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やくも
…………。
やくも
……。
やくも
えっ、ここ、どこだに?
やくも
えっ……御城、燃え……えっ?
――ぶおぉ~ん!
やくも
なんや……どこかから法螺貝が?
でも、なんだか聞いたことがあるような――
――ぶおぉ~ん!
やくも
この、のびのびとしながら、どこか鬱陶しい響き!
間違いなく、大宝寺城だに!!
???
こらー!
そこで何やってるの!?
やくも
大宝寺城――
大宝寺城
戦が終わったら、
すぐに周辺の警備と損害の確認!
そして怪我人の移送でしょ!?
やくも
だ、大宝寺城!?
なんだか雰囲気が違うような――
大宝寺城
何……あなた、もしかして新しい志願兵?
なんで戦のいろはの『い』も知らない素人が、
戦場に立ってるの?
やくも
そ、そんなのこっちが知りたいだに。
それより殿は……?
大宝寺城
殿って……あの、本能寺で――――のこと?
やくも
だに?
大宝寺城……途中がよく聞こえなかっただに。
もう一回言って欲しいがや。
大宝寺城
だから――――だって。
もう居ない人のことより、
目の前の問題をどうにかするのが先決でしょ?
大宝寺城
仕方ない……今はもう、何もしなくていいよ。
戦後処理が終わったら、
みっちり叩き込んであげるから。
やくも
え、ええ……?
大宝寺城
声出せぇ!
ひぃ、ふぅ、みぃ、よぉ!!
大宝寺城
――ぶぉん! ぶぉん! ぶぉん! ぶぉん!
やくも
いつ……むぅ……なな……やぁ……
ぜい……ぜい……ひゅー……ひゅー……
やくも
なんで……うちがこんな目に……
大宝寺城
こらぁ、休むなぁ!!
大宝寺城
――ぶおぉ~ん!
やくも
は、はい!?
ごめんだにぃ~!
大宝寺城
竹槍ぃ……突けッ!
大宝寺城
――ぶおぉ~ん!
やくも
や、やぁ!
大宝寺城
穂先を下げるなぁ!
そんなへっぴり腰で兜が倒せるかぁ!!
もう一回!
大宝寺城
――ぶおぉ~ん!
やくも
やぁ!!!
大宝寺城
顎を引け! 顎を!
やくも
ひぃ……ひぃ……
も、もう動けんだに……
やくも
――ぐぅぅぅぅ。
やくも
な、なあ、大宝寺城……そろそろご飯にするだに。
お腹ペコペコで一歩も動けんがや……。
やくも
今なら、釜三つ分はおにぎり食べられそうだに!
梅に昆布に、お漬物もつけて――
大宝寺城
はあああああ!?
なに言ってるの!?
やくも
だに?
大宝寺城
お米も梅も昆布もあるわけないじゃない!
みんながひもじい思いをしているのに!
やくも
う、うちはそんなつもりは――
大宝寺城
どうしても腹が減ったなら、
カラカラに枯れた木の根でもかじりなさい!
やくも
ごごごご、ごめんなさいだに!!
――ドンドンドンドンドンドンドンドン!
大宝寺城
これは、異常発生の太鼓!?
また、兜がやってくる……!
やくも
えっ、えっ!?
大宝寺城
いくよ!
やくもの初陣だ!
やくも
ええ~!?!?
兜軍団
――ザッ、ザッ、ザッ。
やくも
な、なんて数の兜だに……
あんなの、関ヶ原でも見たことないがや。
大宝寺城
……いよいよ、出羽国も正念場かな。
ううん、でも、私がみんなを守らなきゃ。
大宝寺城
この法螺貝が鳴り響くうちは、
まだ私たち城娘は負けてない――
大宝寺城
――ぶおぉ~ん!
大宝寺城
みんな……覚悟はできてるね?
明日を生きたければ、今日は死ね!
今日、死せずして明日はなし!
志願兵たち
おおおぉぉぉぉぉ!!!
大宝寺城
しゅつじぃぃぃぃん!!
大宝寺城
――ぶおぉ~ん! ぶおぉ~ん!
やくも
や、やるしかないなら、やってやるだに……!
こうなったら、うちが天下を統一してみせるがや!
やくも
うおぉぉぉぉ!!
やくも
――だにぃぃぃぃ!!!
大宝寺城
ひゃあっ!?
なに、なに!?
やくも
はっ……大宝寺城……?
あれ、兜は……?
うちの竹槍は……?
大宝寺城
――ぶおぉ~ん!
やくも
そっか……夢だったがや。
よ、よかったぁ~!
大宝寺城
――ぶおぉ~ん!
やくも
ところで、大宝寺城は何をやってるんだに?
大宝寺城
最近、法螺貝がさらに上達したような気がするんだ。
聞いて聞いて!
大宝寺城
――ぶおぉ~ん!
やくも
ほぉ……確かにいい響きだに。
しかも、『ぶおぉ~ん!』って音が
文字になって目に見えるようだに。
ポエナリ城
おい……今、法螺を吹いたのは貴様か?
大宝寺城
――ぶおぉ~ん!
ポエナリ城
……素晴らしい。
ポエナリ城
この地獄の底から響くような重低音。
これぞ、余の求めていた響きなのかもしれん。
四代目江戸城
すごいね~!
わたしも負けてられないね♪
玉城城
うんうん。
あんまーにも、吹き方教えて欲しいなぁ。
アーカート城
私のバグパイプにも活かせるかな?
やくも
な、何事だに?
城娘さんたちが続々と……。
大宝寺城
よーし、それじゃあ皆で吹こうよ!
一緒に吹けば、きっと素敵な法螺が吹けるよ!
大宝寺城
――ぶおぉ~ん!
みんな
――ぶおぉ~ん!
やくも
あれ、また『ぶおぉ~ん!』って音が目に見え……
やくも
うわっ、この『ぶおぉ~ん!』っていうの
石みたいに固くなって消えんがや!
それどころかどんどん増えて、部屋いっぱいに――
みんな
――ぶおぉ~ん!
やくも
だ、だにぃぃぃぃぃ!?
やくも
――がばっ!
やくも
――きょろ、きょろ。
やくも
はぁ……はぁ……なんか、悪い夢を見たような気がするだに。
千狐
やくも、どうしたの?
やくも
ぎゃっ――って千狐!
脅かさないで欲しいだに!
千狐
べ、別に脅かしたつもりはないの……
千狐
それよりも、やくもが寝てる間に
大宝寺城さんから荷物が届いてるわよ。
やくも
えっ、うち宛て?
だ、大宝寺城……?
やくも
へ……こ、これは……。
千狐
わぁ、すごいの!
とっても立派な法螺なの♪
やくも
ほ、ほら……ほらほら……ほらー……
やくも
いやぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!?!?!?!?
――おわり?
柳川城
殿、今年も一年間お疲れ様でした。
柳川城
相変わらず、いろいろなことがあった一年でしたが、
年の瀬はこうしてのんびり過ごすことができて良かったです♪
殿
…………♪
立花山城
年が明けたら、きっといろんな城娘たちが、
ひっきりなしに挨拶に訪れるでしょうしね。
千狐
せっかく年末の大掃除をしても、
お正月が終わったらまた大掃除なの。
やくも
いっそ、年末の掃除をしなくても……?
千狐
そんなわけにはいかないの!
ちゃんと綺麗にして、気持ちよく新年を迎えなくっちゃ。
やくも
わ、わかってるがや!
そんなに怒らないで欲しいだに……。
立花山城
まっ、大掃除で大変な思いをしなくて済むように、
普段から綺麗にしておきましょうって話よね。
柳川城
耳が痛いです……気を付けます。
千狐
今年は、誰がご挨拶に来てくれるでしょうか?
柳川城
江戸城さんたちが家族でいらっしゃるのは聞いてますよ。
やくも
江戸城一家勢ぞろい……それは、壮観だに。
立花山城
相応の準備をしておかないといけないわね。
柳川城
でも、皆さんに会えるのは楽しみです。
それまでは、ゆっくりと大晦日を堪能しましょう♪
柳川城
殿、あけましておめでとうございます♪
立花山城
おめでとう。
千狐
おめでとうなの♪
やくも
おめでとうだに♪
殿
…………♪
柳川城
今年も沢山の城娘たちと一緒に、
一年間、よろしくお願いしますね。
立花山城
こうして、当たり前のように新年を祝えるってことに、
感謝しなくっちゃいけないわね。
やくも
もう、正月くらいしめっぽいのは無しにするだに!
立花山城
悪かったわね。
気の利かない女で。
柳川城
まあまあ。お正月なんですから、
楽しくいきましょう。
柳川城
はい、殿。
甘酒をどうぞ。
立花山城
お餅も、おせちもあるわよ。
千狐
あっ、こら、やくも!
お豆に入った数の子ばっかり食べないの!
やくも
はっ、つい……ごめんだに!
柳川城
ふふっ。みなさんが年始のご挨拶に来るまで、
もう少しの間だけゆっくりできそうですね。
殿
…………♪
江戸城
みなさん、あけましておめでとうございます。
千狐
江戸城さんが来てくれたの!
江戸城
今年も一年、家族ともども、
どうぞよろしくお願いいたします。
やくも
そのご家族たちはどこへ行っただに?
江戸城
すぐそこまでは一緒だったのですが、
それぞれ他の城娘さんたちとの挨拶で、
足が止まってしまいまして……。
柳川城
さすがは、天下の江戸城さんご一家ですね。
江戸城
殿をお待たせすることがないようにとは伝えてますので、
みな、間もなくやってくると思いますよ。
江戸城
私も後で、みなさんにご挨拶に伺わなければいけませんね。
立花山城
今はまだお城の中も混雑していないし、
ゆっくりしていっても良いんじゃない?
江戸城
そうですか?
では、お言葉に甘えて。
江戸城
よければ、お酒をお注ぎしましょう。殿。
殿
…………♪
柳川城
さすが江戸城さん。
お酒を注ぐ姿も一流の所作……私も見習わないと。
立花山城
絵にかいたような大和撫子のお酌だからって、
鼻の下を伸ばしたらだめよ。
江戸氏館
やあやあみなさん、あけましておめでとうございます♪
昨年は平素より、大変お世話になりました。
江戸氏館
今年一年……もとい、今後一生末永く!
あたしもお店もどうぞご贔屓に!
柳川城
あけましておめでとうございます。
江戸氏館さんは、お正月から平常運転ですね。
江戸氏館
当然だよ~!
年末年始はかき入れ時だもの!
江戸氏館
心機一転、いろんなものを新しく買い替えるために、
お客さんのお財布の紐が緩む緩む。
あたしの頬も緩む緩む。
江戸氏館
お餅みたいに、ぷっくりやわやわなほっぺになっちゃうかも!?
やくも
流石は江戸氏館さん。
商魂たくましいだに……!
江戸氏館
あっ、そうだ!
御屋形様、今年はお召し物の買い替えとか考えてません?
江戸氏館
今なら全身一式、お正月だけの大特価!
なんなら寝間着の長じゅばんまでつけちゃいます!
江戸氏館
それかお布団とか!
軽くてあったか、まるで雲に抱かれたかのような寝心地で……。
江戸城
その辺にしておきませんか?
殿が少々、困られてますよ。
江戸氏館
おっと、これは失敬!
なにはともあれ、今年もよろしくお願いします♪
元和江戸城
やっほ~、あけましておめでとう♪
寛永江戸城
あけましておめでとうございます、殿。
柳川城
元和江戸城さん、寛永江戸城さん、
あけましておめでとうございます。
やくも
親子そろっての登場だがや♪
寛永江戸城
もちろんです!
お正月は将軍家にとっても一大行事ですから。
寛永江戸城
お母様の傍でしっかりと学び、
立派に努めたいと思います!
元和江戸城
あはは……そんなこと言われると、参っちゃうなぁ。
今日だって、寝坊して出発遅れちゃったのに。
千狐
お布団でぬくぬくしていたくなる気持ちは分かるの。
元和江戸城
変わりに千狐ちゃんに、
ぬくぬくもふもふしてもらっちゃおうかな~?
千狐
コンッ!?
寛永江戸城
私も! 私もお母様と一緒にお願いします!
千狐
千狐はゆたんぽじゃないの!
誰か助けて~!
立花山城
ぬくぬくもふもふ……ちょっと羨ましいわね。
千狐
立花山城さんまで!?
多聞山城
みな様、あけましておめでとうございます。
柳川城
これは多聞山城さん!
あけましておめでとうございます。
多聞山城
今年も多聞山城、信貴山城ともども、
よろしくお願いいたしますわ。
多聞山城
さあ、姉様も。
信貴山城
言われなくても分かってますよ。
みなさん、あけましておめでとうございます。
千狐
おめでとうなの!
多聞山城
みな様、年末はいかがお過ごしでしたか?
我々は、御城にて盛大な年越しの宴を催しまして……。
多聞山城
年を越した瞬間に打ち上げた、
姉様お得意の爆発――もとい花火!
とっっっっっっっっても素敵でしたわ♪
信貴山城
多聞山城はどこでもその話をするのだから。
聞かされるこっちは、少々恥ずかしいですよ。
多聞山城
恥ずかしいなんてことはありません!
こうして伝聞を広げれば、
次の年末にはさらに人が集まるでしょう。
多聞山城
宴も盛大に! 会場も華やかに!
そして花火も豪華絢爛に……!
多聞山城
今から年の瀬が待ちきれませんわ。
信貴山城
まだ年が明けたばかりだというのに。
柳川城
また年末を楽しみに、一年間頑張りましょう♪
柳川城
――えいっ!
スカッ。
千代田城
はははっ!
羽根つきはちゃんと飛んできた玉を見て、
手元で打ち返さねばならんぞ、柳川城。
千代田城
それはそれとして、罰の墨は入れさせてもらうがな!
柳川城
うう……変なのは書かないでくださいね。
江戸氏館
誰が相手でも手を抜かないところは流石だねぇ。
立花山城
そろそろお茶のお代わりを淹れようかしら?
江戸氏館
いいね。私も手伝おうっと。
千代田城
何をしている立花山城。
次はお前の番だぞ。
立花山城
えっ、私もやるの?
千代田城
柳川城が良いようにやられて、
黙っていていいのか?
柳川城
立花山城さん!
ほっぺに花丸描かれた私の敵を取ってください!
立花山城
ぷっ……ぷははっ!
何よそれ、とんでもない間抜け面だわ。
柳川城
ひ、ひどい……。
立花山城
まあ、いいわ。
そういうことなら受けて立とうじゃない。
千代田城
そうこなくてはな!
立花山城にはどんな絵を描いてやろうか。
立花山城
戦う前から勝ったつもり?
そっちこそ、負けた時は覚悟しておくことね。
大坂城
みんな~! あけましておめでとう~♪
柳川城
大坂城さん、あけましておめでとうございます!
柳川城
新春ライブの調子はどうですか?
大坂城
今、準備中の休憩中なんです。
抜け出して挨拶に来ちゃいました♪
元和江戸城
盃を傾けながら、ゆっくりと芸を楽しむなんて、
お正月の贅沢だね~。
元和江戸城
あたしたち江戸城一家も、
アイドルデビューしてみちゃったりとか。
寛永江戸城
唄も踊りも将軍家の嗜みですから。
お母様ならきっと、素敵な舞台を披露できます!
元和江戸城
あたしより、寛永ちゃんの方が、
そういうの向いてそうだけどね~。
大坂城
そういえば、
法螺貝パフォーマーさんがまだ到着してないんだけど、
ライブまで間に合うのかな?
やくも
法螺貝パフォーマー……なんか、すごい響きだに!
大坂城
信頼できる子たちだから大丈夫だと思うけど……。
大坂城
おっといけない! そろそろ戻らなきゃ!
