ポイマンドレース、古代エジプト神秘、ニューエイジ思想

ページ名:9

「二元(物質)パラダイム」 ➡ 「非二元(霊性)パラダイム」―― 移行の時代 ――

※関連:「グノーシス主義(別ページ)」
※参考:「ヘルメス文書とは? ポイマンドレース解説(他サイト)」

「ポイマンドレース」(ヘルメス選集・第一文書)

「ポイマンドレース」&「ヘルメス文書」について

ポイマンドレースは、

内容的には「古代エジプト神秘思想」を基礎とし?、「プラトン哲学(ギリシア哲学)、西方ミトラ教」
の流れを汲んでいて、広義のグノーシス主義の源流と言える。(※ヘルメス文書内でもグノーシス的)

著者は、ポセイドニオス(BC135~BC51年、ギリシア哲学者)という説が有力で、
「ポイマンドレース(ヘルメス・トリスメギストス)」から求道者への啓示、という名目で書かれてる。

ヘルメス文書は、BC3~AD3世紀頃にわたり、エジプトの学問都市アレクサンドリアを中心として、

神官・学者などの知識層によって著された膨大な量の混交的・宗教的著作群。 基本的には(多くは)、
「ヘルメスの啓示」という体裁をとり、匿名なのが特徴。 宗教間の利害関係による消失も多いとされる

が、その一部「ヘルメス選集(18編、1~3世紀頃)」は邦訳されている。 ★ヘルメス選集(邦訳)

同時期(BC3世紀)に設立された「★アレクサンドリア図書館」は当時世界最大で(蔵書 40万巻?)、

「人類の英知の集積」と謳われた。 そこには、古代エジプト文明の叡知の一部もあっただろう。

そして当時アレクサンドリアは、オリエント異文化交流のまさに坩堝だった(エジプト・ギリシア・ほか)。
コムエルシュカファ の地下墓地(1~2世紀頃)の壁画には、、エジプト風・ギリシア風 の2種類の場面
(死者復活がテーマ)が一緒に描かれていて、これは宗教に関する両文化融合の痕跡、といえるだろう。
このヘルメス思想は「ギリシア哲学の派生」と見做されることが多く、たしかにその概念を使っていて
思想の流れも汲んでいるが、、一部の根底には「古代エジプト神秘思想」があるとみるのが自然だろう。

グノーシス的とは、「被造世界(星辰界、自己心体ふくむ)を、否定的(または低次)にみる」 てこと。
その思想の流れは、ヘルメス思想の一部から出てきたとも言えるが、、
被造世界(星辰界ふくむ)に先立つ領域があることは、「古代エジプト神秘思想(※後記)」において

はっきり確認できるし、「解脱」を至上としてることは明白なので、あるいみグノーシス的なわけです。
そして、ヘルメス思想の一部(ポイマンドレース)は、ギリシア哲学(ほか)よりもむしろこちらを

土台としてる感じ(※構造的・雰囲気的に)。 つまり、
ポイマンドレースなどは所謂 「★流出説(コトバンク)」 で、これは新プラトン派や グノーシス派 などで
みられるが、、古代エジプト思想 の内容はあきらかに「流出説」です。(※アドヴァイタもこれの一種
上記サイトで、「ヘレニズム期のグノーシス派(とくにエジプトのグノーシス派)」と表現してるのが、
ポイマンドレースなどの作者にあたると思われる。
ちなみに、ピラミッド・テキスト(※後記)で使われてるヒエログリフは、4世紀までは読み手がいた。

★「 Wikipedia(ヘルメス文書)」
≫「ヘルメス文書は、新プラトン主義やグノーシス主義などの影響を受けて成立した」
となってるけど、ポイマンドレースに関してはグノーシスが台頭してくるより先と思われます。
★ポイマンドレース(竹下雅敏・講演動画)

