ストーリーテキスト/異界門と古の機動要塞

ページ名:ストーリーテキスト/異界門と古の機動要塞

異界門と古の機動要塞[]

-前-[]

前半
某日某所。

此刻――恐るべき異能を有する妖怪・九尾は、
異世界へと通じる『門』を開かんとしていた。

九尾
くふふ、機は熟した……。

桃形兜
キュ、九尾様――!?
モシカシテ異世ノ者ヲ此方ニ喚ボウトシテイルノデスカ?

九尾
喚ぶ……とは少々異なる邪法じゃ。
これは異世に存するモノの似姿を此世に転写する技よ。

九尾
これならば世理に与える乱を最小限に留めつつ、
其方ら兜の協力者を得ることができよう……くふっ、くふふふ。

桃形兜
ア、アノ……ヨクワカラナイノデスガ、
要スルニ、ボクラニ新シイ味方ガデキルッテコトデスカ?

九尾
然り……なればこそ、汝らはそこで大人しゅう見ておれ。

九尾
さあ、異世の強者よ――――。
今こそ其の写し身を我が前に示せ!

地に描かれた印に向かって高らかに叫ぶ。

すると印は毒々しい輝きを放ち、空間に亀裂を生じさせた。

桃形兜
アワワワッ!? 九尾様、何カ出テキマスヨ! 

九尾
ほぉ……これはまた面妖な巨躯ではないか。

感嘆の溜め息と共に九尾は『ソレ』を見つめた。

???
…………………………………………。

桃形兜
ス、スゴイ……一ノ谷形ミタイナ外見ダケド、
コッチナンカヨリモ全然オオキクテ強ソウダ……。

一ノ谷形兜
!!!!!!!!(ガーン)

九尾
くふふふっ、対峙するだけでも感じるぞ……。
其奴の秘めたる力は汝らを束ねる巨大兜に勝るとも劣らぬ。

九尾
遠慮はいらぬ、兜たちよ。此奴の武威を借り、
今こそ憎き城娘たちを討ち果たしにいくがいい。

桃形兜
デ、デモ……。
コイツ、チットモ動キマセンヨ?

九尾
……ふむ、恐らくは此世へと転移する際に生じた力の影響で、
一時的に此奴の動きが制限されてしまっているようじゃな。

九尾
だが心配はいらぬ。
間もなく元来の武威を取り戻すはずじゃ。

桃形兜
ホ、本当デスカ!?

兜軍団
ナラ今ノ内ニ皆デ、コイツヲ運ンジャオウヨ!

兜軍団
ウンッ! 出来ルダケ大キナ集落ノ近クデ暴レサセテヤロウ!

――翌日・所領。

千狐
と、殿――っ!
大変! 大変ですわ!

殿
…………?

多聞山城
それほどまでに血相を変えて、
いったいどうしたというのですか?

千狐
そ、それが……。

千狐
異世の存在らしき物を兜たちが運ぶ姿を目撃した、
との報せが入ったのですわ!

鬼ヶ城
何だって!?

やくも
異世の存在ってことは、もしかして――。

多聞山城
十中八九、九尾の仕業とみて間違いないでしょうね。

殿
…………!

柳川城
はい! すぐに仕度をし、現地へと向かいましょう!

千狐
――コンっ!?
皆さん、待ってください!!

鬼ヶ城
なんだよ、千狐?
今は一刻を争うときだってのに……。

千狐
そ、それが……。

千狐
たったいま所領内の神社に、
感じたことのないような気の存在を感知したのですわ。

鬼ヶ城
神社から感じたことのない気……だと?
おい、どういうことなんだよ!?

多聞山城
もしや……この所領にも異世の存在が
現れようとしているのではないでしょうか?

やくも
そ、そげなことが起こり得るんかや……?

柳川城
霊妙たる地点ですからね……。
有り得ない話ではないかと。

鬼ヶ城
だったら、まずはそっちから確認しに行くしかねぇだろ!
おらぁっ、グズグズすんな、さっさと行こうぜ!

――所領・神社。

そこで殿たちは、社に清浄なる光が生じているのを目にする。

千狐
こ、これは……。

千狐
間違いありませんわ!
此処に異世へと通じる『門』が開こうとしています!

やくも
ってことは、邪悪なヤツらが所領に乗り込んでくるってことがや?

千狐
ううん。違う……。
これは善なる者たちの気だわ。

多聞山城
……なるほど、そういうことでしたか。

鬼ヶ城
あん? なにひとりだけ得心してんだよ?
思い当たる節でもあんのか?