それじゃあみんな、ライブも楽しみにしててくださいね♪
柳川城
日の本の人気者は、お正月も大忙しみたいですね、殿。
殿
…………♪
四代目江戸城
それじゃあいいくよ~!
さん、はいっ!
四代目江戸城
ぶお~ん!
大宝寺城
ぶお~ん!
立花山城
あなたたち、さっきから何をやっているの……?
四代目江戸城
あっ、立花山城さん!
あけましておめでとうございます♪
大宝寺城
私たち、大坂城さんの新年ライブで、
法螺貝パフォーマンスをするんだ!
四代目江戸城
だから、本番前にこうして練習してるの。
立花山城
あなたたちがそうなのね。
大坂城が、法螺貝パフォーマーが来てないって、
探していたようだけど?
四代目江戸城
えっ、あれっ?
集合時間って何刻だったっけ?
大宝寺城
ぶお~ん! ぶお~ん!
四代目江戸城
法螺貝でごまかさないで!?
立花山城
とにかく、早く行った方が良いんじゃない?
四代目江戸城
そうだね!
教えてくれてありがとう!
大宝寺城
思う存分に法螺貝が吹けるの、
楽しみだな~♪
四代目江戸城
立花山城さんたちも楽しんでいってね♪
千代田城
新春ライブ、見事だったな!
四代目の法螺貝も良い響きだったぞ。
四代目江戸城
よかったぁ!
みんな楽しんでもらえて。
多聞山城
演出も新年に相応しく豪華で、
とても気分が高揚しました。
私も来年は負けていられませんわ。
寛永江戸城
多聞山城様も、アイドルデビューなさるのですか?
元和江戸城
きっと、年越しのことだよ。
あたしも次は行ってみたいな~。
信貴山城さんの爆は――花火も見たいし。
多聞山城
もちろん、お待ちしております。
みな様お揃いでご招待いたしますわ。
江戸氏館
その時はぜひ、一枚噛ませてもらいたいね。
江戸の良い花火師を紹介するよ~。
やくも
花火と喧嘩は江戸の華ってやつだに?
千狐
花火はいいけど、喧嘩はしないで欲しいの……。
柳川城
本当に、来年の年末年始も楽しみです。
また殿と一緒に、みんなで過ごしましょうね。
立花山城
本心ではふたりきりが良いって思ってるくせに。
柳川城
そ、それはその……いずれ!
いずれのことです!
江戸城
ふふふっ。
ではその願いが叶うように、
今年も日の本をみんなで守っていきましょう。
江戸城
この国の笑顔と平和を守ることが、
我々、江戸城の務めなのですから。
四代目江戸城
未来までずっと……繋いでいきたいね♪
千狐
――えいっ!
ひゅるる~……ぽすんっ。
やくも
こらぁ~、なーに寝ぼけとるだに!
こんな調子じゃ、試合に間に合わせることなんて到底――
千狐
う、うぅ……ううぅ……!
千狐
やっぱり千狐にはできません!
千狐が投手だなんて、無理があったんです!
千狐
そもそも、どうして千狐が投手なの!?
千狐はただの神娘……取り柄なんて、
お茶目さとキュートさと、毛並みの良さくらいしか――!
柳川城
千狐さん……。
足利先生
(胸の内では、そのようなことを思っていたのですね……。)
千狐
試合だって勝てるわけない……。
やっぱり無謀だったの……諦めるべきだったのー!
やくも
千狐おおぉぉぉぉ!
歯ぁ食いしばれだにぃぃぃぃぃぃ!!
千狐
――コンッ! やくもっ!?
やくも
どうして諦めちゃうんだに!?
千狐の限界はまだまだず~っと遠くにあるはずがや!
やくも
うちは千狐を信じとる……!
やから千狐も、うちのことを信じてみてほしいだに!!
千狐
やくも……。
千狐
(歯を食いしばった意味は……?)
足利先生
やくもさんの仰る通りです。
練習を重ねるごとに球も良くなっていますし……、
諦めるには、まだ早いと思います。
柳川城
千狐さんなら、きっとできます。
私がお付き合いしますから、
もう少しだけ……がんばってみましょう?
千狐
足利学校さん、柳川城さん……。
……コンッ! 分かったの!!
千狐
信じてくれたみんなのために……勝利のために!
千狐の全てを、この球に乗せて――
千狐
えぇいっ!!
やくも
お、おおお……おおおおおおおお!?
やくも
この輝きは……この輝きはああぁぁぁぁぁ!?
――――
足利先生
で、あるからしてこの式は――
やくも
正にれいんぼー……れいんぼー、がや。
うちと千狐は、おーごんばってりーだに……えへへ。
千狐
やくも……やくも! 起きなさいってば……!
足利先生
……やくもさん。
やくも
――――はっ!?
やくも
…………。
やくも
…………ぐぅ。
千狐
寝ちゃだめなのぉ~~~~!!
足利先生
……よろしいのですか、やくもさん?
また所領が『あのようなこと』になってしまっても?
千狐
――――っ!?
やくも
…………!!
千狐
や、やくもー? ……分かってるわよね?
千狐
やくもの悪ふざけでまた、
所領がおかしなことになったりしたら……。
千狐は、自分を抑えられる自信が無いの。
千狐
千狐は、自分を抑えられる自信が……無いの。
やくも
……はい。
分かりましただに……。
足利先生
――ふふ、そんなに怯えなくても大丈夫ですよ。
やくもさんがちゃんと成長していることは、
私も理解していますから。
足利先生
……では、次は教室を出て実験を行いましょうか。
『化学』と呼ばれる分野の授業になります。
きっと楽しんでいただけると思いますよ。
やくも
は、はーい! 承知したがや!
ほらほら千狐も、急いで立ち上がるだに!
千狐
ったくもう……現金なんだから。
――終劇……?――
柳川城
う、うぅ……。
千狐
柳川城さん、大丈夫ですか!? 柳川城さんっ!
やくも
柳川城も、他の城娘たちも……。
みんなやられてしまっただに……。
殿
…………。
前田利家
コれガ年貢ノ納め時、トイウ奴だな……殿ヨ?
やくも
それも、巨大兜やなくて、
たったひとりの――
殿
…………。
桃形兜
…………。
桃形兜
ツイニ……ツイニ、
コノ時ガヤッテキタンダ……。
前田利家
ああ、ソウダ。素晴ラシイぞ、桃形……。
我らノ悲願はモウ目前。
最後は……オ前自身が手ヲ下すノダ。
桃形兜
………………ハイ!
柳川城
逃げてください、殿。これ以上は、もう……!
殿
…………。
桃形兜
サァ、覚悟シロ……喰ラエエェェェェェ!
千狐
殿……殿おおおぉぉぉ!
殿
…………。(ぐん)
桃形兜
…………エ?
殿
…………!(ぐんぐんぐんぐん)
桃形兜
…………エエ!?
殿(巨大化)
…………!(どーん)
桃形兜
エエエエエエ!?
やくも
と、殿さんがでっかくなっちゃっただに……!?
千狐
すごいの~!
城よりも高く、山よりも大きく! なの!
柳川城
(殿……大きくなっても素敵です……♪)
前田利家
ウム……サスガは殿。
敵ながらアッパレ、という他あるマイ!
殿(巨大化)
…………!(どーん)
桃形兜
…………。
桃形兜
……ソンナノッテ、アリ?
――ズバッ!
――ァイタッ!?
桃形兜
――ハッ!?
桃形兜
……アレ?
桃形兜
キョロ。
桃形兜
キョロ。
傷を負った桃形兜
………夢ヲ見テタノカ、僕ハ。
ソウダヨネ、ダッテ利家様ハ、モウ……。
傷を負った桃形兜
ッ、イタタ……オデコニ傷ガ……。
立テ掛ケテタ利家様ノ槍ガ、倒レテキタノカ。
傷を負った桃形兜
…………。
傷を負った桃形兜
…………ウン。
傷を負った桃形兜
僕ノ槍ハ、ココニ置イテイコウ……。
傷を負った桃形兜
利家様……。オ預カリシタコノ槍、
使ワセテイタダキマスネ。
傷を負った桃形兜
大丈夫サ……不安ニ思ウコトナンカ、何モナイ。
利家様ハ、言ッテクレタンダ。
前田利家
『そう、だな……桃形兜。
おぬしなら…………きっと、――。』
決意した桃形兜
『 デ キ ル ハ ズ ダ 』 ッテ……!
決意した桃形兜
ダカライツカ、僕ノ……俺ノ手デ……!
利家様ヲ奪ッタ、ヤツヲ! アイツラヲ!!
決意した桃形兜
……必ズ。
槍ノ桃形
……必ズ、成シ遂ゲテヤル。
見テイテクレ、利家様……!
――終劇――
ラピュータ
…………ふわぁ。
江戸城
(ラピュータさん……例の台詞を……!)
ラピュータ
(……はっ、そうだったわ。ええと、確か……)
ラピュータ
……ごきげんよう、皆さん。
先日の名城番付では沢山の投票、どうもありがとう。
ラピュータ
今日は上位入賞、御城賞の受賞を果たした城娘たちから、
皆さんに向けてお礼の言葉をお伝えするわ。
ラピュータ
……これで大丈夫かしら、柳川城さん?
柳川城
ええ、ばっちりですよ。ラピュータさん。
柳川城
それにしても、私がこの場に立てるなんて……夢のようです。
応援していただいた皆様にはなんとお礼を申し上げれば……。
ラピュータ
私からも、お礼を言わせて。
私のような、物語から生み出された御城が、
こんなに多くの人々から想ってもらえるなんて……。
江戸城
これからもこの応援に応えられるよう、
努めていかなければなりませんね……。
身の引き締まる思いです。
三木城
江戸城ちゃんは真面目だなぁ。
……でも、そうだよね。あたしだって、
せっかく御城賞を貰えたんだもん。これまで以上に頑張るよ。
会津若松城
そうです!
それに、この受賞を祝して新しい武器を――
エゲル城
ふふ、ふふふふ……。
会津若松城
――ど、どうかされましたか、エゲル城さん?
エゲル城
噂によると……御城賞をいただいた城娘には、
やくもちゃん特製の武器が贈られるんでしょ?
あたし、それが嬉しくて嬉しくて……。
エゲル城
新しい鞭って、どんな感じなのかな~。
長さ、しなり、音……打った時の手応え。
想像するだけで、ぞくぞくしちゃうよねぇ。ふふふふ~……♪
三木城
(怖ぁ……)
会津若松城
武器、ですか……私はどんな物を貰えるのでしょうか。
縁の深い、あの銃がもらえると嬉しいなぁ……♪
三木城
あたしは楽に敵をやっつけられるようなのだと嬉しいなぁ。
お腹ぺこぺこでも兜をなぎ倒しまくって大活躍!
みたいな……。
柳川城
ふふ、皆さん……頭の中は武器のことでいっぱいのようですね。
江戸城
……ということで、皆さん。
改めまして、此の度の名城番付ではありがとうございました。
柳川城
今後も、私たち城娘を傍で見守り……、
そして、応援していただけると嬉しいです。
ラピュータ
私たちも……大切な貴方を守り抜くために、
変わらぬ想いで戦い続けるつもりよ。よろしくね。
兜軍団
ゾロゾロ、ゾロゾロ……
兜
リチャード様カラ大事ナ話ガアルッテ聞イタケド、
イッタイ何ナンダロウ……
リチャード1世
聞ケ、兜たちよ!
リチャード1世
此ノ度、世に点在する御城たちの頂点を決メルため、
名城番付……もとい、投票ヲ開催する運ビとなった!
兜
投票……投票ダッテ?
リチャード1世
しかし御城の数は膨大……ソコデ!
組分けを行イ、まずはその中デ順位を決メルこととする!
リチャード1世
差シ当たって、
御城たちを【い】組、【ろ】組、【は】組に振り分ケタ!
詳細は目録ヲ確認せよ!
リチャード1世
各組の上位ヲ勝ち抜けとし、
その後、見事勝ち進ンダ城娘で決戦投票を行う!
リチャード1世
……ココで、忘れてはならぬことガ一点!
投票で使用スル札には、有効期限が定メられている!
リチャード1世
例ヲ挙げると……、
【い】組の投票札を使用するコトは、
【い】組の投票期間中に限ラレル……ということだ!
リチャード1世
縁深き御城に票ヲ投じる機会を逃ス……、
ナドという憂き目にあわぬよう、心に留メテおくのだ!
リチャード1世
あまねく兜ガ参加スルこの一大行事!
戦のことは忘れ、大イに楽シムのだ!
リチャード1世
ソレでは、開始!
兜軍団
御意ッ! 御意ッ! 御意ッ!
<名城番付の遊び方①>
名城番付は、城娘の人気投票イベントです。
「投票札」を集めて「投票所」からお気に入りの城娘へ投票しましょう!
見事上位入賞した城娘には素敵なご褒美が……!?
さらに、投票数が一定数を達成する度に、
様々なアイテムや新城娘『★5ムーア城』などの
報酬が手に入りますので、奮ってご参加ください!
<名城番付の遊び方②>
合戦後に過去イベントの城娘が仲間になることがあります。
※緊急出兵及び復刻出兵の開催スケジュールや
ドロップする城娘の詳細はお知らせをご確認ください。
<投票期間について>
予選では城娘が3組のグループに分かれており、
『い』『ろ』『は』とそれぞれ投票期間が決まっています。
各グループ内で上位10位以内にランクインした城娘は『決戦』に進みます。
▼『い』グループへの投票期間
→2月24日(水)定期メンテナンス終了後~2月27日(土)12:59まで
▼『ろ』グループへの投票期間
→2月27日(土)13:00~3月2日(火)12:59まで
▼『は』グループへの投票期間
→3月2日(火)13:00~3月5日(金)定期メンテナンス開始まで
▼『決戦』への投票期間
→3月5日(金)定期メンテナンス完了後~3月9日(火)定期メンテナンス開始まで
各グループの投票期間中は、それぞれのマップが開放されます。
決戦投票期間中は、『い』『ろ』『は』すべてのマップが開放されます。
<グループ分けについて>
各城娘は、武器種ごとに分かれた3組のグループに属しています。
各グループ内で上位10位以内にランクインした城娘は『決戦』に進みます。
※決戦に進出した城娘は3月5日(金)にお知らせにて発表いたします。
『い』:武器種が「拳」「弓」「鉄砲」「法術」「鈴」の城娘
『ろ』:武器種が「刀」「盾」「石弓」「歌舞」「本」「鞭」の城娘
『は』:武器種が「槍」「槌」「大砲」「杖」「祓串」「投剣」の城娘
『決戦』:予選の各グループ内で上位10位以内にランクインした城娘
※10位の城娘が同票で複数いる場合は、
それらすべての城娘が決戦投票に進出します。
▼投票対象外について
季節限定城娘やコラボキャラクターなど、
一部の城娘とキャラクターは投票対象から除外されます。
<結果発表について>
・投票の中間結果は、毎日13:00に集計され、14:00に発表されます。
・各グループの結果発表は、投票期間終了後の14:00に発表されます。
・決戦投票の結果発表は、3月10日(水)17:00を予定しています!
<投票札について>
「投票札」は名城番付の合戦クリアやログインボーナスで入手することができます。
1枚1票として「投票所」から好きな城娘へ投票ができます。
※同時開催の復刻出兵にて入手した投票札も投票に使用することができます。
各グループの期間中に獲得した投票札は、
別グループへの投票や、持ち越しはできません。
獲得したグループの投票期間を過ぎると消滅してしまうので、忘れずに投票しましょう!
例:『い』グループの投票期間中に獲得した投票札は、
『ろ』『は』『決戦投票』の投票には使用できません。
また、入手した投票札は、3月9日(火)の定期メンテナンス開始時に消滅します。
余った投票札は無駄になってしまうため、ご注意ください。
<入賞城娘について>
投票数に応じた各賞に入賞した城娘には、
イメージ武器やモチーフ施設などのご褒美を後日実装予定です!
