス〜眠れる姫君と夢の魔法使い〜

2019年4月1日サービス開始、2019年9月30日サービス終了。


電撃文庫の25周年記念タイトルとして、ドワンゴによって配信されたブラウザゲーム。
メインストーリーの原作を伏見つかさが、メインキャラのデザイン・イラストをかんざきひろが担当するという、
俺の妹がこんなに可愛いわけがない』『エロマンガ先生』を生み出した強力タッグが携わっていることと、
この二人の他にも電撃文庫に携わる作家・イラストレーターが制作に参加する、ということをアピールポイントとしていたが、
「スマホアプリで遊ぶことは出来ず、ニコニコ動画に登録して専用のプラットフォーム『ニコニコアプリ』で遊ぶ必要がある」というアクセスの悪さが足を引っ張ったほか、
高スペックを要求する推奨動作環境や不安定な動作などの問題がプレイヤーの定着を阻み、約6ヶ月でサービス終了。


これだけなら「大言壮語を掲げて爆死したズッコケソシャゲ」で終わりなのだが、本作がネタにされる所以は森キノコ氏によるサービス開始記念のコミック(電撃文庫MAGAZINE2019年5月号掲載)。
これは「進研ゼミ」の宣材漫画をパロディしたもので、作中の人物が本作のアピールポイントを語っていくのだが、

  • 「リリース記念でガチャ石たくさんもらえるから無課金でガチャを回せる」
  • 「2回もリリース延期している分とても完成度が高い」
  • 「超大手出版社のKADOKAWAとニコニコ動画とかで超有名なドワンゴの超強力な二社が作っているから、そう簡単にサービス終了して課金が無駄になることもないんだ!

という、すごいことを言っているようで大体のブラゲ・スマホゲーがやっている当たり前のことを語っているだけという、ツッコミどころ満載の内容だった。
とくに最後の一文に関しては、カドカワは前年にクソゲーオブザイヤー大賞作品『RPGツクールMV Trinity』を送り出しており、
ドワンゴは本作稼働開始のひと月前に、位置ゲー『テクテクテクテク』の半年でのサービス終了を発表していたことから、大いにツッコまれてしまった。


エンプリ自体は忘れ去られてしまったが、この「そう簡単にサービス終了して課金が無駄になることもないんだ!」という一文はオタクの記憶に悪い意味で残り、
本作と似たような「大言壮語を掲げて爆死したズッコケソシャゲ」が出てくる度にこの一文がSNS上を飛び交うことは多い。



御城プロジェクト

※この項目で扱うのは旧版であり、現在提供中の『御城プロジェクト:RE』ではない。


事前登録者数はDMM.com最速最多の26万人を突破するなど出だしは好調だったが、「タワーディフェンスとは思えない程の運ゲー」と称される余りにも苛烈なゲームバランスに、すぐに投げ出すプレイヤーが続出。
更にサービス開始1ヶ月頃に開始された「稲荷山イベント」が目玉キャラの入手には平均的なユーザーが課金アイテムを使ってもクリア困難or不可能な超絶難易度の面を50周する必要があるとんでもない仕様で、
公式Twitterで課金を遠回しに催促し、イベント開始6日後に「今から種族特効持ちの城をレベリングしろ」と取れる発言をし、挙句の果てには特にイベントと関係ないツイートを繰り返す運営への怒りが臨界点に達したユーザーによるチートが横行。
次の斑鳩イベントでは難易度は大幅に落ちていたが目玉キャラのドロップ率が尋常でなく低く、中には300周しても出ないユーザーもいた。
目玉キャラの入手や次の面に進むために倒さなければならないボスの出現すら運ゲーであり、イベント進行すら覚束ない有様を呈してユーザー番付の上位100名のコメント欄には運営への罵詈雑言が飛び続けるなど無法地帯化。
「稲荷山」で初心者~中級者層を、「斑鳩」で上級者層すらも切り捨てるようなスタートを切った運営に対し、この時点でユーザーの多くは愛想を尽かし他ゲームへ流れていったとされる。


流石の運営も事態を重く見たか、サービス開始から1年足らずでゲーム全体の根本的な改修及びリニューアルを行う事が決定。
2015年4月27日の12時から秋まで半年間の休止状態に入る……が、半年が経っても続報がなかった。
「まさか夜逃げしたのではないか」といよいよユーザーの不安がピークに達する最中、ドメイン情報サイトで『御城プロジェクト』のドメインの廃止申請が行われた事が記載され、10月31日にドメインが廃止。誰にも看取られる事なく旧版はひっそりとサービス終了となった。
当時のユーザー曰く「装備の価値的に装備課金と周回用のキャラ保持数拡張の課金で十分稼げるゲームだったが、焦ってイベントで集金しようとした事が最大の失敗だった。イベントでスベってプレイ人口を減らさなければヘイトなしで稼げるゲーム性だった」との事。


このまま企画倒れかと思われたが、2016年3月29日に現在の『RE』が提供開始に至った。
UIやゲーム画面を見ればわかる通り、同じDMMのタワーディフェンスである『千年戦争アイギス』を基に作り直されている。



カオスサーガ

恐らく正式にサービス開始されたゲームの中では最速でサービス終了した、伝説の作品。
元は中国で人気を博していた、オートプレイ機能搭載の見下ろし型2DMMORPG。
その日本ローカライズ版をDMMにて配信した所、2016年11月15日の正式サービス開始早々「FF11の素材を盗用しているのではないか?」との指摘が相次ぐ。
もちろんスクエニは本作には一切関わっていない。いるはずがない。
更にゲーム画面とされるスクリーンショットには『雷狼竜』の文字。そっちもかよ。
そして、翌11月16日に突然の緊急メンテナンスに入りそのままサービス終了。後に運営会社BRAEVEは24件の著作権侵害を認め、DMMが著作権の確認が甘かったと謝罪する事態に。
正式サービス時間はメンテ込みで26時間。メンテ時間を差っ引いた提供時間は実質21時間30分という超短命に終わった。事前登録は1万以上あった様だが、まともにプレイできた人が何人いたやら…。
公式Twitterアカウントの実質的なツイート数は僅か3。開始時、メンテナンスの告知、終了告知しかツイートしておらず、スクリーンショット1枚で収まってしまう内容となっていた。


なお、似たような経緯でDMMから配信されていた『調教!クリトリア共和国~催眠の書~』がサービス開始から約2週間でサービス終了している。
こちらは任天堂の『ゼノブレイド』から背景画像*2そのまま盗用したことによるDMMの規約違反が原因。


余談だが、BRAEVEとスクエニ本社は地図上では15分でいける距離のご近所さんであった。



神姫戦舞~ロストグリモワール~

DMM提供ゲームの中でのサービス終了最速記録保持作品。
2015年7月28日から事前登録及び事前登録ガチャを開始したが、事前登録ページのソースコードから何故か『グランブルーファンタジー』のPVへのリンクが見つかり(もちろんCygamesは一切かかわっていない)、
戦闘画面も同作品に酷似している事が指摘されていたことも併せてソース盗用疑惑が持ち上がり翌日には事前登録を中止。
以降長期メンテナンスに入ったが2015年9月14日にサービス提供中止が告知され、サービス開始前にサービス終了。DMM提供ゲームの中でサービス終了最速記録を打ち立てた。


なのだが、その後「ラグナリーブレイブ」と名前とページだけ変えて事前予告を再開。リリース予定が延期されているうちに、更に名前が「神姫PROJECT」と変更されてリリース予定も延期されたが、2016年3月末にサービス開始に成功した。サービス開始しただけで驚かれたり褒められたりするゲームとは…
全年齢版では上記の名前で、R-18版では「神姫PROJECT R」として運営中。色々問題もあるようだが元になったゲームがある程度完成されているおかげで軌道に乗っているようだ。


ちなみに似たような経緯で事前登録が中止になったゲームに「三国志・乱闘--真の三国統一戦」(こちらは三国志パズル大戦のパクリ)がある。
こちらは1日どころか約4時間で中止になってしまった。



ガールズクロスクロニクル

DMMが乱発している普通のエロ美少女RPG。
複数のPCエロゲメーカーから既存のPCエロゲのキャラがそのまま登場しているクロスオーバー作品であることが特徴。
システム面がありがちで出来もそれほどよろしくなかったためか、3か月でサービス終了。
まぁそれだけならよくある粗製乱造で終わる話だが、最後に配信されたストーリーが一部界隈で話題になった。
それは「実は敵を繰り出していた真の黒幕がいたよ→でも主人公が冒険している間に他の人が倒しちゃったよ→だからもう敵は出てこないよ→冒険する必要なくなったよ→おしまい」という説明がたった6行で語られたというもの。
さすがに前後にもう少し説明が付いているが、肝心の部分はこれだけ。ソードマスターヤマトかよ
……打ち切り漫画みたいな終わり方だが、適当にストーリー投げ出してサービス終了するソシャゲーが多い中、一応はストーリーに決着を着けたのは評価していいのかもしれない……?
しかしサービス終了告知直前に高額ガチャを開催していたため「あくどい」と指摘されることも



空戦乙女☆ヴァージンストライク

DMMで配信され、現在はDMMでの配信を終了してにじよめで『空戦乙女 -スカイヴァルキリーズ-』として配信されている戦闘機の擬人化ゲーム。
終了した原因は資金繰りの悪化で、ガチャの確率を「最低レアリティが60%、当たりが30%、大当たりが10%」という設定にしてしまい、てにをはを間違えただけで大当たり確定チケットを配布してしまっていた事と振り返っている。
どちらも「あまりメジャーでないゲームを流行らすには高確率にした方がユーザーの満足度が高くなるのではないか」或いは「ユーザーが喜んでくれれば」と思ってのことだったそうだが、
前者は短期的な売上は確かに上がったものの、引きたい大当たりが無くなったユーザーが増えていき大幅に売上が下がるもサービス提供中にガチャの排出率を弄るわけにもいかずそのまま懐に大ダメージを受け続け、
後者はチケットをばらまいた事でユーザーのモチベーションが下がってしまったのではないかと当時の運営関係者は語る。
DMMでのサービスは2014年11月16日開始、2015年12月18日終了。


ここまでならただの短命で終わったゲームだが、このゲームが真にはっちゃけたのはサービス終了から数日経過したある日だった。
突然本作公式Twitterアカウントが再始動したかと思うと、

  • みなさん勘違いしておられますが、サービス終了どころかリリース当初からこのノリで進めたかったが方々から止められてしまい、ここ1〜2ヶ月になってようやく書くことが出来るようになった

とぶっちゃけ始め、年明けまで続く大暴走を開始。


  • レズは二次元、ゲイは三次元に限りますね
  • 「課金を煽る」「無課金でも遊べる」 「両方」やらなくっちゃあならないってのが「ソシャゲ」のつらいところですね 覚悟はいいですか? ワタシはできてる(両立できたとは言っていない)
  • 個人的に「無課金でも遊べる」ってフレーズは、ソシャゲ禅問答のトップに入るものだと思っております。
  • 今は亡き企画チームのヤバさを一言で表しますと「シモ・ヘイへを戦闘機の擬人化として出す気でいた」ことですね。 えっ何それは(ドン引き)。
  • その昔、PM*3が「空戦乙女のレアリティは星3から始めましょう!」とおっしゃったので理由を伺ったら「★が多いとユーザーが喜ぶから、最低レアリティを★3すればきっと満足してくれる」という素敵な回答を頂きましたので、副官権限でその仕様は撤廃され、程なくして彼はバックれました。
  • バックれた元PMが一昨年の10月頃に「冬コミに企業ブースで出店して、空戦乙女の同人誌を売って一儲けしよう」と一度もコミケに参加したことのない事が丸わかりのような妄言を口にされたので、思わず「屋上へ行きましょう…久しぶりに…きれましたよ…」となってしまいましたね。
  • 「シモ・ヘイヘを戦闘機の擬人化にする」のフレーズは、ミリオタのSANチェックとして流行らせたいですね。
  • 皆さん勘違いしておられるようですが、これらは全て空戦乙女の【公式】の発言です。どう考えても個人垢のノリですが、公式アカウントの発言なのです。

などなど、リリース3日でPMがバックれたことを始めとした運営の実情暴露やかなり危ない下ネタを連発。
その自由奔放過ぎて手のつけようがない様子からか、サービス終了してから公式アカウントのフォロワー数が爆発的に増加するという珍現象が発生した。



コズミックブレイク

サイバーステップが提供していたメカカスタマイズアクションシューティング。
2020年8月27日、2008年12月から約12年に渡るサービスを終了した。
サービス終了の理由は「長年続いたことによる格差や閉鎖的なサービス環境等の問題から、今後ユーザーに満足してもらえるサービスの提供が困難になった」との事。
元より廃課金前提のシステムや杜撰なバランス等が問題視されており、そういう意味ではいつサービス終了してもおかしくない状態であった。
また、本作のサービス終了前には姉妹作であり、続編であったはずのコズミックブレイク2が先に同年6月にサービス終了しており、不穏な空気は既に流れていたと言える。


とは言え、腐っても12年続いた老舗オンラインゲームの一角。
サービス終了告知後は「お前らはジオン残党軍か何かか?」と言わんばかりに多くのユーザー達がワラワラと出現。
その中には既に引退しているコマンダーも多く、また一部のユーザーが音頭を取って運営スタッフにお礼の寄せ書きと花を贈ろうと動き始め、実際に贈り、それに対して運営がお礼を述べていた。


そしてサービス終了日。
セントラルエリアにはサービス終了に立ち会わんと多くのユーザーが押し寄せ、予定時間を約5分オーバーした13:05にサービスを終了した。
奇しくも、その日はオンラインゲームを舞台にした「ガンダムビルドダイバーズRe:RISE」の最終回放送日でもあり、また両タイトル共に同月末で活動を終了するニパ子が関わるという偶然が起きた。*4


しかし、元より本作にはかなり根強いファンがおり、またメカカスタマイズ系のゲームが相次いで死に体であったことから本作の終了を惜しむ声が多数存在した。
そんな声に応えたのか、それとも開発スタッフは諦める気が無かったのかは定かでは無いが、6月に多言語に対応し、一部スキンやポリゴンを調整、ゲームバランスや課金システムを見直した『CosmicBreak Universal(CBUni)』を2020年にSteamでリリースする事を宣言。予定より少し延期したものの、2021年4月に無事リリースされた。
予想外の展開にユーザー達が大歓喜したのは言うまでもない。


また、前述したニパ子に関しても、活動停止宣言前には『ユニバーサルの方でも度コラボして(意訳)』とニパ子側がラブコールを送っており、活動停止宣言後にはユニバーサルの公式が実装を示唆するツイートをしていた。
そしていざリリース開始されると、何と最初から入手可能*5というかなりの優遇ぶり。


尚、ユニバーサルには無印のプレイデータは引き継がれないので注意されたし。


ちなみに、今作の元ネタに当たる鋼鉄戦記C21は現在でも絶賛サービス中であり、しかも一足先にSteam版がリリースされている。



The Day Before

2023年年末に界隈に激震を齎した、MMO形式のゾンビシューターとなる予定だったと思われる作品。


当初は2021年3月1日リリース予定だったがその後2021年11月に延期。
その後、ゲームタイトルの商標権のクレームを受けた事でSteamのストアページが一時削除、更にタイトルの商標が個人に取得された結果更に延期するなどのトラブルに見舞われたが、
約1年半にわたってSteam上で期待されているタイトルの一角となり、一時はウィッシュリストランキング1位に躍り出た事もあった。
しかし、公式サイドから先行公開されていたゲームプレイ映像に不自然な点が指摘され、更に設定等が他社タイトルに似ていた事、新情報がなかなか発表されなかった事も拍車をかける形で開発会社であるFntastic側への批判が少しずつ累積していた状況だったため、先述の商標権トラブルにすら同情する声は少なかった。


