ストーリーテキスト/城娘絵巻-迎春の陣-

ページ名:ストーリーテキスト/城娘絵巻-迎春の陣-

目次

城娘絵巻-迎春の陣-[]

城娘絵巻 ~宇都宮城の陣~

天使達の導きにより暫しの間、所領で生活すること
となったサンタンジェロ城。所領の案内役を担う
やくもたちは彼女に色々と教えてあげるのだが……。

前半
〇月△日。
天使たちの導きのもと、日の本へと辿り着いた私――サンタンジェロ城は、
この日、城娘と共に世界を救わんとする凛々しきサムライと出会いました。

そして、この運命的な出会いを契機とし、私は暫しの間、
此の清浄なる地――『所領』で生活することとなったのです。

サンタンジェロ城
――やくもさん、宇都宮城さん。
今日は私のために所領を案内していただき、
本当にありがとうございます。

サンタンジェロ城
……それで、ですね。実は折り入って
お二人に質問したいことがあるのですが、よろしいでしょうか?

やくも
全然問題ないだにぃ~! 
遠路はるばる日の本にまで来てくれた城娘さんやけん、
うちがどんな質問にも答えてみせるがや♪

宇都宮城
どんな質問にも、とはな……ふふっ。
やくもよ、どうやら随分と自信があるみたいじゃな。

やくも
あったりまえだにぃ♪
何せ今日は、宇都宮城が傍にいーけん、
難しいことは全部かわりに答えてもらうだに!

宇都宮城
はぁ…………。
なんとなく予想はしておったが、やはり他人任せというわけか。

宇都宮城
まぁ、仕方ない。こんな婆を頼ってくれておるのじゃ。
できるかぎりのことには応えてみせよう。

サンタンジェロ城
では、さっそく質問なのですが……。

サンタンジェロ城
皆さんが、日々戦っている敵とは、どのような存在なのでしょうか?

やくも
そげな質問なら簡単がや♪
ずばり、兜さんだに!

サンタンジェロ城
兜さん……? あの、名前はよく耳にするのですが、
いったい何者なのでしょうか?

やくも
とにかく、悪いヤツらだに!
人々を襲ったり、家を壊したり、畑を荒らしたり、
やりたい放題なんだに!

宇都宮城
その他にも、我ら城娘の仲間たちを瘴気で操って悪事を働かせたり、
仲間割れを起こさせたりと、調略の点においても油断ならぬ相手じゃ。

宇都宮城
それと、忘れてはいけないのが巨大兜の存在じゃな。

サンタンジェロ城
きょ、巨大兜――っ!?
名前からして、すごく強そうな兜のように聞こえますが……。

やくも
その名の通り身体がとっても大きくて、ふつーの兜さんよりも
ず~っと、ず~っと、ず~~~~っと強いだに!

宇都宮城
しかも厄介なのは図体のでかさだけではない……。
巨大兜は皆、それぞれに強力な魂を宿しておるのじゃ。

サンタンジェロ城
強力な魂……ですか?

宇都宮城
うむ。正確には、名のある武将らの魂を模した
偽りの魂なのじゃが、それが兜という器に定着することで――

やくも
――宇都宮城!
小難しい話はそこまでだに!

宇都宮城
何じゃと!? ここからが面白いところじゃというのにか!?

やくも
だに! これ以上よくわからん説明をされると、
うちもサンタンジェロ城も退屈してしまうがや!

サンタンジェロ城
あのぉ、私は非常に興味深い話だと思って聞いていたのですが……。

やくも
とにかく! 兜さんの中にはでっかいのもちっこいのもいる!
そんでもって、有名な武将さんの名前を冠した強いやつもいる!
それだけ覚えておけばいーがや!

宇都宮城
……むむむ。
簡単に言えば確かにそうなんじゃが、釈然としないのぉ……。

サンタンジェロ城
では、次に戦いについてお聞きしたいのですが、

サンタンジェロ城
兜たちを相手にしての戦いというのは、
具体的にどのような感じなのでしょうか?

やくも
そんなん、どうもこうもないがや! 
いつだって戦いは肉と肉のぶつかり合い……つまりは武力戦だに!

宇都宮城
喝――っ! 勢いで何てことを口走っとるのじゃ!
我々城娘をただの脳筋のように扱うでないわ!

やくも
か、軽い冗談やけん……そげに怒らんでほしいだにぃ。

宇都宮城
まったく……。よいか、サンタンジェロよ。
我ら城娘はな、常に誰かを守りながら兜と戦ってきたのじゃ。

宇都宮城
この所領にいる城娘で言えば、
主である殿を守護しながらの戦こそが日常と言えよう。

サンタンジェロ城
なるほど……。

サンタンジェロ城
つまり、どちらかといえば、我々城娘という存在は、
攻めではなく、受け……ということなのですね!

宇都宮城
そうじゃ! 人々を守らんとする強き想いがあるからこそ、
我々城娘は斯様な力を得るに至り、今日を生きておるのじゃ!

やくも
ということで宇都宮城。
百聞は一見に如かずやけん、
実際に戦うところを見せてほしいだにぃ。

宇都宮城
ふふふ、そう言うと思って
今日は特別にこんなものを用意しておいたのじゃ!

サンタンジェロ城
――えっ!?
こ、これは……!?

宇都宮城
三度の飯より模型が好き――で有名な城娘こと、春日山城から
特別に借り受けた、戦略しみゅれーしょん用の模型一式なのじゃ!

サンタンジェロ城
す、すごい……!
ちっちゃいのにそっくりです!
やくもさんや宇都宮城さんだけでなく、鉄狛さんまであります!