「超古代エジプト」と「ニューエイジ思想」のつながり

「シリウス・コネクション(徳間書店、マリー・ホープ著)」 によれば、、

※著者は古代思想(とくにエジプト)を40年以上に渡って研究し、豊富なソースを基に解説してます。

「ヘルメス・トリスメギストス = 古代エジプトのトト神(知恵の神、神官組織トトに由来)」 で、
「トト(ヘルメス)」は組織名(or 階級名)でもあるが、元祖のトト(由来)はエジプト初期王朝時代
(BC3100年~)より遥か前時代、伝説の大洪水?より前時代に入植してきたアトランティス人(キャハ)。

「伝説の大洪水?」が意味することは、、

「❶アトランティス沈没 ❷太陽系レベルの大異変、地軸・公転周期の変化にて 360日/年 → 365日」

その時期は「獅子座時代」の初頭にあたる BC10500年前後(?)、のようにもよめる(★一解釈)。

(★BC8000年前後ともよめる、こちらがストレート解釈)

―― というか は、をきっかけにして段階的に時間かけて起こったぽい(※上記は完全沈没?)。

大洪水より前時代に、アトランティス文明の植民地的なものとして、超古代エジプトの黄金期があった。

「公転周期の変化(アトランティス沈没)」が、エジプト神話の「セトの時代」と関係してる 感じ。

なお、元は360日だった根拠(痕跡)は世界中に豊富にある。

★エジプト暦(コトバンク)
≫ 1年は 12ヵ月,360日と オシリス,ホルス,セト,イシス,ネフテュスの5神 の誕生日を祭日として
都合 365日とした。
エジプトの古い伝説によれば、上記の5神(一説にはシリウス人)がエジプトに移住してきて間もなく

「太陽系レベルの異変(5日間の付加)」が起こった(★この5神は、実際の宇宙的原理を象徴する)。
「オシリスとイシスの物語(ホルスとセトの戦い)」の登場人物が、まさにその5神である(※下リンク)。

すなわち、「太陽系レベルの異変」は概ね「セトの独裁時代の始まり」をいみしてる、との解釈が可能。
★エジプト神話(オシリスとイシスの物語)
★一周の角度はなぜ360度になったのか。という話を古代エジプトの棺窓から(他サイト)

★「 Wikipedia(ギザの大スフィンクス)」
≫ ロバート・ヴォーバルとグラハム・ハンコックは、紀元前10500年ごろに春分の日の朝、

スフィンクスの正面からしし座が昇ったことから、スフィンクスの建造をこの時代とした。

※ページ最下部に、スフィンクス関連の動画あり(↓)。

まぁ「BC10500年前後」のアトランティス沈没は、通説になってるようだが(※ケイシーほか)、

BC10500年なら、、地球の歳差運動の周期(約25800年)において、現在(21世紀前半)が相当する

「うお座 → みずがめ座(移行期・現在)」の対極にあたる「おとめ座 → 獅子座(移行期・対極)」
約400年後であり、前記 が移行期にあたると推測できる(※❶・❷ はそのくらい時間差ありそう)。
☆すなわち、この2つの移行期は、エジプト神話の「ホルス時代・セト時代、の移行期」をいみしてる、
という解釈が成り立つ。 シリウス・コネクションには、この部分ははっきりとは書いてないが、

「みずがめ座の時代 = ホルスの時代」 には同意を示してて、内容からもそのように解釈が可能。

★まぁ あくまで一つの解釈・可能性ではあるが、、時間的ズレが生じる可能性もある)

※アトランティス沈没については、ページ最下部の動画参照(↓)。

そこからきてるのかは不明だが、、(※ホルス・セトの戦いは、今回の移行期のみ関係する感じ
この対極的な2つの点(の周辺)が『●最大の転換期』、といわれている。 この2極点から2000年間、
地球が「●フォトンベルト(高エネルギー帯)」に入るは通説になってるが、、古代インドのユガ説を

