第9章

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EPISODE 09:第9章「暴風眺望」

 

(前回まで)

タルラには黒蛇という化け物が取り憑き、世の理不尽さに押しつぶされた彼女を乗っ取っていた。
アーミヤとチェンは力を合わせ、ついに黒蛇を追い出してタルラを保護し、都市の暴走を止める。
レユニオンによる一連の騒動は、これで一旦の収束を見るのだった。

 

ヴィクトリア国・ヒロック郡

バグパイプの属するヴィクトリア軍の特攻隊は、隊長のホルンに率いられヒロック郡へとやってきていた。
源石素材が消える事件と、奇妙な亡霊部隊の情報が寄せられたからだ。

源石が無くなったという倉庫に向かった彼女たちは、たまたまそこにいた青年ダミアンを捕らえる。
そこにちょうど現れたのは、地元の駐屯軍のケリー大尉

駐屯軍を信頼してダミアンの身柄を預けたが、翌日、駐屯軍のハミルトン大佐が彼を処刑してしまう。

 


ダミアンを処刑されたことで駐屯軍に対し怒る住民たち。
日頃から「ターラー人」と呼ばれて差別され人間扱いされないことに鬱憤がたまっているようだ。

一方の駐屯軍も、兵士が無差別に惨殺される事件が続いたことで過敏に。
関わっていそうな住民や反感を持つ者は片っ端から処刑していた。

彼らの敵意は数百年にも渡るらしいが、ここ最近かなり激化しているらしい。

 

ヒロック郡・ロドス出張所

時を同じくしてヒロック郡へとやってきたロドスのスペシャリストOutcastは、この街のロドス出張所へ。
そこではこの場所で働くロドスのメンバーと共に、駐屯軍に所属するジェニーが楽しげに過ごしていた。

 


出張所を出た後、ジェニーはたまたまバグパイプと会い意気投合する。
街で起こっている事態をさらに調査したいと願うバグパイプに、ジェニーは協力を約束。
ジェニーは友人であるシアーシャを訪ねる。

どうやらシアーシャは、一部の住民たちの危険な計画に巻き込まれているようだ。
彼女はとある集会場所に関する情報を教えてくれた。

 

ヒロック郡・集会場

その集会は、ダブリンという組織とそれを支持する貴族や商人たちの集会だった。
ダブリンの幹部であるマンドラゴラアルモニがこの集会を計画。
ホルンとバグパイプも会場に到着するが、ハミルトン大佐に後をつけられていた。
集会場は駐屯軍に包囲されてしまう。

 


その時、街全体に突如としてダブリンの軍隊が現れる。
そこにはリーダー(ラフシニー)と呼ばれる者の姿もあった。
証拠隠滅のため、集会場は参加者もろとも彼女により吹き飛ばされてしまう。

 

ヒロック郡・市街

ダブリンの大群に駐屯軍もたまらず撤退し、街はあっという間にダブリンに占拠される。
以前からダブリンは住民と結託して裏で糸を引いており、駐屯軍との衝突を煽っていたのだ。
ダブリン兵の戦闘力や装備から、長い間密かに計画が進められてきたことをホルンとバグパイプは理解する。

 


翌朝、シアーシャは集会の情報を漏らしたとしてダブリンから処刑されてしまった。
一方、駐屯軍ではケリー大尉が、住民側の親族であり感染者の疑いがあるという理由で処刑されてしまう。

 

+(参考)ダブリンのリーダーについて-(参考)ダブリンのリーダーについて

リーダーと呼ばれているラフシニーは、実はリーダーの影であり、本当のリーダーは彼女の姉。

ラフシニーは姉と同じことが求められることに苦しみを覚えており、ダブリンのためとはいえ処刑などしたくないという本音を抱えている。

 

自分のせいでシアーシャが処刑されたことを知って悲しむジェニー。
ショックを受ける彼女を、Outcastが迎えに来て優しく慰めた。

 


ホルンとバグパイプは、起こっている事を外部へ伝えなくてはいけないと考えていた。
手分けして、ホルンは通信基地へ、バグパイプは連絡所へ向かうことにする。

途中、ホルンのもとに他の隊員からの連絡が入る。
なくなった源石素材の行方を致命傷を負いながら追っていた彼らは、それが駐屯軍の基地で源石爆弾に作り変えられていることを突き止める。

 


一方そのころ、バグパイプは連絡所に到着。

ケリー大尉から託されたというメモを、連絡係のマクマーティンから受け取る。
なんとそれは、駐屯軍が源石爆弾を製造している証拠を示すものだった。

秘匿回線でロンディニウム市の軍本部へ連絡しようとするが、応答は無い。

マクマーティンは自身の足でその証拠を運ぶことを提案してドアを出るが、まさにその時、源石爆弾が街に降り注いだ。
駐屯軍は、住民たちと結託するダブリンに勝ち目がないと悟り、街を一掃することを決めたのだ。

