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4ヵ国連合(よんかこくれんごう、アーヴ語:ブルーヴォス・ゴス・スュン…ファイル:TRON 9-985B.gifファイル:TRON 9-9855.gifファイル:TRON 9-9845.gifファイル:TRON 9-985B.gifファイル:TRON 9-984D.gifファイル:TRON 9-9847.gifファイル:TRON 9-984A.gifファイル:TRON 9-984D.gifファイル:TRON 9-9858.gifファイル:TRON 9-9847.gifファイル:TRON 9-9849.gifファイル:TRON 9-9849.gifファイル:TRON 9-9852.gifファイル:TRON 9-984C.gifファイル:TRON 9-9855.gif【Brubhoth Gos Synr】)とは、森岡浩之作の小説『星界の紋章』・『星界の戦旗』に登場する星間国家間の軍事同盟で、正式名称はノヴァシチリア条約機構と言う。『4ヵ国連合』とはアーヴ側の呼称であり、彼ら自身は民主主義諸国と呼ぶことを好んでいる。
帝国と4ヵ国連合の平面宇宙の地図はフランス語版のこちらを参照。
テンプレート:ネタバレ
人類により恒星間移民が開始されて以降、恒星間宇宙船の動力源はユアノンというエネルギーを放射する謎の粒子(太陽から0.3光年付近で最初の1個が発見された)による亜光速航法のみであり、恒星系間の移動には膨大な時間を要していた。しかし、ユアノンこと「門(ソード)」による平面宇宙航法が発見されたことにより状況は一変する。平面宇宙航法は、史上初の画期的な超光速航法である反面、人類の間に恒星間戦争を引き起こしかねない。遺伝子改造によって誕生した新たな人種であるアーブは、それを危惧し、人類社会を統一することで航法技術を力で独占するべく、アーヴによる人類帝国建国を宣言して他星系の併呑に奔走する。
しかし、アーヴの目論見は外れることになる。彼らより先に、偶然から平面宇宙航法を発見したスーメイ星系の人間たちが、高い対価と引き換えに20の星系へ、その技術を提供したからである。その後、アーヴの危惧は的中し、平面宇宙航法を導入した星系による星間国家が多数誕生しては統合・分裂を繰り返した。一方、アーヴの方も時には紛争の当事者になり、皇帝2人と皇太子7人などの犠牲と引き換えに多数の星系を併呑した。そして最終的に、アーヴ帝国のほかに天河銀河に存在する星間国家は4つだけとなった。
帝国暦940年、4カ国はアーヴ帝国に対抗するために人類統合体のノヴァシチリア星系においてノヴァシチリア条約を締結。連合側は帝国の態度の軟化を期待していたが、自ら敵と宣言してくれた、と帝国側は逆に感謝していた。
以降、両者の対立関係は穏やかなものであったが、帝国暦951年になると4ヵ国連合は帝国のハイド星系征服(帝国暦945年)を突如非難し、ハイド星系の独立及び帝国内への回廊設置などを要求。その間に、4ヵ国連合はアーヴ帝国を一気に覆滅するため、帝国から最短距離の「門」を捜索するイオラオス作戦を開始し(同作戦の開始時期は不詳であり、ノヴァシチリア条約締結前に開始していた可能性もある)、2つの「門」を発見。
帝国暦952年、4ヵ国連合は軍事評議会により発案されたヘラクレス作戦を発動し、発見した「門」から先制攻撃としてジントとラフィールが搭乗していた巡察艦ゴースロスを撃沈。連合側はゴースロスが先制攻撃したと主張し、スファグノーフ侯国を軍事占領。これに対し、アーヴ帝国皇帝ラマージュは連合への宣戦を布告。これが、帝国との長きに渡る戦争の始まりとなった。
