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『悪魔城ドラキュラ』(あくまじょうどらきゅら)は、コナミより発売されたアクションゲーム。ヴァンパイアハンターである主人公が吸血鬼ドラキュラを討伐するため、数々の怪物を倒しながら進んでいく内容。1986年9月26日にコナミのファミコンディスクシステム参入第一弾のソフトとして発売された。
また、その後同社(2006年3月31日の持株会社化に伴い、版権などはコナミデジタルエンタテインメント<以下、KDE-J>に移行)より発売された一連のシリーズを指す。
欧米では"Castlevania"(キャッスルヴァニア)というタイトルで発売されている。日本で発売されるシリーズタイトルも2002年の『キャッスルヴァニア 白夜の協奏曲』から『キャッスルヴァニア』に統一されたが、2005年の『悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架』から再び『悪魔城ドラキュラ』に戻された。
当時のファミコン用ソフトとしては、ゴシックホラーを原調にしたリアルなグラフィックと、ハイセンスな音楽が組み合わさって独自の世界観を生み出した。製作スタッフは数多くのホラー映画を見て作品づくりの参考にしたという(エンディングのスタッフロールはハリウッド怪物映画へのオマージュのようになっている)。タイトルにドラキュラと入っているが、下記のキャラクターを見て分かるとおり様々なモンスターがごった煮的に登場する。ゲームバランスは秀逸であり、初心者から上級者まで幅広くプレイできる内容となっている。
本作は、1986年のファミマガゲーム大賞においてこの年に発売された全120タイトルの中で『ゼルダの伝説』、『ドラゴンクエスト』に次いで第3位を受賞している。また、山下絹代が手掛けたサウンドはその後もアレンジされ続けるなど根強い人気を得ている。
ディスクシステムが衰退したため、1993年に『もえろツインビー シナモン博士を救え!』、『バイオミラクル ぼくってウパ』と同時期にイージーモードを追加したロムカセット版が発売された。
同名作品として他にMSX2版、アーケード版、スーパーファミコン版、X68000版等があるが、それぞれ内容は異なる。「悪魔城ドラキュラ」が単独の作品名称として用いられる場合、最初に発売されたファミコンディスクシステム版のことを指していることが多い。
以下に『悪魔城ドラキュラ』第1作の概要を示す。
舞台は中世ヨーロッパにある平和な小国トランシルバニア。この国には「魔王ドラキュラは百年に一度、キリストの力が弱まる頃に、邪悪な人間の祈りによって復活し、復活のたびに力を増していく」という伝説がある。
ドラキュラは過去に一度復活したが、その時は英雄クリストファー・ベルモンドによって倒された。しかし、それから百年が過ぎた頃、邪教徒がドラキュラ伯爵の亡骸に人間の生き血をそそぐ黒ミサの儀式を行い、ドラキュラ伯爵を復活させてしまった。復活したドラキュラを倒すため、ベルモンド一族の青年シモンが、父ゆずりの不思議な力を秘めたムチを手に、一人ドラキュラ城へ乗り込む。
全6ブロックからなる各ブロックは3つのステージで構成されている。ステージとステージの境目の扉をくぐることで次のステージへ進む。各ブロックの最後にはボスがおり、倒して赤い玉(「魔力の玉」と呼ばれる)を取るとブロッククリア。最終ステージのドラキュラを倒せばゲームクリア。
攻撃はムチやサブウェポン(ゲーム中でアイテムとして手に入れる)で行う。ムチはタイミングを合わせて攻撃する必要があるものの、複数の敵を一度に倒すこともできる。また、敵が発する火弾などの飛び道具も主人公の攻撃で破壊できる。
ムチはアイテムの「クサリ」で最大二段階まで強化できる。サブウェポンは「ハート」を消費して使用する。ハートの初期値は5個だが、かがり火やロウソクを破壊するとハートや各種アイテムが出る。敵を倒したときにアイテムが出ることもある。
