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アンゴル=モアは、吉崎観音作の漫画『ケロロ軍曹』およびその関連作品に登場する架空の宇宙人。アニメ版の声優は能登麻美子。
名前は「ミシェル・ノストラダムス師の予言集」(百詩篇)に登場する「アンゴルモアの大王 (le grand Roi d'Angolmois) 」に因んでおり、「アンゴル・モア」と表記されることもある。
綴りはAngol MoisまたはAngol Moaだが、グループ「モアピーチサマー」内ではMoreとされている。
テンプレート:ネタバレ
ケロン星と同盟関係にあるアンゴル族の少女で、ヒト型宇宙人。
冬樹たちと1999年7月に初めて会ったときの地球年齢は2000歳である(なおアニメでは地球に予定より500年早く到着してしまい、その間地球の衛星軌道上で眠っていて、5年寝過ごして2004年5月に登場したとしている)。
ノストラダムスの『予言集』(百詩篇集)第10巻72番の詩に記されていた「1999年の7の月に天から至る恐怖の大王」は、この作品では当初彼女のこととされていた。当時の日本における解釈例では良く見られたように、件の詩に登場する本来は別人とされる「恐怖の大王」と「アンゴルモアの大王」が混同されていたのである[1]。
1999年7月末(上述したようにアニメでは2004年5月)に「500年前の約束」(ノストラダムスの予言のことと推定された。ただ年が正しければ、ノストラダムスが『予言集』(百詩篇)を著す1550年代はおろか、彼の生年である1503年よりも前の出来事となってしまうため、計算が合わなくなる)に従い地球を破壊するためにやってきたが、ガンプラ工場が壊れてガンプラが作れなくなると困るのでは、と冬樹に言われたケロロに止められて地球破壊は一旦中断した。
その後、原作第117話にて予言を成就出来ない事によるストレスから麻美(後述)のような性格にたびたび変貌し遂には衝動的に地球を破壊しそうになったため、アンゴルストーン内で眠りにつく。そのまま故郷に帰ることになるかと思われたが、クルルが彼女の身を案じて廃星登録済みの「フェアニウム鉱星」を地球への衝突コースに乗せたことで彼女は地球を救うために復活。第二審判儀式装になっていたことからおそらく外典・黙示録撃により廃星を破壊し、同時に衝動も解消された。
この一連の事件は、第10巻72番の詩の2・3行目にある「天から至る恐怖の大王が、アンゴルモアの大王を蘇らせる」 (Du ciel Viendra un grand Roi d'effrayeur,Resusciter le grand Roi d'Angolmois) に忠実な事象であり、「恐怖の大王」はアンゴル=モアでなくこの廃星だと解釈が変更されていて、本作においてはこの一連の出来事がノストラダムスの予言の真実であるとほのめかしている。ただし話の名が「真説、黙示録予言・・・」、話中で出てくる予言集の名も「黙示録第十巻七十二番」[2]となっていることから、ここで作者はノストラダムスの予言集と新約聖書のヨハネの黙示録を混同している可能性もある。
素は肌が色白で、髪も白っぽいショート。だが、普段は彼女が地球に来たときに最初に見かけた女子高生・麻美の姿を借りている。擬態中(麻美モード)は原作の時代を反映したガングロ女子高生で、黄色いショートの髪(金髪にも見える)に科学特捜隊の隊章の形をした★のピン留めをしている(麻美はこのピン留めがウルトラ警備隊の隊章の形になっている)。瞳の色は黄土色でこれは擬態時・擬態解除時ともに同じであり、麻美との違いになっている。
いつも緑に黄色の★がついたリストバンドをしている(原作では両手首の場合が多いが、アニメでは右手のみ)。これはケロロから貰ったものである(超劇場版3より)。
身長は155cm(『ケロロ軍曹 ひみつ超ひゃっか』より)。アニメ第51話ではアンチバリアを装備している。