取り入れるなら、「現在側は低位置から急上昇期に入る地点で、対極側はその逆」、あるいは
「現在側は『眠りの期間』から『目覚めの期間』に入る地点で、対極側はその逆」、と考えられる。

※参考:「人類の運命(別ページ)」≫「★フラワー・オブ・ライフ」

「低位置・高位置、眠り・目覚め」というのは基本的に、「霊性」についてのこと。

フォトンベルト説よりも「●ユガ説(改訂バージョン)」のほうが、現実に合致してる気がしなくもない。

個人的には、ニューエイジ思想は支持するが、歳差運動をもとにした諸説はあやしさも感じられる。

この「最大の転換期」が ニューエイジ思想 であり、、超古代エジプトとも関係あり、といえるっぽい。

これは、あるていど通説になっているようです(※下の他サイト など)。

まぁ「最大の転換期」といっても内容は諸説あり、、もともとの神智学協会的なニューエイジ思想は、
「●みずがめ座時代への移行が、人類の意識の大きな進化過程である」 みたいなことらしい。

元祖説(※神智学協会由来・西洋占星術的)が、実際に超古代エジプトに影響されてるかどうかは不明。

★「 Wikipedia(ニューエイジ)」

※以上、関連: TOPページ「いろは歌の解釈について」≫「★水瓶座の時代(アクエリアンエイジ)」

★(参考)後ろの正面の正体  ★(参考)謎解き、かごめうた

「古代エジプト神秘思想」について

◆「ピラミッド・テキスト(右画像)」:

ピラミッド内部の壁にヒエログリフ(神聖文字)で刻まれた経文で、

BC2500~BC2200年 ごろに作成されたとみられる。(全 759行)
王が「至高の神」の許に帰るのを助けることを主な目的としてる。

ピラミッド・テキスト でみられる「宇宙創成論(※下記)」は、
古代からの伝承だったらしい、といわれている。

食神賛歌 とよばれる節では、、
「ウナス王は神々や人々を料理して食べ、永遠に生きる」
みたいな内容が延えんと書かれていてグノーシス的だし、おそらく

彼らは、「共同バーチャル(マトリックス的)」を理解していただろう。

◆「エジプト死者の書」:

ピラミッド・テキスト に由来していて、内容的には大差ない。

《「エジプトの神秘(平凡社、リュシ・ラミ著)」より》

※以下は、「ピラミッド・テキスト & 死者の書」などの内容の解説。

★一者、永遠なる者は、その無数の属性を通じてのみ限定できるのであり、これらの属性だけが名前を

付けることができるのだ。 だから神名というものは活動する機能的原理を、世界の創造が進むにつれて

表出していく宇宙的・生命的諸力(ネテルウ)を表わしているのだ。(P8)(★流出説、前記)

★ヘリオポリスでは創造の神秘をその原型的な形で伝えている。ここではアトゥムという神名が一者に、
やがて創造主すなわちデミウルゴスとなる唯一の力に与えられている。アトゥムは全体と無の両方を意味する。最初にアトゥムは自己を投影し、すなわちヌンから自分自身を区別しなければならない。そうする
ことによって原初の静かな状態にあったヌンを消滅させるのである。(p8)

★―― この分極化はポジティブな力とネガティブな力という対立する二つの力を規定するが、

両者はエジプトの神話では『●ホルスとセト』によってシンボライズされている。(P9)

★「アク」は宇宙創成の神話においては、被造物の型をあらかじめ懐胎する霊として、
プラトンのイデアに似た観念として登場する。(P25)

★古代エジプトの文献はどれも一致して、一方では「至高存在の不変性」を主張し、
他方では永続的な更新として神話で表現された死と再生の周期性を主張している。(P19)

★死後、われわれの魂には、最終的な解脱への道、および再受肉によって意識的存在になる経験を続行する道、この二つの道が開かれている。(P25)

