オンラインコースの設計方法

オンライン学習は、年々人気が高まっています。コースの設計を始める前に、元々対面式クラス用に設計されたレッスンプランがオンラインクラスに合わないという違いを認識することが重要です。使いやすさを重視し、インタラクティブな活動を重視することで、これらのレッスンプランをより効果的に適応させることができます。

パート1

コンテンツを開発する

1. 他の人が同じようなコースをどのように教えてきたかを調べます。他の教師が同様のコースで使用した教材を借用したり、リミックスすることは悪いことではありません。他のカリキュラムを読み、自分のクラスに合わせることで、多くの時間を節約し、コンテンツの質を最大限に高めることができます。お好きな検索エンジンを使って利用可能なコース概要を見つけるか、そのコースを教えたことのある知り合いの教師に尋ねてみましょう。

   • オンラインで見つけた教材がライセンスを受けていないか、使用許可を得る必要があることを確認してください。コンテンツがライセンスされているかどうかわからない場合は、安全策をとってとにかく尋ねてみましょう。
2. 教材のアウトラインから始めましょう。オンラインコースの場合、学生は1回の授業に費やす時間や順番を自由に決めることができるため、情報の流れをコントロールすることが難しくなります。このため、コンテンツを一貫性を持って目的をもって構成することが特に重要です。中核となる主題を主要な単元またはモジュールに分け、さらに細分化することで、学生をコンテンツを通して導くことができます。

   • 各モジュール、あるいは各サブポイントの前に、概要を広く活用しましょう。そうすることで、生徒が学習を始める前に何を学ぶのかを理解することができます。
   • 各モジュールの情報量、所要時間、課題の数に一貫性を持たせるようにします。こうすることで、学生が早い段階でコースのペースに慣れ、混乱を防ぐことができます。
3. 学習目標を決める。コース全体および各単元から学生に何を得てもらいたいかを決めます。これらの成果は、学生に明示し、コンテンツ開発の指針とする必要があります。

   • 個々の単元の目標から始めます。"第一次世界大戦の経済的、政治的原因を理解する "といった分析的な目標ではなく、"第一次世界大戦に至る重要な日付を学ぶ "といった記憶に関する目標に焦点を当てましょう。
   • 学習目標を明確にすることで、テストやレポート課題などの評価を設計しやすくなります。
4. 専門的なテキストを使う。あなたの主題をカバーしている専門的な教科書を探しましょう。目次を参考にして、教材のアウトラインを描き、具体的な内容を練りましょう。

   • 教科書には多くの場合、課題、討論活動、小テストの見本などのアイデアが掲載されており、内容を充実させるのに役立ちます。
   • 教科書に忠実に従わなければならないとは思わないでください。教科書には、授業の目的には不必要な情報が含まれていることがよくあります。
   • 本を選ぶ前に、学校の事務局に相談しましょう。特定の会社と契約を結んでいる場合もあります。
5. 学習管理システムを理解する。学習管理システム（LMS）とは、あなたと学生がコースをナビゲートするために使用するソフトウェアです。それぞれのLMSにはユニークな機能があり、その長所と短所を理解することで、どのようなタイプのコンテンツを使用できるか、または使用すべきかの指針となります。

   • 最も人気のあるLMSはBlackBoard、Edmodo、Moodle、SumTotal、SkillSoftです。
   • ソフトウェア開発のスキルがあれば、オープンソースのLMSを検討するのもよいでしょう。これらのソフトウェアは無料で使用でき、LMSをあなたの好みに合わせるためにコードの一部を手動で変更することができます。欠点は、通常カスタマーサポートサービスが付いていないことです。
   • 学校の管理者に相談する。ほとんどの学校は、特定のLMSプロバイダーと契約しているか、単に好みの提案をしてくれる。自分で選ぶ必要がある場合は、他の教師に好みのものを聞いてみましょう。

パート2

インタラクティブな学習を奨励する

1. メッセージボードを作成する。オンライン学習の最も大きな制限の1つは、生徒があなたや他の生徒と直接交流できないことです。コースにインタラクティブな側面を含めなければ、学生が受ける教育は、単に教科書を買って自分で読む場合とほとんど変わらないでしょう。掲示板はすべての主要なLMSで利用可能な機能であり、学生が討論したり、質問したり、内容についての個人的な考察を述べたりするソクラテスの伝統に従って教えることができます。