アニメではコスプレと水着以外の服装は基本的に1着のみで主要キャラクターの中で唯一、一年を通して衣替えしない(防寒具などを着ることはある)。
1stシーズンは麻美コピー時の白いブラウスにベージュのベストを重ね着して、ルーズソックスを履いている。2nd - 4thシーズンの服装がセーラー服で、靴下は引き続きルーズソックス。超劇場版3・5thシーズン以降の現在では白いブラウスの上に紺色のベストを着て、赤いネクタイをつけている。靴下は紺のハイソックス。
4thシーズンまでは1年中冬場でも半袖だったが、5thシーズンからは長袖のブラウスも着るようになっている。食品の生産作業などの時は吉祥学園の生徒でもないのになぜか同校の体操着をよく着用している。
その一方、原作ではジャージ・セーラー服などよりさまざまな服を着ている(ただし、学校の制服風なものが多い)。原作・アニメ共にイベントや作戦時にはバニーガールなどのコスプレをする。ちなみに審判衣装と第二審判儀式装はOKAMAがデザインしたものである。
麻美の姿を借りた理由は、彼女の「自分のためなら友達をも見捨てる」という勇気(アニメではこの理由が正反対になっている)に惹かれたからだという。
クルルによると、擬態状態の場合体力をかなり消耗し、4時間しか活動できないとのこと(19巻)。
擬態の元になったコギャルの麻美は自分勝手で乱暴な性格にもかかわらず、空から落ちて頭を打ったため性格だけは逆転してしまった。クルルはこれを「カカロット症候群」と名付けた。アニメでは麻美の設定が異なり、表面的には周囲に対し乱暴に接していたが本心では素直な女の子だという性格がそのままコピーされた。
原作で使命を果たせずにストレスがたまった際(原作第117話より)には麻美の乱暴な性格が一部出ていたこともある。麻美の性格が出た時のモアはケロロを「オッサン」呼ばわりし言葉遣いや扱いも乱暴になるが、彼が好きという点には変化が無いためややツンデレ気味となる。
「恐怖の大王」であることを除けば、どこにでもいそうな女の子。ただし素直で純粋無垢(擬態時も先のようにコピー元と逆=素の性格がそのまま)で天真爛漫でありすぎる故に、かなりの天然ボケ。自分以外の誰かが地球を破壊しようとするとひどく動揺し怯える。ケロロが誤って衛星兵器のボタンに手をかけたときには「極悪非道」と呟いてへたりと座り込んでいた。
モアが惑星を破壊する時に使う惑星破壊用の神器。片方の先端には隕石のようなものが付いている(反対側は三日月)。神器で黙示録撃を起こすことができ、破壊力も無段階に調整できる。前述したとおりまたがって空を飛ぶことも可能である。原作では母・アンゴル=ティアや従姉・アンゴル=フィアもルシファースピアを持っているが、それぞれ素材が異なり、モアの場合はチタニウム(原作第19巻のスタッフ紹介ページより)。
アニメでは全体が金あるいは黄色系の色をしており、普段は地球人が使用するのと同様な二つ折り型の携帯電話(外装はカメラ機能付とみられる金色あるいは黄色系)の形状で、コード「19997(1999年7の月)」と入力した後にモアが呪文を唱えると惑星破壊用の神器へ変形する。変形時には全体が発光して空中に浮遊し、質量・容量等の地球上での物理的法則の常識を完全無視した変化をみせる。モアが地球を破壊しようとした時には、隕石状の先端を杵突きの要領で地面に何度も叩きつけることにより(外見ではさほど力を入れずに地面を叩いているようにしかみえないが)、地殻構造に強力な振動を起こして地球を真っ二つにする能力を発揮した(なお、地球の破壊行動自体は100%遂行に至る寸前で中止)。
モア星にいるモア父との星間通話も可能の通信能力があるうえ、なぜか電話なのに受け手をスピアでつつくことができる。
アニメでのスピア使用時のBGMは、『ケロロ軍曹 オリジナルサウンドケロック2』トラック10に収録されている「2004MN4」の一部(基本的に調が変えられている)。