国力は人類統合体、ハニア連邦、拡大アルコント共和国、人民主権星系連合体の順である。連合側の総人口は約1兆1000億人ほどである。なお、ハニア連邦が中立を宣言した後は3ヵ国連合と呼ばれる。一部の人(登場人物も含めて)は、ハニア連邦は中立を宣言してノヴァシチリア条約機構から脱退したと誤解しているようであるが、ハニア連邦は依然として、ノヴァシチリア条約機構の正式な加盟国である。
4ヵ国の中で最大の勢力を誇り、6000億余りの人口を擁する。リクパルという共通語を使用している。4ヵ国中、もっとも「自由と民主主義」の布教に熱心であり、それゆえか4ヵ国の中でアーヴとその帝国を反民主的であると特に憎み、敵対的である。
しかしその「自由と民主主義」の運用面での実態は、併合した惑星国家に対して「人類普遍の価値観」と称して自国の価値観を一方的に押し付けたり、所属する星々に文化的同化を半ば強要する[1]など独善的な傾向が強く、自らの自由意志で惑星間国家への併合を決定したミッドグラットのように、啓蒙と称して文化に干渉してくる統合体よりも惑星の内政や文化に干渉しない帝国の方がマシと判断し、後者への併合を選択した例すらある[2]。このような考え方は4ヵ国第2の勢力であるハニア連邦=スーメイ人の間でも一部に見られる。
麻薬は当然のことタバコも禁止されるなど妙に厳格な点も多い。死刑制度は無く(ただし、ロック・リンを処刑したハイド伯国のように、各星系の法はある程度尊重するらしい)、更生不可能な犯罪者は惑星全体を刑務所とした「更生施設」に収容される。
国民は星系単位のみの政治に関与できる星系市民と統合体の政治に関与できる統合体市民の2種類に分けられており、この両者の権利の格差から、前者を2級市民、後者を1級市民と考える者もいる。なお、星系市民が統合体市民に格上げされるには、共通語のリクパルを操れることが条件の一つとされている。
軍事力においては艦艇の性能自体は帝国の同種艦とほぼ互角であり、多弾頭機雷のような新兵器を開発するなど技術力も決して低くはないが、作戦内容が硬直的で柔軟性に欠ける傾向がある。また、戦場に督戦官や報道官などの官僚を随伴させる風習がある。
またアーヴへの憎悪のあまり、青髪や遺伝子改造といった反民主主義とは直接関係無いようなアーヴ的な要素までも嫌悪し徹底的に排除・差別する政策が公然と行われており、かえって自由と民主主義を損なう結果を生み出している。
その甚だしい例として、シレジア不老族に対する差別が挙げられる。人類統合体に併合される以前のシレジア共和国において遺伝子改造による不老化処置を受けた彼らは、軍事独裁国家であった同共和国の支配階級の子孫でもあるためか「先天的に民主主義の本質を理解できない」と決めつける偏見が軍内部においてもまかり通っている。また、シレジア不老族同士以外の人間との間で自然受胎によって生まれた子供は例外なく胎内で癌化するが、人類統合体においては受精卵段階での遺伝子検査および遺伝子調整はいかなる目的であっても違法[3]であるため、シレジア不老族の結婚には厳しい規制が設けられている。
占領したスファグノーフ侯国の惑星クラスビュールの一般住民に対しても、髪をアーヴ風に青く染める行為を「帝国に隷属的な奴隷民主主義の表れ」と決めつけた上で「人類に相応しい色に染め直す」ように指示し、指示を無視し続けた市民の髪を強制的に刈り取るなどの行為が行われていた[4]。
アーヴに先駆けて平面宇宙(ファーズ)航法を確立したスーメイ人が各惑星に移住したことにより、人類社会で初めて誕生した星間国家。他の星間国家が戦争などによる拡大を経験しているのに対し、ハニア連邦のみが純粋な移民によって勢力拡大したという歴史を持つ(ただし、すでに他民族が開発した惑星に大量移民し、スーメイ人がその惑星を乗っ取る形で連邦に併合した例はある)。