そんな中で迎えた2023年12月8日、漸くアーリーアクセス版が解禁されたが、当初アナウンスされていたMMO形式ではなくCo-opシューターとしてリリースされていた上に、システム面の不備や「物資保管庫の中身が全て消失する*6という致命傷級のものを筆頭とする数多のバグに留まらず、
PV等で紹介されていた多数のゾンビが出てくるようなロケーションは無く寧ろ物資を狙った対人戦がメインコンテンツという実情、「イチから開発した」と公式が発表していた市街地のグラフィックの出来はいいと思いきや、そのグラフィックはアセットフリップであることが指摘されるなど、広告詐欺と罵られても不思議ではない経緯から大炎上。
この出来でアーリーアクセス版が約40ドル(当時の日本円にして4500円)という価格設定も火に油を注ぐ形となってSteamのレビュー欄も大荒れとなり、発売後数時間という超スピードで「圧倒的に不評」という凄まじい低評価を叩き出し、そのインパクトから旧Twitter(現X)のトレンドワードにも上がる有様となった。


また、公式側の対応等も問題だらけであり、この圧倒的な低評価を中和しようと同じ文章の高評価レビューを大量投下し、それを公式Discordサーバーで指摘すれば問答無用でBANされる一方でチーターが同Discordサーバーでチート使用プレイを配信していただけに留まらず、
アーリーアクセスのリリース後僅か4日後、Fntasticが開発資金が底を尽き、収益も借金返済に充てる為、購入者への返金対応は行わないと一方的に吐き捨てて開発スタジオの閉鎖を突如として発表。
これらの大騒動から売り逃げの疑惑を掛けられるなどカオスな4日間となった。


流石にこのままではまずいと判断したのか、Fntasticではなく発売元が返金対応を行う旨を発表。翌年1月22日にサーバーが停止され、サービス終了となった。
同時に返金申請を行っていないユーザーからのライブラリーからも自動削除され、半強制的な返金も行われるというSteamではレアな措置が取られる事となった。



JUNKMETAL

エニックス(現スクウェア・エニックス)が提供していた、SFな世界観とロボット兵器が特徴のMMO型FPS/TPS。
サービス期間は2004年4月〜2005年10月と短いものの、致命的な不具合や運営ミスがあったわけでもなく、むしろ熱心なファンを獲得し惜しまれながらサービス終了に至った良作として知られる。
サービス終了はちょうどスクウェアとエニックスの合併の時期にあたり、「当時リリースを控えていたフロントミッションオンラインとの共食いを懸念されたのではないか」という声が多い。
細かく書くと長くなるので詳細は省くが、運営サイドがサービス開始当初からサービス終了時を想定して設定とシナリオを練り上げていた珍しい例のひとつ。


本作は「”アルター8”という惑星に入植した開拓民の一人としてロボットに乗り、各地に出没する謎の敵性ロボット「グール」を狩ったり、現地企業からの依頼をこなしたり、他のパイロットとの縄張り争い(今で言うPvP)を繰り広げる──」という設定なのだが、
サービス終了に伴い明かされたシナリオは「開拓活動そのものが原因で惑星の環境崩壊が確定し、ごく一部の人間のみ脱出。しかしほとんどの戦闘員ユーザーはその事実を知ることすらなく置き去りにされ、最後の刻サービス終了まで争い遊び続けた」という凄まじいもの。
これは先に述べた「グール」こそがテラフォーミング装置の端末であり、そうとは知らず破壊し続けた結果テラフォーミング装置の機能を維持できなくなる…という流れなのだが、
ご丁寧にもサービス終了を前に大々的に行われたイベント「グール討伐キャンペーン」でプレーヤーたちをグール狩りに勤しませ、それによってグールが大損害を被ったことが決定的な引き金になるという伏線まで張った上で、満を持して設定を公開するという念の入り様だった。



姫雀鬼

2021年9月6日サービス開始、同日に9月30日にサービスを終了する告知を出したことで知られるゲーム(実は2021年1月5日に正式にリリースされていたのだが、サービス終了告知の際にサービス開始日が9月6日となるバグが発生したため、サービス開始と同時に終了が決定したと誤解されるに至った)。
本作は多数のバグを抱えており、待機画面・対戦中のボイスが全員同じ上に超棒読み*7、牌を河に捨てない、計算が合わない点数表示、揃ってないのにロン、手牌が増えたり消えたりする、そして亜空カン …など例を挙げるとキリがない。
その有様から、ユーザーからは[[令和のジャンライン>ジャンライン]]と呼ばれることになった。
またUI等がこれ以前に配信されていた「雀魂」という麻雀ゲームの丸パクリであるなどバグ以外も隙がない作品であった。


結局9月30日にサービス終了…と思いきや10月に入ってもしばらくログインできるという怪現象が発生。最後の最後までユーザーを盛り上げた。
あのジャンラインを彷彿とさせるトンデモな内容からか、クソゲーハンターによるツイートやレビュー動画が盛んであり、無名のブラウザゲームながらかなりの知名度を手に入れる事になった。


FINAL FANTASY XIV

※この項目で扱うのは通称「根性版」ことパッチ1.0時代であり、パッチ2.0『新生エオルゼア』以降サービスが続いている現FF14ではない。


FF11』に次ぐMMOタイトル2作品目で、『11』の実質後継作とみなして期待する声も非常に多かった。
しかしオープンβテスト・2010年9月30日の正式サービス開始後を通じてBGM以外全方位問題まみれである事が指摘され続けており、

  • βテスト段階で発見されていたバグの放置
  • 疲労度が蓄積すると取得経験値が下がっていき、最終的に取得経験値が0になる上に完全回復までリアル1週間以上を要する
  • バージョンアップ時にいきなりフレームレートが2倍に引き上げられ、物理的なパソコンクラッシュが発生
  • 同時接続人数を確認できる機能があったが、日に日に数字が減っていくのが運営に不都合と取られたのか、アップデートで該当機能をサイレント削除
  • 有料ベータ宣言*8を筆頭としたスクエニ側の問題発言

…など、FFシリーズの金看板に頼ったユーザー軽視の姿勢と殿様商売はユーザーの大きな反感を買った。
その他の不手際の数々は「馬鳥」「デスシリーズ(FF14)」の項目にも詳しい。


4Gamer.netでの対談記事によれば、現プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏と対談相手の『鉄拳』シリーズのチーフプロデューサーである原田勝弘氏(共に黎明期からの生粋のMMOプレイヤー)が実際にプレイした際に口を揃えて「これはもう駄目だろう」「これ以上は悪くならないだろう」と直感する程の末期状態だった。
当時の上層部は『FF11』とPS2時代の成功体験に酔い潰れて完全に現実が見えていない状況で、当時グラフィック偏重主義*9であったことも相俟ってユーザーのニーズを完全に履き違え、「人を充てれば何とかなる」という認識しか抱いていなかった。


現場で出来に危機感を覚えていた開発スタッフ達が何度「これじゃまずい」と進言しても「『11』も昔はそうだった」と誰も話を聞いてくれず、「5年のキャリアを返してくれ」と嘆く有様で、決算に発売を間に合わせる為なのかβテストユーザーの意見も一握りを除き黙殺されている状況だったとされる。
また、『しくじり先生 俺みたいになるな!!』によれば、成功体験に固執して優先順位が狂ってしまい、グラフィックに拘る*10あまり物語に関係のない背景グラフィックにまで尋常でない力を入れ過ぎてしまい、「旧版」がオープンワールド形式で「ドアが開いた」「オブジェクトが動いた」などの些細な判定まで全ユーザーで共有されていた事も一因となってテストプレイ段階でもゲームが重すぎてまともに動かないという本末転倒な状況になっており、
隣の席のスタッフの作業が理解できない」とまで評されたほどの行き過ぎた分業で意思疎通すら困難となっていた上、工数がグラフィック方面に割かれ過ぎていたのかゲームの内容そのものもスカスカな状態だったが、「取り敢えず発売してアップデートしていこう」というスクエニと開発チーム上層部の決定が下ったと語られた。


FFナンバリングタイトルがまさかの歴史に残るレベルのクソゲーというブランド失墜の危機に加えて、『FF13』にPS3版『FF14』のβ版参加特典をつけてしまった関係で全てを無かった事にするという最終手段も取れず、PS3版の発売を中止してスクエニの総力を上げて作品そのものを作り直す事が決定。


同時接続人数が右肩下がりを続ける中、2ヶ月後の2010年12月に当時のプロデューサーとディレクターが実質的な更迭ないし左遷。
DQ10』の初期スタッフであり兼ねてから本作開発スタッフの生々しい悲鳴混じりの相談に乗っていた吉田氏が開発責任者に就任。
更に開発・運営スタッフの大幅な入れ替え、無料期間の当面の延長を経て有料βテスト状態へと移行、2012年11月11日に「新生エオルゼア」への移行のためサービス終了となった。データは仕様上引き継ぎ不可能な部分を除いて基本的なPCデータなどは引き継ぎ・反映された*11


その際に「終末イベント」と呼ばれる、設定上で語られている世界の終末「第七霊災」を取り扱う旧版最終イベント「時代の終焉」を実施。
フィールドどころか市街地のど真ん中にも強力なモンスターが溢れかえり、システムメッセージには絶望感漂うNPCのセリフが流れ、全サーバーでPC達と絶え間ない波状攻撃を仕掛けるモンスターの最終戦争が勃発。
その緊急事態故に市街地では平時禁止されているチョコボなどへの騎乗許可、消耗した装備品で戦い続けるのを見かねた修理屋が1ギルで修理を請け負う、無課金プレイヤーに対して旧版へのログインの許可が出されるなど大盤振る舞いのお祭り騒ぎに。
データの最終セーブが終わっている事情から、どれだけ奮戦しようが「新生」にこの戦いが反映されることもないとわかっていても誰も彼もが戦い続け、誰かが倒れれば誰かが足止めと反撃を繰り返し、11月11日に確実に終焉を迎える世界で武器を振るい続け……月の衛星の落下と「新生」に続くPV公開と共に、ビッグタイトルとしては短命過ぎる約2年のサービスを終了した。
この「時代の終焉」イベントに向けたアップデートも頻繁に行われていたが、プレイヤー達がこれ以上のデータ反映はないと分かっているのと同時に、
開発陣も「新生が控えている以上、現行版の修正用ソースコードやリソースは謂わば使い捨てで、極短期間で全て無用となり破棄される。修正しきれない箇所もある」という認識を抱いており、「それでもユーザーのために根性で開発しよう」という意気込みを込めた内輪での通称が根性版であると、サービス開始した2010年がどん底であったことを付け加えカンファレンスなどで語られた。


なお、新生以降の『FF14』であるが、2021年には『World of Warcraft』*12の世界同時累計接続人数を抜いて1位になるなど様々な記録を打ち立てており、オンラインゲームの最底辺から最上位まで上り詰めた非常に稀有なタイトルとなった。
所謂「旧版」から継続してプレイしているユーザーのみストーリーの細部が変更され、そうでなくてもメインストーリーに「旧版」のエッセンスが多量含まれるなど、当時から遊んでいるユーザー(通称レガシー勢)も「気が付いたら10年遊んでる」と語るほどのタイトルとなり、「あの伝説級のクソゲーがここまで……」と感嘆する声も多い。



ミリ姫大戦 -Militärische Mädchen-

このゲームはリメイクとして作られた「ミリ姫大戦~RELOAD~」も含めて紹介する。むしろそっちがメイン
陸空における第二次世界大戦の軍人、そして兵器をモデルとしたゲーム。艦これフォロワーゲームとして2015年2月24日にサービス開始。
開発はヘッドロック。同社は怪作として知られる「名探偵エヴァンゲリオン」や、サービス開始から9年3か月(αテスト期間も含めれば実に10年3ヵ月)と大往生を遂げた「ガンオン」こと「機動戦士ガンダム オンライン」の開発も手掛けていた。


あらすじは、「バタリオン」と呼ばれる存在が欧州を跋扈している中、司令官となるプレイヤーは「ミリ姫」と呼ばれるユニットを指揮して反撃を行う、これまた艦これと似たようなもの。
艦これのシステムは踏襲しつつ、戦闘の加速、マップ移動や戦闘がある程度便利になる各種アイテムの実装など、あればうれしい機能を追加したことで、当初のユーザーからの評価は上々だった。
しかし、同年11月にユーザー同士を競争させるレイドイベント「撃滅戦」が実装されると、一気に嵐が吹き荒れることとなる。
その実態は、出撃コストとして使うのが通常の資源ではなく、「撃滅戦燃料」という専用アイテム。
しかもそのイベント限定のキャラがランキング報酬として配られることが周知されると、ユーザー離れが加速、イベントの熾烈さも相まって「ユーザーを撃滅している」と言われる有様であった。
これが月に1回のペースで行われたものだから、ユーザーがどんどんふるい落とされていき、ついには2016年3月22日に1年1ヵ月でサービス終了となった。


しかし、翌年2017年1月に、「ミリ姫大戦~RELOAD~」としてサービスを再開することが発表された。
これには元ユーザーたちも喜んでいたが、一方で運営が課金圧の強すぎる「にじよめ」であること、そして新たに開発中である画面の中に「ガチャ」という字が見えるなど、不安が渦巻いていた。
さらに、当初は2017年2月を予定していたが、以下の通り何度も提供開始時期を延期してしまっている。

  1. 開発が難航しているとのことで2017年内に変更。
  2. それでも難航は続いたため、開発会社を変更し、11月に再び延期を発表。2018年春予定になったがそれっきり全く音沙汰なし。
  3. 2018年6月には「2018年内予定」として3度目の延期。
  4. これでも難航が続き、12月にまたまた延期。
  5. 2019年3月25日の告知にて、明後日である3月27日にサービスが開始されることを突然発表。
    • 当日になってもなかなか始まらず、結局、日も替わろうかとしていた23時45分にサービス開始となった。

この時点でヤバいと感じた人もいたが、その勘は正しかったことがゲーム内容で明らかになる。


以下、RELOADでの変更点

  • 「エルツ」と呼ばれるゲーム内アイテムと交換するためのアイテムが旧版で存在したが、RELOADで廃止。
  • 命令書(艦これでいう開発資材)の入手手段が渋くなる。しかも旧版では売られていたのにRELOADではなぜか売られていない。
  • 装備の開発が、旧版では艦これのように自由に投入量を操作して確率を調整できたが、RELOADでは投入する資源量が4種類のうちどれかに固定される。
  • ドロップ率が旧版よりもかなり渋くなる。艦これと同じくキャラのステータスを伸ばすためにもキャラが必要なので、前述の命令書の出にくさも相まってキャラの強化がなかなかできない。
  • 旧版では戦闘マスに到着すると「戦闘開始」というボタンがあるが、押さなくても自動で戦闘に移行できたのに、RELOADではボタンを押さないと戦闘に移行しない。
  • 戦闘の加速が、旧版は2段階あったのに対し、RELOADは1段階のみ。しかも旧版の2段階目より遅い。
  • 同じキャラでもレア度が違っており、しかも低いレア度のキャラは昇格(艦これでいう改二のようなもの)ができないという仕様。その上、救済措置も無し。そしてこの仕様が正式に発表されたのは開始から約1か月後の4月26日。