宇都宮城
そして、兜を模して作られたこの模型を
ちょんちょんちょんっと良い感じに配置して、
……最後に殿をこっちに置いて……っと……。

宇都宮城
うむ! これで、ばっちり完成なのじゃ♪

サンタンジェロ城
おぉぉ……これが、日の本の戦場……なのですね!

宇都宮城
さぁ、サンタンジェロよ!
今回はわしが兜と共に殿の陣営へと攻め込むゆえ、
うまく仲間の城娘を配置して、猛攻を防いでみるのじゃ!

サンタンジェロ城
ええ!? い、いきなりだなんて無理ですよぉ!
まだ心の準備もできていないですし……。

やくも
安心するだに! 
うちはサンタンジェロ城を応援する役として
戦場に立つけん、一緒に頑張るだにぃ♪

サンタンジェロ城
そ、そういうことなら……心を決めなくては、ですね……。

サンタンジェロ城
では、サンタンジェロ城……天使たちの加護と共に、出陣しまーーーすっ!!

後半
宇都宮城

うぅぅ……参った、わしの負けじゃ……ぐすっ……。
お願いだから、これ以上……痛いことはしないでほしいのじゃぁ……。

やくも
ええいっ! 今さら自分の罪を後悔しても遅いだに!

やくも
今こそ神娘の名において命じるがや! 
あんたは市中引き回しの上、磔獄門だに!

サンタンジェロ城
そ、そんな――っ!?
いくらなんでもやりすぎですよ、やくもさん!?

やくも
わかっちょる……うちだって辛いだに……。
けど、こうでもしないと仲間たちが浮かばれん――

宇都宮城
――喝っ! まったく、なーにが磔獄門じゃ!
いつまでもわしの模型でごっこ遊びしとらんで片付けぬか。

やくも
あ~ぁ。せっかく良いところだったのにぃ……。

宇都宮城
何が良いところだったのに、じゃ!
サンタンジェロにヘンな誤解をされたらどうするつもりじゃ?

サンタンジェロ城
え? 誤解? では、倒した兜たちを捕縛して、
お仕置きをするといったことはしないのですか?

宇都宮城
当たり前じゃ。
さっきのはやくもの悪のりゆえ、忘れてくれ。

サンタンジェロ城
そう、ですか……。

宇都宮城
……ん? どうして少しだけがっかりしとるのじゃ?

サンタンジェロ城
いえ、実は私ことサンタンジェロ城は、かつて牢獄としても使用されていましたから、
兜を束縛するのであれば、少しは皆さんのお役に立てると思ったので……。

やくも
…………。

宇都宮城
…………。

サンタンジェロ城
あのぉ……宇都宮城さん? やくもさん?
急に黙ってしまって、どうしたのですか?

宇都宮城
あ、ああ……すまぬ、サンタンジェロよ。
ちょっとばかし面喰らってしまっただけじゃ、許してくれ。

宇都宮城
まぁ、何はともあれ……兜についての説明はこれくらいで充分じゃな。

宇都宮城
後は実際に我らと共に兜と戦ってみて
色々と感じ取ってもらうのがいいじゃろう。

やくも
そうやね。明日からまた、兜討伐の遠征が
始まるみたいやけん。とにかく実践あるのみだに!

サンタンジェロ城
はい! 皆さんのお力になれるように頑張ります!

宇都宮城
では、これで所領案内は終わりじゃな。
そろそろ夕餉の時間のようじゃし、このまま板の間へ向かうとするかのぅ。

やくも
わ~いだにぃ♪ 今日の食事当番は柳川城やけん、
きっと美味しいもんをえっぱい作って待ってるはずがやぁ!

――その夜。
私は日の本でできた仲間の皆さんと共に食事をし、
そして、楽しき時の中で、多くの言葉を交わしました。

明日は、日の本における初めての戦いです。
どうか、天使たちのご加護があらんことを……。

そう願いながら、
いまだ慣れぬフトンという名の寝具の中で、
私はゆっくりと眠りにつくのでした――。

城娘絵巻 ~石垣山城の陣~

サンタンジェロ城と共に兜討伐のために
大和国へと向かった殿一行だったが、
そこで予期せぬ敵と対峙することとなる……。

前半
――翌朝・所領。

千狐
それでは、殿。皆さんの準備が完了したようですので、
兜が出現しているとの報があった地へと向かいましょう!

やくも
えっとぉ、確かこれから向かう地は……大和だったがや?

宇都宮城
彼の地は昨今特に兜らの動きが激しいゆえ、
皆、気を抜かぬように頼むぞ。

サンタンジェロ城
…………。

宇都宮城
どうしたのじゃ? 今日はやけに口数が少ないのぅ?
もしや緊張しておるのか?

サンタンジェロ城
は、はい……。
これから兜との戦だと思うと、不安になってしまって……。

宇都宮城
楽観的すぎるのも問題じゃが、然様に気負うのも困ったものじゃな。

宇都宮城
いいか? なにもおぬし一人で戦うわけではない。
国は違えど我らは城娘。互いの拙さは補い合えばいいのじゃ。

サンタンジェロ城
……宇都宮城さん。

サンタンジェロ城
グラッツェ♪
貴方様と一緒に戦えること、嬉しく思います。

宇都宮城
ぐらっぺ? 何じゃそれは?
異国の菓子の名か?