ジャンプは決まった幅で跳ぶ。『スーパーマリオブラザーズ』等と違い、ジャンプ中に軌道修正はできない。また、マップの中には階段があることも特徴で、十字ボタン上下で昇降できる。
ダメージを受けたときプレイヤーキャラは跳ね飛ばされ、この際一切の操作を受け付けない(階段昇降中は跳ね飛ばされない)。敵や敵の攻撃に触れるとライフが減っていき(ブロックにより減り方は異なる。初期ライフは16)、0になるとミスとなりプレイヤー数(残機)を1失う(初期プレイヤー数は3)。穴などに落下するとライフ残量にかかわらずミスとなる。また、各ブロックにはクリアまでの制限時間があり、残り時間が0になったときもミスとなる。
ミスするとムチや所持アイテムが初期化し、そのステージの最初から再スタートする。プレイヤー数が0になるとゲームオーバー。このときコンティニューすると、そのブロックの最初からやり直しとなる。ゲームオーバー時にはセーブすることもできる。
また、スコアが設定されており、敵を倒したりアイテムを取ったりすると増加する。スコアが一定値に達するとプレイヤー数が1増える。
ブロッククリア時には、残り時間とハート数に応じてスコアが増加。ハートは0となり、次のブロックは5個の状態でスタートする。ただし、他の所持アイテムやムチの状態は持ち越される。
アイテムは基本的に取ったその場で効力を発揮する。体力を回復させる肉は背景のブロックの中に埋まっていたり、特定のポイントに移動することで出現するなど隠しアイテム的な存在と言え、これを探すこともゲーム攻略のポイント。
クサリメイン武器であるムチは初期状態では威力も低くリーチも短い革のムチだが、このアイテムを1つ取るとチェーンムチになり威力が上昇、2つ取るとロングチェーンムチになりリーチも伸びる。ドル袋スコアがアップする。ハートサブウェポンの使用に必要なハートが1つ増える。ビッグハートサブウェポンの使用に必要なハートが5つ増える。ロザリオ画面上の敵が全て消滅する。透明薬黄色のビン。一定時間透明になり敵からダメージを受けなくなる。肉体力を6メモリ分回復させる。宝箱スコアがアップする。特定ポイントに移動、または一定条件を満たすと出現する隠しアイテム。サブウェポン↑+Bボタンで使用。懐中時計以外はハートを1つ、懐中時計はハートを5つ消費する。別のサブ武器を取ると取得中の武器は無くなり、連射アイテムも取り直しになる。短剣前方に向け一直線に飛ぶ武器。スピードは速いが、威力は低く敵の貫通もしない。オノ放物線を描いて飛び、敵を貫通する武器。上空の敵を倒すのに便利。聖水聖なる水が入った瓶。敵を貫通して落下し、接地すると燃え上がる武器。射程は短いが炎で連続でダメージを与えられるため威力が高い。クロス十字架。直進し、敵を貫通しながら飛行し、ある程度の距離を進むと手前に戻ってくる武器。懐中時計敵の動きを少しの間止める。ハートを5つ消費する。ブロック3以降のボスには効果が無い。停止中はBGMも止まり、時計の秒針のSEのみになる。連射アイテムII連射同じサブウェポンで連続して10回攻撃すると出現。壁を壊すと出現することもある。初期状態ではサブウェポンは画面内に1つしか存在できないが、このアイテムを取ると2発まで連射できるようになる。III連射II連射取得後、同じサブウェポンで10回攻撃すると出現。サブウェポンを画面内に3発まで連射できるようになる。世界設定の不一致等からシリーズに含むかどうか議論される作品もあわせ、ここでは関連作品をリストアップした。以下、作品名(日本国外で発売されたタイトルは英語での題名も記する)・発売日・対応機種の順に記す。発売元や制作元が表記されていない作品は、全てコナミ(先述の様に、持株会社化以降はKDE-J)による製作・発売である。
また、1989年にLCDゲーム版が発売されている。開発はコナミではなく米国タイガーエレクトロニクス社、日本での輸入販売はセガ。セガ・ゲームビジョンシリーズとして「セガ キャッスルバニア」「セガ シモンズクエスト」の商品名で発売(オリジナル名はCastlevania II: Simon's Quest)。同じくタイガー社が1998年に発売したLCDゲームのCastlevania: Symphony of the Nightは日本未発売。