   • 学生に比較的短い（300語程度）文章を書かせ、互いに返信させる。このような作文課題は、論争を喚起し、さまざまな矛盾した回答ができるようにする。
   • 各単元には、生徒が一貫して取り組めるように、何らかの対話型の課題を含めるべきです。
   • この種の課題は、数学や科学のコースでは難しいかもしれません。しかし、掲示板を利用して、ある問題をどのように解決したか、または公式をどのように適用したかを説明するよう生徒に促すことができます。
   • シラバスの中で、掲示板の全員が敬意を払い、個人的な攻撃を控えるようにするためのルールを概説しておくとよいでしょう。特に話題になっている政治的な問題については、内容に直接関係しない限り、質問しないようにするとよいでしょう。
2. 学生をディスカッショングループに分ける。一部のオンラインコース、特にMOOC（大規模公開オンラインコース）では、数百人の参加者がいるため、ディスカッションが負担になる場合があります。学生を20人以下のグループに分けます。そうすることで、掲示板でのディスカッションがより効果的になります。

   • また、学生同士が勉強グループを作りやすくなり、教材を通して助け合うことができる親しみやすさを築くことができます。
3. 試験に頼りすぎない。オンラインコースでは、クローズド・ブック・ポリシーを実施することは困難または不可能であり、オープン・ブック試験では知識の定着度をテストすることはほとんどできません。多肢選択式の試験よりも、記述式の課題、特に掲示板での批判的な討論を伴う課題を優先しましょう。

   • 授業計画に従来の試験を含める場合は、主に文書による回答に基づき、制限時間を設けるべきです。
4. ライブQ&Aセッションを開催する。学生との個人的なつながりを構築する素晴らしい方法は、ライブビデオセッションを開催し、学生が質問し、あなたがリアルタイムで回答することです。多くのLMSはライブビデオ機能を提供していますが、利用できない場合は、GoogleハングアウトやSkypeセッションに学生を招待することができます。

   • 多くのライブビデオプログラムでは、あなたがビデオストリームで答えている間に、学生がメッセージバンクに質問を入力することができます。また、セッションの前に学生からEメールで質問を送ってもらうこともできます。

パート3

使いやすさの確保

1. 紹介ビデオを作成する。生徒と個人的なつながりを築くために、簡単な紹介ビデオを作成しましょう。個人的な紹介を盛り込み、そのテーマに関するあなたの背景を説明し、エートスを築きましょう。

   • また、期待される学習成果、具体的な内容、主な課題のリストなど、コースの概要も紹介しましょう。
2. コンテンツを検索できるようにする。受講生にアウトラインを使用してコースを案内することを奨励するのは良いことですが、検索機能は、受講生が簡単に教材をさかのぼったり、以前のレッスンを思い出したりできるようにするために非常に重要です。ほとんどのLMSは検索機能を備えていますが、コンテンツが検索可能であることを確認し、必要に応じて調整することをお勧めします。
3. アクセシブルな文書フォーマットを使用する。学生は特定の文書閲覧ソフトを持っていなかったり、特定のフロントエンド・コーディング言語を閲覧するためのコンピュータの機能が限られていたりする場合があります。問題を避けるため、すべての文書をWordまたはPDF形式で保存し、コーディング言語を変更する場合はHTMLのままにしてください。こうすることで、誰もがあなたの文書やページを無料で閲覧できるようになります。

   • 文書を保存する際、バーの下にドロップダウンメニューがあり、そこで文書名を変更することができます。このメニューには、文書をPDFまたはWord文書として保存するオプションが含まれています。
4. 技術的な問題に対するバックアッププランを用意しておく。LMSのような複雑なオンライン・ソフトウェアを使用する場合、不具合や一時的な機能停止は基本的に避けられません。 技術的な問題が発生した場合、特に締切日や試験前になると、怒りや困惑した学生からのメールが殺到するでしょう。このような事態に備えて、資料をプリントアウトして配布したり、課題を延期したり、学生がLMSにアクセスできなくても学習を続けられるように教材を開発したりしましょう。

   • 専門的なLMSを使用している場合は、カスタマーサービス部門の連絡先をシラバスに記載しましょう。
5. 支援技術を取り入れる。聴力、視力、学習能力、またはその他の障害を持つ学生の中には、オンライン・テクノロジーを利用するのが難しい人もいます。ほとんどのLMSシステムでは、視覚障害者のために、音声読み上げや文字拡大などの対応を提供しています。

   • 学校の障害者アクセシビリティ方針について学校の管理者に相談し、必要な情報をシラバスに記載しましょう。
6. 予行演習を行う。授業が始まる前に、ライブサイトでコースを確認することは重要です。これは、大量の新しいコンテンツを作成する場合は特に重要です。教材の流れ、異なるモジュールへのアクセスのしやすさ、エラーのチェックに集中してください。

   • 他の先生や、時間のある生徒にお願いして、通して読んでもらうのもよいでしょう。コンテンツの作成に多くの時間を費やした後では、新鮮な目で見ることは難しいかもしれません。

この記事は、CC BY-NC-SAの下で公開されている「 How to Design an Online Course 」を改変して作成しました。特に断りのない限り、CC BY-NC-SAの下で利用可能です。