サンタンジェロ城
グラッツェは、私の国の言葉で、
ありがとう、という意味です。

宇都宮城
ほう。それはよいことを聞いたのじゃ。ぐらっぺ、ぐらっぺ……。
うむ! 今度、関東七名城の者たちに会ったら使ってみるとしよう。

殿
…………。

殿
…………!

柳川城
はい、それでは殿。
大和の地へと出立するとしましょう!

――数刻後・大和国某所。

千狐
殿。どうやら此処が報告のあった地のようですね。

柳川城
見たところ、穏やかな場所のようですが、
本当に斯様なところに兜がいるのでしょうか?

宇都宮城
柳川城がそう言うのも無理はない。
此処はかなりの霊域のようじゃが、果たして――。

???
ふふのふ……。

サンタンジェロ城
――っ!? や、やくもさん! 
今、そこに誰かいませんでしたか!?

やくも
だに? 誰かって誰かや?

サンタンジェロ城
いや、その……正確には分かりませんでしたが、
白と赤を基調とした衣装に身を包んだ女性を見かけたような気が……。

やくも
白と赤? ってことは、この場所からして巫女さんかや?

サンタンジェロ城
ミコサン?

柳川城
神に奉仕し、神楽を舞う者のことを巫女というのですが、
おかしいですね。どれだけ見渡してもそのような方はいないようです。

やくも
もしかして、昼間っから幽霊を見てしまったがや……!?

サンタンジェロ城
わ、私がファンタズマと生身の人間を
見間違えることなど有り得ません。信じてください!

やくも
ふぁんたじゅま?

サンタンジェロ城
あ、えっと……日の本の言葉でいえば、幽霊という意味でして……、

サンタンジェロ城
って、そんなことよりも、先ほどの女性を探さなくてはっ!
何か妙な胸騒ぎがします!

宇都宮城
おぬしがそこまで語気を荒げるとはな……わかったのじゃ。
すぐに彼方の捜索を開始するの――


――ザザッ!

兜軍団
ザザッ! ザザザッ!

サンタンジェロ城
なっ……あ、あれは……!?

やくも
兜さんだに! やっぱりこの地に潜んでたんやね!

宇都宮城
いや、待つのじゃ……。
見よ、殿……どうやら敵は兜だけではないようじゃぞ!

殿
…………!?

石垣山城
我が名ハ石垣山城……。
……殿、お命頂戴イタス……。

サンタンジェロ城
そんな……城娘がどうして兜と一緒にいるのですか!?

宇都宮城
そうか、おぬしにとっては初めてのことじゃったな。

宇都宮城
兜は時として我ら城娘を瘴気で操り、
自らの手先として悪用することがあるのじゃ。

サンタンジェロ城
それじゃあ、石垣山城さんは兜たちに
心身を掌握されているということなのですか!?

千狐
はい。彼女の霊気の状態からしても、
兜に操られているのは間違いありませんわ!

サンタンジェロ城
ということは、彼女と戦うしか……道はないのですね。

宇都宮城
然様な顔をするでない。闘争でしか救えぬ心もある……。
是より臨むは石垣山城を救うための戦と心得るのじゃ!

サンタンジェロ城
救うための、戦……。

サンタンジェロ城
ならば、聖天使城と称されし、この力をもって、私が必ずや彼女を救ってみせます!

宇都宮城
よくぞ言った、サンタンジェロよ。

宇都宮城
では、往くとしようか!
殿、鉄狛――即時、戦闘態勢に入るのじゃ!

後半
石垣山城

殿……コノ一撃で、貴方ヲ討ち取ッテみせる――ッ!!

殿
……!?

サンタンジェロ城
お下がりください、公爵様!
私が――貴方様を守ってみせます!

石垣山城
なっ……ナンダ……ヤツの身体が光リ始メタ!?

サンタンジェロ城
誰も、傷つけさせない……!
貴方の心も、私が救ってみせます! はぁぁ――っ!!

石垣山城
きゃぁぁ――っ!?

殿
…………!?

宇都宮城
勝負ありじゃな。サンタンジェロよ、見事な戦いぶりじゃった。
石垣山城も変身が解除されたようじゃし、介抱しに往くとするかのぅ。

石垣山城
んっ……ぅぅ……こ、ここは……どこ?
私、いったい今まで何を……?

サンタンジェロ城
大丈夫ですか、石垣山城さん!?

石垣山城
――っ!? 異国の城娘……?

石垣山城
ど、どうして私……貴方に手当てをされているのですか?

宇都宮城
何も覚えておらぬようじゃな、石垣山城……。
おぬしはな、兜に瘴気で操られていたのじゃよ。

石垣山城
兜に操られていた……?

石垣山城
そういえば私……少し前に、
この地で兜たちが悪さをしているという話を耳にして、

石垣山城
それで、討伐のために駆け付けたのですが……。

石垣山城
……うっ、ぅぅ……おかしい、です……私、
兜に襲われたという記憶がありません……。

宇都宮城
なんじゃと……? 一体どういうことじゃ?

石垣山城
確か、私は……この地での戦に向け、
願掛けをしようと其処の神社に立ち寄り……そして……。

石垣山城
奇妙な巫女と出会って……それで……あっ、ぅぅ……、
だめです……どうしてか、これ以上は思い出せません……。

宇都宮城
奇妙な巫女……じゃと?

宇都宮城
サンタンジェロが先刻見かけたという女性も、
巫女のようじゃったし……。

宇都宮城
いったい何がどうなって――。

???
…………ちら。

宇都宮城
……ん?

サンタンジェロ城
――ああっ!? あの方です公爵様!
先ほど私が目にした巫女さんで間違いないです!