多聞山城
いえ、前に姉様から聞いた話を思い出しましてね。

多聞山城
本来、在るべきはずでない者たちが此世に現れる時――、
それら異分子を排除するための存在もまた異世から現れる、と。

柳川城
ということは、この光の先にいるのは……。

鬼ヶ城
俺たちの味方になってくれるヤツらってことだな!

鬼ヶ城
っしゃあ! そういうことなら、千狐!
とっととその善なる者たちってのを喚びだしちまえ!

千狐
わ、分かりました!
それでは…………。

千狐
――――――コンッ!

千狐が大幣を手に祈りを捧げると、
拝殿から零れていた清浄なる光が勢いを更に強くした。

転瞬――殿一行の前に、見慣れぬ恰好をした
者たちが困惑の表情を浮かべて立っていたのだ。

???
ちょっとちょっとぉ!
何なのよ、此処!?

???
私たちさっきまでダンジョンの中に居たわよね!?
それがなんで、外に居るわけ!?

???
お前が如何にも怪しげなスイッチなんか押すからだろ!

???
おい、どーすんだよ! 此処が何処だか分からない以上は、
元居た場所にも戻れないし、最悪、依頼を破棄したと思われるぞ!

???
そ、それはいけません!
冒険者稼業は信用が第一ですし……。

???
つまり、このままいくと……我々は依頼主から……
は、激しい罵声を浴びせられるということか……?

???
す……すばらひい!!

???
全然素晴らしくありませんよ! もしそんなことになったら、
私の分の責任は、全てゆんゆんに負わせますから!

???
えええっ!? そんなの酷いよ、めぐみん!

???
ゆんゆん、ライバルというのは相手がピンチの時は
身を挺して助け合う関係の事を言うんですよ?

???
えっ、そうだったの!?

???
――じゃなくて!
も、もちろん、それくらい知ってるわよ! 常識じゃない!

???
んなことより、どうすれば依頼を完遂できるかを考えろよ!
なんで失敗前提で考えてんだよ、お前ら!

殿
…………。

柳川城
この人たちが、我らの味方となってくれる方たちなのでしょうか?

多聞山城
少なくとも、敵であるようには見えませんわね。

???
――ん?

???
おわっ!? いつのまにか人だかりができてる!?

???
みんなが騒いでるからでしょ!

???
お前が一番大声だしてただろうが!

???
なんですってー!

???
あ、あの……それよりも、
ここが何処なのか聞いた方がいいんじゃ……。

???
ですね。ほらカズマ、さっさと訊いてきてください。

???
なんで俺なんだよ!

???
ったく、しょうがないなぁ……。

???
あの、すみません、もしかしてこのあたりに住んでる人ですか?
実は俺たち道に迷っちゃったみたいで――

殿
…………?

千狐
は、はい。見たところ彼らは、世界を飛び越えて
きてしまったことに気づかれていないようですわ。

???
……へ? 世界?

千狐
皆さん、落ち着いて聞いてください。
実は―――――――

千狐は、眼前にいる異世の者たちに、此世についてと、
どうして彼らが此処に辿り着いてしまったのかを説明した。

カズマ
なるほど、そういうことか……。

千狐
あまり、驚かれないのですね。

カズマ
まぁ、異世界に飛ぶってのは初めてじゃないしな。

千狐
……?

カズマ
あっ、いやいや。こっちの話だから気にしないでくれ。

鬼ヶ城
おいっ、そんなことよか早く兜たちの所に行こうぜ!
カズマたちも自分たちが来た理由を理解したんだろ?

ダクネス
ああ。しかし、我々に関係のある
敵というのは一体何者なのだろうか?

やくも
うちらも正体はよく分かってないけん、
実際に見に行かんと何とも言えんだにぃ……。

カズマ
なら、早いとこ現場に――

アクア
ちょっと待った――!!

カズマ
なんだ? アクア。
トイレか?

アクア
違うわよ!
それに、女神はトイレなんて行かないわよ!

アクア
そうじゃなくて!
大事な事をこの人たちに訊いていないでしょ!?

アクア
まさかとは思うけど、
タダでこの話を引き受けようだなんて思っちゃいないわよね?

ウィズ
えっ? 私はそのつもりで考えてましたけど……。

アクア
甘いわね、ウィズ! だから、あんたはいつまで経っても
貧乏店主なんて呼ばれるのよ!

ウィズ
そんなぁ……酷いです……。

アクア
何が酷いもんですか! 私たち今からヤバイかもしれない奴と戦いに行くのよ!?
命賭けるのよ!? 怪我だってするかもしれないのよ!?

アクア
それを依頼料の話もせずにやるとか有り得ないんですけど。
絶対有り得ないんですけど!

カズマ
お前、仮にも女神だろ!
だったら、少しは慈愛の精神を持とうとか考えねえのかよ!