▼最終結果 上位3位
→★5イメージ武器
※固定武器を装備した城娘の場合、固定武器を強化します。
▼最終結果 4位~9位
→★4モチーフ施設
▼御城賞 予選グループ46位
→★4イメージ武器
※固定武器を装備した城娘の場合、固定武器を強化します。
また、最終結果上位3位と御城賞に入賞した城娘、
各グループで一番多く投票した城娘からの返礼品が
後日プレゼントボックスに届きますので、お楽しみに!
<順位の繰り上げについて>
過去の人気投票にて入賞歴があり、既にイメージ武器が
追加されている城娘が入賞した場合、「下位の城娘」を繰り上げて、
該当する城娘にイメージ武器を実装いたします。
※元の入賞した城娘には、
イメージ武器の代わりにモチーフ施設を実装いたします。
例1)最終結果1位が2度目の受賞の場合、
決戦4位の城娘に新武器を実装いたします。
例2)予選46位が2度目の受賞の場合、
予選47位の城娘に新武器を実装いたします。
※最終結果上位4~9位で既にモチーフ施設が存在する場合は、
別のモチーフ施設の追加を予定しております。
※施設については入賞歴がある場合も実装いたします。
※返礼品は本来の最終結果上位3位、御城賞に入賞した城娘、
各グループで一番多く投票した城娘それぞれから届きます。
<過去の入賞城娘>
これまでに開催された名城番付にて、各賞に入賞した城娘たちには
イメージ武器やモチーフ施設がご褒美として追加されました!
※プラハ城は、入賞歴がありますが過去に武器の強化を行ってないため、
今回入賞した場合は、固定武器の強化の対象となります。
今回のランキングはどうなるのでしょうか……!?
それでは、第七回名城番付をお楽しみください!
宇喜多直家
フム……。
まずは【い】組ノ投票期間が開始されるワケか……。
宇喜多直家
巨大兜同士の小競り合いナド、知ッタことではないが……、
クク、たまにはこのヨウナ余興モ悪くない……。
宇喜多直家
ソシテ、余興と言えど……。
参加スルからには、あらゆる手段デ勝利を目指さねばな……。
宇喜多直家
さて、早速準備を始メルこととシヨウか。
ケフッ……ギハハハ……。
リチャード1世
フハ、ハハハハッ!
順調順調! 投票は実に順調ダ!
リチャード1世
これから【ろ】組の投票期間が始マルが……、
この調子ヲ維持したいモノだな!
リチャード1世
特に此の度、異国と縁ヲ持つ巨大兜は、
私シカ参加してイナイのでな……
リチャード1世
異国ノ御城たちの行方は、
私の双肩にカカッテいると言ッテモ過言ではない!
リチャード1世
サテ……そろそろ発ツとしようか。
輝カシイ勝利に向けて……!
リチャード1世
ハハハ、ハハッ……ハハハハ……!
服部半蔵
……ニン。最後は【は】組ノ投票でゴザルか……。
服部半蔵
それにシテモ、リチャード殿の思いつきで始マッタこの投票……。
想像以上の盛り上がりヲ見セテいるでゴザルな。
服部半蔵
タダの余興と侮ッテいたが、
兜たちの士気ヲ上げるコトにもつながるかもシレナイでゴザル。
服部半蔵
拙者としては……忍に縁深キ者を始めとスル、投剣の城娘タチ……、
彼女らの力が認メられるコトを祈るばかりでゴザルが……。
服部半蔵
……ニン!
余計なことヲ考エルのは止めにするでゴザル。
拙者はタダ、催事の成功のタメに尽力スルのみ……。
服部半蔵
では、出立でゴザル! ニンッ!
リチャード1世
ヨシ……城娘に阻まれはしたが、充分ナ票が集まった……。
リチャード1世
では予定通り……決戦投票ヲ開始する!
リチャード1世
各組を勝チ進んだ御城タチで、再度投票を行い……頂点ヲ決するのだ!
リチャード1世
泣こうと笑おうと、此度ノ投票はコレで幕引キ……。
一同、悔いを残スことのないように、全霊ヲもって臨むのだ!
リチャード1世
それでは、開始ッ!
兜
エット……。
一、二、三……四、五、六……。
リチャード1世
…………。
リチャード1世
ドウダ、集計の結果は?
ドノ御城が頂点に立ッタか……まだ、分からぬのか……?
兜
オ、オ待タセシマシタ!
タッタ今、全テノ投票札ノ集計ガ完了シマシタ!
兜
一番トナッタ御城ハ――!
リチャード1世
――待テ、待て待てっ!
ココで発表スルとは正気か、オ前!?
兜
エ……?
リチャード1世
今回の投票は、全ての兜が参加シタ一大行事!
結果の発表には然るべき場、然るべき形トイウものがアルだろう!
リチャード1世
よって、ソノ結果はまだ……オ前の心に留メテおき、
結果発表の準備ヲ、粛々と進メルのだ……良いな?
兜
ハ、ハイッ! 承知シマシタ!
やくも
なぁ、千狐……。もう大体片付いたし、
大掃除は終わりにしていいと思うんやけど……。
千狐
何を言ってるの。
まだまだ綺麗にするべきところは残ってるわ。
今年最後のお役目だと思ってあと少し、頑張りましょう?
やくも
うちはもう、今年の分の気力は使い果たしてしまったがや。
早くごろごろしたいだに――ん?
これは……落とし物? 殿さんの物だに?
やくも
殿さんも千狐も、掃除に集中してるみたいだに。
……今なら、こっそり――
千狐
……やくもー? 何をしてるのかしらー?
まさかそれ……ネコババするつもりじゃないわよね?
やくも
ひぇっ……千狐!?
わ、わかってるがや! ちゃんと殿さんに渡すから、
そんな怖い顔せんでほしいだに……。
やくも
はい、殿さんっ! 受け取るがや!
やくも
まったく……相変わらず目聡い奴だに……。
千狐
何か言ったかしら、やくも?
やくも
ななっ、何でもないだに! さ、掃除を再開するがや!
ささーっと終わらせて、正月気分を満喫するだにー!
千狐
今日で今年もお終いですね、殿……。
新年を迎える前にご挨拶をしておきたい、
という城娘が居りましたので、連れてまいりました。
天童城
殿……今年も一年、ありがとうございました。
これからも私は、殿が目指す平和を実現するため
絶えず知力を磨き、最善の一手の追究に励みたいと思います。
甲府城
ふ、二人とも真面目だなぁ……。
来年こそは殿の役に立てるように、僕も頑張らなきゃ……。
天童城
ふふ、ご謙遜なさらないでください。
甲府城さんのご活躍は、私の出羽国まで轟いてきていますよ♪
甲府城
そうかなぁ。
そんな大したことはしてないんだけど、えへへ……。
甲府城
でもね、僕、大切な殿を守りたいって気持ちには
自信があるんだ。だからそのために、来年はこれまで以上に
頑張るつもりだよ! いっぱいナムナム~ってして、
殿を支えるつもりだから、楽しみにしててね♪
千狐
こうして、笑顔で一年の終わりを迎えられるのも、
全ては殿のお陰。……感謝の気持ちとして、
千狐たちから贈り物をお渡しします。
どうぞ、お受け取りください♪
千狐
もちろん千狐も、殿のお役に立てるように、
より一層努力するつもりです!
これからも、よろしくお願いしますね♪
やくも
殿さん、あけましておめでとうだに!
今年もえっぱい殿さんの役にえーっぱい立ってみせるから、
よろしく頼むがや!
やくも
それにしても、正月はほんとに素晴らしいだに。
いくらごろごろしてても叱られないなんて……。
あぁ、このまま正月がずーっと続いてくれたら――
???
殿っちー! あけましておっめでとー!
だだだだだだだだ……。
やくも
なんだに、今の声は……。
それに物凄い速さで、誰かの足音が近づいてくるがや……?
ばんっ!
福山城
今年もよろしくね、殿っちー!
新年の挨拶に来たよー!
一条小山城
挨拶の順序がめちゃくちゃになっとるずら、福山城……。
福山城
福っちね、今年もいっぱい戦って、
殿っちの力になるつもりだよ!
だから、がんばったら沢山褒めてねー!
一条小山城
……っと、そんじゃワシからも挨拶させてもらうずら。
一条小山城
殿、あけましておめでとう♪
これはワシから……新年を祝して贈り物ずら。
妹の甲府城ともども、今年もよろしくお願いするだよ♪
一条小山城
とのー! 殿は居るずらー?
ワシらと一緒に羽つきしろしー!
甲府城
お姉ちゃん、殿は忙しい人なんだから、
そんな風に押しかけたら失礼だよ……。
甲府城
あ……急にごめんね、殿。
それから、あけましておめでとう。
今年も一年よろしく♪
一条小山城
甲府城は分かってないだよ。
こういう時は押しが重要……それに、
甲府城だって殿が居た方が嬉しいって言ってたずら!
甲府城
それは、うん……殿の予定が空いてるなら、だけど。
やっぱり僕も、殿と一緒に過ごしたいし……。
甲府城
……え、構わない?
付き合ってくれるの、殿?
ありがとう、すごく嬉しいよ♪
一条小山城
もー、可愛い可愛い甲府城からそんな誘い方をされたら、
断れる奴なんて居るわけないだよ!
ワシの妹は、天然のたらし娘ずら♪
甲府城
そ、そんなつもりで言ったわけじゃないよ、僕!
甲府城
あ、それからこれ……受け取って。
新年のお祝いに、僕から贈り物♪
一条小山城
よぉし、今日は殿の顔を墨で真っ黒にしてやるだよ!
それじゃ出発するずらー!
小峯城
ここで、可愛らしく首を傾げ……それから、一回転。
……いや、ここはもっと軽快な動きで、
忍という個性を印象づけるか……。
小峯城
むぅ、悩ましいな……振り付けとは、
いやあいどるとは本当に奥が深い……。
福山城
わー、すごいね小峯っち! 踊りじょーず!
小峯城
な、福山城さん!? それに主も、いつの間に……。
踊りに夢中で後ろをとられるとは、何たる不覚……!
福山城
小峯っちって、踊りが得意だったんだね!
まるであいどるみたいだったよー!
小峯城
ふ、そうですか……。
良い目をしていますね、福山城さん。
実は私、あいどる――
小峯城
――ではなくてですね。
今後の戦いに向けて、新たな戦法を模索していたのですよ。
……良いですか、福山城さん?
今のは決して踊りでもあいどるでもないのです。わかりますね?
福山城
……あ、そろそろ甲府っちたちと羽つきする時間だ!
それじゃ福っちは、この辺で失礼するねー♪
小峯城
あ、待ってください福山城さん、
今の話は誰にも――はぁ、行ってしまいました。
小峯城
……っ、申し訳ありません、主。ご挨拶が遅れました。
そうだ、こちらをお受け取りください。
新年のお祝いまだだったので……私からの、気持ちです。
小峯城
口止め料? いいえ、違いますよ。
もちろん、他言はご遠慮いただきたいのですが……。
こんな物を渡さなくても、主は言いふらしたりしないと、
信じていますから……信じて、いますからね?
殿
…………。
殿
…………。
殿
…………。
殿
…………っ!!
殿
…………♪
殿
…………。
甲府城
むむ、それじゃ……。
次の一手はこう指してみよう、かな……。
天童城
おお……素晴らしい♪
みるみるうちに上達していきますね、甲府城さん。
甲府城
えへへ、天童城ちゃんの指導が上手なんだよ。
自分が将棋にこんなに熱中しちゃうなんて、
想像もしてなかったもん。
一条小山城
……なぁなぁ、二人とも。
将棋はそろそろ切り上げて、外に出んかー?
甲府城
そろそろ、って……。
対局はまだ始まったばかりだよ、お姉ちゃん。
天童城
そうですね……勝負がつくまでは、
まだまだ時間が掛かりそうです。
一条小山城
う~……将棋も悪くはないけど、外でも遊びたいだよ。
凧上げとか、羽つきとか……。
甲府城
こうきたら、こう……。
あーでも、そしたらあっちがやられちゃうか。
ん~……。
一条小山城
うぅ……愛しの甲府城の心が、
将棋に捕らわれてしまったずら……。
一条小山城
仕方ない……餅でも食いながら終わるのを待つずら。
ほら、殿の分も焼いておいたから、一緒に食べるだよ。
一条小山城
そうだ、対局はまだまだ続きそうだし、
二人のことはほっといて、ワシと一緒にお出かけしんか?
なぁ、いいずら?
福山城
ねぇ殿っち! 一緒に遊ぼー?
福山城
殿っち、みんなから大人気で引っ張りだこだから……、
一人になるとこを捕まえられるように、見張ってたんだよー!
福山城
ねー、いいでしょ? 遊ぼ? ね?
福山城
福っちね、最初は凧あげが苦手で
全然飛ばせなかったんだけど、
いっぱい練習して上手になったの!
福山城
それからね、殿っちと一緒に遊べるように、
殿っちの凧も用意したんだよー!
福山城
そうだっ、殿っちの凧はお部屋に飾ってあるから……、
すぐに取りにいかなきゃ!
福山城
あ……その前に、これ。
一緒に遊んでくれるお礼だよ。受け取って!
福山城
それじゃ、すぐに戻ってくるから、
少しだけ待っててねー!
一条小山城
おお、小峯城。稽古の方は順調ずら?
小峯城
……ん、稽古?
稽古とは……いったい何の話でしょうか?
一条小山城
何って、そんなのあいどる城娘を
目指しての稽古に決まってるだよ♪
小峯城
なっ!?
なぜ貴方がそれを知っているのです!?
一条小山城
福山城が熱っぽく語っていたのを聞いただよ。
まぁ、小峯城ならワシの甲府城には及ばなくても、
その次くらいには――
小峯城
福山城……やはり口止めをしておくべきだったか。
手荒な真似は避けたいところだが、
ここまで情報が広まっている以上、
手段は選んでいられないな……。
一条小山城
――小峯城? 何をぶつぶつ言ってるずら?
小峯城
一条小山城さん、主……。
急用ができてしまったので、私はここで失礼します。
お話の続きはまたの機会に……ではっ!
一条小山城
……行ってしまったずら。
なんだか、不穏なことを言っているような気がしたけど……。
まーいいずら。
一条小山城
ちょうど餅も焼けたことだし、ひとまず腹ごしらえするだよ。
ほれ、殿も一緒に食べるずら♪
天童城
失礼します。……あら?
殿の他には誰もいらっしゃらないのですね?
天童城
この状況は……!
天童城
(もしや、私の願いを叶える絶好の機会なのでは……!)
天童城
あ、あのー、殿?
実は殿に、一つお願いがあるのですが……、
私と一局、将棋を指してはもらえないでしょうか……。
天童城
そうです、将棋を……。殿はお忙しい方ですから、
普段は将棋を指す機会なんて滅多にありません……。
二人きりともなれば、なおさらです……。
天童城
ですから、もしよろしければ……殿のお時間を少し、
……私にいただけないでしょうか。お願いします。
天童城
……良い、ですか? ありがとうございます!
ふふ、殿ほどの指し手が相手ならば、
全力をもって臨まなければなりませんね♪
天童城
それでは、これをお受け取りください♪
お付き合いいただくお礼に、私から贈り物です。
天童城
……では、少々お待ちくださいね、
盤と駒を用意しますから! すぐにっ!
殿
…………。
???
主? 主は居りますか?
???
殿ー? どこに行ってしまったのですかー?
殿
…………?
小峯城
ああ、こちらにいらっしゃったのですね。
どこにも姿が見えないので、探してしまいました。
千狐
殿、やっと見つけました。
どこにも姿が見えないから、探してしまったの。
殿
…………。
千狐
……ん? どうしたのですか、殿?