巫女さん
あらあら、もう見つかってしまいましたか。

巫女さん
というより貴方、初対面の巫女さんを
いきなり指差すとは失礼ですね。

サンタンジェロ城
あ……も、申し訳ありません。
無礼な行いでした。反省します……。

巫女さん
まぁ、そんなことはどーでもいいとして。

巫女さん
見たところ、何だか色々とお困りのようですね……。

巫女さん
もしよければ、私めに話を聞かせていただけませんか。
お賽銭の額次第では、お力になってあげてもいいですよ?

城娘絵巻 ~鳥取城の陣~

巫女服を纏い眼前に現れた信貴山城。
彼女の微笑に不吉なものを感じながらも、
宇都宮城たちは、その言葉に耳を傾ける。

前半
巫女さん(?)

もしよければ、私めに話を聞かせていただけませんか。
お賽銭の額次第では、お力になってあげてもいいですよ?

宇都宮城
…………。

巫女さん(?)
…………。

宇都宮城
おい……斯様な所で何をやっておるのじゃ、信貴山城?

巫女さん(?)
信貴山城? はて、誰のことでしょうか。

巫女さん(?)
私は巫女――ええそうです、祈祷を行ない、神託を告げ、
時には口寄せもしちゃうかもと言われる、あの巫女さんですよ。

宇都宮城
いや、それは衣装だけの話じゃろう?

巫女さん(?)
そんなことないミコ♪

宇都宮城
そんな馬鹿げた語尾で誤魔化そうとしても無駄じゃ!

巫女さん(?)
……ミコぉ。

宇都宮城
ったく……おぬし、今度は何を企んでおる?
斯様な霊域にその衣装……ただ事とは思えぬぞ。

信貴山城
ただ事も何も、この地は私にとっては縁深き地。

信貴山城
おまけに時節は新春――なれば、副業で巫女さんをやってる身としては、
日頃お世話になってる地元民のために務めを果たすのは当然でしょう?

柳川城
し、知りませんでした……。
信貴山城さんは巫女さんでもあったのですね。

信貴山城
ええ。

信貴山城
まぁ、びっくりするくらいに嘘ですけど。

柳川城
…………う。

信貴山城
ちなみに、この衣装でしたら妹の多聞山城が
新年の始まりくらいちゃんとしろ――などと言って
むりやり私を押し倒して着せてきた結果にすぎません。

信貴山城
まったく……妹に着せ替え人形の如く扱われるとは夢にも思いませんでしたよ。

宇都宮城
ふん。その出で立ちの経緯など知ったことではない。

宇都宮城
今重要なのは、おぬしが先刻の石垣山城の件に関与しているかということじゃ。

宇都宮城
石垣山城、おぬしが出会ったという巫女は、此奴で相違ないか?

石垣山城
はい! この人で間違いありません!
彼女と出会ってから、私は意識を失ったのです!

宇都宮城
となると、兜らとともに石垣山城が敵として我々と対峙した要因は、
信貴山城……おぬしにあるということで間違いないな?

信貴山城
……。

信貴山城
……うぅ。

宇都宮城
……?

信貴山城
ぐすっ……ふぇ……ごめんなさいぃ……。
実は私、兜に弱味を握られていて仕方なく……ぅぅ……。

宇都宮城
――なんじゃと!?

信貴山城
みたいな感じだったら、色々と言い訳が楽だったんですけどね。

信貴山城
特にそういった背景も設定もないものですから、
いやー、もー、困ったものですね。ふふふ。

宇都宮城
此奴……。

信貴山城
そう目くじら立てないでください、ババ様。
この状況は、私にとっても予想外だったのですから。

宇都宮城
……どういうことじゃ?

信貴山城
んー。まぁ、私が話すと色々と長くなってしまうので、
とりあえずは『彼女』にも出て来てもらいましょうか。

信貴山城
ということで……鳥取城さーん。どうぞ、こちらへ。

鳥取城
もぐもぐもぐ……信貴山城サマ……如何ナサイマシタカ?

信貴山城
いえ、どうやら私が偶然完成させてしまった瘴気的効果を含んだ特殊爆弾を使って、
偶々ここにやってきた石垣山城さんと鳥取城さんを操ることに成功しちゃったけれど、
よく考えてみたら元に戻す方法がわからないので二人とも放置しちゃってました――

信貴山城
――ってなことを貴方から説明してくれないかなー、と思いまして。

鳥取城
信貴山城サマ……全て自らご説明ナサッテイマスガ?

信貴山城
……てへ♪

宇都宮城
……信貴山城。おぬし。
先の言、真であろうな?

信貴山城
ええ。事実をそのまま言葉にしただけですが、何か?

宇都宮城
であれば、その特殊爆弾をすぐに破棄せよ。
城娘が城娘を操るなど、あってはならぬことじゃ。

信貴山城
仰るとおり。

信貴山城
だからこそ爆弾はとっくのとうに処理しましたが、
如何せん鳥取城さんを解放するのは忍びないです。

信貴山城
だって……貴方たちが、
鳥取城さんに悪さをしないとも限りませんからね。

信貴山城
……ほら。最近は新宮城とかいうヤバイのもいるようですし?

サンタンジェロ城
新宮城……? 
あの、どちら様ですか?

宇都宮城
触れてくれるな。……彼奴は今、
佐賀城の監視のもと所領で大人しくしておるゆえな。

殿
…………。

信貴山城
まぁ、殿がどうしてもと仰るなら、
鳥取城さんは連れて行ってしまっても構いませんよ。

信貴山城
ただし、一つだけ条件があります。

柳川城
条件……?