柳川城
あ、あの……。

柳川城
たった今、殿と話し合ったのですが、
助力いただくからには相応の報酬は用意するとのことです。

アクア
――やりましょう! いいわよね、みんな!

カズマ
お前ほんと調子いいよな……。

ダクネス
すまない、千狐、それに殿よ。
報酬に関しては聞かなかったことにしてくれ。

カズマ
ああ。全部、この駄女神が勝手に抜かしてることだしな。

千狐
カズマさん……。
ありがとうございます!

殿
…………。

カズマ
よし、それじゃあ急いで現場に向かうとしようぜ!
敵を知らない事には作戦の立てようもないしな。

――某集落付近。

千狐
殿、無事に時空転移術は成功しましたわ!
この付近に兜たちがいるはずです!

カズマ
すげぇ!
まさか千狐もテレポートが使えるなんてな。

やくも
て、てれぽと……?

ウィズ
えっと、千狐さんが今お使いになった術に良く似た魔法が、
私たちの世界にもありまして――

ゆんゆん
そ、そんなことよりも皆さん……あ、あの!
向こうの方から何やら喊声が聞こえるのですが……。

鬼ヶ城
ちっ……既に兜たちが悪さしてるって証拠だな。

ダクネス
それにこの地響き……。
どうやら敵は、かなりの巨躯らしいな。

柳川城
ダクネスさん、大丈夫ですか?
なにやら身体が震えているようですが……。

多聞山城
無理もありませんわ。彼女たちの世界の存在だけでなく、
我々の仇敵である兜とも戦わなければいけないのですから。

ダクネス
そう、異世界の敵が私たちを迎え討たんと大勢待ち受けているのだ!
ああっ、いったい私はどんな酷い目に遭わされてしまうのだろうか!? ……ハァハァ。

殿
…………。

カズマ
ダクネス! お前はこんなところで性癖を晒すんじゃありません!

めぐみん
そうですよ、そんなことしている暇があったら
はやく敵陣へと乗り込んで爆裂魔法を撃ってしまえばいいだけのことです。

カズマ
お前はただ撃ちたいだけだろうが!

アクア
なんでもいいからさっさと行くわよ!
異世界の殿からの褒賞が逃げちゃうわ!

千狐
(ほ、本当にこの方たちで大丈夫なのでしょうか……)

多聞山城
いずれにせよ、ここからは気を引き締めていきましょう。
兜と異世界の存在が手を組んだとなればかなり厄介なことになりますからね。

殿
…………!

カズマ
ああ、ここからはお遊びなしのシリアス展開だ!
行くぞ! 皆!

そうして、一行は意気を高めて森を抜ける。

だが、そこには予期せぬ光景が広がっていた。

桃形兜
オイッ! コラッ! オイッテバ!
モォーッ、ナンデ動イテクレナインダヨォーッ! 

???
………………………………。

古桃形兜
駄目ダ……反応ガ全クナイワケジャナイガ、
コレジャ人間タチヲ襲ワセルコトモデキナイゾ!

桃形兜
ハヤクシナイト殿タチガ来チャウノニィッ!
ネェ、オ願イダカラ動イテクレヨォ――ッ!

???
………………………………。

殿
…………。

柳川城
どういう訳かは知りませんが、敵陣は混乱の中にあるようです。

カズマ
――って、おいおい……マジかよ……。 
あれ、デストロイヤーじゃないか!?

やくも
げ……げすとろいや?

千狐
ご存知ということは、やはりカズマさんたちの
世界の存在で間違いないのですね?

ダクネス
ああ。あれは機動要塞デストロイヤーといって、
大国で開発された蜘蛛型の超大型搭乗兵器だ。
宝珠コロナタイトを動力源とする永久機関と――

鬼ヶ城
説明が長ぇよ! ようはとんでもなくヤバいヤツってことでいいんだろ?
……ったく、はた迷惑なのはどこの世界でも蜘蛛の形してんだな!

多聞山城
どうしてそこで私を見るのですか!?
蜘蛛のカラクリを使って悪戯してるのは私ではなく姉様ですわ!

アクア
なんでもいいけど、どうして此処にきてデストロイヤーなのよ!
私たち、前にアイツを倒したはずじゃない!

柳川城
……カズマさんたちがかつて戦った個体とは違うのでは?

ウィズ
それはありえません。
デストロイヤーは一体しか存在しないはずの古代兵器ですから……。

千狐
となると、恐らくアレは九尾が此方の世界に
似姿だけを転写して顕現させた贋物……ということになりますわ。

カズマ
贋物っていうけど、
あの威圧感は本物と大差ないように見え――

ゆんゆん
た、大変です! カズマさん!
めぐみんが! めぐみんがぁ!