というように、改悪に改悪が重なり、逆に改良されたところを見つけるのが難しい有様だった。
第一、2019年と言えばフォロワー元の艦これのサービス開始から6年も過ぎている時期であり、そんな時期に艦これフォロワーであった旧版から更に劣化させたものなどを持ってくればどうなるかは火を見るより明らかだっただろう。
この体たらくでは案の定と言うべきか、ミリ姫大戦~RELOAD~は旧版より短い約9ヵ月、2019年12月18日に2度目のサービス終了を迎えた。
旧版終了時にはラストバトルとエンディングが存在したが、RELOADではそれもなしというあっけない幕切れであった。


唯一救いがあるとすれば、旧版終了後に画集が販売されているので、一応形には残ったことだろう。



モンスターハンターフロンティアZZ

2019年12月18日21時、2007年7月から約12年半に渡るサービスを終了した、モンスターハンターシリーズ初となるPCタイトル。
サービス開始当時は『モンスターハンターフロンティアオンライン』だったが、サービス展開中の大型アップデートの節目でタイトルが何度か変わっている。


同作Pの宮下氏曰く「PS2で発売された『モンスターハンター2』(MH2)を土台とした仕組みで開発を継続する中で様々な制約が発生してしまい、データベースサーバーのハードウェア交換やソフトウェアアップデートなど打つべき手を尽くしたものの、サービス提供の継続が困難と判断した」と語り、
アシスタントプロデューサーの砂野氏も「ハード・ソフト面から対策を講じて来たものの、12年という歳月の中で続いた開発環境ではハンターが満足出来るサービスの継続が困難と判断した」と語っている。


参考までに、MH2は2006年2月発売の作品で、オンラインサービスの期間も2011年6月にネットワークサービス提供元のKDDIが撤退する最後までの5年間と、コンシューマ機としてはそこそこに息は長い。
一方で、メインシリーズではシステムの刷新をしながら発展を続け、MHFのサービス終了が発表された時点で、MHWorldでマップのシームレス化やアイテム採取の高速化などシリーズの伝統を多数見直した上に、PC版がSteamでの配信になるなど全世界展開が進んで海外でも作品の良さが広く知られるようになり、超大型拡張コンテンツとして『アイスボーン』のリリースも控えていた位である。


総括すると、直接的な原因は「サービス開始時の想像を超えた超長期のサービス提供となった事に伴うハードウェア・ソフトウェアの老朽化」、つまりオンラインゲームとして不可避的な寿命を迎えてしまったという事であり、終了の原因にやらかし等が絡まないという点では大往生と言える。
同等の大往生を迎えた、となるとオンラインゲームとしては見当たらず、他形式のゲームとして考えても楽曲と映像の容量で筐体のハードウェアがパンッパンになった上に筐体そのものの設計時想定寿命も来ていたから新規楽曲追加停止して実質サービス終了状態となったGROOVE COASTERや、専用のICカードの入手困難と使用基板であるRINGEDGEにも限界が来たためにサービスを終了した『ボーダーブレイク』あたりしか見当たらない。
そしてサービス終了後。Twitter上にサービス終了時の様子をキャプチャした動画が投稿され、そこには最後の瞬間まで手を振る数え切れない程のハンター達が映されていた。


そしてサービス終了から2年半後、MHRiseの超大型拡張コンテンツ『サンブレイク』でMHFの看板モンスターとも言うべきエスピナスが電撃参戦。
派生シリーズの完全オリジナルモンスターがナンバリングシリーズに逆輸入される初の事例*13で、しかもMHP2Gに登場したヒプノックとヴォルガノスと異なり*14、MHFのモンスターであったことを隠す事無く紹介しているため、界隈を大いに沸かせた。
また、MHRiseに登場した「千本集めると願いが叶うという言い伝えがある」という設定の武器を本当に千本作って本作のマスコットであったグークとの再会を願ったとあるハンターも話題になっていたが
『サンブレイク』ではグークそのものではなかったものの、家具の中で「グーク人形・雨着」が登場。
形は違えど一人のハンターが千本の剣斧に込めた願いが成就されたのであった。なお、かのハンターはこれに感激しつつ千本全部最終強化したらしい


モンスターハンター メゼポルタ開拓記

DMMで配信され、カプコンオンラインサービスのCOGでサービス開始予定だったMHFのスピンオフ作品。
力の入ったフルアニメPVなどのプロモーションが注目を集め、サービス開始初期のDMMゲームズランキングで、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった『艦これ』をも抜いて1位を取ったが……。


  • 2014年11月27日 サービス開始
  • 2015年4月 初イベントのGvGイベント「総力戦」開催
  • 2017年3月30日 サービス終了

なんと、初イベント開催から約2年間イベントも定期メンテナンスも行われないままサービス終了という、DMMゲームでも類を見ない幕の引き方をした。
不定期な小規模メンテナンスは行っていたようだが、動きらしい動きといえばそれだけ。公式ツイッターもカプコン作品のRTをするだけで、付いた渾名は「廃村」。
原因は、サービス開始直後に発見された「クエスト中にデータ更新などで強制終了した場合、次回起動時に全滅した状態でスタートする」という致命的なバグを開始2日目にして仕様と断言してしまい解消までに1週間を要したことと、ゲームバランスは課金大前提の典型的なPay to Winであったことであるとされる。
システムもモンハンらしさがほぼ無く、総力戦開催時には既に相当数のユーザーが離れた後で巻き返しすらも出来なかった。そして付けられた蔑称が「バグポルタ」。
サービス終了理由は「外部環境の変化によるサービス継続困難」とされるものの、同じ頃にMHFのサーバー強化と統合が控えていたのでそれに巻き込まれたのが真相と思われる。


なお、サービス最終日のセールスランキングは当時の最下位である61位。MHFがDMMでのサービスを開始した時や、終了発表時には僅かにランキングが上昇したが、1~2日経てばまた元通りであった。
数あるDMMゲームの中でも1位と最下位の両方を飾ったゲームは前代未聞である。一度は1位を奪い取られた艦これですら長期メンテナンス中に順位が下がり続けても最下位は取れなかった
因みに一時期、同じDMMゲームである「かんぱに☆ガールズ」と互いにゲーム内外にバナー広告を出し合っていたが結果は上述の通りである。向こうは約7年続いた長寿コンテンツだが。



社にほへと

当時の『艦これ』人気に端を発した擬人化ブームの真っ只中、神社を擬人化したゲームとしてDMMから配信予定だった。
が、事前登録のおみくじ(ガチャ)で「」に割り当てられた石清水八幡宮の広報担当者が神社の名前の使用について連絡を受けていない上に、キャラの名前が「石清水八幡」と一文字だけ削ってあることで神社と無関係であるように振る舞おうとしている事に「あまり気持ちのいいものではない」と苦言を呈する事態に。
神社に対する許諾申請は諸々の事情*15から大変であり、キャラの1人の「金刀比羅」の随所にあしらわれている金刀比羅宮の社紋は金刀比羅宮以外での使用は許可されていないなど、関係各所への連絡不備と各権利の確認不足が続々発覚。


そもそも神社が擬人化した存在の「社巫女」に関しても

  • 巫女は神に仕えるのであって神社とイコールではない
  • 神を祀る場所である神社に大凶を当てはめたり、同じ神を祀る神社も多い中でレアリティを付けて格付けするのは問題ではないか
  • 神社がフリーIPと誤認したまま特に確認もせずに開発に踏み切ったのではないか
  • おみくじの元々の意味や目的等を理解していないのではないか

…等の指摘がSNS上で相次ぎ、問題の金刀比羅宮の社紋の使用許諾に関しても金刀比羅宮のサイトにもしっかり記載されており、多方面で杜撰な実態が露呈した。
その結果、2017年夏からの配信予定だったが、事前登録おみくじすら長期メンテナンスに入ったまま音沙汰なく夏が過ぎ、9月11日に案の定開発中止となった。


他方、シナリオライターの大司教こと鈴木一也氏が2014年にエロゲ方面で核地雷を産み出していた事もあり、シナリオの出来を心配する声もあったのはまた別の話である。



ラングリッサー・シュヴァルツ

基本料金無料、有料アイテム課金制の、シリーズ初となるMMORPGになる…はずだった。
2011年に大々的に開発が発表されたが、その後は全く情報が更新されず、長年に渡って放置され続けていた公式HPが2019年に突如閉鎖。サービス開始前にサービス終了してしまった。
当初発表されていた情報では、プレイヤーは光輝、帝国、闇の3勢力のいずれかに所属し、敵対勢力となったプレイヤーたちとの対人戦がメインとなる予定だったらしい。
ちなみに公式HPに記載されていた光の女神ルシリスのイラストが全裸だった事で非常に有名。流石に大事な所は光に隠れて見えなくなっている。



Lord of Walkure

2012年12月よりリリース開始、2018年12月10日を以って約6年の生涯を閉じたブラウザエロゲ。開発会社はスマメことスマイルメーカー。
DMM GAMESの草創期から存在し、彼の地におけるハーレムブラウザエロゲのヒロインの総称をワルキューレとするムーブメントの源流。
派生ゲームを幾つも生み出し、そしてそれらが次々とサービス終了して行く中でも、これと麻雀ゲー「麻雀オブワルキューレ」だけは残っていたが、2017年の夏に開催予定だったイベントの中止が発表され、その後コンテンツ追加も運営からの告知も、何も無いまま数ヶ月が過ぎる事態が起きる。
プレイヤーは「今作も最早これまでか……」と溜息を漏らしたが、そのまま年が明けても音沙汰無しの状況が続く。
そのまま2018年4月、遂にサービス終了が告知され、更に翌5月には課金アイテムの販売が終了する。
しかしサービス終了時期はこの時点で未定となっており、またも数ヶ月間告知無しの状況が発生、11月になってようやくサービス終了日時が告知され、その後告知通り終了した。


サービス終了告知から実際に終了するまでに半年以上かかった例である。*16
ちなみにサービス終了の際、カード画像とアダルトシーン(差分が収録されてないなど抜けがあるが)のCG集が配布された。現在でもFANZAで無料ダウンロードできる。またサービス終了後も同じ開発会社の別ゲーにコラボとして度々キャラが登場している。



〔iOS/Android向けアプリ〕

WAVE!!~波乗りボーイズ~

サーフィンに全てを賭ける若者の青春を描いた、同名アニメ映画を原作とするメディアミックスプロジェクトの1つ。
有名声優を始めに新人声優を招牌し、アニメ版にあたる『WAVE!!サーフィンやっぺ!!』も3月に終了していたが、そちらで投げ出されたままの伏線回収がなされるのだろうと期待されていた。
しかし、運営会社が先述の神姫PROJECT(旧・神姫戦舞~ロストグリモワール~)でやらかしたテクロスであることと、複数のキャスト及びキャラ名の表記ミスというキャラゲー及びキャラありきのメディアミックスプロジェクトにおいてマズいミスをやらかした*17事で早々に海が白波を立てて荒れ始める。
そして2020年冬リリース予定から延期して2021年3月1日にサービスインした直後から、案の定ゲーム面での杜撰な作りという大波に襲われた。
致命的なバグこそないが全体的に大味な作りの合間にバグが挟まりユーザーのストレスは溜まる一方で、ある意味致命傷だったのが、ゲームのメイン要素であるサーフィン中にスキルが発動すると挿入されるカットインが都度都度要求されるタップの判定位置に重なると、カットインが邪魔でタップ位置が視認困難という仕様だった。
更にプロフィールにIDこそあれどフレンド機能はなし、アイテムドロップのリザルト表示は表示速度が遅いにもかかわらずタップ等でスキップ不可能とシステム面での不備に留まらず、
お知らせがバグによってコードで表示され、アプリ内問い合わせ用ホームから何かを問い合わせようにも表示されるのはメールアドレスが記載された画像のためコピーすら不可能、通常のガチャの最高レア排出率は2%*18という強気の構えで波に攫われるが如くリタイアする者は後を絶たなかった。


それでもサービスインと同時に開始したバレンタインデーイベントと並行して極短時間のメンテナンスを繰り返していたが、サービスイン僅か3日後の2021年3月4日に突如として終了日時不明のメンテナンスに突入。
そのまま約2週間後の3月15日にはメンテ継続を告知しそのまま音信不通となり、とうとう約1ヶ月後の2021年4月6日に同日付でのサービス終了が告知された。
メンテナンス期間約1ヶ月の末の享年約3日の臨終は国内のオリジナルIPのアプリとしては文句なしで最速クラスの短命。
しかも、よりによってキャスト出演イベントのチケットの先行受付開始日と同日という最悪のタイミングでの告知となった。
サービス終了の理由は「今後お客様にご満足いただけるサービスの提供が困難」とのことだが、そう判断するにはあまりにも短すぎる提供期間であり、2021年3月4日の公式ツイートではゲーム内データの調整をメンテナンスの理由としており、重大なバグや無断盗用等は見られなかったため調整の過程で何かしらのトラブルが起きたのではないかと囁かれている。
2021年4月7日より期間限定配信の無料版を同年7月末まで提供し、実際3月末に無料版へのサイレントアップデートを実施しており無料版特典として毎日ガチャ石が配られるものの、このアプリが『WAVE!!』という作品群への扉となった初見ユーザーにとってたった3日の提供期間に加えて恐らくはサーバー貸与期間ギリギリまでの短期間でキャラに愛着が沸くかと問われれば……


余談となるが、終了日時告知ツイートが「202年」と1文字だけ全角になっており、ガチャ石の名称がコーラルストーンとコーラスストーンでブレていたりと、このサービス終了に関して運営側もかなり混乱あるいは動揺していた事が伺える。



うた☆プリアイランド

人気乙女ゲータイトルの一角を担うまでに成長した「うたの☆プリンスさまっ♪」のスマートフォン向けアプリ。
ブロッコリーの看板タイトルでありファンも多いこともあって事前登録者数5万人を越え、2014年6月26日にiOSのみサービス開始。
しかしのっけからアクセス過多とサーバーのキャパシティオーバーによる接続障害と緊急メンテナンスが相次ぎ、6月30日に新規受付中止、配信から僅か5日後の7月1日に公式からアプリ配信一時中断の通達が出され、10月までの長期メンテナンスに突入。
何があったのか開発会社の変更も発表され、それに伴う返金対応も面倒*19な上、サービス提供中止から約4ヶ月後に開始とかなり遅く、「返金対応に必要な課金決済のレシートメール発掘が困難になるタイミングを見計らったのではないか」という陰謀論じみた説まで囁かれるなど、運営体制に疑問符がつくことに。
なおここに至るまでAndroid版サービス開始の情報は一切なく、この時点で見切りをつけるユーザーも多かった。


その後2014年12月31日にiOS版が、2015年3月にAndroid版がやっとリリースとなったが、アイドルのブロマイドを集めるためのガチャは無課金だとバラバラの状態で排出*20され、
最初に選んだアイドル以外に1人アイドルを追加するだけでリアルマネー1500円を要求される課金至上主義的な内容から「課金島」と辟易され、それでいてファンをして「射幸心を煽るコンテンツがない」と言わしめた。
ファンからは「内容やシステムが化石」「アプリのコンセプト、デザイン、方向性からしてもう駄目」「なんでこれにOKが出たのか分からない」と唾棄され、
ついにはKOYT乙女ゲー部門2014で次点入りをも果たすも、そもそもリリース当初に乙女ゲー要素皆無なため乙女ゲー的KOTYスレ住人からも「乙女ゲー要素がないので乙女ゲーではない」と見放される始末。


その後も細々とサービスは続けられていたが、株主総会で明らかになったブロッコリーの見通しの甘さ*21とお粗末な対応策や中身の無さから失望を買いユーザーの流出と課金額の低迷に歯止めがかからず、2016年3月31日サービス終了。
Androidユーザーがプレイ出来た期間は1年にも満たず、終始杜撰な対応と中身の無さが目立ち続け、ファンからブロッコリーに対する怒号と怨嗟が途絶える事は無かった。