――ザザッ!

兜軍団
ザザッ! ザザザッ!

サンタンジェロ城
――ええっ!? 
どうして兜たちが信貴山城さんを守るように取り囲んでいるのですか!?

信貴山城
ふふ。実はですね……私が作ってしまった特殊爆弾ですが、
どうやら城娘だけでなく、兜すらも操ることができるようでして、

信貴山城
特に命令など何一つしていないのですが、鳥取城さんと同じく、
この兜たちも私に危害を加える輩を攻撃するみたいです。ふふ。

宇都宮城
……信貴山城。
おぬし、本当に命令などは下していないのじゃな?

信貴山城
ええ。むしろ私も困ってるくらいでして……。
こんな状況じゃ、参拝客も寄りつかないですからね。

宇都宮城
……その言葉、信じるからな。

信貴山城
ええ、どうぞどうぞ。

殿
…………!

千狐
は、はい……とりあえず今は信貴山城さんたちのためにも、
眼前の兜たちを一掃するしか手はないようですね……。 

柳川城
鳥取城さんを元に戻すためにも、ここは負けられませんね……。
殿、出陣の準備をお願いします!!

後半
鳥取城

――けほっ、けほっ…………うぅぅ、いったい何がどうなってるのですか?
なぜ、私は斯様な状態になってしまってるのでしょうか?

サンタンジェロ城
よかった……公爵様! 
どうやら鳥取城さんが正気に戻ったようです!

殿
…………!

石垣山城
って、それよりも信貴山城さん!
どうして先の戦闘中、
兜と一緒になって私たちを攻撃してきたのですか!?

信貴山城
攻撃だなんて人聞きの悪い。貴方たちを狙ったのではなく、
兜退治に協力しようと爆弾を転がしていただけじゃないですか。

信貴山城
……まぁ、なぜかことごとく殿の方へと向いてしまいましたが。ふふふ。

やくも
(ぜったいわざとだに……)

柳川城
(疑いたくないですが……)

千狐
(あの顔はわざとですね……)

信貴山城
まぁ、何はともあれ邪魔な兜たちは一掃できたわけですし、
これで私も心置きなく巫女さんをやれるというものです。

信貴山城
どうでしょう、殿? 色々と迷惑をかけてしまったお詫びに、
信貴山特製の甘酒を振る舞わせてはいただけませんか?

殿
…………。

信貴山城
ええ、そうです。
この姿で色々とおもてなしさせていただきますよ?

殿
…………?

信貴山城
いえ、毒などは入っていませんのでご心配なく。

殿
…………。

信貴山城
……いいから黙って笑顔で頷いてくれませんか?

殿
……。

信貴山城
うぅ……殿のいじわる。

殿
…………。

殿
…………!

信貴山城
よろしい。さすがは殿、聞き分けが良くて好感が持てますね。

信貴山城
では、皆さんも遠慮などせず、ずずいと此方へ。
新年一発目ですからね、誠心誠意おもてなしいたしますからね♪

柳川城
(あ、怪しい……)

殿
…………。

柳川城
殿、一つ提案なのですが……。

柳川城
信貴山城さんから出される飲食物に関しては、
まず最初に私が毒味をしてもいいでしょうか?

殿
…………?

柳川城
は、はい……殿が私が口をつけてしまった甘酒でも、
お嫌でなければ、ですけど…………。

殿
…………。

柳川城
…………。

殿
…………。

殿
…………!

柳川城
あ、ありがとうございます、殿!
私、精一杯毒味しますからね!

信貴山城
ふふ、新年からお熱いこと……。

柳川城
べ、別にそんなつもりは――

信貴山城
――ああ、はいはい。どーでもいいですから、
早く柳川城さんたちも此方へ。

信貴山城
私の饗応は、他の城娘とはひと味もふた味も違いますから、
どうぞ心ゆくまで楽しんでいってくださいね……ふふふ♪

城娘絵巻 ~山科本願寺の陣~

信貴山城による饗応が始まった――。
豪勢な馳走に、山科本願寺による歌。
どれもが素晴らしく、楽しげな様子なのだが……。

前半
――信貴山城の饗応が開始されてから半刻が経過していた。

山科本願寺
みなさーん! 改めまして、JDO38の山科本願寺でーす!

山科本願寺
今日は信貴山城さんからオファーをいただいて
こんな素晴らしいステージでライブをさせていただきましたが、

山科本願寺
みなさん、楽しんでいただけましたかー?

やくも
だにぃ~! 最高だったがや~♪

千狐
やっぱりアイドルともなると、歌も舞も格別ですね!

石垣山城
いやぁ、まさかこんなところで山科本願寺ちゃんの
ライブを見ることができるなんて思いもしませんでしたよ。

サンタンジェロ城
私、日の本のアイドル文化は知識として知っていましたが、
よもや、これ程までに素晴らしきものだとは思いませんでした。

信貴山城
ふふ、どうやら楽しんでいただけているようですね。
……大金はたいてアイドルを呼んだ甲斐がありましたよ。

宇都宮城
むぅ……あの信貴山城が、ここまでふつーに、
というかむしろ豪勢に我らをもてなすとは……信じられぬのじゃ。

柳川城
もしかして、夢……ってことはないですよね?

鳥取城
夢でもいいじゃないですか。
こんなにも美味しい食事をご馳走してくれるのですから。

信貴山城
ふふふ……。

信貴山城
それでは、宴もたけなわといった感じのようですし、
そろそろ盛大に花火でも打ち上げるとしましょうかね。

やくも
おーっ!?
そげなもんまで用意してくれちょーがや!?

