ガメラ_Wiki
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この項目では、架空の怪獣について説明しています。
ギャオスは、大映の怪獣映画であるガメラシリーズに登場する架空の怪獣。
コウモリのような羽根を持つ飛行生物である。
テンプレート:ネタバレ
ギャオスはコウモリをモチーフにしたものと思われ、直立歩行可能で、前足が翼となっている。翼はコウモリのように数本の指の骨に支えられ、その間を皮膜がつないだ構造に見えるが、コウモリならば親指一本が遊離している位置に、自由に動かすことのできる指が3本ばかりある。頭部を上面から見ると、歪んだ六角形になっており、鼻先、後頭部両側後方が尖っている。
『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』に登場するギャオスは夜行性で、体組織が紫外線で劣化し細胞が収縮する為、太陽光線を嫌う。口からは、何でも切断する300万サイクルの「超音波メス」を発射する。超音波メスは音叉の役割をする二股の首の骨から発振される構造となっており、それゆえギャオスは首を回して後ろを向く事が出来ない。食性は肉食で、人間の肉を好む。
『ガメラ 大怪獣空中決戦』に登場したギャオスは、劇中のシーンから人間以外にも豚や犬など哺乳類の肉も食べるものと考えられる。卵生であり、驚くほど成長が早く、翼長約15メートルから約50メートル、さらに100メートルにまで達するものもいる。また、成長したギャオスの目には遮光板が形成されていた。
鳴き声はメガロマンのパラボランやウルトラ怪獣の声にたびたび流用された。
『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』、『ガメラ対大悪獣ギロン』、『ガメラ対大魔獣ジャイガー』、『宇宙怪獣ガメラ』にライブフィルムで登場。
『ガメラ対大悪獣ギロン』には宇宙ギャオスが登場する。
『ガメラ外伝Ver2.5』にはギャオス(海棲性)が登場する。
初登場した作品は、ガメラ映画の第3作、『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』である。
フォッサマグナ付近の地下空洞で眠っていたらしく、富士山の突然の爆発によって復活した。当初は地下空洞から超音波メスを発射してヘリコプターを切断して撃墜、搭乗員を捕食し、やがて夜間に空洞から外へ飛来し、人や家畜を襲った。尾は短く、ジェット戦闘機の垂直尾翼に似ている。首は太く短く、この部分で背骨が二又しているため、首が回らない(その首の骨が超音波の発振源である)。頭部からは光のシグナルを発し空腹時は頭部の後ろが緑に、体が危機に陥ると頭頂部が紫に発光する。光の他に炎も苦手であり胸から黄色い霧を出し、鎮火できる。また、太陽の紫外線を浴びると体細胞が壊れる性質がある。しかし体の再生能力が非常に高く切り落とした部位も時が経てば再生される。
このような生物は有史以来出現した事がなく、「怪獣類」という他のどの生き物とも異なる分類が提唱されている。主に空を活動域にしており、地上では比較的緩慢である。他方、ガメラは水中、地上では自由に動けるものの、空ではギャオスの機動力に及ばない、という風に、両者の活動の差がその戦いに影響を与えている。復活後、英一少年を襲おうとした際にガメラと対決。後半で遂に都市部へ進出し名古屋城や新幹線等を襲った。
ガメラとの再戦では激しい空中戦を繰り広げるも朝が近づき逃走。その後ギャオスの肉体を解析した自衛隊により、人工血液でおびき寄せたギャオスを回転盤に乗せて動きを止めて朝を待つと言う作戦が実行された。ギャオスの誘い込みには成功するが、回転盤が止まってしまい逃げられてしまう。しかし英一少年の「ガメラは火が好きだからうちの山で山火事を起こせばいい」という発言により山火事作戦が決行される。自衛隊が起こした山火事を消火しにギャオスが現れた時ガメラが再来、激戦の末ガメラに首を噛まれ、そのまま富士山に引きずりこまれて絶命する。
英一少年の「ギャオーと鳴くからギャオスだ」との発言からギャオスと命名されている。
着ぐるみは翼を広げたタイプと翼を折りたたんだタイプの2つが作られ、前者は宇宙ギャオスに流用された。
『宇宙怪獣ガメラ』では上記とは別個体のものが宇宙海賊船ザノン号にコントロールされて、名古屋を襲撃した(登場シーンは全て『ガメラ対ギャオス』の流用)。
余談だが、「空想科学読本」では、この身長にこの体重では密度は二酸化炭素並みになると計算されてしまった。