そのような驚いた顔をして?
小峯城
千狐さんと私の顔を見比べていますが……、
何か、おかしなことでもありましたか?
殿
…………。
小峯城
何でもない……ですか?
そうですか、それなら良いのですが……。
千狐
それでは殿、焼き立てのお餅をどうぞ♪
一緒に食べようと思って探していたのですよ。
せっかくですから、小峯城さんもご一緒に♪
小峯城
ありがとうございます。
それでは、遠慮なくいただきましょう♪
福山城
次はこっちだよー! 小峯っち、天童っち!
天童城
ま、待って、くださ……はぁ、はぁ……。
私、もう限界で……。
小峯城
あの小さな体に、これほどの体力を秘めているとは。
福山城さん、鍛え上げれば相当な
忍になるかもしれませんね……。
天童城
何を呑気なこと言ってるんですか、小峯城さん。
これ以上あの子に引っ張り回されたら、
私……おかしくなっちゃいますよぉ……!
福山城
もうちょっと頑張ろうよ、天童っち!
少しは運動しないと、正月太りを引きずることになるよー!
天童城
なっ……どこを見て言ってるんですか、福山城ちゃん!
私のこれは正月太りじゃありませんよ!
というより、そもそも太ってるわけじゃありませんから!
福山城
――って、あれ。殿っち?
いつの間にか殿っちのとこまで来ちゃってたんだね。
福山城
そうだっ、それじゃ福っちから贈り物をあげる!
お正月ももうお終いだから、
今年もよろしくお願いしまーすの気持ちを込めて!
福山城
ということで、休憩はここまで!
天童っち、次はお外に出て凧あげするよ!
天童城
凧あげならさっきやったじゃないですか、福山城ちゃん……!
福山城
さっきやったけど、もう一回やるのー!
これを逃したら来年のお正月まで
我慢しなきゃいけないんだから!
それじゃ、しゅっぱーつ!
天童城
待って福山城ちゃん、
あと少しだけ休憩させてえええぇぇぇぇぇぇ…………。
小峯城
ふ、これはなかなか良い鍛錬になりそうだ……。
では主、私もこれにて失礼いたしますね。
……改めて、本年もよろしくお願いいたします。
千狐
皆さん、もう年が明けてから随分経ちます。
正月気分でだらけるのも、
もうお終いにしてくださいね?
やくも
だにぃぃ~……。
あと一日……あと一日だけ休ませてほしいがやぁ……。
千狐
あと一日、ってやくもはもう何日も同じことを
言ってるじゃない……甲府城さんも、
ごろごろしてないで体を起こしてください?
甲府城
ん~……あとちょっとだけ寝かせてよ、お母さん……。
千狐
千狐は甲府城さんのお母さんじゃないの!
ほら……一条小山城さんも、起きてください!
一条小山城
……ぬ、羽つきの時間ずら?
にしてもこの羽根、やけにもふもふしてるだよ……。
千狐
コンッ!? それは千狐の尻尾なの!
羽子板でぶつのはやめてほしいのー!
やくも
まったく千狐は慌てん坊だに。
こういう時はいったん、みんなで餅を食べて落ち着くだに……。
もぐ、もぐもぐ……。
甲府城
そうだね……餅を食べて、
それから書き初めをして、
それから布団に入って、餅を食べて……。
一条小山城
んー……今度の羽根はやけにモチモチしてるずら……。
千狐
はぁ……新年早々、先が思いやられるの……。
千狐
こんな感じで、ちょっと抜けたところもありますが……、
城娘、それから千狐たち神娘ともども、
今年一年がより良い年になるよう、
力を尽くして殿を支えるつもりです。
千狐
兜はもちろんのこと、それ以上の脅威と
対峙することになったとしても……、
みんなが力を合わせれば、必ず乗り越えることができると、
千狐は信じております。
千狐
というわけで……改めて、
今年もよろしくお願いいたしますね。殿♪
ミズチ
おお、殿……ここに居たか。
無断で所領を離れてしまって、すまなかったな。
思いがけず、旅に出ることになってしまって……。
ミズチ
……む? 余が所領を離れていたことなど知らぬ、だと?
……というより、そもそも余が何者かも知らぬ、だと……?
ミズチ
そ、そんな馬鹿な……!
ミズチ
いや……よく考えてみれば当然のことかもしれぬ。
思えばこれまで、暇を持て余すばかりで
殿の役になど立ってこなかったし……。
ミズチ
そうだな……ならば、
まずは余のことを知ってもらうところから始めようか。
ミズチ
余の名前は『ミズチ』という。
神娘の一人としてそなたを支える役目を帯びていたが、
有り余る力を扱う術を持たず、雌伏の時を過ごしていた……。
ミズチ
……し、雌伏の時だ! ごろごろしていたわけではないぞ?
いつでも動き出せるよう、機会を伺っていたのだからな?
ミズチ
……だが、それは今や過去の話!
運命に導かれ、余は……新たな力を手にしたのだ……!
ミズチ
余が持つ聖なる力は、城娘の内奥に作用し……、
秘めた力を目覚めさせる。すなわち、その者が
持ち得る力を引き出して、能力を大きく向上させるのだ。
ミズチ
まぁ、その際に余も力を大きく消耗するので乱用は
できぬのだが……殿の勝利に貢献できることは間違いない!
期待して良いぞ!
ミズチ
この力で、これまでの遅れを取り返せるくらいの
働きを見せよう。だから殿……余のことを思い出したら、
いつでも声を掛けてほしい。よろしく頼むぞ♪
ミズチ
はぁ……。
ミズチ
退屈だ……このままでは退屈に殺されてしまう……。
ミズチ
一人の神娘として、少しでも殿の力になれればと思うのだが、
余にできることと言えば、所領をぶらつくことくらい……。
ミズチ
うぅ~……余も千狐ややくもと一緒に、
あちこち飛び回ってみたいぞ……。
ミズチ
あの二人のように、器用なことができたら良いのだが……。
力を繊細に扱うのは、どうも性に合わんしなぁ……。
ハッピー
……どうしたの? 元気ないよ?
ミズチ
うむ……今な、
自分の行く末について考えを巡らせていたのだが……。
ミズチ
――って、誰だそなたは!
ハッピー
はじめましてお姉さん、僕はハッピー!
この地に漂う聖なる力に惹かれてここまで来たんだ。
ミズチ
力に惹かれ……? ふむ、その見慣れぬ容姿と力……。
さてはそなた、この世界の者ではないな?
ハッピー
おお! すごいねお姉さん!
ひと目見ただけで僕の正体を見抜いちゃうなんて!
ハッピー
お察しの通り、僕……、
別の世界からこっちの世界にやってきたんだけど……。
ハッピー
調子に乗って力を使い過ぎて、
お家に帰れなくなっちゃったんだよね……。
ハッピー
力が回復すればすぐに帰れると思うんだけど、
それにはちょっと時間が掛かりそうで……。
ミズチ
なんだ、迷い子だったのか。ふむ、なるほど……。
ミズチ
……よし、決めたぞ。
そなたが家に帰れるよう、余が力を貸すことにしよう。
ハッピー
ほんと!?
ミズチ
所領にまで入ってこられるということは、
妾たちと近しい存在なのだろう……。
余の力があれば、そなたを元の世界に
送り届けることができるかもしれん。
ミズチ
何より……ここで嘆いているだけでは何も始まらんしな。
余も一人の神娘として、自らの役割を見つけるために、
努力をせねばなるまい。
ハッピー
ありがとう、助かるよ!
無事にお家に帰れたら、ちゃんとお礼をするからね!
ミズチ
ふ……気を遣うことなどない。
ミズチ
むしろ礼を言いたいのは余の方だ……。
こうした事件でもなければ、
余はずっと手持ち無沙汰のままだったろうからな。
ミズチ
よし……それでは早速、出発するぞ!
ハッピー
うんっ!
江戸城
こんにちは、皆さん。
先日の名城番付においては、
沢山の投票、誠にありがとうございました。
江戸城
今回は上位入賞と御城賞受賞を果たした城娘たちから、
感謝の言葉をお贈りいたします。
白帝城
ううむ……しかし、
詩を詠んでばかりいる私がこんな場に出られるとは、
思ってもみなかったな……こほっ、こほっ。
雑賀城
ボクも同じ思いだよ。
忍ぶことがボクの本分だというのに、
表舞台に立たせてもらえるなんてね。
雑賀城
こうして日向に出てくるというのも悪くないものだね。
これからもより一層、殿のために働かせてもらうよ。
投票してくれた皆、ありがとう。
白帝城
そうだな。
皆への感謝は、これからの働きで返すことにしよう♪
多賀城
わらわからも礼を言うぞ!
わらわを応援してくれた者たちに、感謝なのだ!
雑賀城
というかキミは、いったい何度目の受賞なの……。
御城賞に千狐賞に……ここまでくると、
一種の呪いのように思えてくるんだけど……。
多賀城
さぁて、どうしてだろうな!
きっと日頃の行いが良いからかもしれないな!
はっはっは!
白帝城
いや……やはり物事は、
どこかで帳尻が合うようにできているのだろうな。
持たざる者にはその分、別の何かが与えられる……。
雑賀城
持たざる者……なるほど。
それもある意味、呪いと言えるのかもしれないな……。
多賀城
どーいう意味なのだ!?
コンシェルジュリー
私からも感謝を申し上げさせていただきます、王様。
コンシェルジュリー
捕らえ、裁くことを繰り返す日々が、
このような形で報われるなんて……とっても嬉しいです。
坂戸城
私からも礼を言わせてくれ。
坂戸城
正直に言うと……これまで、自分の力不足を
不甲斐なく思うことが幾度もあった……。そんな中で、
これだけの後押しをもらえたこと、心より感謝している。
坂戸城
私は本当に果報者だ。
これからも何卒……よろしく頼む。
コンシェルジュリー
勝利と平和……望むものは皆同じです。
これからも、力を合わせてがんばりましょうね♪
江戸城
では最後に私からも、感謝を伝えさせていただきます。
江戸城
今回の投票……多くの城娘が居る中で、
これだけ多くの愛情を注いでいただけたこと、
心より有り難く思います。
江戸城
これからも世のため民のため、
そして何より貴方のため。
ご期待に添えるよう尽力する所存です。
江戸城
では改めて……。
今後とも、我々城娘をよろしくお願いいたしますね♪
沼田城
……今日は、皆さんに大事なご報告があります。
沼田城
今ここに!
『第六回 名城番付』
の開催を宣言いたしま~すっ!
沼田城
こんにちは♪
この度、主催と進行を務めることとなりました。沼田城です!
沼田城
このような機会をいただけたこと、心より感謝します♪
禄に外を出歩いたこともない、世間知らずな私に……。
千狐
沼田城さん、まずは催しの主旨を……!
沼田城
あっ、そうでしたね。
むむ、どこから説明するべきか……。
沼田城
えー……今回、晴れて自由を手にした私、沼田城ですが……。
千狐ちゃんたちのご厚意により、
見識を広める機会をいただきました。さらには……。
やくも
な、なんだか長くなりそうだに……。
千狐
沼田城さん……よほど嬉しかったのですね。
……それでは沼田城さんに代わって、千狐たちから説明を。
やくも
みんなの好きな御城を教えてほしいがや!
平たく言えば人気投票だに!
千狐
投票を行うにあたって、今回も組分けを行いました。
それぞれ、西軍・東軍・海外の三つ。
ご自身がどこの所属かは、一緒に送った目録で確認してくださいね。
やくも
各組の上位が出揃ったら、
上位十番までを勝ち抜けとして、残った城娘で決戦投票をやるがや。
やくも
それから一つ注意!
投票で使う札には有効期限が定められているがや。
期間をまたいでの持ち越しはできないから、よーく肝に命じておくだに!
千狐
西軍の投票札であれば、
西軍の投票期間中のみ有効……ということですね。
やくも
こうでもしないと、所領が投票札の山で埋まってしまうがや……。
千狐
順番は西軍、東軍、海外……。
そして最後に決戦投票の順で進行いたしますわ。
やくも
それじゃ、さっそく始めるだにー!
<名城番付の遊び方①>
名城番付は、城娘の人気投票イベントです。
「投票札」を集めて「投票所」からお気に入りの城娘へ投票しましょう!
見事上位入賞した城娘には素敵なご褒美が……!?
さらに、投票数が一定数を達成する度に、
様々なアイテムや新城娘『★5沼田城』などの
報酬が手に入りますので、奮ってご参加ください!
<名城番付の遊び方②>
合戦後に過去イベントの城娘が仲間になることがあります。
※緊急出兵及び復刻出兵の開催スケジュールや
ドロップする城娘の詳細はお知らせをご確認ください。
<投票期間について>
予選では城娘が3組のグループに分かれており、
『西軍』『東軍』『海外』とそれぞれ投票期間が決まっています。
各グループ内で上位10位以内にランクインした城娘は『決戦』に進みます。
▼『西軍』グループへの投票期間
→7月28日(火)定期メンテナンス終了後~7月31日(金)15:59まで
▼『東軍』グループへの投票期間
→7月31日(金)16:00~8月3日(月)15:59まで
▼『海外』グループへの投票期間
→8月3日(月)16:00~8月6日(木)15:59まで
▼『決戦』への投票期間
→8月6日(木)17:00~8月11日(火)定期メンテナンス開始まで
各グループの投票期間中は、それぞれのマップが開放されます。
決戦投票期間中は、『西軍』『東軍』『海外』すべてのマップが開放されます。
<グループ分けについて>
各城娘は、地域ごとに分かれた3組のグループに属しています。
各グループ内で上位10位以内にランクインした城娘は『決戦』に進みます。
※決戦に進出した城娘は8月6日(木)17:00にお知らせにて発表いたします。
『西軍』:地域が「近畿」「四国」「中国」「九州」「沖縄」の城娘
『東軍』:地域が「北海道」「東北」「北陸」「東海」「関東」「甲信越」の城娘
『海外』:地域が「海外」「その他」の城娘
『決戦』:予選の各グループ内で上位10位以内にランクインした城娘
※10位の城娘が同票で複数いる場合は、
それらすべての城娘が決戦投票に進出します。
▼投票対象外について
季節限定城娘やコラボキャラクターなど、
一部の城娘とキャラクターは投票対象から除外されます。
<結果発表について>
・投票の中間結果は、毎日16:00に集計され、17:00に発表されます。
・各グループの結果発表は、投票期間終了後の17:00に発表されます。
・決戦投票の結果発表は、8月12日(水)17:00を予定しています!
<投票札について>
「投票札」は名城番付の合戦クリアやログインボーナスで入手することができます。
1枚1票として「投票所」から好きな城娘へ投票ができます。
※同時開催の復刻出兵にて入手した投票札も投票に使用することができます。
各グループの期間中に獲得した投票札は、
別グループへの投票や、持ち越しはできません。
獲得したグループの投票期間を過ぎると消滅してしまうので、忘れずに投票しましょう!
例:『西軍』投票期間中に獲得した投票札は、
『東軍』『海外』『決戦投票』の投票には使用できません。
また、入手した投票札は、8月11日(火)の定期メンテナンス開始時に消滅します。
余った投票札は無駄になってしまうため、ご注意ください。
<入賞城娘について>
投票数に応じた各賞に入賞した城娘には、
イメージ武器やモチーフ施設などのご褒美を後日実装予定です!
▼最終結果 上位3位
→★5イメージ武器または★5モチーフ施設
▼最終結果 4位~10位
→★4モチーフ施設
▼御城賞 予選グループ46位
→★4イメージ武器
また、最終結果上位3位と御城賞に入賞した城娘、
各グループで一番多く投票した城娘からの返礼品が
後日プレゼントボックスに届きますので、お楽しみに!