サンタンジェロ城
すごい……日の本の花火を生で見られるのですね!
これは一生の思い出になりそうです!

信貴山城
ええ。忘れられない思い出にしてあげま――

???
――そこまでですよ、姉様!

信貴山城
むっ……この声は――まさか!?

多聞山城
ようやく見つけましたよ――っ!!

多聞山城
姉様! いったいこれはどういうことですか!
私が密かに貯めていた金銭を使って豪遊とか、洒落になってませんわ!

千狐
……え?

やくも
多聞山城の貯めていた金銭……?

サンタンジェロ城
あの……ということは、今日の饗応の代金って……。

柳川城
……まさか、冗談ですよね、信貴山城さん?

信貴山城
ふふふ……。

鳥取城
てことは、このお料理も……。

石垣山城
こっちの甘酒やお餅も……。

山科本願寺
私の出演費も……。

多聞山城
ええ、全て私のへそくりですわ!

信貴山城
…………。

信貴山城
……てへ♪

多聞山城
てへ、じゃありません!
また頭のネジが三本くらいぶっとんでしまったのですか、貴方は!?

信貴山城
まぁまぁ。そう怒るな妹よ。

信貴山城
貴方の言いつけどおり、こうして晴れ着を纏い、きちんと殿に新春の
挨拶をせんとクソ寒いなかおもてなしの準備をしたのですよ、私は?

多聞山城
だったら、この惨状はなんですか!? 

信貴山城
伊達と酔狂を突き詰めた結果ね♪

多聞山城
…………。

信貴山城
…………ミコミコぉ♪

多聞山城
ね、え、さ、まぁあ――!! またそうやって私をおちょくって!
今日という今日は、ほんっっっっっっとぉーに許しませんからね!

信貴山城
――こ、こらっ!? んっ、くぁ……だ、だめぇ……っ!
殿が見てる前で押し倒すだなんて……なに考えてるの……!?

多聞山城
都合よく大破して、妹でもドキッとするような艶っぽい声を出さないでください!

多聞山城
こうなったら、これ以上ヘンなことをしないよう束縛させてもらいますからね!

信貴山城
まぁ、あんまり痛く縛らなきゃそれはそれで構いませんが、

信貴山城
ただ、注意しなさい、妹。

信貴山城
私、こう見えても……今、花火――もとい、
と~っても危険な特殊爆弾の残りを抱えてますので。

多聞山城
――え? 特殊、爆弾……?

宇都宮城
いかん! 多聞山城! 
信貴山城が持っておる爆弾は危険じゃ!
すぐに離れるのじゃ!

――宇都宮城が叫んだその刹那。
信貴山城の懐から転がり落ちた爆弾が奇妙な音を発し煙を巻き上げた。

多聞山城
こ、これは――兜の瘴気?
いえ、似ているけれど……何かが違う……!?

鳥取城
そんな……これってまさか……私、また操られちゃうってことですか!?

石垣山城
けほっ、けほっ……うぅぅ、前が見えない……!!

宇都宮城
し、しまった――このままではわしも自意識を保てぬ――――。

サンタンジェロ城
はぅぅ……な、何としても柳川城さんと公爵様だけは助けなきゃ……!

殿
…………!?

柳川城
と、殿……! お下がりください!
サンタンジェロ城さんが聖なる力で煙を防いでる間に、こちらへ――!!

殿
…………!!

信貴山城
ふふ、どうやら殿と柳川城さんたちだけは助かったようですね。

信貴山城
まぁ、そうでなくては面白みに欠けるというもの……。

信貴山城
と、いうわけで――。

鳥取城
……信貴山城サマ……。

サンタンジェロ城
貴方様ノ……仰セノママニ……。

石垣山城
命令ヲ……我ラニ命令ヲ……。

山科本願寺
……新シイ、オ仕事……モットチョウダイ……。

宇都宮城
……餃子……餃子……。

多聞山城
姉様……大好キ…………。

信貴山城
――てな具合に、わりと雑な操り方となってしまった方もいますが、
当初の計画通りみーんなまとめて私のものになりました。

信貴山城
……どーしますか、殿?
ちょっとだけ妬けちゃいますか?

殿
…………。

信貴山城
そーですか。

信貴山城
『他のヤツはいらぬ。信貴山城だけを俺のものにしたい』
……なるほど。けっこう大胆ですね、殿。

柳川城
そ、そんなこと殿は言っていません!

信貴山城
あら? そうでしたっけ?

柳川城
そうです! 殿は皆さんを返せと言ったのです!

信貴山城
でも本音は?

柳川城
私だけを見ていてほしい……。

柳川城
――って、何を言わせるのですか!?

信貴山城
ぷぷぷ……柳川城さんったら、お可愛いこと。

信貴山城
そんなにも主を切に想うのならば構えなさい!
今回は少しばかり、私も本気でいきますので……ふふふ。

後半
信貴山城

くすん……殿ったら、ひどいです……。
あれほどイヤだって言ったのに……無理矢理こんな姿にするなんて……。

殿
…………。

柳川城
信貴山城さん。巫山戯るのもそこまでです!
大人しく観念してください!

信貴山城
巫山戯る? それは心外ですね。

信貴山城
こう見えても、私は真剣に兜らが放つ瘴気への
対抗策を考えて此度の騒動を起こしたのですよ?

柳川城
……え?

信貴山城
その証拠に、ご覧なさい――。
今回の戦においての負傷者は皆無といっても過言ではないでしょう?

