ガメラ_Wiki
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ガメラは、大映(現:角川映画)が1965年に公開した特撮映画『大怪獣ガメラ』に登場する架空の怪獣の名称。『大怪獣ガメラ』以降も続編、及びガメラの登場する映画作品が継続的に製作されており、これら全作品を総称してガメラシリーズと呼ぶ。東宝のゴジラシリーズと共に日本の怪獣映画を代表する作品群である。本項ではシリーズ全般、及びキャラクターとしてのガメラを解説する。
テンプレート:ネタバレ
ガメラシリーズは「倒産以前の旧大映時代」「再建し徳間グループに入っていた大映が製作した時代(俗に言う「平成三部作」)」「角川グループに入った大映が商号変更した角川ヘラルド - 角川映画時代」の三つに区分する事が出来る。
旧大映時代の『ガメラ』は、東宝製作の『ゴジラ』シリーズの大人気を見た当時の各映画会社がこぞって誕生させた怪獣映画作品群の流れを受けて誕生した。一般的な知名度はゴジラの方が高いものの、ガメラはカメ特有のユーモラスなデザインや飛行能力など独特の個性を持ち[1]、さらにはシリーズ当初からの「子供の味方」という設定が当時の子供達に好評を博したことも相まって、現在に至るまで根強い人気を保っている。テンプレート:要検証また、大映時代の配役には「(『バイラス』以降)必ず外国人の少年(及びその家族)が登場し、主人公である日本人の少年とともに冒険する」という特徴がある。[2]
誕生秘話としては、「当時の大映社長が、飛行機から見下ろした島の形が亀の甲羅に似ていたことにインスピレーションを受け、“大映の怪獣は亀をモチーフにする”こととなった」という逸話がある。
ただ、ピー・プロダクションの鷺巣富雄の証言によると、「亀が甲羅に引っ込むと火を噴いて空を飛んでいく」というアイデアはガメラ以前の1962年に鷺巣が企画を暖めていたSFドラマ「STOP」の第一話の脚本で登場する。「STOP」は結局、制作費の問題で没企画となってしまったが、鷺巣によると東宝の他に、大映にも企画の売り込みを行っており、このアイデアがガメラに活かされたと述べている。[3]
徳間書店グループ下の新会社として再建された大映は、当時の徳間グループによるメディアミックス戦略の一環として『ゴジラ』に対抗しうる特撮映画を製作する事を検討。その結果、前述した通りの人気を持っていたガメラに着目。新たなる『ガメラ』の製作を決定した。この結果作られた新『ガメラ』は、それまでの怪獣映画にはないリアリティを追求した脚本と大胆にCGを導入した映像が話題を呼んで大ヒットを記録した。これにより往年のファンだけでなく新たなファンの獲得にも成功。引き続き製作された2作品と合わせて後に「平成三部作」と呼ばれ、当初の構想通り『ゴジラ』に比肩する怪獣映画としての地位を不動のものとした。また、平成三部作によって、すでにヒットメーカーとして知られていた金子修介(本編)だけでなく、特撮を担当した樋口真嗣の名も世に知らしめることとなった。なお、低年齢層も視聴するゴジラシリーズ他の一般的な日本製怪獣・特撮映画と比較すると、「(効果音付きで)人が食べられる」「一般市民が襲われ多量の出血をともなって死亡する」など残酷なシーンが見受けられるが、これは監督の金子が本シリーズの対象年齢を「小学校高学年あたり」としていることによる。
平成三部作完結後、しばらく休眠期に入ったガメラシリーズであったが、ライバルというべき『ゴジラシリーズ』が2004年をもって一応シリーズの完結を迎えた事で、テレビ特撮番組からのスピンオフでは無い純粋な「特撮(怪獣)映画」の新作が観られなくなる事を危惧したファンから、再びガメラシリーズの復活を求める声が高まった。大映自体も2002年に角川書店に営業権が譲渡され、その営業権をもとに新たに株式会社角川大映映画が設立された。角川大映は後に角川映画に商号を変更し、同社は徳間時代とは違った形でのガメラ復活を検討。その結果、2006年には新作ガメラ映画『小さき勇者たち〜ガメラ〜』を製作・上映した。
ガメラは映画以外のメディアでもテレビゲーム化されたり、パチスロメーカー「ロデオ」によって『ガメラ』『オオガメラ』『ガメラハイグレードビジョン』『ガメラZS』と、合計4台のパチスロ台が生み出されている。
巨大な亀の姿をした怪獣。甲羅の表面が「鱗のような重なり合った形状」になっており、下顎の左右両端から大きな牙が1本ずつ、上に向って生えている[4]。血液は緑色である。
