ストーリーテキスト/馬追の山と這寄る怨念

ページ名:ストーリーテキスト/馬追の山と這寄る怨念

目次

馬追の山と這寄る怨念[]

馬追の山と這寄る怨念 -序-

陸奥の山中に大量の兜が発生したとの
報せを聞き、殿達は現地へと向かったが、
そこには、予期しない敵の姿があった……。

前半
――陸奥国、某山中。

やくも
す~ぅ、は~ぁ……うんっ!
山の空気はやっぱり美味しいだにぃ~。

やくも
良い天気やけん、絶好の野駆け日和やね!?

千狐
もぉ、やくもったら。
今日は遊びで来たわけじゃないんだから
少しは緊張感を持ってよね!

やくも
うぅ……。
そげにやきやき言わんでも、わかっちょーね。
兜さんらがここで悪さしちょるがや?

千狐
ええ、そうよ。
風聞によると、ここ陸奥の地において
兜が大量に姿を現わしているらしいの。

やくも
けど、さっきからぜんぜん
兜さんなんて見当たらんね。

やくも
案山子(かかし)か何かの見間違いじゃないかや?

千狐
案山子って……そんな馬鹿な――。

千狐
――ん?
何かしら?
向こうの方が妙に騒がしいわね。

やくも
ようやく兜さんのお出ましかねっ!?
よーし、殿さん!
さっそく向かうだに!

草木の茂る山道を駆け抜け、
開けた場所へと辿り着くと、
殿たちは動物型兜が群がる光景を目の当たりにした。

やくも
こげにえっぱいの動物型兜がいるなんて……。
どうやら噂は本当だったってことやね。

千狐
殿!
あそこを見てください!
童女……いや、城娘が兜たちに囲まれているようですわ!

天神西舘
……うゥ……く、ぅぁァ……。

やくも
何だか苦しんでるみたいやね……。
よく見ると、あちこち怪我しちょーけん、
早く助けに行くだに!

天神西舘
ようやク、来てくれたのですネ……。
ずっト、待ってたんデすよ?

やくも
……はぇ?
待ってた……?

天神西舘
貴方たちはコこで討ち取らせてイタだきます……。
……西舘、参りマすッ!!


……ブ、ブブ……参ル……参ル!

やくも
な、何や!?
兜さんらと一緒になって、
あの城娘もこっちに向かってきただに!?

千狐
明らかに様子がおかしいわ……。
彼女から感じる城娘の気も、
どこか淀みを感じる……まさか!?

千狐
殿、もしかしたらあの城娘は、
兜に操られているのかもしれません!
正気に戻す為にも、ここで応戦しましょう!

後半
天神西舘

つ、強イ……。
……これハ、想定外でスね……。

天神西舘
このようナところデ
討ち取られるワケにはイキマせん……。
……ココは、退かせてイタダキます!

やくも
あ!? 待つだに!
兜と一緒に城娘が逃げてどうするがやー!?

千狐
……行ってしまいましたね。

千狐
あの様子からして、やはり兜に
操られていると見るのが妥当でしょうね。

やくも
むむむぅ……。
城娘やけん仲間になってくれると思ったのに、
襲ってくるなんて、ひどいだに……。

千狐
城娘が相手となると、こちらも手加減をする
余裕はないですね。

千狐
此の地に刻まれた戦いの
爪痕を見れば激しさも瞭然ですわ――って、あれ?

やくも
どうしたがや、千狐?

千狐
見て、千狐たちが戦った場所以外にも、
よく見ると戦闘の痕跡があるわ。

やくも
……言われてみれば確かにそうだに!

やくも
…………で、つまりどういうことがや!?

千狐
土の状態から察するに、戦いからそう時間は
経ってない……つまり、千狐たち以外にも
兜と戦っている者がいるかもしれないってことよ。

やくも
そげな人がいるなら、すぐに探すだに!
兜さんと戦ってる者同士やけん、
味方になってくれるかもしれんね!

千狐
殿、やくもの言うとおり、少し周囲を調べてみる
必要がありそうですわ。

千狐
先程の城娘のことも
気になりますし……まずは周囲の捜索を開始しましょう!

