法華経の成立背景

ページ名:法華経の成立背景

法華経の成立背景

  • 釈尊入滅
    • 理解をし、実践すれば、誰もが現世で成仏(平等)
    • 男性はもちろん、女性の仏弟子もいる、愛称はゴータマさん
  • 前3世紀頃、第二回仏典結集→根本分裂(保守的な上座部と進歩的な大衆部に分裂)
    • その後、枝末分裂(20部派に分かれる)→前3世紀末までには説一切有部を最有力とする部派仏教の時代に
  • 前2世紀頃、小乗(≒説一切有部)において菩薩の概念が生まれる
    • この時点で菩薩と呼ばれるのは、ブッダになる前の釈尊と、未来にブッダとなる弥勒のみ。
    • 菩薩=bodhi(悟り)-sattva(人)→ボーディサットヴァ→菩提薩埵→略して菩薩
    • 小乗による差別:菩薩になれるのは釈尊のみ、女性は仏弟子になれない、転生を要する成仏
  • 紀元前後、大乗仏教が起こる
    • bodhi(悟り)をsattva(求める人)と読み替え、「悟りを求める人はみな菩薩」とした。
    • 大乗の側から小乗への批判がはじまる
      • 般若経は小乗出家者を批判、(紀元1〜2世紀ごろ成立の)維摩経は保守的な部派仏教を糾弾。
    • 大乗による差別:声聞・縁覚は永久に成仏できない、歴劫修行

釈尊滅後、小乗・大乗双方による差別が生じ、「どちらにせよ、誰かは成仏できない状況」に至る。
以上を背景とする中、1-3世紀頃に法華経が編纂される。


※「大乗以外はみな小乗」ではない。説一切有部のことを小乗と呼んだ(龍樹:大智度論)。
※「説一切有部の内部からの運動として大乗が起きた」説があり、個人的にこれを支持。


超速妙法蓮華経

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