1年以上情報もなく待たされたAndroidユーザーもさることながら、本アプリに期待を掛けていた『うたプリ』ファンを筆頭とした投資家もこの大騒動の裏で被害を被ることに。
サービス開始時にブロッコリーの株価は急上昇したが、長期メンテ突入によるブロッコリーの売上は1億円減*22と見込まれ、株価も暴落する事態に。
その後は緩やかに回復を続け、サービス再開時はリリース時を超える株価となったが、メンテナンスを終えてリリースされるとその内容からか再度株価が急落と乱高下を続け、投資家達とユーザーを徹底的に振り回し続ける最期を迎えた。


その後ブロッコリーは次作「ShiningLive」へのプレイヤー情報引き継ぎ等の補填内容を発表したが、プラットフォーム側の規約変更に巻き込まれた一部ユーザーは引き継ぎ不可能となるなど盤外戦にも事欠かなかった。



ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ

名前のようにウルトラシリーズの怪獣を動かして戦うSLG。
2021年3月、「もう新規実装怪獣が出ることはない*23」「5月にサービスを終了する」という告知がなされそのままサービス終了。売り上げに問題があったとされる。


終了が決まったのち、エンディングイベントではいわゆる案内キャラに以前からあった考察に公式の回答を出し*24、ついでにプレイヤーたちもクソコテロボ軍団の残党狩りに参加できるという形で『Z』(当時の現行作品)でちょっと出てきたエピソードと連動。
ゲームとしてもお話と呼べるほどたいそうなイベントがそれまであったわけではないが…しても大団円に…
終わらなかった。いや、バンダイナムコとしては終わらせてもプレイヤーはそれを認めなかった。*25


オフラインアプリとして「ジオラマ作成」「怪獣・ウルトラ戦士図鑑」の機能が残されたところ、元からジオラマ機能の人気が高かった*26ことから、プレイヤーたちはサービスが終わってもなお「怪獣やウルトラマンの人形でジオラマを作る*27アプリ」として遊び続けていた。
明らかにサービスが終わっているにもかかわらず、プレイヤーコミュニティではまだわいわい遊んでいるという珍しすぎるその後を辿り、2022年初夏現在でも新しいジオラマ作品が投稿されている???「ウルバト死すともトレーナーは死せず!」*28
そして6月28日のニンテンドーダイレクトにて同じくウルトラ怪獣を題材にした、育成SLG「ウルトラ怪獣モンスターファーム」が発表され、このゲームのグラフィックを流用しているため、ウルバトのファンからは「ウルバトの生まれ変わりなのでは?」と言われている。



終幕彼女(エンドロール)

スマホゲームのサービス終了を題材としたゲーム。
公式ページで設定画像集が公開されるなどサービスインが期待されていたのだが、2018年5月8日の出演声優の発表以降、新情報の発表や告知などは殆ど行われなくなってしなう。
それから約1年越しとなる2019年5月14日公式ホームページに一つのお知らせがアップされる。


ゲーム開発についての発表
「終幕彼女(エンドロール)」は自社単独でのゲーム開発中止を決定いたしました。
楽しみにお待ちいただいていた皆様には心よりお詫び申し上げます。


サービス終了が題材なのにゲームが始まる前から終わってしまうという、何とも出オチみたいな結果となってしまった。
ただ実際には「自社単独でのゲーム開発」が中止になっただけで、今後他社と共同での開発再開も期待できる他、小説投稿サイトのノベルアップ+でノベライズが連載されているなど、まだ完全に終わったという訳ではない…
…と思われたが、2020年10月に公式サイトが閉鎖し、その後YouTube公式チャンネルの動画も全て非公開になってしまった。希望は失われてしまったのか…?



ガーディアンプロジェクト

通称『守護プロ』。中国発の艦船擬人化ゲーム。
2016年に製作が発表されたが、日本での審査通過が難航して2019年になって審査を通過出来たため、同年5月16日にサービスイン。日本版も事前登録者数が5万人を突破するなど出だしだけは好調だった。
…が、特定操作で暗転フリーズの発生を始めとした多方面から吹き出るバグの嵐と、広告宣伝に対して消極的だった事が裏目に出てしまい、その後の新規ユーザー獲得が難航してしまう。
更に7月中旬に行われたイベントも不具合まみれで、緊急メンテを実施するも焼け石に水どころかバグは悪化。
それに対する運営の挙動にユーザー間で不満と不信感が着実に蓄積していき、8月の大型イベントも難易度調整ミスによるイベントの高難易度化、通信エラーの多発や一部ユーザーがログイン不能に陥る重大バグが発生。
運営側は対応に追われながらも詫びアイテムを配布していたが、あまりにもミスを犯し続ける運営に対して既にユーザーの多くが愛想を尽かし、相当数が離れてしまった後で手遅れの状態だった。


そして同年9月27日、何をやらかしたのかGoogleの審査を通過できず、Google Playから本作が削除され、Android版を既にDLしていたユーザーは引き続き遊べたが課金は出来ず、新規DLも出来ない状況に陥る事に。
翌月10日にはiOS版の課金決済も運営側からストップされ、公式Twitterは10月25日の投稿を最後に更新停止してアプリ側も目立った動きがなくなり、11月には公式サイトも閉鎖され急速に腐敗臭にも似たキナ臭いニオイとユーザーが「何か」を察した空気が充満し始めた。
iOS版に限りゲームそのものはプレイ出来るという報告は成されていたが、2020年4月7日に日本版が突如接続不能に陥りサービス終了。
日本版の運営を担っていたウィローエンターテイメントが管理していたMMOの『パンドラサーガ』も突然ログイン不能に陥り、中国版『守護プロ』も後を追うようにしてサービス終了。払い戻し措置やサービス終了告知も無い突然の幕切れであった。
しかし、日本版の一部ユーザーは引き続きログイン及びプレイが可能という状態になり、数名がSNS上に細々とプレイ報告を上げていたが2020年11月17日にアクセス不能に陥り臨終。
運営会社のウィローエンターテイメントは以前から経営状態が芳しくなく、2020年1月頃には所在地とされていたビルから名前が消え、夜逃げしたのかオフィスはもぬけの殻となっていたとされる。
運営側が一切更新しなくなってからほぼ1年が経過したタイミングで日本版が11月17日にアクセス不能(事実上のサービス終了)となった事も含め、恐らくサーバーの契約更新切れがアクセス不能の原因と思われる。
ウィローエンターテイメントは他にも『Master of Epic』を運営していたが、2020年1月21日*29に株式会社MOEへ権利が譲渡されている。



拡張少女系トライナリー

2017年4月12日サービス開始、2018年8月31日サービス終了。
ガスト(現・ガストブランド)で『アルトネリコシリーズ』『サージュ・コンチェルトシリーズ』などの作品を手掛けた土屋暁氏が携わったスマートフォンゲーム。

  • 「『平行世界の2016年』に存在する5人のヒロインと『拡張少女系トライナリー』というアプリを通じて交流する」という今までのスマホゲーにないコンセプト
  • ゲーム内で視聴可能なアニメーションとの2本柱での展開
  • 土屋氏が手掛けた過去作同様のハードSF的な設定を多数用いた壮大な世界観
  • 丹念に作り込まれた5人のヒロインの魅力

が話題を呼び、ディープなファンを獲得したものの、バトル部分の不出来さやガチャ関連の訴求力の薄さが仇となったか、16ヶ月でサービス終了。


前述の通り本作には5人のヒロインがガチャとは関係なく存在し、ガチャからはヒロインが装備する、普通のRPGで言えば武器・防具に相当するキャラクター「サーバントクラン」と、各ヒロイン用の着せ替え衣装が排出される。
しかしこのサーバントクランが曲者で、全てのクランは「ヒロインのステータスを上げる」「ヒロインの体力を回復する」などの単一の効果を持つスキルしか有していない。
つまり、このゲームには所謂「ユニークスキル」が存在せず、最高レアリティのSSRクランであってもパラメータと各種スキルの効果倍率が高く、最高レアリティの「UR」に進化させられる、と言った程度の恩恵しかない。


しかも、肝心のクランの出番である戦闘は非常に難易度が低く、SSRを手に入れずとも、ヒロインの衣装のついでにどんどん出るR~SRクランを「クラン進化」させてSSRにしてしまえば、戦闘関係の問題はほぼ解決してしまう。
その難度の低さは各種攻略サイトにさえ「ヒロインとクランのレベルをしっかり上げて、スキルで攻撃力を上げれば大概の敵には勝てます(要約)」と書かれるほど。
このため『トライナリー』ではスマホゲーの花形と言えるSSRの重要性がとても低く、オブラートに包まず言えば課金への導線を作ることに失敗していた。
嘘か真か、トライナリーを始めたての初心者がSNSで攻略のコツを聞いたら「課金はするな。リセマラもいらない。戦闘は最低限のガチャで乗り切れるから」と言われた、なんて噂も。


一応、サービス中期~末期には、各ヒロインと友情を築いている特別なクラン「スペシャルクラン」や、各ヒロインの心の根幹をなす存在「ココロの司書」「セルフクラン」など、
メインストーリーに強く関連するクランを実装することでユーザーに課金を訴求していたのだが、
そもそもの「クランに性能的な個性がない」「SSRクランが必須になるほど難易度が高くない」という根本的な問題は最後まで解決されなかった。
このガチャ関連の訴求力の弱さが、約16ヶ月でのサービス終了の一因となってしまったことは想像に難くない。


…が、トライナリーはここで終わらなかった。
前述した「ディープなファン」の願いに応えてか、サービス終了したにもかかわらず本作は現実世界で周年イベントを開催しており、周年イベントに連動して「ヒロインとの結婚指輪」を筆頭にブッ飛んだグッズを販売するなど*30、サービス終了したコンテンツとは思えない展開が現在に至るまで続いているほか、
ガストの周年イベント・ライブにおいても本作は黒歴史扱いされずにちゃんと取り上げられている。


また、2021年には土屋氏の代表作である『サージュ・コンチェルトシリーズ』のリマスターに伴って、サージュ・コンチェルトと世界観を一部共有する本作も再注目され、
先人の残した資料やプレイ動画を通じて本作を履修したファン、通称「トライナリー令和世代」を生むなど、後継となるゲーム・メディアミックスが出たわけでもない、5年前にサービス終了したスマホゲームとは思えない影響力を保ち続けている。
この局所的ながらディープな人気から、何らかの形でのリメイク、またはオフライン版の配信を望むファンは多い。



画太郎ババァタワーバトル

何を思ったか、漫☆画太郎先生名物のババァを使ったキャラクターゲーム
無課金でプレイする貧乏人は死ねーッ!!!」を始めやたら攻撃的なメッセージや、ババァの股間に軟膏を塗り込む史上最悪のガチャ画面は軽く引くが、それらも画太郎先生の作風だろう。
…とまあ画太郎先生の作風自体は力が凝っていたのだが、ゲームシステムがまんま『どうぶつタワーバトル』だったのがまずかった。
一応「ガチャでババァを集めてデッキを組む」という独自要素はあったものの、「どうぶつ」の方の開発者本人からも苦言を呈され、わずか1日でサービス終了
悪ノリが過ぎたために踏み込んではいけないところまで行っちゃった事例だろう。



KAROS ONLINE

リリース時に〈10年間の安心、安全運営宣言〉を掲げ、

  • 10年間は何が何でも運営いたします
  • 最後の1人がゲームをやめるまでサポートを続けます
  • 売り上げが上がらなくなったとしたらバイトしてでも運営いたします

とコメントしていたが2年と4カ月でサービス終了。



けものフレンズ(NEXON版)

通称旧アプリ版。2016年12月14日にサービス終了。
しかし、けものフレンズは当初からメディアミックスプロジェクトとして進められており、2017年1月からはアニメ版が放送開始。
アニメ版はNEXON版からかなり大幅な世界観変更*31が行われており、当初はNEXON版と時系列的な繋がりのない話だと思われていたのだが……
後半にNEXON版とアニメ版を繋げる、ある衝撃的な話が明かされるのである。


NEXON版の後、しばらくジャパリパークには平和な状況が続いていた。しかし、ある事件により人類はパークからの撤退を余儀なくされる。*32
アニメ版の物語はそれからしばらく経過してからの物語だったのである。そのため人類の遺した物は多くが時間の流れで朽ち果てた姿で登場する。キャラクターの声優や性格などがNEXON版と違うのも、同じ動物でも数世代後の別の個体だからである。
「パークからの撤退」は「サービス終了」の暗示ともとれる。こんな設定を盛り込むとはしたたかというか強気というか。
なおNEXON版の内容はアニメを経て「けものフレンズ3(アプリ版)」にも一部引き継がれている。


またその後の作品においても、度々NEXON版を基にした要素が出ており古くからのファンを楽しませている。


サクライグノラムス

前作「シノビナイトメア」の後継作として作られたマーベラスのアプリゲーム。略称はサクムス。
2023年2月27日にサービス開始し、2023年4月28日にサービス終了という驚異的な短命作品である。タイトル公開からカウントしても半年もっていない。
UIの扱いにくさ、評判の良いキャラデザに反しきぐるみのようなバランスの悪い見栄えの3Dモデル、
LINE:モンスターファーム」「ブルーロックPWC」など当時雨後の筍のようにぞろぞろと現れたウマ娘の二番煎じなゲームシステム、*33
バトルのテンポの悪さなど、様々な部分が不評を呼んだ。


また、作品の評価には直接関わらないものの、宣伝漫画が『うまよん』『びそくぜんしんっ!』『ぐらぶるっ!』等のようにキャラクターが活躍するものではなく
何故か今泉Pによる開発秘話漫画になっていたり*34とことごとく評判がよろしくなかった。
なお前述の開発秘話漫画は某作品になぞらえ「100話でリリースされる(復活する)」と銘打っていたがサービス開始後に2話分を公開してから更新が打ち切られ74話で終了している


これだけならよくある「ウケなかったタイトルが短命に終わった」だけの話なのだが問題はそのサービス終了一ヶ月前の出来事。
3月24日、マーベラスによる23年3月期通期業績予想の下方修正が発表される。要するに「サクムスが想定以上に全然売れなかった」という事であり、
なんと13億円もの営業損失を計上したとのことである。サービス終了秘話多かれど「(売れなさすぎたので)サービス継続について早急に検討する」と運営会社に言われた作品はそうそうあるまい。なおサービス終了はこの一週間後の31日に告知された。
なお第2四半期(23年7~9月)でマーベラスの「ドルフィンウェーブ」の好調が発表されていたため「ドルウェブで稼いだ利益がサクムスで吹き飛んだのでは」と言われた事もあった。



サクラ革命 〜華咲く乙女たち〜

セガと『Fate/Grand Order』で知られていたディライトワークスによる、『サクラ大戦』シリーズのRPG。
テレビアニメ1話分に相当するスペシャルアニメを制作するなどの大々的な宣伝が行われた。
しかし時系列の関係で過去のシリーズキャラは一切登場しないためにシリーズファン需要も弱く、開始前から悪い方面ばかり話題になり、配信開始後もそのイメージを払拭できず、配信から半年ちょっとでの早期サービス終了が4ヶ月目で決定となった。
それだけならただの失敗ソシャゲだが、早期終了となった事で

  • 事前登録数報酬でもあったホロライブ所属VTuber「白上フブキ」「宝鐘マリン」が声を担当するキャラの実装取りやめ(報酬目当ての事前登録が完全に無駄に)
  • サービス終了決定して課金不可能になった後に新規ガチャを追加(金を払ってでも最後に引いておきたい人すらどうやっても引けない場合がある)*35

…など、サービス終了決定後の対応についても話題となった。
特に「サービス終了予定日にオフライン版が出来上がらなかったのでサービス終了日が20日延期される」という出来事により、フェードアウトするはずがまた話題が再熱するという異例の事態となった。
そして2021年7月20日、変更後の予定通りその幕を静かに下ろした。


開発を担当していたディライトワークスは、本作のサービス終了後にゲーム部門を切り離す形で『FGO』関係の権利やスタッフをアニプレックスの完全子会社である新会社「ラセングル」に移管し、ゲーム業界から撤退。
リリース予定だった他タイトルは音沙汰が無くなる、或いは他会社に移譲された事により、ディライトワークスとしての事実上の遺作となった。


サービス終了については、前述の通り従来のファンにとっての需要が弱い内容の上に、新規ファン獲得についてもうまくいかなかった*36のが原因だろう。
またゲーム本体と並んで収益の柱と重視されていたサクラ大戦名物の歌劇ショウ(ライブ)展開が、2020年初頭より始まったCOVID-19パンデミックの影響で見通しがつかなくなったのも原因の一つという説もある。
別会社かつ別タイトルではあるが、DeNAから提供されていた『歌マクロス』も歌が主軸のシリーズ作品のソシャゲでありながら、同じくライブ展開の見通しがつかなくなってしまった事がサービス終了の一因ではないかという説がある*37



邪神ちゃんドロップキック 大富豪ですの!