<過去の入賞城娘>
これまでに開催された名城番付にて、各賞に入賞した城娘たちには
イメージ武器やモチーフ施設がご褒美として追加されました!
今回のランキングはどうなるのでしょうか……!?
それでは、第六回名城番付をお楽しみください!
沼田城
いつの間にか、
千狐さんたちが説明を終えてしまっていたようです……。
沼田城
少しはしゃぎすぎてしまいましたね……お恥ずかしい。
沼田城
ともあれ、まずは西軍の投票です!
沼田城
こちらの地方については、私の御城から離れていることもあって、
存じ上げない城娘ちゃんがいっぱい……。
沼田城
きっと、素敵な出会いがたくさんあるに違いありません!
考えるだけでどきどきわくわくです♪
沼田城
それでは! これより西軍の方々の日程、開始となりますよ♪
どうぞ、よろしくお願いいたします!
沼田城
西軍の皆様、多数のご参加ありがとうございました♪
沼田城
続いて、東軍の城娘ちゃんの参加受付と投票を行いますよ~。
沼田城
西軍の方々への投票時に用いていた投票札は使えなくなりますので、
その点はご注意くださいね。
沼田城
しかし、東軍ですか……。
沼田城
実を言いますと、私も東軍に属する身……。
主催者ながら、ちゃっかり投票を受け付けています。
沼田城
今回私が目指すのは、より多くの城娘ちゃんを知ること。
……票を得ることに興味はございません、
と言いたいところですが……やはり気になってしまいます。
沼田城
私には何票集まるのか……名胡桃ちゃんには勝てるのか、負けるのか……!
沼田城
……さて、ほのかな緊張感を孕みつつ!
東軍の日程開始です!
沼田城
皆様、奮ってご参加をお願いしま~す♪
沼田城
東軍の皆様、多数のご参加ありがとうございました!
沼田城
では続いて、
海外の方々の参加受付、および投票を行います♪
沼田城
これまでと同様に、
西軍・東軍で用いていた古い投票札は使えなくなりますので、
お忘れなきように……!
沼田城
にしても海外、ですか……。
日の本とはまったく違った文化や思想が育まれた、未知の領域……。
沼田城
ん~、素敵です! 隅から隅まで見て回れたらいいのに♪
沼田城
新たな知見を得られれば、
城娘として成長する機会にも繋がるはず――
沼田城
――などと言って、名胡桃ちゃんに海外旅行のお許しをいただく……、
というのは、考えが甘すぎるかしら……。
沼田城
千狐ちゃんの転移に頼るだけじゃなく、
お船や自分の足で各地を回ってみたいのだけど……。
沼田城
……とと、すみません。その話は後にしましょう……。
沼田城
では、これより海外の方々の日程となります♪
どうぞよろしくお願いいたします!
沼田城
皆様、多数の参加・投票ありがとうございました。
沼田城
各組で上位十番に入った方々で、
いよいよ決戦投票を行います。
沼田城
これまでと同じく、
古い投票札は使えなくなりますので、ご注意くださいね~。
沼田城
それで、決戦に残ったのは、と……。
沼田城
おぉぉ、この子も、この子も!
どの城娘ちゃんも魅力的で……誰が一位になってもおかしくありませんね……!
沼田城
入賞した方々には、私自らお祝いの言葉を伝えに行くつもりですが……。
今からお会いするのが楽しみです! ふふっ♪
沼田城
それではこれより、決戦投票を開始いたしますよ!
よろしくお願いしま~す♪
沼田城
これで……よし、と! はい、集計終わりましたよ~!
千狐
とうとう結果が分かるのですね……なんだか緊張してきました……!
沼田城
今回の投票でよーく分かりましたが、
どの城娘ちゃんもそれぞれ違った魅力を持っているのですね……!
沼田城
多くの支持を得た城娘ちゃんはもちろんですが、
他にもお会いしたい方がいっぱい……。
沼田城
どこから回れば良いか迷ってしまいますね、ふふふ……!
沼田城
帰ったら名胡桃ちゃんと相談して、旅行の日程を決めなければ……!
やくも
日程よりも、まずは旅行の許可をもらう方が先だと思うがや……。
沼田城
うぐ、そうでした……。
沼田城
……と、とにかく!
ご協力いただいた皆さんには、感謝の念でいっぱいです!
沼田城
本当に、本当にありがとうございました!
沼田城
では、次回の『第七回 名城番付』までしばしのお別れです!
さよ~なら~♪
千狐
コンッ!?
次回も仕切るつもりですか!?
――或る日の昼下がり。
ツバサ
うぅ……どうしよう……。
白泉
……どうしたツバサ?
なんだか元気がないみたいだけど?
ツバサ
あ、白泉ちゃん……。
ツバサ
あのね、まりで遊んでたら、
木の枝に引っかかって取れなくなっちゃったの……。
白泉
アレかぁ……。確かに、
あの高さだと登って取るのはちょっと怖いな……。
白泉
……よし、あたしがとってやるよ。
ツバサ
えっ、ほんと!?
白泉
実は、あたしのこの棒には秘密があってな……見てろよ。
……よっ、と!
ツバサ
わっ、棒がぐんぐん伸びていって……!
白泉
へへっ、伸ばすだけじゃなくて、
爪楊枝くらいの大きさに縮めることもできるんだぜ!
白泉
よし……と。ほい、とれた。
ツバサ
白泉ちゃんすごーい!
ツバサ
……ねぇ、この棒ってどこまで伸ばすことができるの?
白泉
どこまで? ……んー、
限界ってのを確認したことはないな……。
白泉
……いい機会だ、試してみるか。
それじゃツバサ、あたしの体にしがみつきな?
ツバサ
ん? ……これでいい?
白泉
ああ。
……そんで、棒を地面に突き立てて、と。
白泉
この状態で棒に掴まって、
上へ上へと伸ばしていったら、どうなると思う?
ツバサ
もしかして、空に……?
白泉
その通り!
白泉
よぉし、伸ばすぜ! そりゃっっ!
ツバサ
わぁぁぁぁ! すごい!
いっきに屋根よりも高く!
白泉
まだまだ伸びるぞー!
雲を越えて天まで届くぜー!
ツバサ
わああぁぁぁぁぁい!!!
ツバサ
……っていう夢をこの前見たの!
お空の旅、とっても気持ちよかった!
殿
…………。
柳川城
天まで届くほどの長さに、ですか。
白泉さんが持つ棒に、そんな力が……?
白泉
いやいや……、
叩いたりつついたりくらいにしか使ったことないぜ?
白泉
でも、もしそんなことができたら最高だよなぁ。
でっかくした棒を振り回して、戦場で殿の役に立ったりとか!
やくも
うちも欲しいがや!
日頃から千狐に狙われているから、護身用に備えておきたいだに。
やくも
普段は縮めて懐に忍ばせて……、
いざとなったら、でっかくして千狐を撃退するがや!
やくも
これでうちの身の安全はバッチリだに!
千狐
……やくも。
やくも
だに……?
千狐
その場合は、千狐も容赦しないの。
白泉
…………。
殿
…………。
ツバサ
…………。
殿
…………。
――終劇――
柳川城
今年もいよいよ、残すところあと数日となりましたね、殿。
柳川城
年越しの準備は忙しいですが、新しい年を迎える日も
近いと思うと、なんだかわくわくしてしまいます。
柳川城
……あ、お餅が焼けましたよ。
殿、はい、どうぞ。
柳川城
すっきりとした気持ちで新年を迎えるために、
お互いもうひと頑張りですね。
柳川城
……さぁ、参りましょうか。
五稜郭
そうさーい!! 今年も一年お世話になりましたー!
小田原城
来年もよろしくお願いいたしますねぇ、殿。
五稜郭
今日は総裁へのお歳暮を持ってきたんです!
もちろん、小田原城と一緒に用意しましたよ!
小田原城
こちらです、どうぞ、お納めください。
五稜郭
ねぇねぇ総裁ぃ、せっかくだから今年のなでなで納めしてよぉ。
小田原城
何と、そのようなものがあるとは初耳です。
五稜郭
小田原城もなでなでしてもらったらどうだ?
小田原城
ええ、とても興味があります。
小田原城
ということで、私にもなでなでをお願いしますね、殿?
宇都宮城
殿、駆け込みで済まぬが挨拶に来たぞ。
竹田城
今年も一年、お世話になりました……。
宇都宮城
来年もよろしく頼むぞ。
ほれ、わしらからのお歳暮代わりじゃ。受け取れ。
竹田城
お歳暮、虎臥ちゃんから預かってきた分も一緒ですからね……。
宇都宮城
思えば今年も色々なことがあったのう。
竹田城
ええ。笑って、泣いて、怒って、雲を見て……。
本当に、色々でした。
宇都宮城
最後のだけはさすがにおぬしだけじゃと思うがのう。
……まぁ良い。
宇都宮城
ともあれ、今年の終わりまであと少し。
最後まで気を抜くのではないぞ。
柳川城
今日が最後の一日となりましたね、殿。
明日からはいよいよ新年です。
柳川城
年越しそばもあとは茹でるだけですので、
いつでも食べられますからね。
柳川城
それと、今年の結びとして私からの贈り物です。
一年、お疲れ様でした。
柳川城
ところで……あの……。
実は殿にお願いがあるのですが、聞いていただけますか?
柳川城
明日、どうしても一番に殿にお会いしたいのです。
柳川城
ですから、できることなら
どうか真っ先に私と会っていただけたら……なんて……。
柳川城
……さ、さすがにワガママが過ぎるでしょうか?
柳川城
え? それくらいなら構わない?
ほ、本当ですか!
柳川城
で、でしたら、殿!
明日、お待ちしております!!
柳川城
殿! あけましておめでとうございます!
柳川城
実はこの姿を誰よりも先にお見せしたくて……。
柳川城
だからワガママを言わせていただいたのです。
柳川城
……こ、この恰好、似合ってますか?
柳川城
……ふふっ、ありがとうございます!
柳川城
もちろん忘れておりませんよ。
はい、私からの新年祝いです。
柳川城
殿、その……。
柳川城
(どうかこれからも末永くお傍にいさせてください……
なんて……)
柳川城
え、ええと、その、こ、こ……。
柳川城
こ、今年も一年、よろしくお願いいたします!
竹田城
殿、あけましておめでとうございます……。
五稜郭
総裁、今年もよろしくお願いします!
竹田城
はい、これ……。
私たちからのお年玉……。
五稜郭
妹にもあげてきたから、
総裁もよかったら貰ってください。
五稜郭
遠慮なんてしなくていいんですよ、さぁ。
竹田城
虎臥ちゃんもね、好きなもの買うって言ってたから……。
殿も、欲しいものがあったら、使ってくださいね。
五稜郭
私の妹も、友達と初詣ついでに屋台巡りをすると言って
喜んで出かけていったよ。
五稜郭
……あぁ、妹が成長して独り立ちするようになって、
なんだか嬉しいやら、寂しいやらだ。
竹田城
それもお姉ちゃんの宿命、ですね……。
宇都宮城
あけましておめでとう、殿。
今年もよろしくのう。
宇都宮城
ほれ、婆からのお年玉じゃ。
今年は更なる躍進の年にしていきたいものじゃな。
宇都宮城
……おや?
小田原城
殿、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
小田原城
……あら? まぁ? 宇都宮城さん?
宇都宮城
奇遇じゃの、小田原城。
今年もよろしく頼むぞ。
小田原城
ええ、こちらこそよろしくお願いいたしますね。
宇都宮城
我らも嘗ては色々とあった身だが、
それも全ては過去の事じゃ。
小田原城
もちろんです。新たな年を迎えた今、
新たな関係を築いていきましょうね。
宇都宮城
うむ!
殿
…………。
殿
…………!
殿
…………?
殿
…………♪
柳川城
皆さん、お雑煮ができましたよー。
五稜郭
わぁ!? 私が知っているのと
全然違うお雑煮が出て来たぞ!?
竹田城
本当だ、具が違う……。
宇都宮城
雑煮ほど地域によって大きく異なる料理もないじゃろうのう。
小田原城
でもとても美味しそうです!
あぁ、いい匂い。
柳川城
はい、殿の分ですよ。
それと、こちらは私たちから、殿への贈り物です。
竹田城
ちなみに、お餅は先ほどみんなで搗いたものですから、
きっと美味しいですよ……。
宇都宮城
やはり餅は搗きたてに限るからのう。
正月といえばこれじゃの。
小田原城
うふふ、みんなで一緒に食卓を囲んでの食事は、
やはり楽しいものですね。
五稜郭
では総裁、せっかくのお雑煮、
熱々の内にいただきましょう!
柳川城
お正月も今日が最後ですね、殿。
なんだかあっという間だったような気がします。
柳川城
え? 今日は晴れ着じゃないのか、と?
柳川城
ふふっ、気に入ってくださったんですか?
でも、明日からまた気を引き締めなければなりませんから。
柳川城
正月の結びとして、私からの贈り物をお渡しします。
はい、どうぞ。
柳川城
……これまでの一年、新たな城娘との出会いや、
新たな兜たちとの戦いがありました。
柳川城
きっと、これからもまだ戦いは続くのでしょう。
ですが、平穏な世をもたらすためにも、
止まっている暇はありません。
柳川城
もちろん、時には殿の進まんとする道が阻まれることも
ありましょう。その時は、我々城娘が殿をお助けいたします。
柳川城
ですから……どうぞ、信じた道をまっすぐに歩んでください。
私たちも皆、殿を信じております。
柳川城
それでは、最後に改めまして……、
柳川城
今年もよろしくお願いいたします、殿。
・期間内に一度のみ。
エステンセ城
あ、王様! お疲れ様~!
エステンセ城
あれあれ? もしかして匂いにつられて来ちゃったのかな~?
腹ペコ、我慢できなくなっちゃった?
エステンセ城
もうちょっとでバンケットの料理ができるからね。
それまでは……はい!
エステンセ城
ふふっ、みんなには内緒だよ?
王様だから、特別ね。
エステンセ城
……えっ? ご飯の前に甘いものはどうかって?
大丈夫大丈夫! 甘さ控えめにしてあるから!
エステンセ城
その分、アタシからのあま~い愛情と、
日ごろの感謝の気持ちはた~っぷり詰まってるからね♪
江戸城
江戸城です。
皆さまにお礼を述べに参りました。
江戸城
此度の催事、皆さまの応援と多数の票をいただき、
見事総合賞1位という栄誉を授かることとなりました。
江戸城
つきまして、お礼の品を送らせていただきました。
できる限りの感謝の気持ちを込めました、受け取ってください。
江戸城
思えば……天下泰平のために、自分に何ができるかと
自問自答して参りました。
江戸城
戦を鎮め、土地を整え、天地を敬い……その果てに、
民草の笑顔があると、泰平の世があると信じていたのですが。
江戸城
なるほど、好きなものをあるがままに語り合い、
自らの意志を託した相手を応援する、というのもまた一興ですね。
江戸城
もちろん……此度は競争の体を取っておりました故、
敗れた者が泣くこともあったでしょう。
江戸城
ですが……敗れた者の意志が塵となったわけではありません。
勝った者が負かした者の意志を継ぎ、新たに歩を進めるのです。
江戸城
とはいえ、敗れた悔しさだけは、やはりその人だけのもの……。
願わくば、次に歩むバネと成し、諦めず歩んでほしいですね。
江戸城
波乱万丈の催事ではありましたが、
私も此度の結果に驕ることなく、より精進をして参ります。
江戸城
皆さま、幾日にもわたる投票、ありがとうございました。
長かった催事もこれにて終い……本当に、お疲れ様でした。
平安京
総合2位となりました、平安京です。
平安京
はぁぁ~……お祭り騒ぎはやっぱり楽しいですねぇ。
平安京
私、このような盛大な催し物は、大抵いつも
見ているだけでしたので、今回は参加できて感無量です。
平安京
なんだか2位という栄誉までいただいて……、
皆さんがいっぱい好きって言ってくれたのが嬉しかったですよ。
平安京
あ、そうそう。
忘れちゃいけませんね。
平安京
私の気持ち、お手元に届いているでしょうか?