カズマ
なんだよ、うるさいな!
いまこっちは大事な話をして、

めぐみん
あわわわ……あわわわわわわわわわわわ。

カズマ
……なんでいきなりビビってるんだ!?

ダクネス
どうやらデストロイヤーを目にしてしまった事で、
以前の戦闘で生じたプレッシャーが蘇ってしまったようなのだ。

カズマ
けど、あの時は、何だかんだで自信ありげに爆裂魔法キメてただろ!

アクア
カズマさぁ~ん! もうダメよぉ~!
どうせ高額報酬じゃないんだし、この場は諦めて逃げましょうよ~!

アクア
きっと他の人が何とかしてくれるはずよぉ~!

カズマ
(うわっ、こいつ……助けを求めてる人たちの目の前で
とんでもない事を!)

千狐
あの……もし厳しいようでしたら、
ご無理をなさらなくても……。

カズマ
あ、いえ、こいつのことは気にしなくて良いので!

カズマ
ただ……そうだな。
確かに俺たちは以前にもあいつを倒したことはあるんだが……。

カズマ
あの時は他の冒険者たちと力を合わせて戦ってたってのも
勝因の一つだったりするしなぁ。

鬼ヶ城
あん?
ってことは、他にも戦える連中が居りゃ良いってことか?

カズマ
まあ、そうなるかな。

鬼ヶ城
だったら何も問題ねぇな!
俺たちも一緒に戦うしよ!

めぐみん
デストロイヤーと戦うとか正気ですか!?
あのすさまじい破壊力を知らないからそんなことが言えるのですよ!

めぐみん
悪いことは言いません!
ここは今すぐ撤退すべきです!

鬼ヶ城
心配し過ぎだってーの!
いいから、黙って俺たちを信じろよ!

鬼ヶ城
それじゃあ、行くぜ!
柳川城、多聞山城!

柳川城
はいっ!

多聞山城
ええ!

掛声と共に柳川城たちから目映い光が生じたかと思うと、次の瞬間には、
彼女たちの身体は城郭もかくやというほど巨大なものへと転じていた。

ゆんゆん
え、え、えええええええ!?

ウィズ
柳川城さんたちが……。

めぐみん
大きくなりました!
すごいです! すごいですよ!

ダクネス
私たちは、夢でも見ているのだろうか?

アクア
ふ……ふふふ……ふふふふふ……。

カズマ
お、おい。なんだよ? アクア。
急に笑い出したりなんかして!

アクア
いける! いけるわよ、カズマ!!

アクア
よくわからないけど、あれだけ大きくなれるのなら、
デストロイヤーにだって怯える必要なんてないじゃない!

アクア
さあ、皆! 私たちも加勢して
とっととデストロイヤーを倒しに行くわよ!

アクア
そして、殿からお礼をたんまり貰っちゃいましょう!

カズマ
だから、何でそういつもいつも一言余計なんだよ!
この駄女神ー!

     
     緊急クエスト「機動要塞デストロイヤーを討伐せよ!」START

後半
デストロイヤー

…………………………。

鬼ヶ城
くそっ、何なんだよアイツは!
ぜんぜん攻撃がきかねぇぞ!!

柳川城
このままでは埒が明きません!
殿、いったいどうすれば……。

殿
…………。

殿
…………!?

デストロイヤー
――――――――――!!

多聞山城
そ、そんな……!
デストロイヤーが動き始めたようですわ!?

やくも
だにぃ!? こっちに向かってくるみたいだがやーっ!!

千狐
カズマさん! 何か対抗手段はないのですか!?

カズマ
しゅ、手段って言われても……。

カズマ
(やべぇ……どうすればいいんだっけ?)

カズマ
(ていうか、なんで攻撃通じないの、アイツ!?
 そもそも、前にデストロイヤーと戦った時はどうやって倒したんだっけ?)

カズマ
(裁判や借金返済に追われてたせいで、
 その辺りの記憶がスッポリ抜けてるぞ……!)

カズマ
(……そ、そうだ! 他の奴なら何か覚えてるんじゃないか!?)

アクア
異世界のお宝って一体どれくらいの値打ちがつくもんなのかしら?
もし一生遊んで暮らせる分のお金が入ったとしたら――(以下省略)

カズマ
(あの駄女神はどうせ何も覚えてないだろうから、無視するとして)

カズマ
なぁ、ダクネス――。

ダクネス
はぁ……はぁ……こ、これしきの事で……
私は屈しはしない!