源石爆弾に巻き込まれてしまったマクマーティンは、証拠をバグパイプに託す。
バグパイプは急いで源石の降り注ぐ街を駆け抜けた。

 

ヒロック郡・源石の降り注ぐ街

Outcastらロドスのメンバーは、住民たちの救助へ向かうことにする。
この機会にジェニーもロドスに加入し、手伝うことに。

身を挺して街の人たちを助けるジェニー。
立場に関係なく、正しいことを行なうために立ち上がることを伝える彼女に、住民たちは結束する。
そこには幼い少年クレイグの姿もあり、彼もまた彼女から勇気をもらったようだ。

 


街の中でOutcastは、爆発に巻き込まれてしまったダブリンのリーダーを発見する。
彼女がリーダーの影として組織に利用されようとしていることに気付いたOutcastは、彼女をロドスで保護することにする。

しかしそれをさせまいと、リーダー直属部隊が追いついてきた。

ちょうどそこへ街を抜けるバグパイプが。
Outcastは気を失ったリーダーをバグパイプに託し、先に行ってロドスのメンバーと合流するよう指示する。

かなりの実力を持つ直属部隊6人を相手するOutcast。
ここで葬っておく必要があると感じた彼女は、自身の命と引き換えに必殺技を繰り出す。

バグパイプたちはその鮮烈な光を呆然と見つめることしかできなかった。

建物の上には、それを見守る怪しい影。
彼女こそがダブリンの本当のリーダーのようだ。

 

ヒロック郡・通信基地

バグパイプは、リーダーのことをジェニーに任せ、通信基地にいるホルンの元へ急ぐ。

通信基地ではホルンがマンドラゴラに足止めされていた。
バグパイプが合流するも苦戦が続く。

マンドラゴラは、ダブリンの支持者はヴィクトリア軍内部にも多くおり、ホルンたちは孤立してしまっていると語る。

彼女の激しい攻撃で、ついにホルンは大怪我を負ってしまう。


通信基地を奪うことはかなわず、アルモニがダブリンの声明を高らかに放送する。
「軍は源石爆弾で容赦なく民衆を虐殺した、だが私たちダブリンは民衆の味方である」という内容が響き渡る。

この対立をヴィクトリア全土に燃え立たせ、国家転覆させることがダブリンの目的だったのだ。

 


ホルンは、誰かが真相を知らせなければならないと言う。
その信念で残った力を振り絞り、バグパイプだけを何とか外に逃がした。

結局、駐屯軍のハミルトン大佐もダブリンの手に落ち、ヒロック郡は陥落してしまう。

 

ロドス・艦内

ヒロック郡を脱出したロドスメンバーと共に、ジェニーとリーダーがロドス艦へ到着する。
ジェニーは「サイラッハ」、リーダーは「リード」というコードネームとなる。

Outcastの死を知り、別れを悲しむMiseryとケルシー。
ヴィクトリアで起こっている事の大きさを鑑み、ロドスはロンディニウムへ向かうことにする。

 


その途中、荒野で足止めされていたロドス。

そこにナイン率いるレユニオンが奇襲し、タルラを奪還しにくる。

アーミヤも応戦するが、レユニオンにはクロージャの友人ダイクストラやGuardなど、ロドスをよく知るメンバーが加わっており、まんまとタルラを奪われてしまう。

 


その後レユニオンはタルラを連れ、すべてが始まったウルサスの雪原へ。

ナインは、かつてリーダーであったタルラが取った行動について皆が答えを待っていると語る。
雪原を見つめながらタルラは亡き者を想いつつ、改めて自分がなすべきことを問う。

今後、ウルサスで黒蛇を追った後、ロンディニウムの感染者団と合流する予定のようだ。

 

+(参考)この章の後日談-(参考)この章の後日談

マンドラゴラは、アルモニに声明を発信する役を奪われてしまったことにショックを受け、ロンディニウムへ向かう。
 

ダブリンの手から逃れたバグパイプは、その後逃げた先でチェンと会うことができていた。
ヒロック郡での件は事故として報道されたようだが、バグパイプは真相を知っている。
これから、ロンディニウムで同級生たちを頼ってみるつもりのようだ。
 

一方、BSWのジェシカやリスカムも、クルビアの大使の護送任務でヴィクトリアへ。


ロドスでもシージらが準備を整えている様子。
 

ロンディニウムで待ち受ける摂政王と聴罪師も、「彼女に王冠を取り戻す」計画を進めているようだ。
 

運命が各勢力をヴィクトリアに呼び寄せていた。

 


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