2020年12月9日サービス開始。開発・運営は株式会社StuDeepl(旧会社名:RedQueen)。
邪神ちゃんドロップキック』のアニメ第2期と第3期の間の時期にリリースされた、オンライン4人対戦できる大富豪のスマートフォンゲーム。
同社のスマートフォンゲーム『SKE48の大富豪はおわらない!』がベースになっており、ガチャや育成などはあるが性能差はランキング用ポイント獲得のみの影響。
当初はボイスなしだったが、開始から半年後にサブスク形式でボイスが追加された。


2023年7月6日、制作会社により、事業再建を目指していたが困難になったため事業停止して破産手続きをすることになりそれに伴ってサービスを終了・今後の連絡は破産管財人へ(弁護士の電話番号も記載)、という内容のサービス終了のお知らせがゲーム内で17時に告知され即日サービス終了になった。
邪神ちゃんあんたまたなんかやったわね・・・


邪神ちゃんドロップキックの公式YoutubeチャンネルのVTuber番組の1つ「パトラちゃんのみんなでファラオう!」の同日20時の配信では、予定を急遽変更して本作のゲーム実況が行われた。


事業再建を目指していたということ自体ユーザーにとっては寝耳に水だったが、同社が配信していた『STU48の7ならべ』『NMB48のカジュアルパーティー(NMB48の麻雀てっぺんとったんで!)』『SKE48の大富豪はおわらない!』『AKB48のどっぼーん!ひとりじめ!』といったスマートフォンゲームを2月頃に新設した株式会社RedGamesに移管するなどの動きは一応見られていた。なお事前に移管したゲームはサービスを継続している。



スターオーシャン:アナムネシス

スクウェア・エニックスとトライエースが手掛けていた、スターオーシャンシリーズの流れを汲んだ3DアクションRPG。
スマホ媒体とは思えない美麗なハイクオリティCGと簡単な操作で楽しめる本格的な戦闘、『5』と『3』の中間に位置するストーリーが好評で一時はスクエニの主力ソシャゲの一角に名を連ねていた。
その一方で、未実装のシリーズキャラを放置しつつ(ソシャゲにはままあることだが)人気の高い女性キャラ・作品が優遇されることも問題となっていた。
シリーズ内作品の知名度や人気に開きのあるシリーズとは言え、『3』は最終的にバージョン違いを含め約50キャラが実装される傍らで『1』は最終的に僅か22キャラしか実装されず、*38メインストーリー絡みのキャラにもバージョン違いの露骨な実装数格差が発生するなど、その偏りはキャラゲーとして見ても明らかに度を超えておりユーザーからは不満の声も上がり続けていた。
多くても2~3バージョン、或いはバージョン違いが実装されず仕舞いに終わり、バージョン違いでボイスの新録も無かったキャラが多い一方で、多いキャラはバージョン違いが7~10キャラある上に都度都度ボイスが新録されていたため、季節限定キャラが実装される時期になる度に歓待の声より「またこのキャラかよ」という声の方が大きくなっている状況でもあった。


そんな中で2018年秋に事前告知なしに開催された「メモリアルフェスガチャ」の仕様*39が原因で炎上したことが引き金となり、本作を担当していたスクエニ側の広報担当者がユーザーと下請けを貶めるコンプライアンス違反の発言をTwitter上で繰り返していたことが発覚し炎上は著しく悪化。
もっとも、この時点ではあくまで広報の一人がSNSで程度の低い愚痴を零しただけであり、すぐに謝罪して何らかの社内対応を取っていれば傷は浅く済んだと思われるのだが、謝罪が遅れた上に要領を得なかったことで禍根を残してしまう。


それだけに留まらず、一部ユーザーと当時の開発プロデューサーの癒着及び同開発Pによる展示用非売品グッズの横領+横流し、癒着相手のユーザーに対するリアルイベント当選優遇、未実装イベントの情報漏洩など、アプリゲームとしては前代未聞かつ最悪レベルの不祥事の疑惑が物証・証言付きで浮上。
広報担当者は直ちにスタッフロールから抹消、開発Pも人知れず広報へ左遷された*40ことが事実上の裏付けとなり、一時は栄華を誇った本作の評価は運営への信用失墜により文字通り急落。
共犯者狩りの勃発と共にユーザーが止めどなく流出し、有名作品と多数コラボを重ねるが悪評が祟り新規ユーザーは近寄らないか居着く事なく離れるという構図が早々に定着。
サービス終了+オフライン版への切り替えとなる2021年6月まで、2年以上をかけて見えない坂を音もなく転がり落ちていった。


コラボ作品の中には『ペルソナ5R』、『テイルズオブザレイズ(テイルズオブファンタジア)』も名を連ねており、前者は発売前からコラボイベントが実施され、後者はトライエース設立の経緯を知るユーザーに驚きを齎したが、ユーザーを繋ぎ留める事はできなかった。


サービス終了及びオフライン化の要因としては、運営に対する信用失墜による売上の低迷が、元々グラフィックのクオリティ故に重くなっていた開発コストに更に伸し掛かる形になったのではないかとされている。
公式生放送では「ソシャゲとしてはありえない位のコストが掛かっている」「1キャラの制作に数ヶ月掛かる」という言及がなされており、更に『1』『2』のキャラに関しては元々ドットで描写されており参考に出来るCGもなく、場合によっては設定原画の紛失により設定原画を描き起こす必要があった。
ある程度モデルやモーションを流用するとしてもほぼ新規でCGを制作する必要があり、更にボイスの新録等も考慮すると制作コストは相当高騰していたのではないかと推察されている。
逆に言えば、それだけのコストを先述の一部優遇キャラにほぼ一年中割いており、過去作キャラの実装が極端に遅れた原因ではないかともされている。


決して大団円とは言えない最期を迎えたが、サービス終了後も運営側の不手際と信用失墜を指摘しながらもその臨終を惜しむ声が絶えず思い出を語る声も多く、4年半というソシャゲとしては長めの寿命も含めて往生はできた方だろう。
運営なりに思う部分があったのか、サービス終了までにナンバリングタイトルのパーティーキャラの未実装分を急ピッチで全員実装。メインストーリーにも一応の決着を着けつつ実質最後のイベントである公式ラジオとのコラボイベントでは、存続していれば展開されたであろう設定が明かされるなど、後始末を付けた事は評価されている。
なお、多数実装されたコラボキャラはスクウェア・エニックス発売のトライエース作品を除き権利の関係上削除*41されており、現在はオフライン化までに入手出来ていれば『ヴァルキリープロファイル』シリーズと『ラジアータストーリーズ』『インフィニット アンディスカバリー』のキャラのみビュワーモードで閲覧可能。
また、メインストーリーはオフライン版でも閲覧が可能。戦闘やキャラのデコ要素はサーバーとの通信が必要になってしまうという理由から削除された。


スクウェア・エニックス及びトライエースとしては本作はいわば休眠させた状態であるらしく、「アナムネシスの世界観は今後も展開していきたい」という公式ラジオ最終回での発言や、スターオーシャンシリーズ公式サイト「エターナルスフィア」に掲載されている文言、メインストーリー第3部「The Leash Code」の最後に表示される文章がそれを示唆している。


そして年月が流れた2022年10月27日。シリーズ最新作である『スターオーシャン6 THE DIVINE FORCE』が発売され、作品内のミニゲーム「ソーア」で本作で実装されたキャラの3Dモデルが流用されている事が判明。
『アナムネシス』の元ユーザーはスマホアプリとしてはハイクオリティだったモデルが形として残った事に驚嘆し、本作で『アナムネシス』の存在を知ったプレイヤーの一部からはそのサービス終了を惜しむ声が少なからず上がるなど、形こそ様々だが約1年4か月越しに追憶される事となった。



ディバインゲート零

『ディバインゲート』(以下、「無印」と表記)が2017年9月末の大型アップデートで『零』となって1年ちょっとしか持たなかった。
それまで足掛け4年程続く長寿アプリだったが、『零』で何を血迷ったか、ダークな世界で戦うという世界観が一転して現代風の世界でバンドをやる世界観が2017年5月のガンホーフェスで発表され、バトルシステムとUIも変更されユーザーは困惑し、公式が推していた音楽の出来も今一つと評されてユーザーの熱は急激に冷めていった。


他にも

  • 電撃Appにて発表された零の前日譚で用いられ、無印勢の中で愛用され「人類には早すぎた」とまで言われたギターとドラムの擬音「ギュイーンダダダダダダ……シャーン!」
  • これまで開発を担当していたアクワイアの完全撤退とメインスタッフ総入れ替え
  • 無印時代のクエスト図鑑・キャラ図鑑、更にはイラストコンテストのサイトまでもが公式から消滅
  • 無印キャラの設定改変
  • 『零』事前登録特典の旧キャラの花嫁衣装Verについて本家イラストレーターが別のイラストレーターに線画を流用された事をほのめかすツイートを投下
  • 『零』追加キャラには担当絵師の記載があるが、無印キャラには記載なし
  • パズル要素がある戦闘では致命傷レベルの操作性の低下
  • 急激なインフレによるバランス崩壊

…という有様で、無印からのユーザーの熱は絶対零度へ。
無印からのファンとイラストレーターを足蹴にし続け、徹頭徹尾無印を軽視し完全否定し続けた事でセールスランキングは急落し一気に圏外にまで落ち込み、2018年12月11日11時にサービス終了。
ここまでの蛮行に走った理由は現在も不明である。


なお、アクワイア完全撤退時にアクワイアが前年度の赤字から謎の黒字転換をしているが、ディバインゲートの権利を売却したことが原因ではないかと囁かれている。



凍京NECRO SUICIDE MISSION

ニトロプラス製作の18禁PCゲーム、『凍京NECRO』を原作とし、その本編終了からトゥルーエンドまでの空白期間を描いたスマートフォンゲーム(ブラウザ版も存在)。
原作がアダルトゲーム、それもゾンビものというやや人を選ぶ内容であること、そもそも原作ゲームの発売から3年近くも経過していたことから先行きを危惧する声が挙がっていたが、独特の世界観と個性的な登場人物により一定の支持を獲得。
設定ミスで無償高レア確定チケットを大盤振る舞いしてしまい、課金ユーザーが一斉に離れる等のトラブルもあったものの、なんだかんだで約3年半に渡ってサービスが継続され、サービス終了後にもデジタルアーカイブが公開されるなど、結果的には同社の『咲うアルスノトリア』(後述)以上の成功を収めた作品となった。


が、特筆すべきはコラボキャラの扱いである。昨今のソシャゲの例に漏れず、本作も主にニトロプラス関連作品を中心に(例外は『対魔忍アサギ』と『ニンジャスレイヤー』。何だこのチョイス……)コラボイベントが開催され、特に装甲悪鬼村正斬魔大聖デモンベインのイベントでは原作ゲームで濡れ場の無かったキャラクターの『寝室』が実装されるなど、それなりに力の入ったものとなっていた。
そしてコラボキャラクターが作中に登場した経緯としては、何者かが『過去の創作物の登場人物』をバイオプリンターで出力した、と設定されていたのだが、多くの作品におけるコラボキャラクターがそうであるように、作中の世界観にとってイレギュラーな存在であることには変わりなく、メインシナリオには一切登場していなかった。ここまでなら極一般的でしかない。


ところが、サービス終了決定後に配信された最後のメインシナリオにおいて、原作の登場人物が「コラボキャラが出現する現象」に言及してしまう。前述の通り本作は原作ゲームのトゥルーエンドまでの空白期間を描いた作品であるため、コラボキャラのほぼ全員が原作の世界に、しかもトゥルーエンドの時点で存在していることが確定してしまった。
後付け設定とはいえ、感動的なエンディングの裏で、巨大ロボやら学園生活部やら感度3000倍やら、凄まじくカオスな面々が凍京の街を跋扈していることになってしまったのである。どうしてこうなった。



東方ダンマクカグラ

同人ゲーム「東方Project」のソーシャルゲーム第3弾。ジャンルは音ゲー。
2021年8月4日サービス開始。企画・運営・配信はDeNA、企画原案は「不思議の幻想郷」シリーズを代表作とするAQUA STYLE、開発をxeenが担当している。


「月に叢雲華に風」「ナイト・オブ・ナイツ」「チルノのパーフェクトさんすう教室」「Bad Apple!! feat.nomico*42」など有名な二次創作曲を取り揃え、さらにはほんのわずかだが東方原曲そのものもゲーム内に取り入れるなどしていた。
ゲームシステムもスタンダードな音ゲーであり、Live2dも導入、ストーリーもフルボイスの豪華仕様。
ユーザーの評価も上々で、開始3ヵ月で500万DLもされていた。アクティブユーザーも音ゲーの中では多い方ではあった。


しかし、500万DLされているにもかかわらず、「課金要素が少なすぎる」として、売り上げは一向に伸びていなかった。
アクティブユーザー数は、かつて共に「ニコニコ御三家」と言われたアイマスの系譜である『デレステ』や『ミリシタ』などに負けていなかったものの、
他のアクティブ10万人以上の音ゲーが月に1億以上(2022年上半期の平均)は余裕で稼ぐ中、ダンカグは月に1億いかない、となればいかにアクティブユーザーに対して売り上げが低かったかがわかるだろう。
それもそのはずで、サービス終了前の最後の生放送にてアクティブユーザーの内訳が公開されたのだが、なんと全体の33%が14歳以下。それどころか14歳以下~24歳までが全プレイヤーの75%を占め、非常に若い層に偏っていたことが判明した。
長く続いているコンテンツであるにもかかわらず若年層の人気の根強さも証明され、世代交代に感心する声も見られたが……
それにしてもこの年齢層では課金要素があったところで、収入が維持できないのも無理はない。*43
運営はアップデートやプロモーションなど様々な対策を施すものの、状況を打開するには至らず、「このままサービスを継続するとなると、クオリティを著しく落とすしかなくなる」として、2022年10月28日にサービス終了となった。


しかし運営もこれだけのアクティブユーザーに何も残せないということに思うところがあったのか、最後の公式生放送にて買い切りのSteam版のリリースが発表され、続いてクラウドファンディングの目標金額達成でSwitch版もリリースする予定と発表された。
そして30分でクラウドファンディングの目標額・1500万円を突破した。
『東方ダンマクカグラ ファンタジア・ロスト』とタイトルを改め、2024年2月8日にSteam版が発売された。