本物の亀のように、頭や手足、さらには尾までも甲羅の中に引き込むことができる。引き込んだ後、その部分(窪んでいる)から火炎を噴射し、その推進力を利用して大気圏内はもちろん宇宙空間でも飛行することができる(四方から火炎を噴射しつつ回転して飛ぶ場合と、後脚の部分のみ火炎を噴射して前を向いたまま飛ぶ場合がある)。平成作品では、膝からジェットを噴出している。最高飛行速度はマッハ3以上。
武器は、昭和作品時においては口からの火炎放射と怪力、噛み付きのみであったが、平成三部作では火炎の代わりにプラズマ火球を発射、またエルボークロー(肘の骨が変化し爪のようになったもの)が追加された。この他に、『ガメラ2 レギオン襲来』では究極超烈火弾=ウルティメイト・プラズマ、『ガメラ3 邪神覚醒』では爆熱拳=バニシング・フィストという必殺技を見せている(それぞれ下記を参照)。
ガメラを含むガメラシリーズの怪獣は、ゴジラシリーズやウルトラシリーズ(いわば円谷英二が携わった作品)の怪獣に比べ、体重が非常に軽いのも大きな特徴である。[5]
基本データ | |
分類 | カメ類[6] |
---|---|
年齢 | 8,000歳 |
体高 | 60メートル |
全長 | 不明 |
甲羅長径 | 不明 |
甲羅短径 | 不明 |
体重 | 80トン |
大気圏内飛行速度 | マッハ3 |
水中潜航速度 | 150ノット |
歩幅 | 20メートル |
エネルギー | 熱エネルギー |
武器・技 | 火炎噴射 怪力 回転ジェット |
生息地 | 古代アトランティス大陸 |
エスキモーの伝承に伝わりし北極の氷の中で眠っていた古代の怪獣。一説にはアトランティス大陸に生息していたとされる。国籍不明の原爆搭載機の墜落により、閉じ込めていた氷が割れて覚醒。南下して最終的には日本に上陸、破壊の限りを尽くす。当初は凶暴な怪獣として描かれていたが、子供に対しては友好的な面を見せていた。一度はZ計画と呼ばれる作戦により巨大ロケット内に閉じ込められ地球から追放されるが、ロケットが小惑星との衝突により破壊されたことで解放、地球に再来する。第二作『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』以後は人間に対して具体的な敵意を示すことは無く、エネルギーの摂取時以外にはほとんど出現しなくなるが、侵略者や怪獣によって子供が危機に陥るような事態が起こると、何処からともなく現れて子供達を救っていく。昭和ガメラ最終作『宇宙怪獣ガメラ』にて宇宙海賊船ザノン号に特攻してからの消息は不明。ちなみに同作では、ミドリガメが成長し、ガメラになったように描かれている[7]。
このように基本的には悪役だった第一作でも子供を助ける場面があり、大人向けに製作した二作目を除く三作目以降は、一貫して「悪の怪獣・侵略者を打ち倒す正義の怪獣」「子供達のヒーロー」として描かれる。
口からの火炎放射以外に、外観に似合わぬ運動能力[8]と怪力を誇るが、特筆すべきはその生命力で、なんらかの理由で戦闘不能になっても、原因が取り除かれれば即座に復活できる。
甲羅は頑強で、たいていの攻撃は跳ね返せる。が、ギロンには甲羅ごと斬られて流血してしまった。
熱をエネルギー源とするため体内に火力発電所のような組織を持ち、マグマ、高圧電気、石炭、石油、ウランを常食とする。炎そのものも吸い込むようにして食べることが出来、初期の段階では発電所や火山活動が活発な地域に出没することが多かった。また、バルゴンの虹光線を狙った事もある。公式ホームページではタマネギ、ニンジンが嫌いな食べ物と表記されている。
着ぐるみは第1作のもの、第2 - 4作のもの、第5 - 7作のものと合計3種類ある(『宇宙怪獣ガメラ』は飛び人形のみ)。スーツアクターは荒垣輝雄(2 - 4作目)、泉梅之助(5・6作目)。
基本データ | |
分類 | 不明[9] |
---|---|
年齢 | 推定1億5千万歳 |
体高 | 80メートル[10] |
全長 | 不明 |
甲羅長径 | 約60メートル |
甲羅短径 | 約40メートル |
体重 | 120トン |
大気圏内飛行速度 | マッハ3.5 |
水中潜航速度 | 180ノット |
歩幅 | 不明 |
エネルギー | プラズマエネルギー |
武器・技 | ハード・スラップ ラッシング・クロー エルボー・クロー ブレイク・ファング カーフ・クロー シェル・カッター プラズマ火球 ハイ・プラズマ ウルティメイト・プラズマ バニシング・フィスト バーナー(本編未登場) ホーミング・プラズマ(本編未登場) |
