ディニス・ディアス

ディニス・ディアスはポルトガルの探検家。エンリケ航海王子に仕えており、父ジョアン･ディアスや息子バルトロメウ・ディアスも同様に探検家である。

1445年　ディアスは既に老齢だったが「井戸の中で平穏に生きて死ぬのはつまらないことだ」という理由で探検を始める決断を下し、ポルトガルを離れて西アフリカ沿岸を航海し、キャップブラン(Cap Blanc)*1より約800㎞南下して新記録を樹立した。ここはアフリカ大陸の最西端であり、彼は Cap-Vert(英)*2と名付けた(ディアスはそれをカーボベルデと名付けた。「ベルデ」は「緑」を意味するポルトガル語であり、地域の緑豊かな植生に由来する)。ディアスはカーボベルデ諸島を発見したのではなく、岬を発見しただけなので注意。
当時ポルトガルは奴隷の捕獲に焦点を当てていたが、ディアスは奴隷よりも探検を優先したため、遠征が成功したのではないかと思われる。一般的に探検隊は数十人の奴隷をポルトガルに連れて行くのに対し、ディアスは4人の捕虜しか連れて行かなかった。だが後に、ディアスは探検家ランサロテ・デ・フレイタスと一緒にアルギンへの大規模な奴隷捕獲探検を行っている。

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*1 モーリタニアの海岸の北部に位置する
*2 Cape Verde とも言い、日本ではヴェルデ岬と表記される