馬追の山と這寄る怨念 -破-

自分たち以外にも兜と戦う者の存在を求め
周囲を調査する殿たちの前だったが、
現れたのは、兜を従える謎の娘の姿だった。

前半
千狐

周囲の様子を少し調べてみましたが、
やはり千狐たち以外にも兜と戦う者が
いることを示す戦いの痕跡があるようですわ。

やくも
うちらだけが兜と戦っているんじゃないって
ことが分かっただけでも、何だか嬉しいに。

やくも
兜と戦ってるってことは、
殿さんの協力者になってくれるはずやけん、
はやー合流するだに!

――その時だった。
殿たちの背に、
聞き慣れぬ声がかけられた。

中村舘
おーい!
そこのヒトたちー!
チョっと待ってクれー!

やくも
――ひぁっ!?
び、びっくりしただにぃ……。
いったい誰がや?

千狐
感じられる気から察するに、
どうやら城娘みたいね……。

やくも
城娘!?
じゃあ、あんたがここらで兜と戦っちょるんやね?
こんなに早く会えるなんて嬉しいにぃ!

中村舘
それはコッチの台詞サ!
まさかコんなにあっサリ獲物を
見つけラレルとは思わなかッタよ。

千狐
……え?
獲物……?
何を、言っているのですか……?

中村舘
よし、みンな出てオいで!


ガウッ、牙ウッ、ガウゥ――ッ!!!

やくも
か、兜だにぃ!?
どういうことや?
あの城娘、兜を引き連れてるがや!

中村舘
サア、みんな!
誰が最初ニ大将首を討ち取るカ、
勝負といコウじゃないカ!

中村舘
それじゃ、全軍突撃ーッ!!

後半
中村舘

くっそォ……私が負ケるなんテェ……。
突っ込みすギテ孤立したのがイケなかったか……。

中村舘
デモ勘違いしないでよネ!
私の限界はこんなモンじゃないんダから!

中村舘
てことデ、みんナ逃げルよ!
野馬追仕込みノ脚力デ
見事に逃走開始ダー!!

千狐
……な、なんて逃げ足の速さなの……。

やくも
そげなこと言っちょる場合かや!?
また城娘が兜に操られてたけん、
どうなってるだに!?

千狐
そ、そんなに迫られても、
現状では何とも言えないわよ……。

千狐
ただ、一つだけ気になることがあるわ。

やくも
気になること?

千狐
此の地で最初に出会った城娘も、
さっき戦った城娘にも、
千狐たちと戦う前から身体に刀傷があったわ。

やくも
言われてみれば、確かにそうだに。
……で、それの何が気になるがや?

千狐
千狐たちと出会う前に、
彼女たちは誰と戦っていたのか、ってことよ……。

千狐
此の地にいる兜は動物型ばかりで刀を使う者はいない……。

千狐
もしかしたら、あの刀傷を彼女たちにつけた存在が
全ての元凶なのかもしれないわ。

やくも
……ってことは、
あの城娘たちの背後に、
何者かがいるってことやね……。

千狐
――ッ!?
殿、何か聞こえませんか?

千狐
……此の音は……馬の足音……?

やくも
動物型兜の足音とは
ぜんぜん違って聞こえよーけん、
殿さん、なんだか怖いだにぃ……。

千狐
音の出所からして
まだこちらに来るまで猶予がありそうです。
殿、今のうちに陣形を立て直してください!

馬追の山と這寄る怨念 -急-

鳴り響く馬の足音と共に現れたのは、
刀を携え乗馬した城娘の姿だった。
問答無用で襲い来る敵に勝利せよ!

前半
千狐

殿、馬の足音が近づいてきます!
警戒してください!

やくも
殿さん!? あっちを見るがや!
さっき戦った城娘が妙な馬に乗って
こっちにやってくるだに!

千狐
……いえ、先程の城娘とは気の形が異なるわ。
相貌は良く似ているけど、彼女は別人よ……。
殿、警戒してください……。

相馬中村城
……こんなところにいタのでスか。
随分と、探しマしたヨ。

千狐
(この方からも城娘の気を感じるというのに、
やはりその流れに淀みがあるわね……)

千狐
……どうして、
千狐たちを探していたのですか……?

相馬中村城
決まってイルじゃないでスか……。

相馬中村城
私ノ仲間たちを傷つケた、
兜に仇なす不届キ者たチを討ち取ル為です!

やくも
きゅ、急に刀を抜き始めただに!?

千狐
……刀!?

