例のピリオドの件

　皆さんはまだ覚えているだろうか。拓也さんがX（ツイッターのほうが通じるのかな？）で読んだと思われるポスト（ツイートのことだよ）に「．」をつけたことで大きな議論が拓也ファンの間で巻き起こった。これは一体どういう意味なんだろうと意見を出し合った結果、ピリオドは文章の最後につけるものだから「お前との関係はここで終わり」という意味ではないかというもっともらしい結論に至り、また、行き過ぎた誹謗中傷に対して訴訟をちらつかせたこともあって、こんなことで捕まったら大変だと一部の拓也ファンは同人拓也を消したり、拓也を「．」と表記したりして拓也さんから見つからないようにしたりしていたよね。

　でも、結果的にそういう意味ではなくて、ただ拓也さん悲しくてコメントできなかったんだって。そして、ただただ泣いてたんだって。あーあ、やっぱりファンは推しのことをちゃんと理解できずに推してるのがほとんどなんだなって。まあ、私もよくわかってなかったんだけど、拓也さんはそんなことしない人だって信じてた。だから事態が収まるまでずっと待ってた。そもそもメルカリで古着を売ってるくらいだから裁判を起こす費用なんて出せないだろってごもっともな意見があって、まあそうだよねって思ってた。それに拓也さんはツイッターなりすまし事件という怪文書にあったようにこれが初めてってわけじゃないから同じように対処してるんだろうなって思ってた。人間は成功体験があるとそれを続けてしまうんだよね。一度食べて美味しかったものをもう一度食べようとして次食べたときはマズかった、なんて誰でも経験してるだろう。

　なんやかんやあってまたいつもの調子に戻ったけどこのことから学べたことは色々あって、その中でもやっぱり思ったことは拓也ファンは拓也さんを不死身の超神にしすぎてるよねってこと。拓也は戦車に轢かれても死なないという妄想ゲームから始まりAIが出力した拓也さん像はいつも人ならざる超常的な存在だ。だからみんな忘れてしまっているんだ。拓也さんは一人の人間だってこと。同人的に言えばナマモノなんだ。それに拓也さんは色々とキメものをしているから精神的にもちょっと脆いところがあるかもしれないよね。ウリの仕事中にキツくなってくると客におねだりをしているような描写もあったっけ。だから本来なら配慮して行わないといけないんだけど拓也さんはサービス精神旺盛な方だから逆にこっちの文化に乗っかってくれたりしてくれるんだよね。たぶん拓也さんも同人拓也を楽しんでるところがあるんじゃないかってそう思うぜ。改めて考えるとAI拓也の利点の一つには、AIが勝手に書いたものだから拓也の描写がおかしいのは当然、ということになるという一面があったんだ。人間が書くと悪意があったとみなされる描写もAIに描かせた結果ならこれはAIに人の心がないから仕方ないって納得できるんだ。

　拓也さんに受け入れてもらえるかを考えると、人力が一番とは一概に言えないんだよね。拓也さん自身まだインターネットリテラシーがゆるいときからゾーニングの意識があったし、拓也を「．」と表記して目に触れないような努力をすることも無駄ではなかったと思う。そして、やっぱり拓也の怪文書は拓也さんにしか書けないってこと再認識したぜ。拓也さんがAI拓也に書き方を寄せた時にAI拓也が完璧に拓也さんになれるのではないかと思ったけど、やっぱりテンプレから外れた部分は拓也さんは拓也さん、AI拓也はAI拓也だった。人力拓也もまたしかり。決して超えられない壁があると思うけどできる限り近づけるようにしたいよね。壁を挟んでも拓也さんと同じ景色を見ていれば失礼にはならないものができると、そう思うよ。