宇都宮城
……うぅぅ……。

石垣山城
またもや、こんな姿になるなんて……屈辱ですぅ……。

鳥取城
……はぁ……二度も操られるなんて……。

多聞山城
姉様……貴方という人はぁ……!!

信貴山城
――ね?

柳川城
いや……ふつうに皆さん、満身創痍なのですが……。

信貴山城
……うーむ。なるほど。
すこーし爆薬の量を間違えてしまったようですね。

信貴山城
とはいえ、斯様な爆弾ごときで心身を操られているようでは、
これからの兜との戦において悲惨な目に遭うのは必定……。

信貴山城
そうした危険性を、私は自らの名を汚す覚悟で証明してみせただけです。

柳川城
そ、そうだったのですね……申し訳ありません、信貴山城さん。
貴方に、そこまでの深い考えがあったとは思いもしませんでした。

信貴山城
(うわぁ……柳川城さん、噂以上のチョロさですね)

柳川城
……え? 今なにか言いましたか?

信貴山城
いえ、何も。

信貴山城
まぁ、何にせよ。いつまでも瘴気的な何某で我々城娘は
操られてる場合じゃないってことだけは覚えておいてください。

信貴山城
今年は、けっこう忙しい年になると思いますので、
もうちょっと精神面での修行をおすすめしますよ。

柳川城
わ、わかりました……。

信貴山城
……っと、いうわけですので、
妹に殺される前に私は退散させていただきますね。

信貴山城
ではでは――古天明平蜘蛛砲、遁走様式にて発進です……ふふふ。

柳川城
あ……信貴山城さん! 待ってください!
まだ聞きたいことが山ほどあるのですが――!!

千狐
………………行って、しまいましたね……。

多聞山城
くっ……またもや姉様に逃げられてしまうなんて……。

多聞山城
殿、今回は姉様のせいで多大なる迷惑をかけてしまい、
本当に申し訳ありませんでした……。

殿
…………。

千狐
そ、そうですよ。その様に頭を下げないでください。
むしろ一番の被害者はへそくりを悪用された多聞山城さんかもしれませんし……。

多聞山城
ですが……未然に姉様の暴挙を防げなかったのは、
どうしたって私の落ち度ですし……。

宇都宮城
ふむ。噂には聞いていたが、多聞山城のやつ、
姉のこととなると妙にしおらしくなってしまうようじゃな。

鳥取城
どうやら、そのようで……。

石垣山城
ですが、多聞山城さん。
何も全てが全て、悪いことばかりではありませんよ?

多聞山城
……え?

石垣山城
ほら、見てください。こうして普段なら集うことの
ないような城娘たちが、一堂に会してるのです。

サンタンジェロ城
そうですね。きっかけは何であれ、皆さんと同じ場所、
そして同じ時を共有できることを嬉しく思わずにはいられません。

宇都宮城
うむ。彼女らの言うとおりじゃ。

宇都宮城
災い転じて福と成す、というと語弊があるかもしれぬが、
結果として、希有な城娘たちがこうして集まれたのじゃ。

宇都宮城
嘆きよりも、笑みを持ち寄って、
語らう方が有意義じゃと思うが、どうだろう多聞山城?

多聞山城
……皆さん。

多聞山城
そうですね……確かに、仰るとおりかもしれません。

多聞山城
では、せっかくの機会ですし、
このまま宴の続きと参りましょうか。

やくも
だにぃ~♪ そういうことなら、
もっともっとお餅さんを焼いて、みんなで食べるだにぃ!

山科本願寺
ふふっ、では私は、景気付けということで、
さっき以上に盛り上げちゃいますからねぇ♪

こうして、信貴山城によって催された饗応は、
残った者たちによって賑やかな親睦会へと様相を変えたのだった――。

――数刻後・所領。

既に所領にいる者たちは、深き眠りについていた。

殿と、ひとりの城娘を除いて――。

サンタンジェロ城
公爵様、今日は本当にお疲れ様でした。

サンタンジェロ城
日の本での兜討伐をはじめ、
初めてのことばかりでしたが、とても勉強になりました。

サンタンジェロ城
あ……そ、そうですね。
信貴山城さんの風変わりな爆弾の影響で
操られてしまったのは、少し困りましたが……。

サンタンジェロ城
ですが、あの方は不思議ですね。

サンタンジェロ城
人を困らせるような行動を取っているようで、
その実、そこには悪意というものが全く感じられない。

サンタンジェロ城
言うなれば、あれこそが信貴山城さんの自然さ、とでも言いましょうか……。

サンタンジェロ城
恐らく城娘としての業が強く作用しているのでしょうが、
私の知り合いの中には見られないような気質の持ち主ということもあってか、

サンタンジェロ城
実に興味深かったです。

サンタンジェロ城
…………。

サンタンジェロ城
……はい。そうですね。
予定通り、私は明日……故郷へと帰ります。

サンタンジェロ城
ですが、これが永遠の別れというわけではありません。

サンタンジェロ城
きっとまたいつか、この地に戻ってきます。

サンタンジェロ城
……そして、貴方様を守る盾として力をふるってみせます。

サンタンジェロ城
その時まで、暫しの別れとなりますが、

サンタンジェロ城
……どうか、私のことを忘れないでくださいね。

サンタンジェロ城
…………。

サンタンジェロ城
はい。約束ですからね、公爵様?