※《 ギリシャ哲学の概念 》: 「ロゴス」は「言葉・理法」などをいみする。
「フュシス」は「自然・本性」をいみするが、「阿頼耶識」的なものと考えればよいだろう。

※これは「流出説(前記)」に分類できるが、 世界創造の際の「至高存在の意志・介入」を認めるか否か、
の点で流出説は分化する。 ポイマンドレースでは認めてる。 近代の覚者らは表現が分かれる。
≫ 関連:「★阿頼耶識縁起(根本的錯誤、至高の理法)」、「★人類の運命(別ページ)」


内容区分(ポイマンドレース)

[1]幻 ―― ポイマンドレースの出現(1~3)
[2]啓示(4~26)
  a. 宇宙の本性(4~11)
  b. 人間の本性(12~23)
  c. 救済 ―― 魂の帰昇(24~26)
[3]宣教(27~29)
[4]頌栄(30~32)

1

ある時私の中で、真に存在するものについての省察が始まり、思考の力が甚だしく高まり、食事に満腹
したり身体が疲れて眠りに引きずり込まれる人のように、身体の諸感覚が停止した時、そこに誰か
途方もなく巨大な人が居合わせて、こう話しかけながら私の名を呼んでいるように思われた。
「お前は何を聞き、眺めたいのか。 何を知解して学び、認識したいのか」。

2

私は言う、「でも、あなたはどなたなのですか」。
彼が言う、「私はポイマンドレース、絶対の叡知(ヌース)である。 私はお前の思い計りを知り、
何処にあってもお前と共に居るのだ」。

3

私は言う、「私は存在するものを学び、その本性(フュシス)を知解し、神を認識したいのです」、
また言った、「私はどんなにそれを聞きたいことでしょう」。
彼が再び私に言う、
「お前が学びたいと思っていることをすべて自分の叡知に留めて置きなさい、私が教えてあげよう」。

4

こう言うと、彼は姿を変じた。と、たちまちにわかにすべてが私の前に開けていた。 私は測り知れぬ眺め
を見る。 そこに生じているすべては光であり、その光は美しく、喜ばしく、見ているうちに私は
愛を抱いた。 それから暫くすると、闇が垂れ下り、部分部分に分れ、恐ろしく、嫌悪を催すものとなり、
曲りくねって広がり、私には「蛇」のように見えた。それから、闇は湿潤なフュシスのようなものに変化した。 それは名状し難いほどに混沌とし、火のように煙を発し、言い表わすことのできない、哀訴の叫び声
のようなものを発していた。 それから、何を言っているのか分らないが、火の音のような叫びが
フュシスから出ていた。

5

★さて、光から、聖なるロゴスがフュシスに乗った。(=至高の理法)

すると、純粋な火が湿潤なフュシスから出て上へと立ち昇った。 その火は敏捷で軽快であり、同時に
活発であった。 また、空気(アエール)は軽かったので霊気(すなわち火)に続いて行った。 すなわち、
空気が土と水を離れて火の所にまで昇り、あたかも火からぶら下っているかのようだったのである。
ところで、土と水は互いに混り合い、土は水から見分けることができないほどであった。
それ(混り合ったもの)は、覆っている霊的ロゴスに聞き従い、動いていた。

6

ポイマンドレースが私に言う、「この眺めが一体何を意味しているのか知解したか」。
そこで私は言った、「認識したいと思います」。

彼が言った、「あの光は、私であり、お前の神なるヌースであり、闇から現れた湿潤なフュシスより以前に
ある者である。 ヌースから出た、輝くロゴスは神の子である」。

私は言う、「一体、どういう事ですか」。
「かく認識しなさい。お前の内で見聞きしているものは主からのロゴスである。
他方、(お前の内に見ている)ヌースは父なる神である。と言うのは、これらのものは互いに分たれない
からである。すなわち、命はこれらのものの結合である」。
私は言った、「あなたに感謝します」。 「では、確かに光を知解し、これを認識するように」。