平成ガメラシリーズでは、一貫して「餌は人間、敵はガメラ」という設定である。ギャオスは超古代文明による遺伝子操作の産物(目的は不明。ガメラ3では“増えすぎた人口を減らすため”という説が提唱されていた)である。染色体は大きいのが一対のみで、無駄な塩基配列がない完全な構造とのこと。様々な生物の遺伝子情報が入っており、そのため性転換ができる。これにより、単為生殖(ギャオスの場合は単独で産卵、繁殖すること)が可能である。孵化直後から体長は数メートルあり、成長速度が非常に速い。しかも他の生物を捕食するのみならず、場合によっては共食いまですることで急速に成長を遂げる。昭和版に比べ、体色は赤く、頭はやや平たく幅広くなり、眼は目立たない。より動物的なプロポーションとなり、地上での活動も自由自在となっている。昭和版では動かないとされていた首も動く。地上を走り、翼を振り回して殴り掛かり、低く飛び上がって足の爪で攻撃することもできる。また、自己進化能力があり、幼体時は白だった眼の色が、成体になると真っ赤になり、更に遮光板のような物が発生することで、苦手だった太陽光にも耐性ができる。防御力はあまり高くなく(幼体・成体ともに、ガメラの火球攻撃に耐えることはできなかった)、敵からの攻撃に対しては、空中を飛翔して回避することが主である。飛行速度は昭和版と同じくガメラを上回り、また可変翼戦闘機のように“空中で羽根を折り畳み、空気抵抗を減らす”ことによってその速度をさらに増すことも可能である(この時のシャープな形態を、スタッフは“槍ギャオス”と呼んでいた)。
始め長崎県五島列島にて出現、嵐の夜に姫神島の小さな集落を壊滅させた。この時点での体長は数メートルで、3体が確認されている。自衛隊は、この3体を福岡ドームへ誘導、用意しておいた牛肉を食べている隙にドームの天井を閉め、麻酔弾を撃ち込むという"ギャオス捕獲作戦”を試みるが、1体は麻酔弾が外れ天井が閉じる前に逃亡、直後に上陸したガメラによってコンビナートの送油パイプに叩き落とされ爆発して死亡。その後、捕獲に成功した2体も、超音波メスでケージを切断し逃亡してしまう。その後、逃亡した内の1体は木曾山中に出現した所をガメラに火球で葬られた。最後の1体が東京へ出現した際には身長85メートルに成長し、飛行中、自分に向けて発射された自衛隊の81式短SAMを巧みに誘導して東京タワーに命中させ、その折ったタワーの上に営巣、産卵する。しかし、再び現れたガメラに巣を焼却され卵は全滅、激戦の末に首をガメラの放ったハイ・プラズマによって吹き飛ばされて敗れた。ガメラが自らの足に食いついた際、超音波メスでその足を切り落とすという、昭和版に似た演出が見られた。
ちなみに、初期稿と小説版では5体のギャオスが姫神島から飛び立っている。1体は福岡ドームで自衛隊により射殺され、1体は木曽山中の戦いで負傷した後、仲間に喰い殺された。
尚、映画公開時に発売されたバンダイのソフビ怪獣での商品名は”超遺伝子獣 スーパーギャオス”だった。
『ガメラ3 邪神覚醒』ではこの個体もライブフィルムで登場。
『ガメラ3 邪神覚醒』に登場。レギオン戦でガメラが大量のマナを消費した影響で生まれた、ギャオスの亜種。以前登場したギャオスに比べ、体格はよりシャープかつ動物的なものとなり、体色も黒っぽくなっている。また飛行能力のみならず繁殖力も大幅に増大、翼手の爪に神経毒を分泌する毒腺を持つなど攻撃性が増加している。世界各地に出現し、冒頭では東南アジアでの出現が確認できる。日本においても渋谷近辺に2頭出現するが、1頭はガメラの火球の直撃を受けて重傷を負い墜落後にとどめを刺され、残る1頭もガメラの火球により倒された。
ラストではギャオスの大群が日本に向かって飛来するシーンが描かれ、日本政府は総力戦で挑む方針を固める。作品は空に向って咆哮するガメラのカットで終了しており、その後の詳細は不明。因みに本作と、角川版のギャオスは着ぐるみではなく、全てギニョールや操演モデルである。
近藤和久の漫画『大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン COMIC VERSION』にも登場。
1973年にガメラと戦った怪獣。成体4頭の群れで出現し、4対1という極めて有利な状況でガメラを苦しめたが、ガメラの最後の手段である自爆によって爆死し、全滅した。その後は、ギャオスの発生は確認されていない。具体的な出自などについては劇中では全く触れられていない。強靱な生命力を持っており、同作に登場する怪獣ジーダスは、ギャオスの死骸を食べた爬虫類が変異したものとのされており、人肉を好む性質など共通点も多い。
『ガメラ対大悪獣ギロン』に登場。着ぐるみは『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』のNG版を流用。身体が銀色の光沢を持つこと、血液が濃い紫色をしていること(地球のギャオスの血液の色はピンク)を除けば、上記のギャオスと変わらない。この種は複数登場した(複数のギャオスが登場する案は本作が初)。なお、肉は酷く臭いらしく、ギロンは殺した個体を切り刻んで食べようとしたが、余りの臭さに食べるのを辞めた。宇宙ギャオスが多数存在するにも関らず惑星テラが深刻な食糧難となっているのはそのせいである。なお、地球のギャオスと違い昼間に活動している。ガメラとは戦っておらず上記のようにかませ犬として登場という扱いである。
『ガメラ外伝Ver2.5』に登場。海洋で水面下から船舶を襲う謎の巨大生物だったが、自衛隊の巡視船を襲撃中、出現したガメラの攻撃を受けて姿を現し、海棲性のギャオスであることが判明する。頭部の形、巨大な翼等、基本的なフォルムはギャオスと同じだが、翼はヒレ型になる等、水中に適した姿に変異している。海中を高速で移動しながら超音波メスで攻撃してくるが、巡視船により海面に誘導されたところを、ガメラの火球を受け爆散した。
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