第7章

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EPISODE 07:第7章「苦難揺籃」

 

(前回まで)

龍門では、制圧騒動を起こしたレユニオンの掃討作戦が行われる。
戦いの中でファウストやフロストノヴァといった敵が命を落とす。
だがタルラの狙いは、その間にチェルノボーグを暴走させ龍門に衝突させることにあった。

 

暴走するチェルノボーグ・司令塔

タルラのもとをWが訪れ、ミーシャを奪う任務に失敗したことを報告する。

タルラはミーシャから、中枢区画を完全に制御するための鍵を入手したかったらしい。
鍵はもう1つあり、あの廃都市でチェルノボーグ市長から奪ってレユニオンの手中にあるようだ。

話しながら改めてタルラが信用できない「クソ野郎」になってしまったと感じるW。

Wがレユニオンの反乱当初から命令に従うつもりが無いことに気付いていたタルラは、彼女をここで始末しようと突き落とす。

 

龍門・長官執務室

ウェイ長官はなんとか衝突を回避できないか議論する。
しかしウルサスとの対話は望めず、こちらからチェルノボーグに先制攻撃するしかない。
そうなればウルサスの領土を攻撃されたと見なされ、戦争になるだろう。

それを聞いたチェンは、自身が感染者だったことを皆に明かし、龍門から出ると言い始める。
部外者となれば、自分がチェルノボーグを止められるからだ。

姉であるタルラを止めるために、彼女は飛び出す。

 

+(参考)チェンとタルラ、ウェイ長官との関係-(参考)チェンとタルラ、ウェイ長官との関係

チェンとタルラの母は同じであり、彼女たちは異父姉妹ということになる。

この章までで語られた内容から明らかになっている経緯は以下の通り。

①母親はウェイの妹で、エドワードの妻となってタルラが生まれる。
②タルラがまだ幼かったころに、ウェイは何らかの理由でエドワードを殺してしまう。
③母親は別の男に嫁がせられ、チェンが生まれる。
⑤母親はやがて鬱に侵されて亡くなる(②や③のウェイの行動のせいだとチェンは感じている)。
⑥ウェイが伯父として、タルラとチェンを引き取り、フミヅキと世話をする。
⑦その後タルラはコシチェイに誘拐されてしまい、チェンとは生き別れとなる。

 

龍門・出口

龍門を出る途中、ホシグマがチェンの前に立ちはだかる。

「自分や龍門にはチェンが必要だ、一人で死にに行かせられない」と説得するホシグマ。
だが、チェンを止めることはできなかった。

 


チェンの行く末を、龍門の鼠王も静かに見送る。

 

ロドス・艦内

ロドスには、フロストノヴァの遺体を同胞として葬るため、ドクターが戻ってきていた。

たまたまロスモンティスと会い、手伝ってもらうことに。
彼女はこれまでに幾度となく仲間を見送ってきたことを語る。

 


ウェイ長官との協議の結果、ロドスもチェンを追ってチェルノボーグ中枢に向かうことになった。
あくまで部外者としてその都市を止めるためだ。

その報酬にウェイは、今後ロドスを敵とは見なさないと約束する。

 

暴走するチェルノボーグ

暴走する移動都市に乗り込むのは至難の業だが、ニアールやファイヤーウォッチエリジウムといったオペレーターの援護のおかげで、無事チェルノボーグ中枢に上陸できた。

 


レユニオン内部では、タルラに不信感を持つ部隊、モラルなく暴力を振るう傭兵部隊など、分裂が始まっている。

その中で秩序ある行動を取るのは、ボジョカスティと呼ばれる大男の部隊だ。
彼はまたの名をパトリオットと呼ばれていた。

彼は義理堅く感染者に寄り添い、無差別な暴力が振るわれないようにしていた。

 


彼のいるチェルノボーグの中心部へ向かうケルシーは、ふと彼に関する預言のことを思い出す。
ロドスで共に働くワルファリンは以前、彼が「魔王の手によって死ぬ」という、サルカズに伝わる予言を語っていた。

 


都市中枢へと向かうロドス一行は、その途中でGuardに出会う。
彼はロドスとしてチェルノボーグの作戦に参加したはずだが、なぜかレユニオンのコートを着ていた。

話を聞くと、チェルノボーグでの最初の作戦の際、彼はScoutの犠牲によって生き延びたらしい。
Guardはドクターに、「共に戦った日々を忘れない」というScoutからの遺言を伝える。