千狐
もしや、あなたが
さきほど千狐たちが出会った城娘たちに
刀傷をつけた者なのですか!?

相馬中村城
そんなコト、今は関係アリません!
さっさと武器を手ニ取りなさい!
さもなくば、このマま斬り捨てるノみ!

やくも
聞く耳は持ち合わせていないってことやね……。
あの娘さんの背後から、
続々と動物型の兜たちが現れてるだに……。

千狐
殿、このままやられる訳にはいきません。
全力で応戦しましょう!

後半
相馬中村城

――くっ、うぅ……。
こ、ここは……?
私は、何を……していたのですか……?

やくも
あの娘さん、
何だか雰囲気が変わっただに!?

千狐
もしかして、
兜からの支配を脱したのかもしれないわ!

千狐
大丈夫ですか?
あなたは、ここで今さっき
千狐たちと戦っていたのですよ?

相馬中村城
貴方たちは……? 私が、戦っていた……?
私は……そうだ、仲間の城娘たちと共に、
野馬追の練習をしにきて……そこで、兜たちに……。

――その時だった。
記憶を辿る少女の言葉を遮るように、
突如として、禍々しい瘴気が山林の奥から煙り始めた。

千狐
こ、この瘴気は!? 


ザッ、ザザッ!!

やくも
兜も現れよっただに!
どうなってるがや!?

相馬中村城
皆さん! 逃げてください!
この悪気は傷口に入り込み、
私たち城娘の意識を――

相馬中村城
――ぐ、ぅ、ぁぁ……。


……城娘……発見……
……我ラ……共ニ……還ラン……。

相馬中村城
……ええ、一時撤退しマしょウ……。
次コソは……真の相馬中村城の力によっデ……
人間ドモを討ち果タしマす。はぁッ!!

やくも
あの城娘、馬に乗って逃げて行くだに!
殿さん、追いかけなくていいがや?

千狐
周囲を漂う瘴気が濃い上に、
兜たちが彼女の後備えとなっていて、
これ以上の追撃はできないわ。

やくも
じゃあこのまま黙って見過ごすがや?

やくも
あの城娘たち、とっても苦しんでたね……。
あのままじゃ、城娘たちは元に戻れなく
なるかもしれんけん、放っておけないだに!

千狐
千狐だって、すぐに助けに行きたいわよ……。
でもここで焦ったら元も子もないわ。

千狐
さっきの城娘たちの口振りからして、
きっとここに戻ってくるはずだもの……。
殿、来たる再戦に向けて、こちらも軍備を整えておきましょう。

馬追の山と這寄る怨念 -離-

戦場に留まっていた殿たちの許に、これまで
戦ってきた三人の城娘が一斉に姿を現した。
今まで以上の苛烈な戦いに、いざ挑まん!

前半
千狐

殿、警戒してください。
先程の城娘の気がこちらに近づいています。

やくも
千狐の言った通り、
やっぱりここに戻ってきたんやね……。
で、どの城娘が来るがや?

千狐
……全員よ。

やくも
ぜ、全員!?
つまりそれって――

――その時だった。
殿たちの目の前に、
三人の城娘たちが姿を現した。

天神西舘
見つケましたヨ……。
ここデ、雪辱ヲ果たさせていただきマす!

中村舘
チョっと先代!
私だってアいつらには借りガあるんダカラ、
抜け駆けは許さないカらネ!

中村舘
ってなワケで、
今回は私も本気で行かせてモらうよ!

相馬中村城
少し落チ着いてクダさい、天神西舘さん、中村舘さん。
無駄に気負っテ再び負けテシまってハ、
元も子もありマせんヨ?

相馬中村城
せっかクこうシて三人が揃っているノです。
力を合わセて戦うノが上策ではアリませんか?

中村舘
とか何とか言っテぇ、
自分が一番気負っテルように見えるケど?

天神西舘
中村舘さんの言うトオリです。
共に野馬追で鍛えた心身を備えル城娘でスカら、
戦場で私たちに隠し事など無意味でスよ、相馬中村城さん。

相馬中村城
それもソウでしたね……フフ。

相馬中村城
なラば私も遠慮はシマせん!
さあ、兜に仇なす野蛮なる者たチよ!
今こそ我ら相馬の城娘の神髄をご覧に入れマしょウ!

やくも
な、なんやこの威圧感は……!?
三人が揃うとこうも覇気が変わりよーがや?