前述のサービス終了の理由に書かれている、「ゲーム性のデザインやゲームバランスが良すぎてもいけない」の典型例であると言えよう。
さらに他の東方公認二次創作ソシャゲでも、『東方キャノンボール』が1年で終了、『東方DungeonDive』も売り上げが思うように伸びていない、『東方アルカディアレコード』に至ってはさまざまな問題があることから大苦戦中かつ原作プレイヤーからは不評気味
…なにより、原作者のZUN自身が(現在はある程度軟化したとはいえ)ソシャゲにはやや否定的な態度を取っていたこともあり、東方という巨大コンテンツをソシャゲにすることの難しさをうかがわせる。


とはいえ、本作の場合はユーザーからの厚い支持を受けてスタンドアローン版としてのリビルドに舵を切っており、転んでもただでは起きないのは流石の運営の情熱といったところである。



突破 Xinobi Championship

スマートフォン向けDCGで「終わらないソシャゲ」を標榜しており、丁寧な運営対応や熊だろうがプテラノドンだろうが登場するカードは忍者という世界観で密かな人気を得ていた。
忍者村とまさかのコラボを行い、人手も資金も客も少ないがスタッフの熱心さだけは本物とされ、毎回斜め上のコラボ相手や同系統のアプリである『WAR OF BRAINS』サービス終了時は忍の里にウォーブレ民が迷い込んだりとひっそりとサービスは営まれていた。
が、2018年10月31日の22時に予定されていた大型アップデートが延期され、翌日11月1日の18時頃に運営会社のアスペクトが10月31日に東京地方裁判所から破産手続開始決定を受けて倒産した事が発表。
その後15日間はサービスは継続していたが、16日12時から終了日時不明のメンテナンスに突入した。現在はアスペクト公式サイトは消滅しており、アーカイブのみ閲覧可能。


ユーザー曰く、メインのゲーム要素が対人戦に偏っていた上にカードプール機能も小規模で、ユーザー数が少ないにもかかわらず声優陣は豪華で開発費用の高騰は明らかであり、サービス終了は時間の問題で、サービス開始時点でアスペクトが相当額の負債を抱えていて倒産も時間の問題だった
…つまり正式サービスを開始した瞬間から八方塞がりだったと見る声もある。
また、公式による宣伝動画すらコメント数1桁や再生数3桁が多く、公式Twitterのフォロワー数も4桁に乗るか否かの少数しかいなかったことで注目度が低かったのも痛手で、滅多に出さなかった広告に不適切な文言があったことで自主削除せざるを得ない状況に陥り知名度が更に落ち込んでしまった事も響いた模様。
皮肉な事に、運営会社倒産という斜め上の幕引きを迎えた際の公式ツイートが、Twitterの本作公式アカウントのツイートで最もRT及びいいねの数が多く、一番注目されたものとなってしまった。
メンテナンス終了に伴う再開時期は公式Twitter等で告知すると発表されているが、運営会社が倒産した以上、引き継ぐ会社が現れなければ終わらないメンテナンスとなるのは火を見るより明らかとなっている。



ドラゴン&コロニーズ

レベルファイブがゲームクリエイター稲船敬二氏と共に立ち上げた子会社「LEVEL5 comcept」の第一弾という、大プロジェクトの下で制作されたPvP搭載のソーシャルゲーム。
その看板の大きさから発表当時はファンの期待が非常に高い作品だったが、肝心のゲームシステムにあまりに粗が多く(一例を挙げれば、PvPで負けそうになった際に敗北の直前でリタイアすれば両者が負け判定になる仕様など)、
また、PvPであるにもかかわらずチート対策が全くないなど、ソーシャルゲームとしてはあんまりにもあんまりな杜撰さが目立ち、配信直後から堪えず仕様変更が相次いだ結果、リリースからわずか2ヶ月でサービス休止を伴う大型メンテナンス(約2ヶ月間)に突入。


…と、そこまでならよくあるスタートダッシュ失敗だが、この大型メンテナンスでの改修内容が

  • ストーリーの刷新
  • ユニットのグラフィック向上・立ち絵の追加・ボイスに豪華声優陣の投入
  • ついでにプロアーティストによるPVとテーマ曲発表

という、平たく言えばゲーム性とは直接関係が無い内容ばかり。*44
一方、肝心のゲームシステム・ゲームバランスにはほとんどテコ入れがなされておらずチート対策も放置のままであった(というか、大型メンテナンス明けの生放送で、ディレクター陣がオンライン対戦におけるチートの概念を理解していなかった事が露呈)
この根本的に方向性を間違えていた大改修の結果、一度離れたファンは戻らず、新規客足も伸びず、改修後わずか2ヶ月でサービス終了の運びとなった。享年半年、うち稼働は約4ヶ月。
レベルファイブの子会社「LEVEL5 comcept」そのものも、2023年の『ファンタジーライフi グルグルの竜と時をぬすむ少女』まで完全に暗礁に乗り上げる事となった。*45


低予算でノウハウもないズッコケソシャゲには良くありがちな展開だが、本件はそのプロジェクト規模の大きさと期待感、投入されたコストに対する余りの寿命の短さから、半ば反面教師的な伝説と化してしまった。



プリンセスコネクト!

現在配信されている『プリンセスコネクト!Re:Dive』の旧版。
仮想現実世界を舞台にしたRPGだったが、残念ながら配信停止……とこれ単体での経緯は一般的なソシャゲのサービス終了と大差ないのだが、
特徴的なのはこの無印版の世界が終わったという事実が続編である『Re:Dive』にしっかり反映されており、世界観全体の根幹に関わる謎としてストーリーの重要ファクターになっていること。
継続参戦している明確なコラボキャラですらきちんと「一回『終わり』を挟んでいる」ことが示されているのは特筆に値するだろう。
本来、旧作がサービス終了したというのは開発サイドにとって黒歴史に等しいはずなのだが、「あえて」その事実を真っ向から受け止めて、より世界観を深める要素として活用しているのはFFXIVしかりなかなか特異な事例であると言える。



BLAZBLUE ALTERNATIVE DARKWAR

格闘ゲーム『BLAZBLUE』の最新アプリゲームとして、18年に発表されたがそのまま延期を重ねて21年2月配信開始されたアプリゲーム。
無事に1つの物語が完結したこともあり、オリジナルの話が展開されたのだが、プロローグの展開が「戦えない主人公が突然巻き込まれ、ヒロインに助けられて正しい歴史を取り戻しに向かう」という、
まんま『FGO』だった。……とはいえこれ自体は他のアプリゲームでもたまにあるのでこれだけならまだよかった。
しかし本作ではそれだけで終わらなかった。

  • 話の進め方がそのまま『FGO』。会話パートからそのまま戦闘に移るを何度も繰り返す。
  • 更に1章終盤、ラスボスポジだったバレットを倒そうとしたら味方だったジンとツバキが「世界の修正」で突然敵になる。そして一斉にかからずにわざわざ1人1人倒しに行くため非常にテンポが悪い。
  • 同時期に配信されたイベントストーリーでは何故か記憶喪失になったEsを助けるためにその世界を回るのだが結局記憶は戻らず、あろうことか主人公たちはそのまま放置して世界を去る

等、お世辞にもストーリーの質は良くなく、メインストーリーのテンポの悪さやイベントストーリーの扱いの悪さで思いっきり大コケした。


戦闘システムもほぼほぼFGOそのまま(細かい点は異なっていたが)ではあったが、本作ではそれに加えて

  • 「本当にこれBBか?」と言わんばかりに令和にあるまじきショボすぎる演出。大雑把にたとえるならただの紙芝居
  • そのうえ攻撃がヒットするたびに画面が何度も点滅するため非常に目に悪い。
  • あまりにも小さすぎるUI。

と、劣化FGOとも言わんばかりの戦闘システムだった点も挙げられる。


それらのダメ要素にこれでもかと言わんばかりにつぎ込んだのが運営の企業態度。
石による単発ガチャがSR以上確定ガチャだったことならまだしも、あろうことかフレンドポイントによるガチャに関してもまたしても『FGO』のシステムをパクった。
しかも「フレンドポイントによる超激レアキャラがいる」というスクショを公開した際、なんとそれ以前に引いていたユーザーのスクショを無許可で転載した。運営どころか人としての態度も疑われたのはもはや言うまでもないだろう。
しかもそれに飽き足らず、ショップによる「石+オマケ」のセットによる石が通常よりも少ない……など、とにかく逆撫でにしたかのような悪評の数々を叩き出す。


このような欠点だらけのゲームが続くはずもなく、22年1月31日に本来の主人公のラグナが出ないまま1年足らずでサービス終了。



マジデス壊 魔法少女マジカルデストロイヤーズ

2023年4月7日サービス開始、2023年8月31日サービス終了。


イラストレーターのJUN INAGAWAが原案を手掛けた、あらゆるオタク文化が謎の組織「SSC」によって排除された2011年の日本を舞台に、
SSCを倒しオタク文化を取り戻すために戦う人々を描いたTVアニメ『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』のメディアミックススマホゲーム。


開発が近年評判のよろしくないアソビモという時点で警戒されていた一作。
アニメ1話放映と同時にサービス開始というメディアミックス作品としては望ましいスタートを切ったものの、
蓋を開けてみれば令和とは思えない粗いグラフィックに、幅の狭いキャラクターメイク、単調なアクションが問題視され、
加えて「ヒロインである魔法少女はプレイヤーを援護するNPCで、プレイアブルキャラクターとしては使えない」という仕様が、
JUN氏の手掛けたキャラクター目当てにやってきた新規プレイヤーをふるい落としてしまった。
アップルのApp Storeでは5点満点中1.9点(2023年7月時点)という低得点を記録、
さらにほぼ同時期にセガの『エラーゲームリセット』やHoYoverseの『崩壊:スターレイル』などの注目作がサービス開始したこともあって、固定ユーザーを得ることに失敗してしまった。


その後も、本体であるアニメの人気が包み隠さず言えば根本的なクオリティの問題で伸び悩んだこともあって固定客は得られず低空飛行が続き、
アニメの放送終了の一週間後、サービス終了が発表。アニメ放送開始とともに生まれ、アニメ終了とともに余命宣告がなされた。享年4ヶ月。
皮肉にも、アニメ放送終了とほぼ同時という、他に類を見ない電撃的なサ終発表は本作最初で最後の大きな話題となった。



METAL MAX FIREWORKS

スマートフォン向けRPGで、売り文句は「超改造戦車RPG」……なのに改造できない。*46
マニアックながら固定ファンの多い戦車RPG『METAL MAX』のソシャゲだが、原作が自由度を重視した作品なのに対し、本作はその真逆を突っ走った。
METAL MAXシリーズは戦車戦と白兵戦の絶妙な駆け引きが売りの一つだが、本作では仕様を作るのが面倒だったのか、なんと戦車から降りると即死する。…なのに白兵戦職も存在。どうしろと?*47
グラフィックはニンテンドー3DSで使ったMM4の3Dモデルをそのまま流用したせいで、異常に処理が重くバッテリーがありえない速度で消耗しスマホが発熱する事もしばしば。
敵の攻撃を撃ち落とす迎撃機能の設定がこちらは装備枠を犠牲にしても3割しか迎撃せず、敵はあらゆるものが7割迎撃する*48という謎仕様。
ゲーム性も投げ捨てており戦略など何もなく、戦闘ボタンを押すと両陣営が武装を全弾発射するだけという脳筋仕様のバトルシステム。
有料コインによる課金ガチャの内容が「一回300円で98%が無課金ガチャと同じ物が出る」「10連ガチャもあるが何の特典も恩恵もない」という壮絶なぼったくりと、なのに超低確率激レアガチャ*49の強さが前提になっているイベントボス。
特に最悪だったボスは数十万円掛けても勝てるかどうか運次第で、普通に戦うと10万以上突っ込んだ廃課金でも3ターンで皆殺しにされた。
ドロップ限定装備はボスと500回戦ってもドロップしない為、有料のスタミナ回復を余儀なくされた上、十数時間を犠牲にして神レアとは名ばかりのガラクタを掴まされる。
バグで有料コインが消失したとしても、課金で有利になるサービスを利用したのに運営のバグでプレイできなくても、利用規約でアプリの動作は保証しない為、補填は一切されない。
それどころかバグが判明しているにもかかわらず有償サービスは撤回せず引き続き買えるように放置し、バグは結局サービス終了まで完治しなかった。
最初で最後の詫び石はなんとガチャ一回分にも満たないコイン10枚(約100円~54円相当)


メタルマックス25周年キャンペーンと並行し、公式のリツイートを期間中に行うとタダでレアアイテムが貰えるイベントを開催するも、たったの409RTしかされなかったほど不評
結局一年も持たずストーリーすら回収されずサービス終了を迎えたのだが……その最後にソシャゲ史上に残る最悪の禁じ手を使ったのである。
それはサービス終了告知直前のイベントにイベント期間限定でしか手に入らない、シリーズで一番人気のキャラを最強の神レア限定ガチャにし取れるまでに平均3万円は必要という排出率で開催
その他にも今まで不具合やバランス崩壊でまともに使えなかった装備を活用できるようにするパーツガチャも多数追加。
それまでの不具合やバランス調整も可能だったのに導入しなかった故意の犯行の証明でもある。

どの異次元ガチャも魅力的な新パーツが盛りだくさん!
どちらも超強力なパーツですので、この機会をお見逃しなく!(原文ママ)


そしてイベント終了2週間後にサービス終了告知をして金を持ち逃げするという完全に投資詐欺のような最後を迎えた。
特に騙す気満々だった終了直前の露骨な誘導はソシャゲ史上でもここまで悪質な行為はなかなか無く、悪い意味で伝説となって名を遺している。



妖怪惑星クラリス

登場するキャラクターがほとんどクソコラみたいな見た目で、名前をユーザーから募集したら一部の悪乗りが過ぎたものをそのまんま使ってしまった怪作。
これだけでも色々とアレだが、サービス終了の経緯がまた凄まじいもので、運営のTwitterアカウントが「いつもご応援ありがとうございます!残念ながら、今日サービス終了させていただきます!」のツイートをした約3分後にゲームのプレイが突然不可能になり、約20分後に公式サイトも消失した。サービス提供時間はAndroid版では僅か75日。
終了の翌日、運営チームの中核メンバーが離職したのが突然の終了の原因と告知されたものの、あまりに突然の終了だったため、本来行われるべき有償通貨の払い戻しや有償コンテンツの停止が行われなかった。
しかも直前の生放送でクラウドファンディングを募り、目標金額に到達できなくても受け取り可能なAll-In方式で投資が少額ながら行われていたので、夜逃げまで疑われた。
なおTwitterアカウントは今も閲覧可能であり、2018年7月にはコンテンツとTwitterアカウントを別会社へ譲渡したことをツイートしている。


当時のアルバイトへのインタビューによると、「癒やし系の宇宙人」「良い妖怪」と評される運営からは熱意は伝わってくるがノウハウが全くないらしく、何もかもがアルバイトと投票に任せられていたという証言が為されている。
一方で、給料を出世払いとしてツケていたが終了を知らされていなかったシナリオライターの嘆きのツイートを公式アカウントがいいねし、執筆料が少額だったシナリオライターには給料を支払う傍らで4万円の給料未払いが別のシナリオライターのツイートから発覚し、
本作関係のツイートにいいねを飛ばしながらも給料未払いに関するメールは一時的に無視、更に支払ったと言いつつやっぱり未払いかつリプライで「来月か再来月また請求してくださいと伝えましたよ」と吐き捨てて逃亡するなど擁護不可能な点も多い。
システム等光る部分は多かったが、あまりにも短命かつ内容がかなりサイケデリックなアプリであったため、今なお集団幻覚扱いを受けることもしばしば。


そして2019年1月10日、公式Twitterアカウントにて妖怪惑星クラリスとは関連性のない新作ゲーム開発予定であることと、
コンテンツとTwitterアカウントを条件付きで譲渡したKBK Laboが新規開発を全く展開出来なかった事を理由に両方を戻してもらったという発表がなされた。
どういうことなの……?