カズマ
――はダメか。
なら、めぐみん……。

めぐみん
あわわわわ、や、やっぱり無理ですよ!
あんなに固くて大きいものに、勝てるわけがありません!

カズマ
……も忘れてるか。
じゃあ、ウィズ――。

ウィズ
……………………(どうしよう! どうしましょう!、という顔)

カズマ
――ウソだろ、おい!
くそっ、こうなったら……!

カズマ
頼む、ゆんゆん!
お前の知識を――。

ゆんゆん
と、友達百人できるまでは……
絶対に……死ねない!

カズマ
(マ・ジ・か~~~~~~~!)

カズマ
(えっ、これ、かなりっていうか……絶体絶命のピンチじゃねぇーの!?)

アクア
ふっふっふー。

殿
…………!?

アクア
どうやら、この水の女神であるアクア様の
真の実力を発揮する時が来てしまったようね!

-後-[]

前半
アクア

ふっふっふー。

アクア
どうやら、この水の女神であるアクア様の
真の実力を発揮する時が来てしまったようね!

柳川城
もしかして、何か良い手があるのですか!?

アクア
ええ、もちろん!
だって私、女神よ? 本物の神様よ?

アクア
そんな超高次元的存在の私にかかれば、
良い手の一つや二つくらい余裕で生み出せちゃうわよ!

カズマ
で、自称なんとか。
その良い手って具体的になんなんだよ?

アクア
だれが自称よ、誰が!

アクア
まあいいわ。

アクア
カズマのその可哀想なおつむでも分かるように
今から分かりやすく説明してあげようじゃない!

アクア
まず、何故あいつに近付けないかっていうとね、

アクア
機動要塞デストロイヤーには防御結界が張られてるからなの!

千狐
つまり、あの兵器をやっつけるには、
その防御結界を何とかしないといけないということですね。

やくも
けど、そんな大層なものをいったいどうすれば解除できーがや?

アクア
ふふん、このアクア様の魔法でデストロイヤーの結界を打ち消しちゃえば――

アクア
あら不思議。すんなりとデストロイヤーを
ボッコボコにできちゃうってわけよ!

アクア
どう?

鬼ヶ城
いや、近付けねぇ理由はわかるにはわかったけどよ……。
なんてーか、その……。

多聞山城
どうしてそのような重要な話を
戦う前にしてくださらなかったのですか?

アクア
い、いや、それは、その……えぇっと。

一同
(じー)

アクア
あの、ですね……。

アクア
結界を破るには、物凄く魔力と体力を使うのよ。
それってすごく面倒じゃないですか。

アクア
だから、もしそんな面倒な事をせずにアイツをやっつけられたら、
楽だなって、思ったんですよね……。

一同
(じーーー)

アクア
ご、ごめんなさい……。

カズマ
なるほど、それじゃ、

カズマ
やれ。

アクア
…………はい。

アクア
セイクリッド……ブレイク……スペル……。

一同
……………………。

デストロイヤー
――――。

やくも
な、何も変わってないだに……。

ウィズ
アクア様、いましょんぼりしちゃってますから、
魔法の威力が弱まってしまっているのかもしれませんね。

千狐
……? 
どういうことですか?

ウィズ
それはですね……ごにょごにょごにょ。

千狐
なるほど……。
つまり、今のアクアさんには慰める人が必要なわけですね。

千狐
であれば、この千狐にお任せください。

千狐
あ、あの……アクアさん。

アクア
はい?

千狐
その、アクアさんは、城娘の方々とカズマさんたちの力を
信じていたから、あえて結界の説明を省いたんですよね?

千狐
けど、もしそれで駄目だった時は、
アクアさんが何とかしようと思ってた。

千狐
本当はそうお考えになられてたのではないのですか?

アクア
………………。

千狐
でしたら、今がその時ですわ!

千狐
皆さんがアクアさんの力を必要としている。
アクアさんの救いの手を必要としているんです!

アクア
本当に……そう思う?

千狐
もちろんです!
ですから、アクアさん。

千狐
ばーんと! 派手なものをお一つお願いしますわ!

アクア
………そうよね!
やっぱり私の力が必要よね!

アクア
それじゃあ、見てなさい!
この女神アクア様が、とっておきの魔法を披露してあげるわ!

アクア
セイクリッドぉ~~!

アクア
ブレイクスペル!!

カズマ
よしっ!
どうやら発動は成功したみたいだな!

デストロイヤー
――――。

アクア
くぅ~~~~!!!

ダクネス
がんばれ、アクア!
あと少しで結界が破れそうだ!

アクア
うぐぐ~~~…………。

アクア
うおおおおおおおおお!!!!!

デストロイヤー
――――!!!!!

ゆんゆん
やった! 結界が消えてます!