その他、2000年には北米のドリームキャスト向けに米国のKONAMIで制作されていたCastlevania: Resurrectionが開発中止となった。
初期の「リアルさ、硬派な雰囲気」といった世界観はシリーズが進むに従って変化していった。
1つの転機はPCエンジン版「血の輪廻」前後といえる。ゲームシステム的には従来の作品の発展型で完成度の高いものだったが、イベントシーンに挿入されるアニメ調のグラフィックや条件を満たすと使えるプレイキャラ「マリア」のキャラクター性は賛否両論であった。
1997年に「月下の夜想曲」の発表によって、悪魔城ドラキュラは決定的な転換点を迎えることになる。RPGの要素を深めた他、キャラクターデザインに小島文美を起用し、これまでと異なった耽美的な世界観を打ち出した。難易度的にも敷居が下がり、この結果多くの新規ファン獲得に成功したが、この成功によりストイックなアクションゲームから探索型のアクションRPGが主流になっていく。
「月下の夜想曲」以後ゲームシステムが大きく変化し、装備やアイテム、マップ探索の要素が加わっているが、本編クリア後にマップ探索を除くこれらの要素を排除したモードが用意されている場合がある。このモードでは本編とは別のキャラクターを操り、以前のシリーズ程ではないものの、硬派なアクションを要求される。
また、作品数が増えるにつれ年表に書き出すと矛盾が生じだし、初期の『ドラキュラは100年に一度復活する』という設定は改変(完全復活しているのは100年に一度であり、その他の作品は完全復活を阻止するストーリー、らしい)され、一部の作品(「漆黒たる前奏曲」等)のストーリーは外伝扱いとされた。
テンプレート:SpoilerH「暁月の円舞曲」のストーリーでは、過去にドラキュラが完全に滅亡したことになっており、ドラキュラが登場しなかった(ただしドラキュラの生まれ変わりである青年・来須蒼真が登場)。さらに、これによってドラキュラ(=ヴラド・ツェペシュ)の生存限界年代も設定されてしまったため、「続編が作れない」と一部のファンから批判された。「暁月の円舞曲」の続編である「蒼月の十字架」の裏モードでは、ドラキュラになってしまった主人公を仲間達が倒しに向かうストーリーが用意され、好評を博した。又、「月下の夜想曲」~「バンパイアキラー」間において、本来ベルモンド家に伝わる鞭「ヴァンパイアキラー」が、何故モリス家へと渡っていたのか。その謎に対する答えの一部が「ギャラリー オブ ラビリンス」のストーリーで語られる事となった。テンプレート:SpoilerF悪魔城ドラキュラシリーズ | ||||
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シリーズ作品 | ||||
悪魔城ドラキュラ(FC) | 悪魔城ドラキュラ(MSX2) | ドラキュラII | 悪魔城ドラキュラ(AC) | ドラキュラ伝説 |
悪魔城伝説 | ぼくドラキュラくん | ドラキュラ伝説II | 悪魔城ドラキュラ(SFC) | 悪魔城ドラキュラ(X68K) |
血の輪廻 | バンパイアキラー | XX | 月下の夜想曲 | 漆黒たる前奏曲 |
黙示録 | 黙示録外伝 | サークルオブザムーン | 悪魔城年代記 | 白夜の協奏曲 |
暁月の円舞曲 | キャッスルヴァニア(PS2) | 蒼月の十字架 | 闇の呪印 | ギャラリーオブラビリンス |
Xクロニクル | ||||
関連項目 | ||||
登場人物 | ||||
fi:Castlevaniagl:Castlevaniajbo:pacruxydinjko:악마성 드라큘라no:Castlevaniasv:Castlevania (spelserie)zh:惡魔城
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