ラブプラス every

約2年のリリース延期と40日に及ぶ長期メンテを行いつつも、かつて一世を風靡したゲーム『ラブプラス』の後継タイトルとして注目された。しかし、

  • ガチャでレアカードを引いてそれをデッキに入れなければ好感度が上がらない
  • レアカードをデッキに入れなければ同じ会話しかできない
  • レアカードがないと高難易度のデートはクリアできない

…という課金ガチャでのレアカード入手を前提とした仕様により、コンシューマ版に慣れ親しんだ彼氏の多くが離れていき、サービス開始から1年も経たない2020年8月5日にサービス終了が決定した。
これだけなら、運営が方針を見誤ったタイトルとして特に記憶にも残らなかっただろう。


だがサービス終了発表後、残った彼氏を更なる悲劇が襲う。
なんと、運営側が用意していた専用クラウドサーバーに保存されていたカノジョとの思い出の写真が、メンテナンス中に文字通り全て消えてしまったのである。
しかも、運営は消えた写真の復旧は出来ないと早々に明言した。消滅した写真をアプリ内アイコンに使っていた場合は進行不能に陥るおまけ付きで。
せめてもの救いは、ジューンブライドに合わせて彼女達が最後をウェディングドレスの晴れ姿で飾る事が出来たという事だろうか。



ロード・トゥ・ドラゴン

末期の1年ほどは復刻クエストを細々と配信し続けているだけで、サービス終了が近いことが誰の目からも明らかだったのだが、サービス終了が確定してからの盛り上がりが凄かった作品。
なんと1000体以上の仲間キャラ全員に個別のお別れの台詞を書き起こすという、末期のソシャゲーに対しては過剰とも思えるほどの熱意だったのだ。
そして同時に公式ツイッターで謎のカウントダウンが行われ、「これはひょっとして続編フラグか!?」とファンを沸かせた……のだが、やっぱりそのままサービス終了してしまった
結局、謎の熱意はスタッフの最後の努力だったのだろうか?


と思いきや、サービス終了から3年後、突如本作のデータブックとサントラを発売
データブックは全キャラ・全アイテムの能力や設定文章は勿論、イベント含めたストーリー全文やキャラ設定資料、果てはイベントバナーや各種UIに至るまでロードラの全てが載っていると言っても過言ではない内容。当然のごとく上述のお別れの台詞も全キャラ記載されている。
一部のキャラには書下ろしのストーリーもある力の入れようで「これはひょっとして続編フラグか!?」とファンを沸かせた……のだが、やっぱりそれ以降音沙汰は無い
ちなみにデータブックは内容が膨大なだけあって図鑑並みにデカい。



わらう アルスノトリア

2021年3月4日サービス開始、2023年3月31日サービス終了。


ニトロプラスの20周年を記念して、ニトロ・グッドスマイルカンパニー・NextNinjaの3社共同で製作したスマートフォンゲーム。
シナリオをニトロ所属の一肇にのまえ はじめ、メインキャラクターデザインを『リゼロ』の大塚真一郎が手掛け、さらに音楽ユニット「ずっと真夜中でいいのに。」のMVなどを手掛けたwabokuが一部のデザイン原案を担当するなど豪華な布陣で話題になったものの、
蓋を開けてみればシナリオ面では悪くない評価だったが、戦闘関連のゲームシステムはNextNinjaの代表作『グランドサマナーズ』のほとんど流用、
加えて

  • 「シジル(装備アイテム)とペンタグラム(キャラクター)が一つのガチャから排出される所謂『闇鍋』ガチャ、かつペンタグラムの出現確率が全ペンタグラム合計して3%」という無法すぎるガチャ「迎典」
  • あまりにも多岐にわたってアイテムが必要、そのうえそれぞれのアイテムの収集手段にも難があり、プレイヤーに負担を強いるペンタグラム・シジルの育成
  • 令和のスマホゲームとしては貧弱な演出面

などの欠点も目立ち、プレイヤーから高い評価は得られなかった。


さらに、2021年の初頭といえば、『ウマ娘 プリティーダービー』が1週間前にサービスを開始したばかり(しかも延期に延期を重ねて最大限にクオリティアップして)で完全に話題を総ナメにしていた。
アルスノに限らずこの時期に開始したゲームのほとんど(ブルアカ等、例外ももちろんある)がそうであったが、そもそもゲーマーに存在を認知されなかったという間の悪さ・運の悪さもあって固定ユーザーを得ることに失敗、
早々に人々からは忘れ去られてしまった。


この状況に対し運営陣は2021年10月、「21年10月から22年4月を『改善期間』とし、新規コンテンツの提供を行わずゲームの改善に集中する」という大胆な施策を宣言し、半年の期間をかけて上記の欠点を中心にゲーム内容を改善。
加えて『リリカルなのはDetonation』『この素晴らしい世界に祝福を!』などの大物タイトルとのコラボを行うとともに、
グッスマからはメインヒロイン・アルスノトリアを筆頭にしたヒロインたちのフィギュア発売がなされ、
2022年夏にはライデンフィルムが手掛ける1クールアニメ『咲う アルスノトリア すんっ!』を放映するなど、3社の「アルスノを絶対に終わらせない」という執念にも似た猛烈なプッシュが続いた*50
初期の悪評を覆せなかったのか、根本的な知名度が足りなかったか、猛プッシュも力及ばず、2022年10月に「2023年3月でのサービス終了」が発表。アニメ『すんっ!』終了からわずか1ヶ月後の出来事であった。
また、プレイヤーからは「改善とは言うものの、ゲームの根本的な欠点は最後まで解決されなかった」という証言もあり、これも早期のサ終の後押しとなってしまったことは想像に難くない。


稼働期間は約2年間、改善期間を差し引けば約1年半。「ニトロプラス20周年記念作品」という大役を背負いながらも、大きな結果を残せないままサービス終了を迎えてしまった。
『すんっ!』はゲームを盛り上げる施策ではなく、アルスノというロウソクが燃え尽きる前に放った最後の輝きだったのかもしれない…。



架空のタイトル

The World

メディアミックス作品『.hack』シリーズの舞台となるMMORPG。
ドイツのプログラマー、ハロルド・ヒューイックが敬愛した詩人エマ・ウィーラントが個人サイトで公開していたネット叙事詩『黄昏の碑文』*51を元に作成した『fragment』をβ版としている。
CyberConnect社がハロルドの持ち込んだ『fragment』を元に製作、2007年のクリスマスイブにサービス開始し2015年までサービスを続けていたが、同年に本社で発生した火災によってゲームサーバーも復旧困難なレベルの損害を受け、実質的なサービス終了を迎える。
その後、当時計画段階だったものを急ピッチで整えた『The World R:2』へ同年中に移行。大幅な世界観と仕様の変更、ゲームサーバーへの被害からPCデータの引き継ぎが出来ない事情から、ユーザー数を大幅に落としつつもサービスを継続させるが、僅か3年で原因不明のサービス提供中止状態に陥った。
20年には『The World R:X』、『THE WORLD FORCE:ERA』、オンライン対戦型の『VERSUS:The World』、ERAが2030年に突如サービス終了した後携帯端末向けに発表された『The World:Armed conflict』等、多方面に展開されている。


ほぼ各バージョンで何かしらCC社がやらかしたり、The Worldそのものが原因とされる大事件が発生している。
ゲーム内の治安悪化も目立っており、CC社が制御できないネットスラムの存在や、ウィルス汚染によりPC進入禁止エリアやHPがウィルス汚染によるバグで無限大となり討伐不可能なモンスターの出現、『R:2』移行時にプレイヤーキル行為が解禁されると同時に治安は一層悪化の一途を辿り、
「PK知識のない初心者であるがゆえに、あるいは実力差から狩られるプレイヤー」「自分の中の何かを満たすためにプレイヤーキルを行うPK」「何らかの理由を付けてPKを狩るPKK」という縮図が出来上がり、無法地帯化は加速した。
挙句の果てには『R:2』では明らかに仕様外でヤバそうな一般PCに対し管理者権限を与え、前任者かつ筆頭株主のPCから権限を剥奪するというとんでもない行為に脅されたとはいえCC社が走ったので手に負えない状態だった。
しかもその新しいシステム管理者のプレイヤーは小学生であり、独善的で醜悪な支配欲に駆られて暴走状態にあった彼に管理権限を付与した結果……。
R:2がこんなことになったのは、The Worldの外にまで影響をもたらすネットワーククライシスを引き起こすほどの力を持った八相に目を付け、コントロール下に置こうとR:2を丸ごと実験場にしていたため。


最初のバージョンである『R:1』時点で一部のプレイヤーがログアウト不能状態に陥る、意識不明に陥る、サーバーダウンの頻発、明らかにデータが破損した状態でサービス継続など、強行的な運営姿勢はユーザーから度々指摘を受けており、
プレイヤーによる自警団組織「紅衣の騎士団」による行き過ぎた自治行為、運営側のデバッグ管理チーム「碧衣の騎士団」の横暴ともとれる行為*52の頻発、隠蔽体質なCC社内のゴタゴタなど、『R:1』時点でゲーム内の秩序は崩壊傾向にあった*53
ある時のサーバーダウンと同時に劇中世界での東京の一部が陸の孤島と化し大混乱になるなどの事件を総括した「第二次ネットワーククライシス」、『R:2』移行後の17年には「第三次ネットワーククライシス」、
20年には人がゲーム内に取り込まれる「不滅なる黄昏事件」、24年にはコンピュータウィルスによる意識不明事件及びインフラダウンという異常事態が同時発生。
25年初頭にはついに家宅捜索まで受けたがCC社は追及を受ける度に関与を否定、運営を続行していた。よく潰れなかったなCC社
最も、第二次ネットワーククライシス関連は『fragment』時代から仕込まれていたと思われる、CC社側も解析不能のハロルドのブラックボックスとThe Worldを揺り籠にしたAIアウラの成長と母たるAIモルガナの策略が引き金のため、この件だけはCC社を責めようがないのは事実である。
その時取ろうとしていた最終手段*54明らかに最悪だったが。



Nephilim Hollow

シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』に登場するロボゲー
続編が発売されることが決定したため、第一作がサービス終了することになり、そのラストイベントが行われた。
ラストイベントは新サーバーと従来のサーバーを直結させてマシンパワーを大幅に増幅させた状態で行われ、新サーバーの統括AIのテストも兼ねている。


…と、ここまではいいのだが、問題はその内容。
続編の世界観が「第一作の世界が崩壊した後」という内容のため、世界を滅ぼす敵の大群が空から降り注ぎ、それをどれだけ倒せるか競う、というのがファイナルイベントの内容となる。
つまり、最初からプレイヤー側が敵に敗北することが決定しており、プレイヤーが全滅するまで無限湧きする敵を死なずにどれだけ倒せるか、ということである。
しかも、このイベントではそれまでできなかったフレンドリーファイアが解禁される。つまり、スコアを上げるために他プレイヤーを攻撃することが可能、というか運営が最初からそれを想定している。
おまけにどこぞのロボ狂いに誘われ、多数の初心者がよく知らないままに参加することになった。



サバイバル・ガンマン

これも『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』に「過去の作品」として登場したVRオンラインゲーム。
孤島での巨大動物との絶望的な生存競争を描いた作品で、ゲームバランス自体は悪かったもののPvP等サブの要素を愛する一部プレイヤーからの愛顧で続いていた。
だがある日、ユーザーの一人が飲食を忘れる程ゲームを続け飢餓で救急搬送され、その時ユーザーの告白から一部サーバーがリアルそのままの痛みとグロさを体感出来る環境で、かつそのサーバーに自動的に選ばれ魅力を感じた者達による魔窟と化していると判明。
一応サバイバルだけに水泳や技術開発等普通のやりこみに勤しむ連中もいたのだが、ゲームなのを免罪符に殺戮やマゾ好みの相手の手で死に至る経験、ごく一部では人肉食やサークルクラッシャー等リアルで出来ない所業にふける変態狂人がたむろし、痛みがリアル仕様なのにもかかわらずサーバー間での住民たちの戦いや潰しあいが常態な世紀末状態だったため、
色々な意味で大きな社会問題となりサービス終了かつソフト自体が発禁、危うく作品世界でのVRゲーム文化自体が滅びかけるという、フィクションとはいえ最悪のケースと化してしまった。
その後、開発側の親族はバッシング等からこのゲームがトラウマとなったため、本編ゲーム『シャングリラ・フロンティア』制作スタッフとなった際ゲームに過剰なリアルや物語性を求める作者と激しく対立しており、
このゲームのプレイヤーだった人間が『シャンフロ』をやっていると知った時には別に『シャンフロ』内では迷惑行為をした訳でもない普通のトッププレイヤーの1人だっただけの元プレイヤーアカウントをBANしようとして作者に止められる程絶大なトラウマを刻み込まれている。
一方でこのゲームを(アブノーマルに)愛していた元プレイヤー達の間では、余計な事を言ってゲームを潰した「入院したプレイヤー」への恨みが残り続けているという…。
実際作中ではそのプレイヤーが語るまでの間に住民ほぼ全員叩き潰されたサーバーが最低3つあったのにもかかわらずキレて外部に語るプレイヤーがいなかった位には以外と住民は黙っていた事、
そのプレイヤーが外部に語りたがりで、実際に嬉々として一部サーバーの内情を医師にぶちまけまくっていたのを最も問題児であると認識されていたサーバーの住人の看護師が聞いていた*55
そもそもがそのプレイヤー以外全員が「表に出したらヤバい」と認識してリアルに持ち込んでいなかったのにもかかわらずそのプレイヤーだけは「積極的にサーバーの事を世間に広めよう!」と言った感覚でベラベラ喋り倒した事から、
完全にそのプレイヤーが1人でゲームを潰したと認識されている事も大きい。


ちなみにこの世界では他に「自分以外全てが敵」というコンセプトの時点で困ったゲームがあるが、そっちはユーザー間で「内情を語らない・ヨソにこのノリを持ち込まない」という暗黙のルールがあるせいかユーザー数自体は少ないが無事続いている。
と言うかリアルでは大金持ちの家の御曹司がガチでそのゲームをやった結果人生や家族仲が救われた事実があるので礼として最大のスポンサーに就いた為むしろ安泰になってる。




【コンテンツ配信サービスの終了】

おもに権利者(書籍・音楽なら作者や出版社、ゲーム・映像なら製作会社)の意向により配信が途中終了してしまうパターン。


インターネットを通じてさまざまなコンテンツを配信するのはもはや一般的になって久しいが、これらは「配信元がサービスを終了すると二度とそれに触れられなくなる」というリスクと常に隣り合わせである。


だいたいの場合は「〇〇年××月△△日の23:59をもって配信終了します」といった前告知があるのだが、そんな丁寧な前置きをせずいきなり配信終了になる事態もザラに存在。
例えば、ジョージ・オーウェル『1984年』が警告なくkindleから削除され、騒ぎになった事件が過去にあった。*56