サンタンジェロ城
……それでは、おやすみなさい、公爵様。
今日も、貴方様に良き夢が訪れんことを。



特に記載のない限り、コミュニティのコンテンツはCC BY-SAライセンスの下で利用可能です。

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。


最近更新されたページ

左メニュー

左メニューサンプル左メニューはヘッダーメニューの【編集】>【左メニューを編集する】をクリックすると編集できます。ご自由に編集してください。掲示板雑談・質問・相談掲示板更新履歴最近のコメントカウン...

[裏]真田丸

裏]真田丸(チャリン……チャリン……チャリン……)……貴殿か。今日は、話をしたい気分じゃない。足を運んでくれたのに、すまない。一文……二文……三文……四文……五文……六文……銭を数えていなければ、一瞬...

[裏]淀城

]淀城あ~……。あ゛ぁ~……きもちわる。夢見は悪いし、頭はズキズキ痛むし……。ほんっとに最悪な日よ、今日は。誰でも良いから……。どつき回して、ぐちゃぐちゃにしたい気分。…………。……で、なに?そこに突...

[裏]桜尾城

]桜尾城殿……どうかしましたか?……ふふ、今回は間違えませんでしたよ。あなたの安らぐ顔もまた、私の喜びなのですから。私は今……海を見ていました。このどこまでも凪ゆく、厳島の海を……。厳島周辺は神域とい...

[裏]川越城

]川越城お客様かしら……どうぞ。貴方は、確か……ちょっと待ってね……。うん……たぶん、『殿』よね……?やっぱり……人違いでなくて、良かったわ。ふふ。今丁度、過去の私が遺した日記を読み返していたのよ……...

[裏]小田原城

]小田原城…………。……あら、殿。ようこそいらっしゃいました。ああ……いえ、ご心配なく。少し考え事をしていただけですから。今、ちょうど……。昔の出来事に思いを馳せていました。今の私を形作る、原点とも呼...

[裏]小牧山城

目次1 性能1.1 特技1.2 [改壱]特技1.3 所持特技1.4 [改壱]所持特技1.5 計略1.6 [改壱]計略2 画像3 ボイス4 イベント4.1 イベント14.2 イベント24.3 イベント3...

[裏]室町第

裏]室町第殿……ふふふ。どうせまた来るって、そんな気はしていたわ。私がどんなに忠告をしても、貴方は自分の信念を曲げない。本当に……つくづく、強い人ね、殿は。私のせいで、どれほど悪いことが起こっても殿は...

[裏]大宰府

]大宰府おお、殿か。よく来てくれたな。今な、手紙を整理しておったのじゃ。最近は毎日、誰かしらから届くのでな……。この手紙は……、『大宰府ちゃん親衛隊』を自称する者たちからじゃな。大野城、鞠智城、基肄城...

[裏]坂本城

]坂本城大殿様……また来たのね。ふふ……別に、追い返したりしないわよ。というより……私も今ね、大殿様と話せたら、って考えてたところだったの。だから……少しの間、私の話し相手になってくれるかしら?……ふ...

[裏]佐和山城

]佐和山城……また来たのね、あなた。足を運んでくれたところ悪いけど、面白いものは何も見れないわよ?相変わらず、大坂城様のらいぶに向けて、準備をしているだけだもの。……ん、なに?『なぜ、そこまで大坂城様...

[裏]伊勢長島城

]伊勢長島城も~、なんなのあいつら!信じらんない!寄ってたかってライブの邪魔をして!いったいどこから情報が漏れたの?もしかして、殿じゃないでしょうね……!?……そんなわけないか。あたしは、あんたにな~...

[花嫁衣装]鹿児島城

目次1 性能1.1 特技1.2 計略1.3 [改壱]計略2 画像3 ボイス4 イベント4.1 イベント14.2 イベント24.3 イベント3性能< ロケト城 - [花嫁衣装]シャンティイ城 >[花嫁衣...

[花嫁衣装]鮫ヶ尾城

]鮫ヶ尾城はあ……春日山城サマの祝言、想像するだけでドキドキしてしまうっす!ね、ちびサマ~♪……ん?どうしたっすか、トノ?えっ、『主城のことより自分はどうなのか』っすか……?うぐ……これは痛いことを言...

[花嫁衣装]許昌城

]許昌城うーん……。ううーん……。……おや、殿か?すまない、考え事をしていて来訪に気づいていなかった。この間、殿と話してから、結婚に関して城娘達と話をしたのだ。繁栄という目的へ至る手段としての婚姻……...

[花嫁衣装]萩城

目次1 性能1.1 特技1.2 [改壱]特技1.3 計略2 画像3 ボイス4 イベント4.1 イベント14.2 イベント24.3 イベント3性能< [花嫁衣装]チャンドラ・マハル - [花嫁衣装]新田...

[花嫁衣装]秋田城

目次1 性能1.1 特技1.2 [改壱]特技1.3 計略2 画像3 ボイス4 イベント4.1 イベント14.2 イベント24.3 イベント3性能< 延岡城 - [花嫁衣装]ロンドン塔 >[花嫁衣装]秋...

[花嫁衣装]春日山城

]春日山城うーん……。……うーん? ……うん?……殿?すみません! お越しいただいていたのに、今の今まで気づかずにいて!実は先日、坂戸城と謙信公の昔話をしてたのですが、その際、跡継ぎの話題が出たのです...

[花嫁衣装]新田金山城

目次1 性能1.1 特技1.2 [改壱]特技1.3 計略2 画像3 ボイス4 イベント4.1 イベント14.2 イベント24.3 イベント3性能< [花嫁衣装]萩城 - [花嫁衣装]アイリーン・ドナン...