7

彼は長い時間、こうしたことを語りながら私を凝視していた。それで、私は彼の相貌に震え上った。
しかし、私はたじろぎながらも自分の叡知の内に見た、―― それは光が無數の力から成り、
世界が無際限に広がり、火が甚だ強い力によって包まれ、力を受けつつ序列を保っている様である。
私はポイマンドレースの言葉によってこれらのものを見、思いをめぐらせた。

8

さて、私が驚愕していた時、彼は再び私に言う、

「お前は自分の叡知の内に世界の原型を見たのだ。 その原型は無限の始めよりも以前からあったもので

ある」。 このようにポイマンドレースは私に語ったのである。
私は言う、「それでは、フュシスの諸元素は何処から成立したのでしょうか」。
これについて彼が再び語った、

「神の意志(プーレー)からである。 この意志がロゴスを受け、美なる世界(叡知的世界)を見てこれを
摸倣し、自分の元素と生じたものすなはち霊魂によって自ら感覚的世界となったのである。

★「霊魂と物質がであったときにだけ、意識は生まれるのだ。」 by ニサルガダッタ(P498、I AM)
(※「物質 = 世界仮現原理」みたいな ニュアンス)

9

さて、神なるヌースは男女(おめ)であり、命にして光であるが、ロゴスによって造物主(デミウルゴス)
なるもう一人のヌースを生み出した。 彼は火と霊気の神であって、ある七人の支配者を造り出した。
この者たちは感覚で把握される世界を円周によって包んでいて、その支配は運命と呼ばれている。

10

神のロゴスはただちに下降する元素から飛び出して、フュシスの清い被造物の中に入り、造物主
(デミウルゴス)なるヌースと一つになった ―― それ(ロゴス)は造物主なるヌースと同質であったから
である。 そこでフュシスの下降する元素は、ロゴス無きままに取り残され、質料は孤立して存在した。

11

さて、造物主(デミウルゴス)なるヌースはロゴスと共にあって、世界の円周を包み、これをシュルシュルと回す者であって、自分の被造物を回転させ、限りない始めから無限の終りの時まで回転するままにして
おいた。それは、終る所で始まるからである。ところで、被造物の回転運動は、ヌースの意のままに、
下降する元素からロゴス無き生き物をもたらした ―― それはロゴスを持っていないのである。
すなわち、空は飛ぶものを、水は泳ぐものをもたらした。 それから、土と水とは、ヌースの意のままに、
互いに分離し、土は自分の中から孕んでいたもの、すなわち四足獣と這うもの、野獣と家畜とを産出した。

12

さて、万物の父であり、命にして光なるヌースは自分に等しい人間(アントローポス)を生み出し、
これを自分だけの子として愛した。と言うのも、彼は父の像を持っていて甚だ美しかったからである。
すなわち、父も本当に自分の似姿を愛したので、自分の全被造物をこれに委ねたのである。

13

そこで人間は天界の火の中に造物主(デミウルゴス)の創造を観察し、自らも造物したいと思った。
そして彼はこれを父から許可された。 世界の全権を得ようとして彼は造物の天球に至り、兄弟の被造物
(七人の支配者)を観察した。すると、彼ら(七人)は彼を愛し、それぞれが自分の序列に属するものを
彼に分け与え始めた。彼らの本質を学び尽し、彼らの性質に与ると、彼は円周の外輪を突き破り、火の上に坐する者の力を観察したいと思ったのである。

14

そして、死ぬべき、ロゴス無き生き物の世界に対する全権を持つ者(人間) は、天蓋を突き破り界面を
通して覗き込み、下降するフュシスに神の美しい似姿を見せた。 フュシスは、尽きせぬ美しさと、
支配者たちの全作用力と、神の似姿とを内に持つ者を見た時、愛をもって微笑んだ。
それは水の中に人間の甚だ美しい似姿の映像を見、地上にその影を見たからである。 他方彼は、
フュシスの内に自分に似た姿が水に映っているのを見てこれに愛着し、そこに住みたいと思った。
すると、思いと同時に作用力が働き、彼はロゴス無き姿に住みついてしまったのである。
するとフュシスは愛する者を捕え、全身で抱きしめて、互に交わった。彼らは愛欲に陥ったからである。