良かったら、確認してみてくださいねー。
平安京
それにしても、催事のおかげで久々にお友達にも会えましたし、
初めましての方にも会いました。
平安京
お友達がたくさんいるのはとってもいいことですからねぇ。
これからもたくさんお友達を増やしたいです。
平安京
さて、ご挨拶はこのくらいにしましょうか。
何せ、準備が必要ですから。
平安京
これから皆さんが遊びに来てくれるのでしょうし、
お菓子とお遊び、話題をたくさん準備しておきませんとね。
一乗谷城
総合3位となりました、一乗谷城ですわ。
一乗谷城
此度は本当に、まさか……。
一乗谷城
……まさか、このような高い順位になるなど、
私自身も予想していませんでしたわ。
一乗谷城
とっても、とっても、とーっても、嬉しいんですの……!
一乗谷城
周りは皆名だたる城娘の方々ばかり……。
私も、ただ催事を楽しむつもりでいたのですけれど。
一乗谷城
いつの間にやらあれよあれよと決戦進出……。
じわじわと票数も増加していって……。
一乗谷城
果てはこのような高みにまで……!
私、驚きすぎて最初目を疑いましたのよ!
一乗谷城
悪戯して驚かせるのは私の得意技でしたのに……。
もう……何とお礼を申してよいのやら。
一乗谷城
大したものはご用意できませんでしたけれども、
感謝の印、受け取ってくだされば幸いですわ。
一乗谷城
……嬉し涙とはいえ、いつまでも泣いていては失礼ですわね。
けれど、皆さま、本当に……。
一乗谷城
本当に、感謝いたします!
聚楽城
西軍予選にて、御城賞をいただきました。
聚楽城です!
聚楽城
皆さん! 投票ありがとうございました!
お陰様で、御城賞の受賞と相成りました!
聚楽城
私からの気持ちを用意してありますので、
ぜひ受け取ってくださいね!
聚楽城
…………。
聚楽城
はぁ……でもお姉ちゃんと一緒に決戦行きたかったなぁ……。
聚楽城
……で、でもでも! お姉ちゃんだって大健闘でしたよね!?
並みいる強豪を相手に戦い抜いて7位ですしぃ!
聚楽城
色々と思うところはそりゃあ、ありますけどぉ……。
聚楽城
……まぁ、お姉ちゃんは7位、私は御城賞だから! 十分十分!
これ以上を望んだらバチが当たっちゃいますもんね!
聚楽城
ということで! また次回があったら、
私よりも! お姉ちゃんに清き一票を!
深志城
東軍予選にて、御城賞を受賞させていただきました。
深志城です。
深志城
この栄誉を私が授かれたのも、全て皆さまのおかげです……。
本当に、ありがとうございました。
深志城
つまらないものではありますが、
お礼の品を用意させていただきました。
深志城
お手元にお送りさせていただいてますので、
後ほど確認してみてくださいね。
深志城
それにしても……娘たちも大健闘でした。
母親として鼻が高かったです。
深志城
松本城は素直に票が入ったことを喜んでおりましたが、
烏城は、なんだかとても動揺しておりましたね……。
深志城
皆様に愛されていたのだと自信を持てればいいのですが、
あの子は恥ずかしがり屋さんですから……。
深志城
ともあれ、此度は娘たちと一緒に楽しませていただきました。
また、次の機会がありましたらよろしくお願いしますね。
城塞都市アビラ
ええっと、海外予選の御城賞をいただきました。
城塞都市アビラです。
城塞都市アビラ
応援と投票、本当にありがとうございました。
とても嬉しかったですよ。
城塞都市アビラ
ささやかながら、お礼の品を用意しました。
お送りしましたのでどうぞ、ご確認ください。
城塞都市アビラ
はい。では。
次回があったら、またぜひよろしくお願いいたします。
城塞都市アビラ
…………。
城塞都市アビラ
……もう行きましたよね?
誰も聞いてないですよね?
城塞都市アビラ
…………。
城塞都市アビラ
やりましたぁーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!
御城賞ーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!
城塞都市アビラ
やったっ! やったっ!
やっりましたあぁぁっ♪
千狐
突然のご連絡、失礼いたします。
やくも
『最も地元を魅力的に紹介した城娘さん投票会』
の開催を、ここに宣言するだに!
千狐
そして今回、進行役を引き受けてくださった
城娘の方をご紹介させていただきますわ。
新発田城
初めまして。新発田城です。
今回、司会役に名乗りを上げさせていただきました。
新発田城
今後ともよろしくお願いいたします。
新発田城
あ、お土産があるので良かったらどうぞ。
何でも、霊力を回復することのできる薬だそうです。
千狐
……さて、早速ですが、予想される参加者数が
あまりに多いため、今回は皆様のお住まいの地域に応じて
組を分けさせていただきます。
やくも
それぞれ、西軍・東軍・海外軍の三つがや。
自分の所属は、一緒に送った目録で確認してほしいだに。
新発田城
各組で上位十名を一度決めた後、合計三十名となる
城娘の方々で改めて決戦投票を行わせていただきます。
千狐
なお、投票の際に用いる札には有効期限が定められており、
期間をまたいでの持ち越しはできません、ご了承ください。
やくも
つまり、西軍の投票札は、西軍の投票期間中のみ有効、だに。
うっかり投票しそびれたら泣くに泣けんがや……。
新発田城
理由としては、集計作業があまりに大変なので……。
申し訳ないですがご協力いただけますと幸いです……。
千狐
順番は西軍、東軍、海外軍。
そして最後に決戦投票の順で進行いたしますわ。
新発田城
それでは、早速西軍から。
各々の紹介と投票を開始いたします!
新発田城
西軍の皆様。
多数のご参加、誠にありがとうございました。
新発田城
では続いて、
東軍の方々の参加受付と投票を行います。
新発田城
西軍の投票期間中に用いていた投票札は使えなくなります。
ご注意くださいね。
新発田城
それと、こちら差し入れの『霊力回復薬』になります。
良かったらどうぞ。
新発田城
ちなみに、私は東軍に所属しておりまして、
鯱さんたちと一緒に頑張らせていただいていますよ。
新発田城
あと、私の友達にも東軍所属の子がいます。
彼女の参加が楽しみです、ふふっ。
新発田城
それでは、東軍の方々の受付開始となります。
よろしくお願いいたします。
新発田城
東軍の皆様。
多数のご参加、誠にありがとうございました。
新発田城
では、引き続き
海外軍の方々の参加受付・投票を行います。
新発田城
西軍・東軍の時と同様に、古い投票札は使えなくなります。
ご注意くださいね。
新発田城
あ、追加で差し入れの『霊力回復薬』です。
どうぞ、遠慮しないでくださいね。
新発田城
……しかし、海の外の国、ですか。
関わる機会はいずれあるやも、とは思っていましたが。
新発田城
柳川城さんなんて、むこうの言語が分かるようで凄いです。
伊達に主と共に長く戦い抜いてきておりませんね。
新発田城
……私も何か一つ、せめて挨拶ができるくらいには
他の言語を学んだ方が良いでしょうか?
新発田城
……まぁ、またいずれ考えてみるとしましょう。
今は目の前のことに集中しませんと。
新発田城
それでは、海外軍の方々の受付を始めます。
よろしくお願いいたします。
新発田城
皆様。
多数の参加・投票ありがとうございました。
新発田城
いよいよ各組で上位十名に入った方々。
合計三十名による決戦投票を行います。
新発田城
これまでと同じく、古い投票札は使えなくなります。
ご注意くださいね。
新発田城
あ、恒例の差し入れ、『霊力回復薬』です。
ここに置いておきますから持って行ってくださいね。
新発田城
……おぉぉ、そうそうたる城娘の方々が揃いましたね。
新発田城
……うーん。
私も看板作りなら誰にも負けない自信はあるんですが。
新発田城
『三体の鯱の加護受け、アヤメの香纏う忠城、新発田城!』
新発田城
……なんてね、ふふっ。
新発田城
それでは、決戦投票を開始いたします。
よろしくお願いいたします。
新発田城
……よし! 集計、終わりました!
やくも
じゃあこれで結果が見れるがや?
楽しみだにぃ!
新発田城
えぇ。ですが、ただ発表するだけでは味気ないもの……。
そこで今回、私手ずから発表用の看板を作成しました!
千狐
まぁ! ずいぶんと凝った作りですね……!
やくも
むむっ、なかなかいい仕事やね……!
新発田城
ふふ、やはり分かりますか?
やくも
特にこの部分が……――。
新発田城
そうなんですよ。実は……――。
千狐
あ、あら?
二人して自分の世界に入っちゃったわ……。
千狐
……ともあれ! 参加していただいた皆さん!
感謝いたしますわ、お疲れ様でした!
――所領。
やくも
もへぇ~。
やくも
もうすっかり春やねぇ。
やくも
お天道様もぽかぽかやけん、
絶好のお昼寝びよりだにぃ。
やくも
今日は千狐もおらんし、このまえ彦根城んとこでもらった
土産の饅頭をパクつきながら、ゴロ寝と洒落込むがやぁ~。
千狐
――こぉぉらぁぁあっ! やくもぉぉぉぉおおおおおおっ!!
やくも
だにぃっ!?
やくも
せ、千狐ぉ!?
どうしてあんたがここにいるがや?
千狐
どうしたもこうしたもないのぉ!!
千狐
まったくあんたって神娘はどうしてそう
グータラでダラしなくて締まりがないのよ!
やくも
ど、どれも同じ意味の悪口やけん、
要は節度がないって言いたいがや?
千狐
むきーっ!! 揚足を取るななのぉ!!
千狐
大体あんたはそうやっていっつもいっつも
食っちゃ寝、食っちゃ寝してぇぇ――ッ!!
やくも
……そ、そんなぁ!
やくも
うちは、この前だって城娘のみんなに
えっぱい武具を造ったばかり――。
千狐
口答えするななのぉ!!
千狐
いいわ、この際だからハッキリ言ってあげる。
千狐
あんたは神娘の恥部――、
千狐
いいえ、誰もが目を背けたくなる暗部よ!
やくも
……っ。
やくも
うわ~~~~~~~~~~~~んっ!!
何もそこまで言わなくてもいいがやぁ!
???
然り!
これ以上の雑言は聞くに堪えんぞ、神娘!
千狐
――コンッ!?
千狐
誰よ、この所領内で千狐に口答えするヤツは!
???
…………我ぞ。
千狐
だ、第六天魔王のあづにゃん――ですって!?
千狐
そんな……どうしてあんたが領内に?
千狐の結界は完璧だったはずなの!
魔王あづにゃん
驕れる者も久しからず……。
魔王あづにゃん
その驕り高ぶった神娘至上主義に、
今こそ我らが鉄鎚を下さん!
魔王あづにゃん
いけっ、第六天魔王が第一の忠臣・ツバサよ!
我が伝授した法術であの雌狐を封印するのだ!
ツバサ
うんっ! ツバサ、頑張るよぉ!
ツバサ
むむむむぅぅぅ…………―――。
千狐
バカめなのッ!!
千狐
どれだけの修練を積んだか知らないけれど、
千狐
下級神娘ごときがこの千狐様に刃向かえるわけ――。
ツバサ
――波ぁッ!!
千狐
きゃぁあぁぁあぁあぁあああああ――!!
やくも
…………。
やくも
せ、千狐の霊気が……完全に消えてしまっただに……。
ツバサ
……むふー。
ツバサ
えへへ、お掃除完了だね☆
魔王あづにゃん
ああ、是非もなし!
白泉
…………ってな、夢を見たんだけどさぁ。
白泉
もしかしたらツバサって戦える神娘だったりするのかな?
ツバサ
え!? そうなの、殿?
殿
…………?
千狐
う、うーん。たしかに神娘であろうと修行を積めば、
法力を扱える可能性はあるかもしれませんが……。
千狐
というより、いくら夢とは言えども、
千狐が脚色されすぎじゃないかしら?
やくも
そうがや!
実際は口だけじゃなく手も出てくるだに!
千狐
……。
千狐
……やくも。
やくも
だに……?
千狐
嘘も方便なの。
ツバサ
…………。
殿
…………。
ツバサ
…………。
殿
…………。
――終劇――
柳川城
殿、メリークリスマス♪
柳川城
……え? もうクリスマスは終わった?
柳川城
あ、あれ? サンタンジェロ城さんの故郷では、
クリスマスは1月6日まで続くという話だったのですが……。
柳川城
(ど、どうしよう……
これでは、殿にプレゼントを渡す口実が……)
柳川城
(ええいっ、ならば、ここは正攻法で突き進むのみです……!)
柳川城
殿、あの……その……これ、私からの気持ちです!
どうか……受け取ってください!
柳川城
えっと……これから、年末にかけて色々と
慌ただしくなるかとは思いますが、
どうか、健康にだけは、お気をつけください。
柳川城
何事を成すにも、やはり身体が資本……ですからね。
柳川城
うぅぅ、やはり年末ともなると冷え込みますね……。
柳川城
この時期は体調を崩される方が多いですから、
殿が寒さに負けないよう、僭越ながらこのようなものを
用意させていただきました。
柳川城
よかった……。
気に入っていただけたようですね。
柳川城
それと……
後ほど、殿のお部屋にコタツの用意をするつもりなのですが、
柳川城
えっと……準備ができたら、
その……。
柳川城
私と一緒に……入っていただけますか、殿?
大坂城
殿ぉ、年越しの準備はちゃーんとしてますかー?
今日は、お忙しそうな殿へ、大坂城からのプレゼントですよぉ♪
大坂城
わたくしも、クリスマスライブが一段落ついて、
今は少しばかりの休憩時間なのですが、明日からは年越し
ライブに向けてのリハーサルが始まっちゃうんですよねぇ……。
大坂城
っと、いけないいけない!
こんなところで弱音を吐いてちゃ、
ファンのみんなが悲しんじゃうよね?
大坂城
それでは、殿! 年末は、色々と大変かもしれませんが、
良い年を迎えられるよう、お互い頑張っていきましょう♪
柳川城
むむむむぅ~~~……てやぁ――っ!!
柳川城
……はっ!? と、殿!?
すみません、こんなところで大声を出してしまって。
柳川城
と、とにかく……まずはこちらが、
今日の分のプレゼントとなりますので、お納めください……っ!
柳川城
えっと、実はちょうどいま、
創作門松なるものに挑戦していまして……。
柳川城
はい、姫路城さんから教えていただいたのですが、
思った以上に難しく……。
柳川城
え? 殿も一緒にやりたい……のですか?
柳川城
は、はい!
勿論、迷惑だなんて、そんなこと思うわけがありません!
では、私がご説明しますので、どうぞこちらに……!
柳川城
(やったぁ~! まさか、殿とふたりきりになれるなんて……!
ありがとうございます、姫路城さん!)
姫路城
あらあら、こんなところにいらしてたのですね。
姫路城
はい、お殿様。
今日は、私、姫路城からのプレゼントを差しあげますわ♪
姫路城
……それにしても、師走とはよくいったものですね。
姫路城
世界に名高き我が身ゆえ、多くの城娘から忘年会の
お誘いがきていまして、おかげで日程はぎゅうぎゅう詰め……
さしもの私も目が回ってしまいそうですわ。
姫路城
ですから、いまばかりは、この静かな一時を貴方様と共に……。
姫路城
うふふっ。ええ、もう少しだけ。
このまま、御側にいさせてください、お殿様。
柳川城
殿、いよいよ今年も、残すところあと一日となりましたね。
柳川城
思えば、今年は本当に様々なことがありました……。
柳川城
たしかに、楽しいことばかりだったとは言えませんが……、
それでも、そうした苦難を乗り越えた先に今があると思えば、
柳川城
今日、この日を迎えられたことを、
とても愛おしく、そして心から大切に思うことができるのです。
柳川城
……って、も、申し訳ありません!