めぐみん
攻めるなら今がチャンスですよ!

鬼ヶ城
よっしゃあ! 行くぞ、殿! カズマ!
俺たちであのデカブツをぶっ倒してやろうぜ!

後半
ダクネス

ゆんゆん!
私が抑えているうちに、やれ!

ゆんゆん
はい! ダクネスさん!

ダクネス
はぁぁぁっ!!!

ゆんゆん
ライト・オブ・セイバー!!!

デストロイヤー
――――!!!!!

カズマ
よしっ! デストロイヤーの動きが鈍ったぞ!
今だ! めぐみん! ウィズ!

ウィズ
黒より黒く闇より暗き漆黒に我が深紅の混淆を望みたもう。覚醒のとき来たれり。

めぐみん
無謬の境界に落ちし理。無行の歪みとなりて現出せよ!

ウィズ
エクス――

めぐみん
プロージョン!!!

デストロイヤー
――――!!!!!

デストロイヤー
――――…………。

ゆんゆん
か……。

めぐみん
か……。

アクア
勝ったーーー!!!

多聞山城
これで、一件落着……ということでいいのでしょうか?

ウィズ
ええ、これでもうデストロイヤーが動く事は無い……はずです。

カズマ
けど、なーんか忘れてるような気がするんだよなぁ。

ダクネス
忘れるくらいなんだ。
大した事ではないのだろう。

カズマ
まっ、それもそっか。

アクア
よーし! それじゃあ祝杯をあげましょう! 祝杯!
もちろん、お酒くらいはあるわよね?

アクア
いよっ! 勝利の花鳥風月~♪

カズマ
(んん? なんだろう、このデジャブのような感覚……)

カズマ
(確か前にも同じような事があったような、なかったような……)

柳川城
皆さん! あれを見てください!

鬼ヶ城
おいおい……何だ、ありゃあ……。

多聞山城
あの怪物の目、なんだか赤く点滅してますね。

一同
……………………。

カズマ
し、しまったーーー!!!
そういえば、そうだったーーー!!!

やくも
い、一体何が起こってるんだに!?

ゆんゆん
そ、そういえば昔、本で見たことがあります!
たしか、機動要塞デストロイヤーは――

アナウンス
被害甚大につき、自爆機能を作動します。
乗組員は直ちに避難してください。

ゆんゆん
……という仕組みになってるとかなんとか……。

鬼ヶ城
馬鹿野郎!!
それこそ最初に言うべき事だったろうがー!

鬼ヶ城
どうすんだよ! なぁ、これどうすんだよぉ!?

カズマ
なんでこれだけ人数が居て、誰も自爆のことを覚えてなかったんだよ!

めぐみん
そういうカズマだって、今の今まで忘れてたじゃないですか!

アクア
そうよそうよ! なに自分だけ棚に上げようとしちゃってんのよ!

ゆんゆん
わわわ私はデストロイヤー討伐の時、
その場に居なかったですから!

ウィズ
私の場合は、忘れてたというよりは……
できれば忘れたままでいたかったと言いますか……。

鬼ヶ城
だぁー!
今は、んな話どうでもいいんだよ!

柳川城
えぇっと、その時は、一体どうやってこの窮地を脱したんですか!?

アクア
ん~っと……確かあの時はコアであるコロナタイトってのが
暴走してたのよね。

アクア
で、そのコロナタイトだけを
そこの貧乏リッチーがどっかに転送したんだったわ!

多聞山城
だったら、同じように対処すれば自爆は回避できるんじゃ……。

めぐみん
それが、実はそうでもないんですよ。

ウィズ
コアを排除すると、今度は機体そのものが熱暴走を起こしてしまうので、
結局爆発は免れないんです……。

鬼ヶ城
じゃあ、俺が海までそいつを運ぶってのはどうだ?

多聞山城
妙案――のようにも思いましたが、
此処から海までの距離を度外視してますわ。

柳川城
はい……恐らくは運んでる間に爆発してしまうかと。

鬼ヶ城
じゃあ、どうすりゃいいんだよ!?

千狐
……………………。

千狐
一つだけ…………方法があります。

やくも
せ、千狐? 一体何する気がや?

千狐
ごめんね、やくも。
説明してる暇は、どうやら無いみたい。

やくもにそう告げると、千狐は悲しげに微笑む。

そして、千狐はやくもを横切り、
一目散に機動要塞デストロイヤーに向かって走り出した。

やくも
千狐!! そっちは危険だに!
はよこっちに戻ってくるがや!

千狐
――コンッ!

