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幻想体名 路地の番犬
観察レベル 観察レベルⅠ
本文 これと戦闘を行う便りあらば、 述懐せり。
それはあたかも何かに憑かれたかのごとく、 私に押し掛きけり。
誰かの命で戦ひし獣、 あるいはただ食を求めし獣の像とは程遠し。
もしやすると、それは押し掛くるほかに、選択肢の無き存在やもしれぬ。
それの背に紫の電気アアクが落ちし様を見けり。さても、実験室にても同一環境に置かれし動物が居心地せり。
電気刺激により、他人の意図せし動きにて操作することあたう。
それと同じ行動であるか ゆかしく思ひけり。
それの足の爪に掻かれしは大きな痛みでありけるが、少しの哀れみが生まれしこともまた事実なり。
報告は以上なり。

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