あまたある星間国家の中で帝国暦959年現在、唯一アーヴ帝国の帝都ラクファカールに大使を置いている。領土内にアーヴ帝国八王国の一つであるクリューヴ王国が孤立して存在する。
他の星間国家が多民族国家であり、国家としての統合を維持するのに苦慮、あるいは諦めているのに比べ、ハニア連邦はスーメイ系移民を共通して祖先に持つという歴史から、事実上スーメイ人の単一民族国家であり国家統合は比較的上手くいっている。
彼らが星間国家を運営する主な動機は自分たちがスーメイ人という意識を持って存在し続けるためであり、一部にはスーメイ人の伝統と星系内での政治的独立を容認してくれるのなら、どこか別の星間国家に服属しても構わないとすら考える一派も存在するようで、個々の地上世界の内政に対する不干渉を決め込むアーヴ帝国が帰順先に挙がっている。
スーメイ人は人類史上初めて平面宇宙航法を確立した先進的な民族で、その勢力の大きさから考えても民族単体としてはアーヴに次ぐ存在であろう。しかしアーヴとは全く異質な民族性を有し、移民により勢力拡大したと言ってもハニア連邦による強制的なものであり、個々のスーメイ人はひとつの惑星で一生を終えるのが最高の人生であるという価値観を有している。
イリーシュ沖会戦には参加せず、会戦後、4ヵ国同盟側が帝国に先制攻撃したという事実を帝国側に突きつけられて中立を宣言した。国内では条約に従いアーヴ帝国と戦うべきとする主戦派と、帝国との戦闘を避けたい和平派が対立している。帝国暦959年、和平派の一人ティン・クイハン駐帝国大使は、皇帝ラマージュに接触して帝国への帰順を打診したが、大使が提示した条件を巡って帝国側の協議は難航。
帝国の情報局では、ハニアの軍は規模はまずまずなものの、装備が旧式な上指揮系統にも問題があり、総力戦となれば自国の領土を守ることすらままならない、と評価されている。
なお、料理は高く評価されているが、酒にはろくな物がないといわれる。
事実上名前のみ登場。強力な官僚機構を有する。主星系であるアルコントが文化的、経済的に突出しているお陰で国の統一が保たれているが、多民族国家ゆえの悩みも抱えている。
その名の通り主権を持つ惑星国家が平等の立場で連合した国家であり、各星系が大きな権限を持ち、軍隊も星系ごとに所有している。各惑星の文化的差異も大きく、それがために「4ヵ国中、最もアーヴ的な星系運営を行っている」と呼ばれている。むろん、強大な帝国が星系間の交易と空間戦力[5]を独占する事によって各惑星を支配するアーヴとは国家機構は全く異なり、各惑星が政治的・文化的自主性を持つ事だけが共通点である。
反帝国で参戦したというより、人類統合体に侵攻される事を恐れて反帝国の足並みを揃えた国であるとされる。仮にアーヴに敗れて併合される事があっても、各惑星の自主性はそのまま保たれるが、人類統合体に併合された場合は自主性は剥奪されてしまうからである。ただし以上はアーヴの情報局による分析であり、真実かどうかは現在の所は不明である。
長射程時空機動爆雷(宇宙版巡航ミサイル)という、アーヴ側ではあまり使い勝手が良くないと考えられている兵器を重視しており、アーヴからは、戦いの相手としては面白みがないと評される連合体軍だが、この一点においてのみアーヴから面白がられている。それ以外にも、防衛艦(ボーリア)と呼ばれる、時空泡発生装置を搭載していない艦艇を運用しているのも特徴[6]である他、連合体が用いる凝集光砲はやたら出力があり、帝国の突撃艦の主砲(反陽子砲)よりも強力である。以上、アーヴ帝国や人類統合体と比較して独特な兵器体系を有しているが、現時点で軍事技術の優劣は不明である。
en:Four Nations Alliancefr:Factions de Crest of the Stars
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