千狐
殿、今までの彼女たちと思って
挑むようならば、敗北は必至です。
どうか、今一度、気を引き締めて戦いに臨んでください!

後半
千狐

何とか、勝つことができたようですね……。
それにしても、危ないところでした……。

やくも
殿さん、見るがや!
城娘たちの様子が変だに!

天神西舘
……うぅ……こ、ここは?
私は、何を……?

中村舘
いてて……ったく、なんで私こんなに怪我してるの?
あれ? 天神西舘に、相馬中村城も一緒だ? 
何で? 何がどうなってるの……?

千狐
どうやら、正気に戻ってくれたようですわ!
殿、すぐに彼女たちの元へ行きましょう!

相馬中村城
……だめ……皆さん、早く逃げて……、
此の地には……まだ兜がいます……
また、操られて……しま……う……。

――不意に、
殿と相馬の城娘たちを隔てるようにして、
兜たちが瘴気と共に列を成して現れた。

兜軍団
……戦エ……戦エ……、
……闘争ノ瘴気……御方ノ怨憎……、
……宿セ……宿セ……。

相馬中村城
――ひぐっ……うぅ……、
だめ……この、ままじゃ……みんな……、
おかしくなって……しまう……。

中村舘
この瘴気は……何なの……?
……頭の中に、声……響いて……。

天神西舘
……まさか!?
これは……そんな……っくぅ……知恵は浮かべど……、
既に……からだが……うごか、ない……。

やくも
殿さん!
あの城娘たち、苦しんでるだに……。
なんとかできないがや!?

千狐
こうなったら、目の前の兜を倒して、
城娘たちを兜と瘴気から
無理矢理にでも引き離すしかないわ!

やくも
やっぱりそれしかないかや……。

やくも
よーし、うちも覚悟決めーけん、
こげな無益な争いは次で終わりにするね!
殿さん、今のうちに陣形を整えるだに!

馬追の山と這寄る怨念 -結-

再び瘴気によって自我を失った城娘達は、
その身を巨大化させて殿の前に立ちはだかる。
全身全霊の武をもって、この決戦に挑め!

前半
やくも

もう準備は万全やけん、
殿さん、最後の戦いに臨むだに!

千狐
殿、どうやらあちらも
準備は整ったようですわ。

視界を塞いでいた瘴気が退くと、
その奥から幽鬼の様にたたずむ三人の城娘と
剣呑たる兜たちの姿が現れた。

天神西舘
もう……負けませン……。
絶対に、ココで……
アノ人間を……倒しマす……。

兜軍団
……是……是……
大イナル力……今コソ解放セヨ……。

中村舘
言われなくタって……、
こっちハもうその気だっテの!

兜軍団
……是……是……
御身覚醒……真姿顕現……。

相馬中村城
そうですネ……。
今こソ……我らの本当の力を示しましょウ……。
……はぁアアアッーー!!

千狐
城娘たちが……巨大化していく……!?

天神西舘
はぁ……ハァ……分霊ヨ……私に、知恵ヲ……。
人を滅すルに足る……知恵を与えヨ……。

中村舘
……グぅ、ぅぅ……呑み込んで、やル……。
私の攻勢デ……全てヲ……圧倒してヤる……!

千狐
依代も無しに
あのような強大な力を解放するなんて……!?

千狐
そのままでは、
貴方たちの身体も無事では済みませんわ!
すぐに止めなさい!

相馬中村城
……く、ァ……だ、黙りナさい……。
戦場に、情けナど無用……!

相馬中村城
……御託を並べるよりモ……
貴方たちの武を以テ……我らに応じナさい!

やくも
これ以上、城娘たちが
苦しむのは見たくないがや!
殿さん、ここで決着をつけるだに!

後半
やくも

やっただにーっ!
兜を全部やっつけることができたがや!

千狐
喜ぶのは後よ、やくも!
気を失っている城娘たちを、
早く安全な場所まで運ぶわよ!

やくも
わ、わかっただに!

戦いにより気絶した城娘たちを抱え、
殿たちは千狐の時空転移術を用いて、
所領へと帰還した。

中村舘
ん……んん~? 
あ、あれ? ここ……何処?
貴方たち……さっきも山の中であったよね?