何だか、柄にもなく語ってしまいましたね。
柳川城
それでは、今年最後のプレゼントはこちらとなります。
殿、どうか遠慮などせず、お受け取りください。
柳川城
それでは、私は年越し蕎麦の準備をしてまいりますので、
殿はゆっくりとなさっていてください。
柳川城
……はい!
とびきり美味しいお蕎麦を作ってきますので、
楽しみにしていてくださいね?
姫路城
お殿様ぁ、あけまして、おめでとうにゃ~♪
姫路城
新たな年の始まりを祝して、姫にゃんから
とっておきのプレゼントを進呈しちゃうにゃ♪
姫路城
はい、ど~ぞですにゃ~♪
姫路城
うふふ、いかがでしたか、お殿様?
私も、アイドルとしての『姫にゃん』が
板についてきましたでしょう?
姫路城
……と、それでは改めまして。
姫路城
新年、明けましておめでとうございます、お殿様。
昨年は、ひとかたならぬご厚情をいただき、
深く感謝いたしております。
姫路城
思えば、昨年は、激動の一年と形容するに足る年でしたね。
姫路城
ふふ、そうですね。
まさか安土城さんや、彦根城さんたちと一緒に、
私がアイドルとしての特訓をするなど、
夢にも思いませんでしたわ。
姫路城
ええ。今年も、貴方様と共に、
より多くの出逢いや催事を楽しみたいと思っています。
姫路城
勿論、人々に仇為す兜たちとの戦いだって、
疎かにはいたしませんわ。
姫路城
いつか、貴方様と泰平の世を掴む為、
今年も、共に頑張っていきましょうね。
姫路城
……それでは、堅苦しい挨拶はここまでとして、
そろそろ参るとしましょうか。
姫路城
……何処に、って。
もう、いやですわ、お殿様。
姫路城
初詣です、初詣。
約束していたじゃないですか、二人きりで行くって。
姫路城
うふふっ、今年最初のお殿様とのデートですからね。
姫路城
いっぱいいっぱい、楽しい思い出を作りましょうね、お殿様♪
大坂城
殿、あけましておめでとうございます!
新春ライブの合間をぬって、今日は、お世話になってる殿に、
プレゼントを渡しに来ちゃいました~♪
大坂城
と、いうことでー!
遠慮なく、わたくしのプレゼントを受け取れやーっ!
大坂城
うんうん、どうやら気に入ってもらえたようですね。
頑張って準備してきた甲斐があったというものです。
大坂城
……っとと、もうこんな時間なのですね。ごめんなさい、殿。
わたくしは次の会場に向かわなくてはいけないみたいです……。
大坂城
ですが、ちゃーんとここに
ライブチケットを御用意してますので、
よかったら柳川城ちゃんと一緒に見に来てくださいね?
大坂城
それでは、今年もみんなのアイドルこと、
大坂城の応援、どうぞよろしくお願いしまーす♪
殿
……。
殿
……?
殿
…………!
殿
…………ノシ。
柳川城
殿、あけましておめでとうございます。
柳川城
本来ならば、元旦に御挨拶をするつもりだったのですが、
柳川城
去年同様、三箇日は多くの方々が殿に会いに来ていましたので、
このように遅れての御挨拶となってしまいました……。
柳川城
そのお詫びといってはなんですが、新年の御挨拶も兼ねまして、
今日は、このようなものを御用意させていただきました。
柳川城
いずれにせよ、こうして無事に新年を迎えられたこと、
大変嬉しく思います。
柳川城
私、柳川城は……まだまだ至らない点も
多々あるかとは思いますが、
柳川城
どうぞ、今年もよろしくお願いいたします。
姫路城
はぁ~。お正月にみかんを食べながら、
おこたでゆっくりするのが、こ~んなにも気持ちいいだなんて、
私、知りませんでしたわぁ♪
姫路城
……っと、いけないいけない。
うっかり忘れるところでしたわ。
姫路城
はぁい、お殿様。
こちらは、今日の分のプレゼントですわ。
姫路城
……あら? 外が賑やかですね。
なにやら幼き城娘の方々が集まっているようですが……。
姫路城
あらあらまぁまぁ。
ご覧ください、お殿様。
どうやら皆さんで餅つきをなさっているようですわ。
姫路城
うふふ。ええ、私たちもまざりにいきましょう。
私、一度でいいから、おもちを
ぺったんぺったん、してみたかったのですわぁ♪
サンタンジェロ城
公爵さま~?
お願いですから、起きてください、公爵様ぁ。
サンタンジェロ城
もう、コタツに入ったまま眠りこけては、お体に障りますよ?
サンタンジェロ城
いつも元気な公爵様でいてほしいですからね。
今日は私が、このようなプレゼントをお持ちいたしました。
サンタンジェロ城
実は、1月6日は、イタリアにおいては
『エピファニアの祝日』と呼ばれていて、
この日をもって、クリスマスの締めくくりとなるのです。
サンタンジェロ城
ですから、
今日で自室のツリーも片さなくてはいけないのですが、
……もしよかったら、手伝っていただけないでしょうか?
サンタンジェロ城
ほ、本当ですか!?
グラッツェ! それではお願いいたします、公爵様♪
大坂城
み~んな~っ!
今日は大坂城のシークレットライブに来てくれて、
ほんっっっと~に、ありがとぉ~~~~~~~~~~~~~♪
姫路城
わぁ~、パチパチパチ~。
大坂城
おやおやおや~っ!?
どうやら殿も来てくれたようですねぇ~?
ふふ、それじゃあ特別に、
今年リリース予定の新曲をご披露ってことでぇ……、
大坂城
いっくぞ~っ! わたくしの歌を聴けや~~~っ!!
姫路城
うふふ、大坂城さんったら。
どうやらかなり酔っ払ってるご様子ですね。
姫路城
あ、そうですわ。お殿様。
先ほど、大坂城さんから、珍しいお土産をいただきましたの。
はい、こちらですわ。
姫路城
ふふっ、今日は待ちに待った、城娘たちの新年会ですからね。
皆さん、それぞれに羽目を外していますが、
そこはどうか、無礼講、ということで。
大坂城
あ~、ちょっと姫にゃ~ん!
まーた、こそこそと殿を独り占めしてますねぇ~?
柳川城ちゃんが、すっごい形相で睨んでますよぉ?
柳川城
(……いいなぁ)
姫路城
もぉ、柳川城さんも、そのようなお顔をなさらないでください。
それに、大坂城さんの言い分にも少しばかり語弊がありますわ。
姫路城
だって私は、こそこそと、ではなくて、
堂々とお殿様を独占してるのですもの。
姫路城
ねぇ、あなた?
殿
…………。
大坂城
殿も殿ですよぉ! な~にニヤニヤしてるのですか~?
そんなんじゃ、多くの城娘たちが悲しみますよぉ?
殿
…………。
姫路城
ふふ、なにはともあれ、楽しきことは良き事かな……ですわ♪
まだまだ新年会は始まったばかりです。
どうかお殿様も存分に楽しんでくださいね。
柳川城
気づけば、お正月も今日で最後となってしまいましたね。
柳川城
年末年始は、多くの城娘の方々と共に、
様々な宴や催事を行ってきましたが、
柳川城
それらを結ぶためにも、今日は私から、
心を込めた品をお贈りさせていただきます。
柳川城
あの日……。
殿と落ち延びて、此の地へ辿り着いてから、
数えきれぬほどの出来事がありました。
柳川城
我々の戦は、今や兜だけにとどまらず、妖怪や
異世界の者との対峙を迫られることすらあります。
柳川城
ですが、殿ならば、
きっとどんな困難にも打ち勝てると信じています!
柳川城
我々城娘も、貴方と共に泰平の世を築くため、
今年も、よりいっそうの精進をつまんとする所存……。
柳川城
ですから、どうか。
迷うことなく、殿の信じた道をお進みください。
柳川城
それでは、最後に。
改めまして……。
柳川城
今年もよろしくお願いいたします、殿。
・期間内に一度のみ。
サンタンジェロ城
お疲れ様です、公爵様。
サンタンジェロ城
今日は、日頃お世話になってる公爵様に、
ささやかながら、プレゼントを御用意いたしました。
サンタンジェロ城
実は、イタリアのクリスマスは、
1月6日まで続くものとして知られているのですよ?
サンタンジェロ城
ですから、これも私からのクリスマスプレゼントとして……え?
お返しはいらないのか、ですか?
サンタンジェロ城
はい。そのようなものは必要ありません。
サンタンジェロ城
だって、こうして公爵様と一緒に過ごせる時間が、
私にとっては何よりのプレゼントですから……えへへ♪
安土城
うむ……待っていたぞ、殿。
今日は汝に伝えたいことがあって出向いてきたのだ。
安土城
この前の催事を覚えているか?
……ああ、城娘を選考対象とした入札のことだ。
安土城
実はつい先日、集計結果が出たと
丹波亀山城らから報告を受けてな。
安土城
ん? 既に汝も結果を知っている、だと?
安土城
ならば、我の順位も知っているということだな。
安土城
あなや……。
まさか主催した我が二位になってしまうとは。
安土城
是非もなし、といったところか。
安土城
しかし、望まれているというのならば、いつの日か、
我が舞台に立ち、皆の希望となるのも一興。
安土城
そして、こうした結果は汝の協力あってこそだと心得ている。
……だから、改めて礼を言わせてくれ。
安土城
本当にありがとう。
安土城
これからも、我ら城娘のことをよろしく頼むぞ、殿。
三崎城
と、殿ぉ~っ!
たたっ、大変なことになってますよぉ!
三崎城
わ、私……どうやら、この前の入札で
『千狐賞』を受賞したみたいなのです!
三崎城
はい! これも、皆さんの温かいご支援と
日々摂取してきたマグロの栄養があってこそですね!
三崎城
……え?
今日はお祝いにマグロ大宴会を開く予定?
三崎城
わぁ、これ以上の祝福はありません!
殿、今日は夜が明けるまでマグロ三昧と参りましょう♪
今治城
やっほ~、殿。
今治城
ねえねえ、知ってる? この前の入札さ、どうやら
アタシが『やくも賞』に選ばれたみたいなんだよね。
今治城
うん、そうそう!
高松城ちゃんと中津城ちゃんから聞いてびっくりしたよ。
今治城
……えへへ、ありがと♪
これも、殿がいっぱい応援してくれたおかげだね。
今治城
思えば、殿に一生ついていくって決めたあの日から
今まで……本当に色んなことがあったなぁ。
今治城
あ、もちろんこれからも
殿と私はず~っと一緒だからね?
今治城
ふふ。それじゃあ受賞のお祝いってことで、
二人っきりで、やきとり食べに行こ、殿♪
萩城
お帰りなさい、あなた。
萩城
実はね、伝えなきゃいけないことがあって、
あなたが帰ってくるのをずっと待ってたの……。
萩城
ええ、そうよ……。
ついに私、授かっちゃったみたいなの。
萩城
『御城賞』を。
萩城
ぷっ……ふふふ……。
萩城
どうした、殿? なにをそんなに顔を赤くしてる?
萩城
もしかして、何か別のことでも考えてしまったか?
萩城
ふふっ……だが、これはある意味で
天啓と言えるのかもしれぬな。
御城と名のつく賞を受賞した暁に
私たちもいい加減に身を固めろと――
萩城
――って、殿! どこへ行くのだ!
まだ私の話は終わっていないぞ!
萩城
あっ、ちょっと……! おーい、殿ぉ!
私をもらってくれる約束ではなかったのかぁ~!?
姫路城
ようこそお越しくださいました、お殿様。
ささ、どうぞこちらへ。
姫路城
既に貴方様もご存知かと思いますが、
先日の入札において私が三位入賞を果たしてたようですの。
姫路城
これも、お殿様の多大なるご尽力のおかげです。
改めて感謝申し上げますわ。
姫路城
お殿様、これからも泰平の世を目指して、
頑張っていきましょうね。
彦根城
殿、おかえりにゃん♪
彦根城
あ……す、すみません
お戻りになられたのが嬉しくて、つい……。
彦根城
――え? 今日はお祝いをしにきた?
えっと、いったい何のお祝いなのでしょうか?
彦根城
…………えええっ!?
わ、私が先日の入札で……い、一位になったのですか?
彦根城
こほっ、こほっ……はぅ、うぅぅ……。
びっくりしすぎて、咳が……けほっ、こほっ……。
彦根城
……は、はい。だいじょうぶです。
お水、ありがとうございます……。
彦根城
そ、それにしても……私はてっきりお母様が一位になるのだと
ばかり思っていたので、何だか信じられない話ですね……。
彦根城
えっと……あの……。
彦根城
殿……こんな私ですが、これからもよろしくお願いいたします。
或る戦場にて――。
今まさにひとりの城娘が深き絶望の最中にあった。
柳川城
はぁ……はぁ……
結局、誰一人として……守ることができなかった……。
柳川城
……どうして…………どうして、
こんなことになってしまったの…………?
島津義弘
ドウシテ、だと?
福島正則
ハッハッハ!
ソリャア、オマエガ弱ェカラニ決マッテンダロォガ!!
伊達政宗
弱者には死ヲ……柳川城、貴様は此処で八つ裂きにナルのだ!
柳川城
くっ……。
千狐
もう、おしまいよ……。
千狐
……みんな、ここで死ぬんだわ…………っ!
???
――だにぃっ!!
諦めるのはまだ早いがやぁぁ!!
巨大兜軍団
ナ、何者だ!? 貴様ァ、名を名乗れィッ!!
流浪の神娘
うちは、流浪の神娘がや!
福島正則
ヘッ、何ガ流浪ノ城娘ダ!
オマエノ様ナ雑魚ハ俺様ガ吹キ飛バシテ――
流浪の神娘
――かちーんっ!
福島正則
グワァァァァアアッ!!
伊達政宗
……なッ!? 馬鹿ナッ!
福島殿が一撃……ダトォ……ッ!?
島津義弘
じゃっどん、彼奴ハ我ラ四天王最弱の――
流浪の神娘
――かちーんっ!!
島津義弘
ギャァァァァァァアッ!!!
伊達政宗
よ、義弘ォォォォッ!!
流浪の神娘
これで、後はあんただけがや……。
伊達政宗
ま、待テ……! かか、か、金ならアルッ!
ダカラ……い、命ダケは―――――――
流浪の神娘
――かちーんっ!!!
伊達政宗
ンバァァァアァアア――ッ!!
流浪の神娘
ふっ……またつまらんもんを叩いてしまっただに。
柳川城
……あ、危ないところをありがとうございます!
柳川城
あの、あなたのお名前は……?
やくも
ふふ、うちの名前はやくも!
べつに名乗るほどのもんじゃないだに。
千狐
コンッ! ふつーに名乗ってるのぉ!
やくも
…………。
やくも
――かちーんっ!!!
千狐
きゃぁあぁぁあぁあぁあああああ――!!
柳川城
…………という、夢を見たのですが。
柳川城
殿……私、疲れてるのでしょうか?
殿
…………。
千狐
そうですね……柳川城さん、最近戦い続きで、
お体だけでなく精神的にも疲弊しているのかと。
千狐
だいたい、やくもが巨大兜を倒すだなんて有り得ませんわ。
やくも
なんでや!? もしかしたら正夢になるかもしれんだに!
千狐
……やくも。
やくも
だに……?
