炎を司る破壊神、エンデルクスが携えていたと伝えられる、身の丈ほどの巨大な剣こそが彼の神器である。
タクダルが世界中の炎を選りすぐって集めたとされる種々の炎を調合し、真銀の内に閉じ込めたものを刀身に用いたエンデルクスの剣は魔力を注ぐことで深紅の炎を吹き上げたという。
その炎は持ち主であるエンデルクスを焼くことは決してないが、それ以外の物は容赦なく焼きはらったのだという。
神話では白き炎の蛇龍ガルゴレスとの一騎打ちにおいて、すべてを飲み込み焼き尽くそうとするの白い炎に対し、自らの身を焼かぬ紅の炎を身に纏ってに対抗したと描かれている。
一説では、この戦に巻き込まれて森を焼く尽くされたために北領の植生は貧しくなったとも言われている。
エンデルクスの剣に限らず、あらゆる神器は現存していないため、その姿を見ることは叶わないが、エンデルクスの剣はガルカルド王国の王家にその写しが伝わっていたとされる。
これは真銀ではなく日緋色金で作られた上、人の身でも振るえるように並の刀剣と同じ寸法に直されている。
このエンデルクスの剣の写しは名をガレスと号され、ガルカルド王家が滅亡して以来、長く帝国が所有していた。
しかし、時の魔導騎士団長に貸与される習わしであったガレスは幾度かの南征の際にも用いられ、その戦の中で王国に所有権が移り、現在では王国の聖遺物管理局に保管されている。
また、現在の王国神聖騎士レイテンファルトとラミレスに与えられた剣はこのガレスの写しである。
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