生き延びたあと彼は再び窮地に陥るが、その際パトリオットに助けられ、以降はそのもとで働いていた。
パトリオットはレユニオンの良心のような存在だと彼は言う。

 

暴走するチェルノボーグ・中枢区画

一行は、ロドスの通信スペシャリストRaidianとロスモンティスの力で、敵の位置を把握しながら進んでいた。
連携の取れた攻撃で敵を撃破していく。

そしてついに、一行は中枢を守るパトリオットの前に。

ロドスの中にケルシーの姿を見て、彼は驚きを隠せない。
ケルシーが彼の故郷カズデル国の王女と命運を共にしていたことを、彼は覚えていた。

何とか彼と戦わずにすむよう、ケルシーは説得する。
しかし退こうとはしないパトリオット。

ケルシーが信頼できない訳でも、娘のフロストノヴァ(エレーナ)の復讐がしたい訳でもない。

ただ己を貫くためここを通す訳にはいかない、と語る彼。
ロドスは彼と戦うため武器を握る。

 


パトリオットは深手を負ってもなお倒れず、歩みを止めない。

彼は薄れゆく意識の中、過去の日々を思い返す。
アーミヤはそんな彼から流れ込んでくる哀しい感情を受け取る。
妻(ヘレン)と息子(グロワズル)そして娘(エレーナ)への、後悔と優しい気持ちがそこにはあった。

パトリオットは死の間際、自分が持っていた中枢を制御する鍵をロドスに託す。

アーミヤは苦しまないようパトリオットを幻でつつもうとするが、彼はそれを拒否する。

最期に彼は予言を思い出し「アーミヤこそ魔王、恐ろしき厄災となるかもしれない」という言葉を残し、絶命する。

アーミヤはそれを、自分がどんな道を選ぶかへの問いだと受け取った。

 

龍門・市内

そのころ龍門では、ホシグマとユーシャがスワイヤーと言葉を交わしていた。
チェンが消えた今、スワイヤーこそ近衛局を率いるにふさわしいと彼女たちは話す。

そんな龍門の一帯に、雪が降ってきた。
パトリオットの死を察し、フロストノヴァの思念が降らせたのだろうか。

 

暴走するチェルノボーグ

パトリオットの死はタルラにも影響を及ぼす。
なぜ涙が出るのか戸惑う彼女。

一方で彼の死はレユニオンの内部分裂を加速させ、各所で混乱が起き始めていた。

ロドス一行は二手に分かれることにする。
アーミヤとロスモンティスは司令塔へ、ドクターとケルシーは地下動力エリアへ向かう。

 

暴走するチェルノボーグ・地下動力エリア

ちょうどその頃、我を失っていたメフィストは人知れず地下にある石棺エリアへと足を踏み入れる。
何かに誘われるように、彼は奥へと消えてしまった。

 


一方ドクターたちは地下動力エリアで、タルラに落とされたWを発見する。
Wは、ケルシーがドクターと行動を共にしているのを見て驚きを隠せない。

 

+(参考)Wと、ドクターおよびケルシーとの関係-(参考)Wと、ドクターおよびケルシーとの関係

Wは、ロドスの前身とも言える「バベル」という組織で、ドクターおよびケルシーと知り合っていた。

当時のリーダーはテレジアと呼ばれる女性であったが、何者かに殺されてしまう。
Wは、その殺人にドクターが関わっていると考えているようだ。

タルラが片付いたら、この件に関わったと思われるテレシスという人物、そしてドクターを殺すつもりだ、とWは語る。

 

回想・龍門にて

場面は、タルラがさらわれた夜。

以前ウェイに龍門を追い出されたコシチェイは、報復としてタルラを人質に取る。
その手には都市全体に仕掛けた爆弾のスイッチが。

龍門全体を取るか、タルラを取るのか、選択をせまられたウェイは手が出せなかった。

そして今、その時生き別れた二人の姉妹が、まさに再会を果たそうとしていた。

 

現在・別の場所

摂政王(テレシス)が、聴罪師と呼ばれる者と話をしている。

レユニオンの件について、今後どう動くべきかを語る二人。

そしてある計画についても話される。
聴罪師は、「彼女の用意ができた」と摂政王に告げた。

 


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