15

この故に、人間はすべての地上の生き物と異り二重性を有している。 すなわち、
身体のゆえに死ぬべき者であり、本質的人間のゆえに不死なる者である。 不死であり、万物の権威を
有しながら、運命に服して死ぬべきものを負っている。 こうして世界組織の上に立つ者でありながら

その中の奴隸と化している。 男女(おめ)なる父から出ているので男女であり、眠ることのない父から
出ているので眠りを要さぬ者であるのに、愛欲と眠りによって支配されているのだ」。

16

その後に私は言った、「私のヌースよ、私自身もその話を訊きたいのですが」。
するとポイマンドレースが言った、「それはこの日に至るまで隠されて来た奧義である。フュシスは人間と
交わって世にも驚くべき椿事を引き起したのである。 と言うのは、七名の者たち ―― この者たちが
火と霊気とから出たことはすでにおまえに話した通りである ―― の組織の性質を彼が持っているので、
フュシスは我慢ができず、直ぐに七人の人間を生み出したからである。 この人々は七人の支配者が持つ
性質に応じて男女(おめ)であり、直立していた」。
その後に私は言った、「ポイマンドレースよ、私はもう深い情熱に打たれ、話の先を聞くことを熱望して
います。 主題をそらさないで下さい」。
しかし、ポイマンドレースは言った、「いや、沈黙していなさい。私はまだ第一の点を語り明かしていない
のだから」。 私は言った、「御覧の通り、沈黙しております」。

17

「さて、今言ったように、これら七人の人間の誕生があったのであるが、それは次のようにしてである。
土は女性であり、水は男性であった。下降するフュシスは火からの成熟と、天空からは気息を受け取り、
人間の像にならって身体を産出した。 人間は命と光から魂と叡知の中に移った。すなわち、命から魂に、
光から叡知の中に。 そして、感覚的な世界にある万物は周期の終りと諸種族の始まりの時までそのままの
状態に留っていた。

18

お前が聞くことを熱望している話を更に聞くがよい。 周期が満ちると、万物の絆が神の意志(プーレー)
によって解かれた。すべての生き物と人間とは男女(おめ)であったが分離され、一方は男性になり、
他方は女性になった。 すると、直ちに神は聖なる言葉によって言った。『もろもろの造られしもの、
また被造物よ、殖えに殖え、満ち満ちよ。また、叡知を持てる者、自己の不死なることを、愛欲が死の原因たることを、しかして一切の存在せるものを再認識すべし』。

19

神がこう言った後、摂理は運命と組織の性質とを通じて交接というものを決まりとし、生誕というものを
定めた。すると、すべてのものが種族毎に満ち広がった。 そして、自己を認識した者は溢れるばかりの善に
至った。しかし、愛欲の迷いから生じた身体を愛した者は、さ迷いながら闇の内に留り、死をもたらすもの
を感覚によって味わっていた」。

20

私は言った、
「どうして無知な者らはこれほどまでに過ちを犯すのですか。不死性を失うと言うのに」。
「これ、お前は聞いたことに注意していないようだ。知解するようにと言ったではないか」。
「知解しています。覚えています。また同時に感謝しています」。
「知解したのなら、私に言ってみなさい。 死の内にある者らはなぜ死にふさわしいのか」。

「個々人の身体よりも前に、先ず嫌悪を催す闇があり、そこから湿潤なフュシスが出、そこから身体が
感覚的な世界の内に成立し、それから死が流れ出ているのです」。

21

「よし、おまえは正しく知解した。 それでは、神の言葉(ロゴス)が言うように、
『自己を知解した者は彼(神)に帰る』 のはなぜか」。
私は言う、「それは、一切の父が光と命とから成り、人間は彼から生れたからです」。
「おまえの答は正しい。 神にして父なる者は光であり命である。 人間は彼から生れた。 そこで、