生息地 | 深海の洞窟 |
スーツアクターは真鍋尚晃、鈴木潤(1作目)、大橋明(2作目)、福沢博文(3作目)。
三部作を通して身長、体重こそ変わらないが、見た目に関してはかなりの違いがある。これは、ガメラが長期間休息する際に体質改善を行い、体をより戦闘的に進化させているためである。視力は人間に換算すると30.0という驚異的なものである。なお、昭和のガメラよりも体格が大きく[11]、設定年齢も大幅に増えている。
その正体は、超古代文明によって、ギャオスを倒すために、甲羅状の「器」にマナを集めて創り出された、一種の「生体兵器」とされている[12]。
基本的に地球を守るために行動しており、守るべき対象は人間ではなく地球そのものとされる[13]。地球環境に害をなす生物を倒すためならしばしば人間を巻き添えにしてしまうその一方で、逃げ遅れた子供をギャオスの光線から助けたりすることもある。
なお作品世界においては亀の先祖に相当する生物が恐竜と同時期に絶滅しており[9](劇中ではその設定に全く触れていないが)、「亀」という単語は一切登場しない(ただし玄武は存在する)。
環境への適応や自分の戦闘能力の向上のために、短期間で進化する生物である(劇中に登場する度に戦闘的な体へと変化しているのがその証拠である)。コンビナートに墜落して大爆発してしまったり、草体爆発時に炭化してしまっても復活しているが、これらはいずれも「人の祈り」が鍵になっている。
草薙浅黄とは精神的な交信が可能であるが、作品が進むに従ってその傾向は徐々に弱まって行き、二作目で完全に自立した。この精神交信においては甲羅から発見された勾玉が重要な鍵となっていたが、二作目でのガメラ復活時に、草薙浅黄の持っていた勾玉が砕けた。三作目では、これと同時に他の全ての勾玉も砕けていたことが判明。これについて、第三作の登場人物、倉田真也が独自の見解を述べている(草薙のガメラは人間との交信を断ち切ったという意見に対し、倉田はガメラの再生は人間の祈りによって為されたものであり、ガメラはまだ人間とは完全に離れてはいない、と予測した。なお倉田はそれこそがガメラの弱点、といっている)。
1995年、長い間太平洋で奇妙な環礁のような状態で眠り続けていたがギャオスの誕生を察知するかのように復活。三体のギャオスを追って日本各地を移動し、その内二体を殲滅。さらに東京で巨大化した残り一体のギャオスと市街戦を展開し激闘の末これも倒す。
1996年、地球に飛来した宇宙怪獣レギオンと対戦。初めの仙台の戦いでは破れ、さらに草体種子の発射は防ぎながらもその時の爆発に巻き込まれ炭化して仮死状態に陥るが、上記の「人間の祈り」で復活。足利市でレギオンと再戦を繰り広げ、苦戦しながらも最強技ウルティメイト・プラズマで遂に撃破する。
1999年、ギャオス・ハイパー2匹を追って渋谷に降下し市街地を壊滅状態にしながらも何とかこれを倒す。他にも、地球全土でギャオス・ハイパーを襲撃していることが示唆された。その後、京都でギャオス変異体イリスと対戦。胴体に穴をあけられ、右手を失いながらもバニシング・フィストを繰り出して勝利をおさめる。そして、深傷の状態のままで、なお日本上空に迫りつつある世界中から集結したギャオスの大群との戦いに向かって行った。
『ガメラ3 邪神覚醒』の序盤の劇中で、比良坂綾奈の悪夢に出てきたガメラ。
G1のギャオス襲撃の際に両親を亡くし、その為にガメラを逆恨みする綾奈の夢の中に登場し、より一層ガメラへの憎悪を増させる要因となった。
スーツはG2ガメラの改修版で、トサカが大きくなり、皮膚が爛れた様になっている。眼球は白濁しており、その容貌は後の『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』のゴジラを思わせる。あくまでも、恐ろしい形相に見えるのは、ガメラによって両親を殺された(正しくは、上空より落下したガメラの下敷きになってしまった)綾奈のガメラに対する憎しみのため。イリスが精神干渉を行って、さらに恐ろしいイメージになったことも考えられる(綾奈の海馬体はイリスとの融合未遂後、異常に肥大化した)。
当初は彼女の夢でも粉塵に隠れていて詳しい姿が見えなかったが、守部龍成を攻撃したイリスに取り込まれた比良坂綾奈が見たのは非現実的なほどに腐っていた姿であり、異形でありながらも現実そのものの姿をしていたギャオスとの対比で、綾奈に真実を気付かせた。スーツアクターは同じくG2ガメラを演じ、本作でイリスを演じた大橋明。