やくもの制止を振り切り、千狐は地に伏したデストロイヤーに手を振れる。

転瞬――千狐とデストロイヤーは、
まるで最初からその場に居なかったかのように姿を消したのだった。

そして――間もなく、遠方から巨大な爆発音が轟いた。

ダクネス
い、今のは……。

多聞山城
ま……まさか……!

柳川城
間違いなく海の方から聞こえてきました!

やくも
あ……あぁ……。

カズマ
とにかく、すぐに音のした方へ向かおう!

殿
…………!

――――。

柳川城
さっきの音は、どうやらあの黒い煙の辺りから
発したものみたいです。

ゆんゆん
ということは……。

ダクネス
ああ、どうやら彼処でデストロイヤーが自爆したのだろう。

ダクネスが指差した先――。
そこには浜辺に打ち上げられた幾つもの鉄片があった。

ウィズ
それでは、千狐さんは……。

多聞山城
……恐らくは、我々を救わんとして
時空転移術を以て海上へ向かったのでしょう……。

やくも
う……うぅ……。

やくも
千狐ぉ……せんこぉ……。

やくもの泣き声が浜辺を包み込む。

千狐が死んだ――その事実を受け止めきれないのか、一人、
また一人と遠方で沸き立つ煙から目を背けるように顔を伏せた。

その姿はまるで自らの命を犠牲に
多くの命を救った英雄に対する黙祷のようにも見えた。

ゆんゆん
………………。

ゆんゆん
………………あれ?

めぐみん
どうかしましたか? ゆんゆん。

ゆんゆん
ねぇ、めぐみん。
海の方から何か聞こえない?

めぐみん
ん~~~?

めぐみん
………………。

めぐみん
ゆんゆん、こういう時はですね。
空気を読んで冗談を控えるのが礼儀というものなんですよ?

ゆんゆん
じょ、冗談じゃないよ~!
本当に聞こえたんだって!

――――もう――なの――

ゆんゆん
ほら、また聞こえた!

多聞山城
………………。

――がんばれ――たし――

多聞山城
……っ!
確かに聞こえます!

鬼ヶ城
まさか……敵か!?

柳川城
いえ……あれは……!

千狐
ケホッケホッ!
ふぅ、慣れない事はするもんじゃないの……。

千狐
でも、自分で自分を励ましたおかげで、
何とか泳ぎ切ることができたわ。

千狐
これは立派な快挙よ、千狐!

一同
…………。

千狐
あ、あれ!? 皆さん!?
どうしてここに居るんですか!?

やくも
せ……せ……。

やくも
せんこぉ~~~~~!!!

千狐
コンッ!? やくも!?
一体どうしたのよ!?

やくも
千狐~~~~!!! 良かった~~~~!!!
幽霊でも戻って来てくれて、うちは嬉しいだに~~~!!!

やくも
うわ~~~~~ん!!!!

千狐
ちょ、ちょっと!
勝手に殺さないでよね! まったく……。

千狐
それで……。
これは一体どういう状況なのでしょうか?

柳川城
実は……かくかくしかじかで……。

千狐
なるほど……。
それで、皆さん私を見るなり驚いていたというわけですか。

千狐
すみません、皆さん。
私が軽率に動いたばかりに……本当に、ご心配をおかけしました。

アクア
無事で良かったじゃない!

アクア
流石に一人の犠牲で皆が助かりました、ってオチは後味悪いものね。
それじゃ宴会もできなくなっちゃうし!

ダクネス
だが、自らの危険を顧みず、仲間の命を救おうとする志は
誰にでも真似できるものじゃない。

ダクネス
その勇姿に私は感服したぞ、千狐。

千狐
は、はい!
ありがとうございます!

ウィズ
でも、あんな真似はこれっきりにしてくださいね?
千狐さんの命は千狐さんだけのものじゃないんですから。

千狐
うぅ……気を付けます。

ゆんゆん
けど、こうして千狐さんも無事だったわけですし、
ここはめでたしめでたしって事で良いんじゃないんでしょうか?

めぐみん
そうですね。
幸い、怪我人も出なかったことですし。

カズマ
よしっ、それじゃあデストロイヤーも倒したわけだし、
これで俺たちのクエストも完了だな。

     
     緊急クエスト「機動要塞デストロイヤーを討伐せよ!」CLEAR

めぐみん
はぁ~、これでやっと元居た世界に帰れますね。

千狐
(……ん? 帰る……?)

千狐
(…………!)

千狐
あああああっ!

柳川城
せ、千狐さん!?

鬼ヶ城
どうしたんだよ? 急に叫んだりして。

千狐
またしても大変です! 皆さん!

千狐
デストロイヤーの件に追われててすっかり忘れていましたが……、

千狐
カズマさんたちを元居た世界に戻すためには、
九尾の力によって生じた世界の裂け目を利用する以外に方法がありません!