千狐
よかった、目を覚ましたのですね!
私は千狐と申します。そして、ここは我らが殿の所領です。
兜の立ち入ることのできない安全な場所です。

やくも
うちは、やくもって言うだに!
で、こっちにいる男前が殿さんや!

相馬中村城
私……覚えています……。
あの山で貴方たちが私たちの為に、
兜と戦ってくれていたことを……。

相馬中村城
何度も貴方たちを傷つけたというのに……。
……救ってくださって、
本当に、ありがとうございます……。

中村舘
ごめん……私はよく覚えてないや……。

中村舘
でも、相馬中村城の様子からして、
助けてもらったのは嘘じゃないみたいだね?
ということで、ありがとう!

中村舘
そういえば名乗り忘れてたね。
私の名前は中村舘だよ!
よろしくね!

天神西舘
私の名は天神西舘と申します。
危ないところを助けてくださって、
本当にありがとうございます。

相馬中村城
わ、私もまだ名前をお伝えしていませんでした……。
えっと、相馬中村城といいます。
以後、お見知りおき下さい!

やくも
自分の名前を口にできーけん、
とりあえずは一安心やね。
よかった、よかった。

中村舘
でも、何で私たちは兜に操られちゃったんだろう……。
それが分からないと、
あの山には怖くて入れないよ……。

天神西舘
恐らく、相馬野馬追(そうまのまおい)の
起源にまつわる伝承を、
兜たちに悪用された為でしょう。

千狐
起源……? 伝承……?
あの地で何が起きていたのか、
分かるのですか!?

天神西舘
私、天神西舘は学問の神様を祀った社です。
他の城娘よりも、幾分か古き知識を有していますから、
この身に何が起こったのか、説明できると思います。

天神西舘
先程までいた相馬の山は、私たちにとって縁のある場所です。
そこで私たちは、相馬の地に伝わる野馬追という
祭事の練習を行うことを習慣としていました。

天神西舘
自我を失う直前も、私たちはあの山で野馬追の
練習を行っていましたが、山中に瘴気が生じると、
私たちは互いに武器を向け合って戦い始めていたのです。

中村舘
それ、私も覚えてる……。
野馬追の練習だからこれくらい当然だ、って
そんな風に考えて……あの時点でおかしくなってたんだ……。

相馬中村城
私、操られる直前にある言葉を聞きました。
戦え、戦えって……ひどく不気味な声で、
頭の中に直接囁きかけるようでした……。

天神西舘
……相馬野馬追は、
その起源を軍事訓練に持つと言われています。

天神西舘
そうした伝承の攻撃的な要素に目をつけた兜が、
相馬の山の地気に邪気を混ぜて転用し、
闘争本能を増幅させる特殊な瘴気を発生させたのでしょう。

天神西舘
大切な伝統と不可侵の神事を悪用した敵を、
私は絶対に許しはしません……。
この屈辱はいつか晴らしてみせます!

千狐
千狐も同じ気持ちです!

千狐
ですが、ひとつだけ納得のいかない点があります……。
あの山には、瘴気による高度な策を
弄することのできる兜はいませんでしたよね……?

天神西舘
ご明察です、千狐さん。
その点だけが私も引っかかっているのですが、
明確な答えは出そうにありません……。

千狐
……天神西舘さんの知識と知恵をもってしても
兜に関する謎の全ては
解き明かせないということですね……。

やくも
むぅぅぅ~! 
二人して難しいことばかり言い合ってて、
何が何だかさっぱりやけん、置いてけぼりくったみたいだに……。

中村舘
私もよく分からなかったけどさ、
無用な心配してもしょうがないよ。そんなことより、
これから何をすべきかを考える方が大事じゃないかな?

相馬中村城
そうですね。
差し当たって私たちがすべきことは、
助けて頂いた殿へのご恩返しではないでしょうか?

天神西舘
それは名案ですね、相馬中村城さん!
私たちの力で殿の兜退治を手伝うことができれば、
これ以上の恩返しはないでしょう。

中村舘
よーっし! それじゃあ決まりだね!
殿、これから私たちは、
貴方と一緒に行動することにするよ!

やくも
そういうことなら大歓迎やねー!
殿さんと一緒に兜を倒す為に、
これから仲間として頑張るだにぃ!

千狐
仲間が増えることは喜ばしいことですね!
新たな出会いを喜ぶこととしましょう。
殿、此度の遠征、本当にお疲れ様でした!



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