基本データ アヴァンガメラ / トト(志摩出現時) / トト(名古屋出現時) | |||
分類 | カメ類 | ||
---|---|---|---|
年齢 | 不明 | 0歳 | |
体高 | 35メートル | 8メートル | 30メートル |
全長 | 55メートル | 10メートル | 50メートル |
甲羅長径 | 不明 | ||
甲羅短径 | 不明 | ||
体重 | 1,200トン | 不明 | 900トン |
大気圏内飛行速度 | 不明 | ||
水中潜航速度 | 不明 | ||
歩幅 | 不明 | ||
エネルギー | 熱エネルギー | ||
武器・技 | 火球噴射 自爆 | 火球噴射 | |
生息地 | 火山帯のどこか(推測) |
スーツアクターは佐々木俊宜。幼体の撮影には本物のケヅメリクガメが用いられた(一部CG)。
1973年と2006年の個体が登場。前者は「アヴァンガメラ」と呼ばれる。後者は本作の主役であり、作品内で孵化し、卵を見つけた少年によって「トト」と名付けられた。最初は少年の手に乗るほどの大きさであったが急速に成長した。なお、鳴き声は変更されている。
平成に入って四作目のガメラは昭和ガメラ、金子ガメラとは異なり、33年前(1973年に相当)、大量のギャオスに町が襲われるシーンから入る。昭和ガメラの様に「人を助けるため自ら怪獣に挑む」という設定になっている。また、金子ガメラの様に子供と共感して力を発揮するシーンも見られる。ガメラとは生物としての名称であるが、本作ではガメラに「トト」と言う“名前”がつけられている。ガメラが文明の産物ではなく、子供とガメラの成長物語であるということを強調している点も、以前とは異なる部分である。因みにこの作品ではアヴァンガメラは一切飛行しておらず、トトも幼体時の空中浮遊や、回転ジェット飛行は見せても、尾と後ろ足だけを収納したジェット噴射飛行形態は披露していない。
※昭和シリーズを昭和ガメラと呼び、平成シリーズを平成ガメラと呼ぶことが多い。また方向性が全く異なるためか、「平成ガメラ三部作」と「新生版」といったように、平成版はガメラ3で区切られ、それぞれ別のカテゴリーとされる事がある。第七作はダイニチ映配配給。第九 - 十一作は東宝配給。十二作は松竹配給。
『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』関連の番外[]平成ガメラ3部作の伊藤和典脚本に基づくコミカライズ版。公開に先立って読み切り掲載された。
『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』以降の旧大映ガメラ映画の主題歌。ガメラの強さを歌い、頑張れと励ます内容である。当時大映専務の永田秀雅が作詞、音楽を担当していた広瀬健次郎が作曲した。演奏は大映児童合唱団、大映レコーディングオーケストラ。「大映児童合唱団」とはいうものの、実際にはその辺の子供を連れてきて歌わせたものだと監督・湯浅は語っている。歌詞は三番まであり、一番では「悪魔の虹」、二番では「殺人音波」、三番では「宇宙怪獣」が登場し、それぞれ対バルゴン、対ギャオス、対バイラスを思わせる。それぞれ、「火炎噴射攻撃」、「かみつき攻撃」、「回転ジェットによる体当たり攻撃」が技として挙げられている。
同じ作者、演奏者による「ぼくらのガメラ」も使われた。こちらはガメラの大きさ、各種の技、戦車のような強さ、「ぼくら子供達」の友達であることを歌っている。
20世紀末、中国において、6500万年前の地層から新種の亀の化石が発見され、怪獣ファンでもあるカナダの古生物学者によって1993年に「シネミス・ガメラ」との学名がつけられた。甲羅の後方左右についている翼状の突起物が飛行する亀を思わせたため(無論、実際には飛行するためではなく、水中を泳ぐために適応した結果の形状だと考えられている)、そこから飛行する亀=ガメラと連想したようだ。
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ca:Gamerada:Gamerade:Gameraes:Gamerafr:Gamerait:Gameranl:Gamerapl:Gameraru:Гамераsv:Gamerazh:卡美拉
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