音楽や書籍であれば他にアクセスする手段が幾らでもあるが、特にゲームの場合は替えが効かないダウンロード販売限定タイトルも数多く、それらは遊ぶ手段が完全に無くなってしまう。
また、ダウンロード専売でなくても、追加コンテンツのダウンロードを前提に作られている『ファイアーエムブレムif』は、ニンテンドー3DS向けのNintendo e-Shopのサービスが終了しており、遊べなくなった要素が多数存在する。
各種ガラケーで配信されていたゲームや、サテラビューWiiウェアの限定のタイトルなどは2022年現在では実機で遊ぶことはほとんど不可能であり、バーチャルコンソールやゲームアーカイブスでの配信タイトルも後継ハードへの移植が行われていないものが数多く、それらのサービスの終了告知がなされると駆け込み需要が生じることになる。*57


ガラケー用ソフトを現行機に移植する「G-MODEアーカイブス」など、これらのタイトルに再び日の目を見せる企画もないわけではないが、欲しいソフトは手に入るうちにダウンロードしておこう。




【Webホスティングサービスの終了】

自分でWebサイトを作ったことがある人は少なからずいるかもしれない。ブログだって立派なWebサイトだ。


多くの場合、Webサイトはホスティングサービスを利用してインターネットの海へ公開される。
「レンタルサーバー」という言い方が馴染んでいる人が多いかもしれないので、ここからはレンタルサーバーという表記を使わせて頂く。
レンタルサーバーが稼働を続けている限り、ホームページはずっとオープンであり続ける。


しかしレンタルサーバーだってそのほとんどが企業の営利事業で運営されている。無料プランと有料プランの2種類を用意し、有料プランでは大容量、緩い制限などを謳って利用者を集める。もし有料プランの利用者が集まらず、サービスが赤字を垂れ流す状態が続けば企業としてはそのサービスを切り捨てる。これがレンタルサーバーの終焉だ。


2000年代前半頃までは、Web上で自身の作品や意見を多くの人に見てもらう場は個人所有のWebページか匿名掲示板のどちらかだった。
急速にインターネット接続人口が増えた当時、個人でも簡単にホームページを作成・保有することのできるWebホスティングサービスは重宝されることとなり、ことクリエイターたちはサイトを保有することが常識という時代だったのだ。
だが個人サイトの運営はhtmlの知識と技術が必要で、更新そのものも「改行するのにも段落の文頭・文末ごとにプログラムタグを打ち込まなければいけない」等の、馴れていないと非常に煩雑な操作が必要という大きな欠点があり、2000年代後半に更新・投稿が比較的楽なブログやSNSが流行すると個人サイトは一気に廃れることとなったのである。


こうしたサイトやブログは、更新が止まった状態で大元のサービスが終了すると、移行もされず消滅する事となる。
特に「Infoseek」「Yahoo!ジオシティーズ」のサービス終了時には多くのインターネット遺産が歴史の闇へと葬られた。
余談だが、ある研究によると、ウェブページの平均寿命は約3年であるという。


アニヲタwiki(仮)のような巨大なwiki形式のサイトであっても、管理人個人の管理運営に頼ったWebサイトであれば例外ではない。
2020年年末に諸事情でドメイン及びサーバー使用料の支払いが不能となり、そのままシャットダウンされた超大手サイト「Chakuwiki」が記憶に新しい。
幸いにもファンが多かった事から、シャットダウンへのカウントダウンがスタートした段階で即座にバックアップが取得され、
有志による後継サイトが立ち上がり、その膨大な文章が歴史の闇に消える事だけは回避されたが。


理論上の話だが、atwikiが何らかの理由でサービス終了をすればこのアニヲタwiki(仮)が消滅することもありうるのである。
まあその場合はどこかに移住するのだろうが…





追記・修正はサービス終了直前までゲームを遊んでいたばかりにゲームの世界に取り込まれないようにお願いします。


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*1 なお全くの余談だが、「サーバーシステムの不具合の原因を探ったら、掃除のおばちゃんが掃除機をつなぐために一部機器のコンセントを抜いていたことが原因だった」というのは実話としてある。
*2 『ゼノブレイド』のエルト海というマップの画像が盗用されている。
*3 恐らくはプロジェクトマネージャーの事。プロジェクトの計画・実行に於ける総合責任者
*4 コズミックブレイクはゲーム内でニパ子コラボを二度行っており、実際にニパ子がプレイアブル実装されていた。そして活動停止宣言後には制作したモデルを使って所謂『止まるんじゃねえぞ…』のポーズと共に『達者でな、ニパ子』の文字をTwitterに投稿していた。一方Re:RISEはニパ子が放送一週間前に活動停止宣言をサンライズに伝えたが、その最終回には一瞬ではあるがニパ子を意識したニッパーを持ったガンプラと『達者でな』が出現していた。
*5 課金通貨なら空戦(+本名)、ミッション報酬のコイン交換品なら砲戦型が入手可能。しかもイベントで出た特製スキン版のデストラクト&キャノンボールも実装
*6 本作は衣服は最低限補給されるが、一部アイテム以外は死亡時に全てロストするため保管庫での管理がほぼ必須となるゲームシステムであるにもかかわらずである
*7 メニューではキャラごとにちゃんとした声優を使っているのに、である
*8 後述の吉田Pによる有料ベータ宣言とは別であり、あちらは「とてもではないがユーザーにお金を払ってもらえる出来ではない」というニュアンスを含めた言葉だが、こちらは否を認めない形での有料ベータ宣言である
*9 根性版もグラフィックに拘る余り、道端のフラワーポット1つを取っても異常なポリゴン数(負荷がプレイヤーキャラ並)を割いており、その皺寄せは敵MOBの最大ポップ数削減、ユーザーの最大表示数制限などの形で全面的にユーザーへ押し寄せた。開発環境で『FF11』相当にグラフィックのクオリティを落としても負荷はほぼ変動しないなど、そもそもの構造に問題を抱えている状態だった。
*10 PVの制作に約7ヶ月、先述のフラワーポットで4ヶ月、タンスで3ヶ月、ボスに至っては1年半掛かっていたとされている。装備品も異常に拘ってしまった結果、ガントレットに3ヶ月、ベルトに4ヶ月は掛かっていたという有様だった
*11 最後まで旧版を遊んでいたユーザーのみ、月額料金が割安になる「レガシーコース」が用意されるなどの特典も追加された
*12 元々「根性版」は『World of Warcraft』をライバル視していたが、そのライバル視は上層部が一方的に押し付けたものに等しかったらしく、現場のスタッフは同作がどのようなゲーム性なのかすらまともに把握出来ておらず、「新生版」制作に際してその話を聞いた吉田氏は頭を抱えたようである。
*13 『アイスボーン』のインタビューにて「MHF産のモンスターを出す予定はないのか?(要約)」という質問に対して、「MHF産モンスターも候補にはあるが、(ナンバリングシリーズに)そのまま出すことは難しい(要約)」という返答がされていた。
*14 この二体はナンバリングシリーズのスタッフと共同開発であり、MHFの名前は出てきていなかった。
*15 現存する宗教組織とその施設であり現在も所有者・権利者や信者が存在する、権利を統括している団体が事実上無いため各神社個別の許可が必要、複数の権利者がいる神社も多くそのうち1人でも反対すれば許可が得られない、エンターテイメントの題材にされるのを嫌う傾向にある、など。直近ソシャゲであれば、Cygamesの『ウマ娘 プリティーダービー』において実在した競走馬を元ネタとしたウマ娘の実装が難航する原因も、馬主の許可が得られなければ実装しないという点でほぼ同じである。
*16 ちなみに課金ガチャを回すために必要なアイテム「ガチャゴールド」の有効期限が半年で、課金アイテムの販売終了となる5月に入手した分は11月末に失効する(販売終了と同時に無課金でも入手できなくなったため、所持分は全て最大でも11月末が期限になる)ため、それに合せてサービス終了したのではないかとも言われている。
*17 公式Twitterで謝罪した上で誤植は訂正されたと思いきや、訂正後更に誤植が確認された
*18 リリース記念ガチャのみ3%
*19 返金して貰うにはiTuneStoreのレシートメールが必須で、やたら手順が面倒臭い上に返金申請の猶予期間は1ヶ月しかない
*20 課金等の他ガチャであれば完成状態で出るが他媒体からの使い回しイラストが大半を占める上、無課金ガチャで出るブロマイドの完成品が出る事も頻繁にあった
*21 アクセス過多による負荷のリスクについて株主に尋ねられたところ、「大きなサーバーを用意してるから最悪の事態は回避できる(意訳)」と答えており、ファンすらサーバーダウンを予見していた事を踏まえると明らかに見通しが甘すぎたとしか言いようがない
*22 メンテナンス期間中に見込まれていた課金による収入の消滅や開発会社変更に伴う諸々の出費を含めた数字と思われる
*23 最後を飾ったのはキングジョー・ストレイジカスタム。デストルドスを含めれば当時の現行作品の防衛チーム、ストレイジの特空機4機全員が何らかの形でプレイアブル実装されて終わった。
*24 「考察はかなり的確に言い当てていた」「善性を身に着けたのは、ホストサーバーみたいなもんとの接続が切れた拍子にバグって『自律したロボット』に変化したため」というもの。
*25 怪獣が1キャラ実装されただけで終わった作品が幾つかあるため、その作品のファンには別の意味で認めにくいものはあったかもしれないが。
*26 基本無料ゲーのおまけにしてはジオラマ素材や機能が結構充実しており、ある程度慣れがあれば、ウルトラシリーズ本編と見まごうような迫力ある作品から、『快獣ブースカ』的なちょっぴり不思議系のまでいろいろ作ることが出来た。シリーズ本編のメガホンをとっている田口清隆監督もこれ目当てに遊んでいたとか……
*27 公開はウルバト本体ではなくTwitterなどを使用する。元々ウルバト内で完結する形でのシェア機能は無かった
*28 ちなみにバラバは結局実装されなかった。
*29 日付ともぬけの殻が確認されたタイミング的に夜逃げの直前と思われる
*30 シルバー、ウエディング、プラチナの3つのコースが用意されており、最も豪華なプラチナセットはプラチナ製の結婚指輪、ヒロインからの購入者へのメッセージの返信などの特典がある代わりに「税込197,001円」という凄まじい値段になっている
*31 舞台の「ジャパリパーク」は巨大動物園のはずだが、アニメ版では見渡す限りの大自然しかない。キャラクターも大半が声優、場合によっては性格も変更されている。
*32 作中では「ヒトは絶滅した」と表現される。パークの外に人類がいるかは不明。
*33 ウマ娘自体アプリ版実況パワフルプロ野球のフォロワーゲームなのだが、UIなどをウマ娘側から意識した作品がこの頃多かった
*34 内容も前作タイトル買収の取引を悪し様に描いていたり、件のUIをべた褒めしていたりと怪しいところが多い
*35 一応、ガチャは元々緩めで、サービス終了確定後のガチャについてもPUを引きやすくした上で石を大目に配る等フォローされてはいた。尤も、そのような緩さのせいで売り上げが伸びなかったとも言われているが。
*36 VTuberの2人はこの時点でもそれぞれ100万人程度の登録者が居たのだが、彼女らの実装発表から報酬ラインまでの20万人程度すらかなり伸び悩んでいた。また一応宣伝大使という体であったのに、サービス開始後もロクに宣伝をしていなかった。
*37 こちらは元々『マクロス』シリーズが新作アニメのリリース・展開頻度の緩やかな作品であるため、それも原因ではないかとされているが
*38 但し、『3』以降は3Dモデルの参考となる土台があるのに対して、それ以前の作品は1からモデリングする必要がある為、他と比べて実装が遅れている事自体は仕方ないとも言われていた。公式生放送での発言曰く、『1』『2』はキャラ毎の設定資料を紛失しているパターンもあったようで、その場合は新たにモデルの資料から描き起こす必要があったとされている
*39 「最上レア枠の1人が本ガチャ初登場」「しかも本ガチャ限定キャラで、他の季節・衣装ガチャでも出現予定なし」「にも拘らず排出率は同レア帯と変わらない闇鍋状態の青天井」という三重苦であり、このガチャを10連1回回す期間限定実績を達成しなければ獲得できないスタンプもあったため尚の事質が悪かった
*40 左遷後はトライエースの社員が開発Pに就任したようだが、事実上の解任について公式からの発表が一切なく、新任の開発Pがプロデューサーレターなどの形で声明を出すことも公式生放送などの表舞台に立つことも結局一切無かった。
*41 トライエース作品のひとつである『エンド オブ エタニティ』は、セガからの発売となるため除外されてしまう。また「鏡宮のレナ」は、SOシリーズキャラであるものの『Persona5R』のコラボ枠で実装されていたため、こちらもオフライン版から除外されている。
*42 サービス終了が告知されてからの実装になってしまったが、なんと小室哲哉によるリミックス版も実装された。
*43 一方、同じくニコニコ御三家の片割れであるVOCALOIDを題材にした『プロジェクトセカイ』は、若年層に高い人気を誇るものの売り上げも好調だと言われる。
*44 少なくともユーザー側がわかる部分として、Twitterの公式ツイートリプライなどに確認された苦情は、ゲームのシステムやバランスに関するものが殆どであり、ビジュアルに関する苦情はほぼなかった。
*45 この間は親会社であるレベルファイブの妖怪学園Yなどの協力会社として開発に参加している。
*46 MMでの改造とは車体に武装用の穴を開けたりエンジン出力を上げて上位モデルにしたり意味のないデコをしたり車体を変形させたりと、こだわりのMy戦車にカスタムするゲームの根幹要素。本作では穴一つ開けられず、ガチャで当たったクルマに最初から決められた穴に武装をつけるだけ。
*47 クルマの運転が下手なので実戦で使う事ができない。固有スキルで一瞬だけ戦車を降りて白兵戦で戦えるが、Lv99でも序盤のザコすら倒せない。
*48 アリでも金庫でもATフィールド状のバリアを張る。一部の敵はなんと9割迎撃するという算数のできないバカが作ったような設定。この為、有料ガチャを含めた武装のほとんど(SSRでも)が実戦で何の役にも立たないという事態になっていた。
*49 特別なイベントでもなければ戦車どころか搭乗者までガチャでしか手に入らない上、実用レベルに達しているのがほんの一部。実質当たりと言えるものが揃う確率は脅威の0.002%である。
*50 この「ゲームは売れていないのにグッスマからは非常に推されている」という歪な状況を「自分を覇権コンテンツと思いこんでいる凡作」と皮肉られることもあった。
*51 劇中で発生した第一次ネットワーククライシス「Pluto Kiss」により個人サイトごと消滅しており、エマは亡くなり外部媒体での保存もなされていなかったのでオリジナルの碑文は失伝状態にある
*52 仕様外のスキル「データドレイン」によりPCデータに異常をきたしてしまったPCが運営側に通報、その後データドレインを使用した仕様外PCと和解が成立したと主張して仕様外PCを庇うが、それが聞き入れるどころか聞く耳も持たず一方的に一時BANの処分を下した
*53 また、後述の第一次ネットワーククライシス発生時は『R:1』開発チームは対応に追われ続けており、グラフィックチームの中には帰宅する暇すら無くなり寝袋を持ち込んで社内に寝泊まりする社員まで現れるデスマーチ状態だったとされる
*54 『The World』のサービス終了という形で幕引きを狙い、責任をプレイ中に意識不明に陥ったプレイヤー達「未帰還者」回復の手がかりごと抹消するつもりだった。結局『Vol.4 絶対包囲』で事態は終息したので事なきを得た
*55 最も問題サーバーの住民ですらその内実を一切リアルに持ち込まずに看護師業をしっかり出来ていたと言う事でもある
*56 この削除騒動が1984年に登場する独裁者ビッグ・ブラザーの強権に関連付けて皮肉られたりもした
*57 ゲームアーカイブスは2021年8月に終了予定だったのが撤回された。

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