神が光と命とからなることを学び、自らもこれから成ることを学ぶなら、お前は再び命に帰るであろう」、

こうポイマンドレースは語った。
私は言った、「でも、もっと私に語って下さい。 この私はどのようにして命に帰るのでしょうか、わが
ヌースよ。 と申しますのは、神が、『叡知を持てる人間は、自己を再認識すべし』、と言われるからです。

22

すべての人間が叡知(ヌース)を持ってはいないのですか」。
「これ、沈黙しなさい。 私、ヌースは自ら、聖き者、善なる者、清い者、憐む者、すなわち敬虔な者の傍ら
にある。 私の臨在は助けとなる。彼らは直ちに一切を悟り、愛をもって父を宥め、愛着をもって父に向きを
変え、感謝し、頌栄と讃歌を唱え、身体を死の定めに渡す前に諸感覚を憎悪するのである。 なぜなら、彼ら
は感覚の働きが何かを知っているからである。 と言うより、私、ヌース自らが身体の敵対的な働きの成就を
許さないのである。 私は門番として悪い汚れた働きの入口を塞ぎ、そうした思いの進入を妨げるのである。

23

しかし、無理解な者、悪しき者、邪まな者、妬む者、貪欲な者、人殺し、不敬虔な者から私は遠く離れて
おり、懲罰のダイモーンに事を委ねている。 この者が火の鋭さを増し加え、感覚を通じてその人を攻め、
一層不法へと駆り立てる。 そのために、人はより大きな罰を受け、欲情を抱くままに限りない欲望から
休まることがなく、飽くこともなく闇の戰いを続ける。 こうしてダイモーンはこの人を苦しめ、
この人の上にますます火を積み上げるのである」。

24

「ヌースよ、あなたは私の望み通り、十分に一切のことを教えて下さいました。
そこで次に、来たるべき上への道について語って下さい」。 これについてポイマンドレースは語った、

「先ず、物質的な身体の分解において、お前は身体そのものを変化に引き渡し、お前の有する形姿は
見えなくなる。 そして身体の性向(エートス)をダイモーンに引き渡して無作用にする。
また身体の諸感覚は、部分部分に分れ、共々に上昇して再び作用力を得つつ、自分の源へと帰昇する。
また、情熱と情欲とはロゴスなきフュシスの中に帰る。

25

こうして人間は、界面を突き抜け、さらに上へと急ぎ、
第一の層には増減の作用を、第二の層には悪のたくらみを、計略を、無作用のまま、第三の層には欲情の
欺きを、無作用のまま、第四の層には支配の顕示を、もう願わしくないまま、第五の層には不遜な勇気と
敢えてする軽率を、第六の層には富の悪しき衝動を無作用のまま、第七の層には隠れ潜んだ虚偽を返す。

26

すると、彼は組織の作用力から脱し、本来の力となって第八の性質(フュシス)に至り、
存在する者たちと共に父を讃美する。 そこに居る者たちは彼の到来を喜ぶ。 彼は共に居る者たちと同化
され、また、第八の性質(フュシス)の上にいる諸力が何か甘美な声で神を讃美しているのを聞く。
すると、彼らは秩序正しく父のもとに昇り、諸力に自らを引き渡し、諸力となって、神の内になる。

★神化、これこそが認識(グノーシス)を有する人々のための善き終極である。

そこで、お前は何をためらっているのか。 一切のことを伝え受けた以上、人間の種族がお前を通し
神によって救済されるために、それにふさわしい人々のための道案内となるべきではないのか」。