千狐
いまはまだ所領内の社にカズマさんたちの世界に繋がる小径が
存在していますが、いつ閉じるかはわかりませんわ!

ダクネス
まっ……!

めぐみん
まっ……!

ゆんゆん
まっ……!

カズマ
マジかーーーーー!!!!
だったらすぐにでも帰らないとヤバいってことだよな!?

アクア
ちょっとどういうことよ、それ!
私、まだお礼貰ってないし、宴会も催してもらってないわよ!

カズマ
気にしなきゃいけないとこ、そこじゃねーだろ!

ウィズ
と、とにかくすぐにでも所領へと戻りましょう!
千狐さん、申し訳ありませんが時空転移術をお願いいたします!

千狐
はいっ! 分かりましたわ!
それでは皆さん、いきますよ――。

――所領・神社。

柳川城
よかった……。
どうやらまだ神社に生じた輝きは消え失せていないようですね!

鬼ヶ城
なら、これでカズマたちも無事に帰れるってことか。

千狐
さぁ、皆さんお急ぎください。
『門』が閉じてしまえば元の世界に戻れなくなってしまいますわ。

ゆんゆん
…………。

めぐみん
どうかしました? ゆんゆん。

ゆんゆん
う、うん。
その……ちょっとだけ残念かなって。

めぐみん
残念?

ゆんゆん
うん……。だって、折角こうして皆さんと出会えたのに、
すぐにお別れしなきゃいけないって考えると――。

アクア
結局お礼が貰えなかったじゃないって気持ちで
いっぱいになるって言いたいんでしょう!? そうでしょう!?

カズマ
お前は少し黙ってろ!

ウィズ
……ゆんゆんさんの気持ち、なんとなく分かります。

ウィズ
もう少しこの世界に残ることができるのなら、
きっと皆さんともっと仲良くなれたはずですからね。

多聞山城
ふふっ、そう言っていただけると私たちも嬉しいですわ。

鬼ヶ城
まっ、でも……そのぉ、なんて言うか……
上手くは言えねぇんだけどよ。

鬼ヶ城
なんとなく、あんたらとは今生の別れになるような
気がしねぇんだよなぁ。

千狐
ふふっ、案外鬼ヶ城さんの予想は外れてはいないかもしれませんよ。

ダクネス
ん? どういうことだ?

千狐
今回の一件で我々とカズマさんたちの間には縁が結ばれました。

千狐
ですから、契機さえ生じれば千狐の力で、再びカズマさんたちを
こちらの世界に喚ぶことができるかもしれないということですわ。

めぐみん
ということは、じっくりこちらの世界を見ることも――

千狐
はい、できるはずです!

アクア
お礼も、その時に……?

千狐
はい、もちろんさせていただきますわ。

千狐
それと、宴もちゃんと御用意しますので。

アクア
ありがとう、千狐!

カズマ
ったく、最後の最後まで現金な奴だなぁ。

カズマ
ほら、さっさと行くぞ。アクア!

アクア
はいはい、分かってるわよ。
それじゃあね、皆。

アクア
まあ、色々面倒ではあったけど……
皆と一緒に過ごすのは楽しかったわ♪

ウィズ
兜や妖怪との戦いは色々と大変かと思いますが……
どうか良き御武運を。

多聞山城
ええ、そちらもお元気で。

カズマ
それじゃあ頼む、千狐。

千狐
分かりました。では、いきますよ――

千狐が大幣を手にし、精神を集中させると、
拝殿から零れていた清浄なる光が勢いをわずかに強くした。

カズマ
じゃあな、殿!
またいつか会えたら、そん時はゆっくり話そうぜ!

殿
…………。

殿
…………!

こうして、カズマ一行は清浄なる光の先へと消え、
再び殿たちの世界には一時の安息が取り戻された。

――しかし。

九尾
ふむ……機動要塞デストロイヤー、か。

九尾
あのような絡繰が存在する世界があるとは興味深いものよな。

九尾
だが、独立系によって駆動する存在となれば、
制御困難となる可能性は捨てきれぬ……。

九尾
となれば、次に此世へと転写すべき存在の見当は自ずと定まろう。

九尾
フフ……城娘たちよ。

九尾
未だ終わらせなどはしない……。

九尾
……吾には吾の役割を。

九尾
汝らには汝らの役割を……。

九尾
此世において、共に果たすべきなのじゃからな。

九尾
くふっ、フハハ……フハハハハハハハハハっ!!

宴は続く……。

尽きぬ邪悪を滲ませながら、其の艶やかなる哄笑は
無間の如き闇夜の空に流れていくのであった――。



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