千狐
寝言は寝て言えなの。
やくも
…………。
殿
…………。
やくも
…………。
殿
…………。
――終劇――
やくも
殿さ~ん! お疲れ様だにぃ~!
今日は、いつも頑張っとる殿さんのために、
とっておきのプレゼントを持ってきただにぃ!
やくも
はぁ~。何やかんやで今年も後ちょっとやね。
殿さん、やり残したことはないがや?
やくも
あっ、美味しいもんの食べ納めなら
うちも喜んで付き合うけん、一緒にいろんな所に行くだに~♪
千狐
殿、年越しの準備は万全ですか?
こちら今日のプレゼントです♪
千狐
ふふっ。喜んでいただけたようで、千狐も嬉しいですわ♪
年末は色々と慌ただしいと思いますが、頑張っていきましょうね。
やくも
殿さん、殿さ~ん! 大掃除はもう終わったかや?
やくも
だにぃ~っ!?
もうこんなに綺麗になっとるなんて、すごいがや……!
やくも
それじゃあ、片付けが終わった殿さんには、
うちから、プレゼントをあげるだにぃ~♪
やくも
うちも、殿さんを見習って
はやー大掃除終わらせんといかんだに。
掃除が終わったら、後でえっぱい遊ぶがや~♪
千狐
殿、今年もあと二日となりましたね。
大掃除も終えたみたいですし、
あとは年越しを待つのみ、ですね♪
千狐
と言うわけで……はい、こちらが今日のプレゼントですわ♪
千狐
それにしても、近頃は随分と冷え込みますからね。
年越し前に風邪などひかれませんよう、
気をつけてくださいね?
やくも
殿さん、殿さ~ん!
やくも
柳川城に頼んでコタツを用意してもらったけん、
早くこっち来て、一緒にぬくぬくするだにぃ~♪
千狐
本当に、あったかいですねぇ、殿。
こんなにぽかぽかしていると、何だか眠く――
千狐
――って、危うく寝てしまうところでしたわ!
千狐
殿、忘れないうちに渡しておきますね。
こちらは、今年最後のプレゼントですわ♪
やくも
ふぅ、これで今年やるべきことは、
ぜーんぶ終わったみたいやね?
やくも
あとは、お蕎麦を食べて、
ゆっくり年越しを迎えるとするだにぃ~♪
千狐
もぉ、やくもったら、
最後の最後まで食い気たっぷりなんだから。
千狐
それでは、殿。
千狐はお蕎麦の準備をしてきますので、
年越しまで、ゆっくりなさってくださいね。
信貴山城
新年、明けまして、おめでとうございます、殿♪
昨年は、ひとかたならぬご厚情をいただき、
深く感謝いたしております。
信貴山城
本年も、貴方だけのしぎーこと、
信貴山城を、何卒よろしくお願いしますね♪
信貴山城
……。
信貴山城
何ですか、その鳩が豆鉄砲を食ったような顔は?
信貴山城
はぁ。貴方が喜ぶと思って、
せっかくめかし込んできたというのに、とんだ仕打ちですね。
信貴山城
……あーあ。
これはもう、アレですね、アレ。あけおめ謀叛。
信貴山城
……。
信貴山城
と、くだらぬ冗談は置いといて。
せっかくの年明けですからね。
私から、特別にプレゼントをあげちゃいましょう。
信貴山城
…………。
信貴山城
……いや。
爆発なんてしませんので、さっさと受け取ってくれますか?
信貴山城
……。
信貴山城
ふふっ、ようやく受け取りましたね、殿。
信貴山城
それでは――二礼、二拍手、一爆破っ!
どっかーーーーんっ!!
信貴山城
…………って、だから冗談ですよ、じょーだん。
信貴山城
……てへ♪
熊本城
殿、あけましておめでとうございます!
熊本城
ふふふっ、なんと今日は!
殿にプレゼントを用意してきたんですよ~!
熊本城
っというわけで!
どうぞ、くま~っと受け取っちゃってくださーい♪
熊本城
実を言うと、今日は妹たちと一緒に、
殿に新年の挨拶をする予定だったのですがぁ……。
一緒に行こうって誘ったら、
やっぱり逃げられてしまいまして……はぁ。
熊本城
とはいえ、今年こそは絶対に妹たちと仲良くなってやると、
心に固く誓った私ですからね!
こんなことでくじけたりしませんよ!
熊本城
ではでは!
今年も姉妹ともども熊本城を、
どうぞよろしくお願いしますね、殿♪
殿
……。
殿
……?
殿
…………!
殿
…………。
やくも
殿さ~ん! あけましておめでとうだにぃ♪
千狐
本当なら元旦に御挨拶をするはずだったのですが、
三箇日は多くの方々が殿に会いに来ていたので、
結果として我々が出遅れてしまうはめに……
はぁ、トホホなのぉ。
千狐
って、新年一発目から、
こんな調子じゃいけないわ、千狐!
千狐
ということで、新年の御挨拶も兼ねて、
我々からプレゼントですわ♪
千狐
……って、あれ?
殿、何だか外が騒がしいですね……?
やくも
おぉ~!? どうやら外で、
城娘さんたちが羽根つきを始めてるみたいだに!
やくも
殿さん! うちらも一緒にまぜてもらいに行くがや~♪
千狐
殿、昨日は城娘の皆さんと羽根つきをしていたそうですが
その綺麗なお顔を見るに、一度も負けなかったようですね?
千狐
ふふっ、それでは、勝利のお祝いというわけではありませんが、
千狐から、今日のプレゼントを差しあげますわ♪
千狐
今日は、お腹が空いている殿に、
千狐がお雑煮を用意しておきましたわ♪
千狐
さぁ、冷めないうちにお召し上がりください、殿♪
やくも
はぁ~。たまには室内でゴロゴロしまくる、
正月ってのもい~もんだにぃ♪
やくも
……っと、いかんいかん。
うっかり忘れるところやっただに。
やくも
はい、殿さん♪
これが、今日の分のプレゼントだにぃ♪
やくも
殿さん、知っとるかや?
今日は「六日年越し」って言われてて、年越しとして
祝う日なんだに! え? なんでか? そげん細かな
ことは気にせんで、早くお蕎麦食べに行くだに~♪
熊本城
えへへ~♪
殿ぉ、まーた、お目にかかっちゃいましたねぇ~?
お正月ぅ、まだまだ楽しんれますかぁ~?
熊本城
んぅ……? 何らか酔っ払ってないかってぇ?
そんなましゃかぁ~。甘酒をちょこ~っと飲んだらけでぇ、
この私が、酔うわけないじゃないれすかぁ。
ね、しぎーちゃん♪
信貴山城
誰が、しぎーちゃんですか。馴れ馴れしい。
……ていうか、抱きつかないでくれます? 重いので。
熊本城
えー。そんなに冷たくしないでよぉ……うぅぅ。
ただでさえ、妹たちから避けられてて、
お姉ちゃん、くまってるんだからぁ……しくしく。
信貴山城
あー。なんかもう、色々と面倒くさいですね、この城娘。
とりあえず殿、さくっと用件だけ済ませちゃいましょう。
はい、私たちからのプレゼントです。
どうぞ、遠慮せずにお受け取りください。
熊本城
ヒック……あ、そうらぁ~。殿ぉ、せっかくの良い天気
ですしぃ、凧揚げでもしませんかぁ? 何気にですねぇ、
さっき、しぎーちゃんからぁ、このクマっぽい凧を
いただいたのですぅ。ねぇ~、しぎーちゃ~ん♪
信貴山城
……………………はぁ?
熊本城
ちょ、ちょっとぉ~。
『こいつ、まじ何言ってんの?』みたいな顔はやめてよぉ。
信貴山城
ふふふ。まぁ、そんなことはいいですから、
さっさと凧を飛ばしにいきますよ。
ささ、よろしければ殿もご一緒に、
凧が爆発するところを見に……。
信貴山城
ではなくて、凧が美しく飛ぶところを見にいきましょう。
……ふふふふふ。
やくも
あ~ぁ。気づいたら、
うちらのお正月も今日でお終いみたいだに……。
千狐
もぉ、そんなことで気落ちしてどうするの!
そんなんじゃ、今年一年、
殿をお支えすることなんて出来ないわよ?
千狐
ということで、はい、殿♪
これが千狐たちからの、正月最後のプレゼントですわ♪
やくも
えへへ、殿さぁん♪
年末年始は、うちとえっぱい遊んでくれてだんだんね♪
と~っても楽しかっただにぃ!
千狐
殿。兜や妖怪たちとの戦いは、
これからますます厳しくなっていくことが予想されます。
千狐
ですが、殿ならば、
きっとどんな困難にも打ち勝てると信じていますわ!
やくも
だに! うちらは、殿さんを信じて、
どこまでもついていくつもりがや!
少しでも殿さんの支えになれるよう、精一杯頑張るけん、
今年もよろしくお願いするだにぃ~♪
――或る日の昼下がり。
ツバサ
わーい、たーのしー!
やくも
待つだに~、うちも一緒に遊ぶがや~!
千狐
もぉ、やくも達ったら!
また遊び呆けてるのね。
千狐
……こんなことじゃ駄目だわ。
神娘だって、もっと戦場で
殿の力になれるよう努力しなきゃ。
千狐
みんなもそう思うでしょ!?
白泉
でも、戦場でって言ったって、
神娘に何ができるっていうのさ?
ススキ
私……何かを調べたりするのは得意よ。
ツバサ
わぁ、すごーい!
ススキちゃんは調べるのが得意な神娘なんだね!
千狐
権謀術数、かぁ。
はぁ……もっと千狐の頭が良ければなぁ。
ツバサ
へーきへーき、神娘によって得意なこと違うから。
羅紗
となると、千狐さんに相応しい戦い方ですかぁ……。
うーん、何か良い案はないでしょうかねぇ?
羅紗
――あっ!?
ちょうど良いところに柳川城さんがいますよ!
少し相談してみましょう。
柳川城
ふむふむ…………なるほど。千狐さんが、
戦闘中においても殿のお役に立ちたいと……。
柳川城
なら答えは明白ですね!
千狐さんが武器になればいいのです。
千狐
……え?
ツバサ
わー、すごーい!
千狐ちゃんは武器になれる神娘なんだね!
ススキ
その手があったわね……さすがは柳川城さん。
白泉
そんじゃ、早いとこ千狐を武器にしちまおうぜ!
やくも
任せるだに!
さぁ、千狐こっち来るがやぁ~♪
千狐
へ?
いや、ちょっと……ま、まって……そっちは工房……っ!?
千狐
やだ……お願い、みんな離してっ……離してよぉーーー!
やくも
それじゃあ、いくだにぃ!
千狐
――っ!?
かちーん!かちーん!かちーん!
やくも
……という夢をみただに。
やくも
どうがや千狐、試しに武器になって――
千狐
――却下。
やくも
…………。
殿
…………。
やくも
…………。
殿
…………。
――終劇――
千狐
殿! お疲れ様です!
いつもみんなのために頑張っていただいている殿に
感謝の気持ちを込めてプレゼントを送らせていただきますわ!
どうぞ、お受け取りください♪
千狐
殿、今年も残すところ、あと数日となりましたね。
殿は今年やり残したことはないですか?
もしやり残したことがありましたら、私も協力しますので、
いつでもお申し付けください! それでは、お待ちしておりますわ♪
やくも
もーいーくつねーるとー、お正月だにっ!!
そんな待ちきれない殿さんのために、はい!
今日のプレゼントがや♪
やくも
殿さんはお正月何するんだに? ん? うちかや?
うちはもちろん、お餅食べたり、お蕎麦食べたり、
みかん食べたり……やることえっぱいで忙しいだに!
むふふ、楽しみで眠れんだに~♪
千狐
うう~ん! みかん甘酸っぱくておいしいの~♪
千狐
はっ!? と、殿!! これは、その……そ、そうですわ!
城娘の皆さんが風邪をひかないように、みかんを配ろうと
味見をしていたのですわ! そ、そんなことより、
こちら今日のプレゼントをお受け取り下さいっ!
千狐
コホン……寒い日が続いてますが、殿は体調大丈夫ですか?
新年まであともう少し。
風邪を引かないよう温かくしてお過ごしください♪
千狐
殿! ようこそお越しくださいました!
ささっ、こちらへどうぞ♪
やくも
今日は今年最後やけん、感謝の気持ちを込めて
うちら二人からプレゼントするだに♪
殿さん、だんだんね♪
千狐
思い返せば、殿に助けて頂いてから色々なことがありましたね。
苦しい時もありましたけど、その分、たくさん城娘の皆さんにも
出会えましたし、殿と出会えて……ううん、
殿と一緒の時間を過ごせて本当に幸せですわ♪
やくも
うんうん、美味しいものもえっぱい食べたりできて、
本当に幸せだっただに♪ ……じゅる。
殿さん、来年もよろしくお願いするがや!
千狐
全く、やくもったら……。
殿、やくもじゃありませんが、私たちも一層頑張りますので
来年もよろしくお願いしますわ♪
それでは、殿。よいお年を♪
千狐
新年明けましておめでとうございます! 殿!
新年1日目ということで、
殿のこれからのご健康とご活躍を祈って、
私からプレゼントです♪
千狐
今年も一緒に頑張っていきましょう!
よろしくお願いしますわ♪
やくも
殿さーん! 明けましておめでとうだにっ!
今日は、うちからプレゼントするけんね!
受け取ってほしいがや♪
やくも
そう言えば、殿さんは初夢見たがや?
え? うちの初夢? ふっふっふー、それは秘密だに♪
……じゅる。
千狐
コン! 殿、いらっしゃいなのー!
……はっ! コ、コホン。
……き、今日のプレゼントはこちらです!
千狐
そうですわ!
殿のためにお雑煮を作ったのですが一緒に食べませんか?
え? やくもが食べてた?
こ、こらーーー! やくもーーーー!
やくも
とーのさんっ♪ お正月は楽しんでいるかや?
元気いっぱいの殿さんに、今日もうちからプレゼントだに♪
やくも
あ、さっき、城娘さんたちがえっぱい集まって
羽根突きしてただに!
うちらも混ざって一緒に遊ぼうやぁ♪
それじゃ、待っとるけんね!
千狐
殿! お待ちしてました♪ ささ、どうぞこちらに!
本日のプレゼントですわ♪
千狐
なにやら、城娘のみなさんが書初めをしていたようですが、
殿はもう今年の目標は決めましたか?
私、ですか? 私はもちろん、陰ながら精一杯、
殿や城娘のみなさんのお世話をさせていただくことですわ♪
やくも
殿さんだにー! 今日も一緒に遊ぶがや~♪
はい! 今日のプレゼントだに~!
やくも
殿さん、知っとるかや? 今日は「六日年越し」って
言われてて、年越しとして祝う日なんだに!
え? なんでか? そげんこまけなことは気にせんで、
早くお蕎麦食べに行くだに~♪
千狐
殿~、お正月疲れは大丈夫ですか?
こちら今日のプレゼントですわ♪
千狐
ん~、やっぱり少し疲れているようですね。
……そうですわ!
七草粥を作りますので、後で一緒に食べましょう♪
やくも
あ、殿さん! いらっしゃいだに~!
殿さんに今日のプレゼントだに♪
やくも
プレゼントは明日も用意しちょーけん、
お正月ももう終盤やけど、最後まで一緒に遊ぼうやぁ!
千狐
殿、お正月はいっぱい楽しめましたか?
最後は私とやくもからプレゼントさせていただきます♪
やくも
殿さん、うちらからのプレゼント受け取ってほしいだに~♪
やくも
お正月、殿さんとえっぱい食べたり、
遊んだりして楽しかっただに!
千狐
そうね、やくも♪
殿! 私たちも城娘の皆さんと殿を支えていきますので、
改めて、これからもよろしくお願いします!
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