27

これらのことを告げると、わがポイマンドレースは諸力と一つになった。 私は自分のすべてなる父に
感謝し、讃美した後、力を受け、万有の本性(フュシス)と最も偉大な眺めとを学び受けて、彼から
遣わされた。そこで、私は敬虔と認識(グノーシス)との美しさを人々に宣べ始めたのである。
「民よ、土から生れた者どもよ、酔いと眠りと神に対する無知に自己を開け渡している者どもよ、
目覚めるのだ。 ロゴスなき眠りに魅せられた、酩酊の様をやめるのだ」。

28

すると、聞いていた人々は心を一つにして集まって来た。 そこで私は言う、「土から生れた者どもよ、
どうして自己を死に開け渡すのだ。 不死に与る権威を受けていながら。 悔い改めるのだ。 迷いを道連れに
して無知を仲間とする輩よ。 闇の光から離れ、朽ちるものを棄て、不死に与るのだ」。

29

それから、彼らのある者はからかいながら去って行き、死の道に身を開け渡したが、別の者は私の足下に
身を伏せ、教えを請おうとしたのであった。 そこで私は彼らを起こし、人間の種族の道案内となり、
どのようにして如何なる様で救済されるかについて教えを語り、人々に知恵の言葉を蒔いたのである。
人々は不死の水によって養われた。 それから夕方になって、太陽の輝きがすっかり沈み始めたので、
私は人々に神に感謝するよう命じた。 それで人々は感謝の勤めを果たし、それぞれ自分の家路に着いた。

30

私はポイマンドレースの慈しみを心に刻んだ。そして、望んでいたものを満たされて、歓喜にひたった。
なぜなら、身体の眠りが魂の目覚めとなり、肉眼を閉じることが真の開眼となり、私の沈黙が善を孕むもの
となり、言葉を出すことが善行の実を結ぶこととなったからである。これが私に起こったことなのである。
それは私が自分の叡知、すなわちポイマンドレース、絶対のロゴスから受けたものである。 私は神の真理の
霊に満たされてここに至ったのだ。 だから全霊、全力をもって父なる神に頌栄を献げる。――

31

「聖なるかな、わがすべてなる神にして父なる者。
聖なるかな、その意志(プーレー)が御自身の諸力によって遂げられ給う神。
聖なるかな、御自分の者らに認識されることを望み、認識され給う神。
聖なるかな、み言葉によって、存在するものを構成し給いし汝。
聖なるかな、全自然がその似像として生れし汝。
聖なるかな、フュシスによって形造られ給わざりし汝。
聖なるかな、あらゆる力よりも更に強き汝。
聖なるかな、あらゆる卓越よりも更に優れたる汝。
聖なるかな、数々の称賛に勝り給う汝。
あなたに向って引き上げられた魂と心の献げる、清い、言葉の犠牲を受け入れて下さい。

表現し難き方、言い難き方、沈黙によって呼びかけられる方よ。

32

私は我々の真の本質に関する知識(グノーシス)から堕落することのないように祈り求めます。

それを許し、私を強めて下さい。そうすれば、私は、人間の種族の中の無知の状態にある者たち、
私の兄弟たち、あなたの子らをこの恵みによって照らすでしょう。 こうして私は信じ、証しします。
私は命と光の中へ帰るのです。 父よ、あなたは誉むべき方です。 あなたの人間はあなたの聖さに
与りたいと願うのです。 あなたが彼にすべての権威を授けられたが故に」。

<出典>『グノーシスと古代宇宙論』(柴田有 著、勁草書房 1982年(ISBN:4-326-10053-2))


わたしは さいしょのときから ここにいる (夢の碑文)

★古代の宇宙人 - スフィンクスの謎 1/4  ★古代の宇宙人 - スフィンクスの謎 2/4
★古代の宇宙人 - スフィンクスの謎 3/4  ★古代の宇宙人 - スフィンクスの謎 4/4

※3番目の動画(4:55~ラスト)、アトランティスとの関係、記録の保管室について。



★Grand Shake: DJ Joker Project Nasca
★We're Not Alone: Virtual Riot
★Run To Me: Al Ben