ケロロとの出会いは、アニメ第116話Bパートの彼女の日記(後述)では捕われの身だった所にケロロが助けに来たとなっている(実際は父親に怒られて押入れに閉じ込められていた所を、ケロロがトイレと間違えて扉を開けただけ)。
小さいころ一緒に遊んでくれたケロロ軍曹を「おじさま」と呼んで慕い、ケロロ小隊の手伝いをしている。「隊長=おじさま」の認識があるらしく、タママが手違いから隊長になったときは気が動転していた(モア父によると、自分の星を壊されたくないばかりに同盟を結んだ星の中で唯一恩返しをした人物とのこと。)。
ケロロのことが好きなため、彼の不幸が彼女にとっての一番の不幸らしい(アニメ第96話Bパート)。眠る時はケロロの人形を抱いて眠る(19巻)。ケロロが謎の病気にかかって倒れた時は、第二審判儀式装から繰り出される外典・黙示録撃(アポクリフ・ハルマゲドン)により周囲を巻き込んだ壮絶な自殺を遂げようとした(結局はドロロに止められている)。アニメでは、今のところ第247話のみの登場である。
しかし、ケロボールの誤動作によって無数の複製ケロロが出現した時(アニメ第23話)は「おじさまがいっぱい」と言って小躍りをしながら何の疑念も持たずに喜び、そして複製版についていないケロンスターを理由にオリジナルのケロロを真っ先に偽者と断定した。
さらに「ケロロにひどいことをした者に対する報復攻撃」をすることがあるが、その攻撃にケロロが巻き込まれることに気づかないこともある。あまりに無垢なため気付かずにケロロを傷つけるような発言をしていることがまま見受けられる。ケロロが夏美からいじめられた時はある程度ケロロの自業自得である事を理解している為か何もしようとしないが、PS2の『ケロロ軍曹 メロメロバトルロイヤル』ではケロロをいじめた(ただしケロロは夏美に日頃の仕返しを考えていた)夏美達に対しケロロの仇を取るというストーリーがあったり、原作第117話で夏美がケロロのことをとやかく言った際には「オッサンの悪口言うの、そのくらいにしときなよ?」「あんまりオッサンの事、いじめんなよ?こんなんでも一応私の大切な奴なんだからさ」と言ったりした場面もある。
また、「ケロロが誰かと恋愛関係になった(と思い込んだ)場合」にも感情的になることがある。その時の彼女の行動は周りを巻き込むくらいの壮絶な自殺行為が多い。本人曰く、「おじさま(ケロロ)を失うくらいなら、死んだ方が良い」と言うくらいである。
例えばケロロの父親がお見合い相手の紹介に来た際(アニメ第63話Bパート)にはケロロがその場の勢いで夏美を婚約者だと紹介したのを聞いてしまい、それにショックを受けて涙を流しさらに自暴自棄になって「黙示録撃(ハルマゲドン)」100/1(つまり百倍)の力で日向家もろとも全てを吹き飛ばそうとした事があった(要するに、全てを巻き込んだ自殺を行おうとしたのである。これは冬樹と夏美によって止められた)。
アニメでは第212話Aパートでケロロが夏美の写真にいたずら書きをしたことを隠すため、ケロロがそれを「大切な写真」と言ってしまったせいで彼に対してついに「ボケガエル」と言ってしまった(一方ケロロはモアにまでボケガエルと言われるとは思ってもいなかったようで、「あの女ー・・・!!!」とタママのように言っていた)。
ケロロ以外の登場人物との関係[]「っていうか、油断大敵?」のように、セリフの最後に四字熟語をつける口癖がある。なお、「っていうか」の表記については、原作では「てゆーか」、アニメ第48話の日記では「ていうか」であった。またアクセントについては最近変わってきており、以前は「ゆ」にあったものが「か」に移動している(アニメ第96話あたりから)。この設定を加えた理由として公式ガイドブックに記載されていた作者のコメントによると、「外観で判断できない」を煮詰めた結果この四文字熟語語尾が設定されたという。
他の人を呼ぶときは「さん」をつけて呼ぶことが多く、地球人からは「モアちゃん」と呼ばれる場合が多い。
名前 | モアを呼ぶ際の呼称 | モアに呼ばれる際の呼称 |
---|---|---|
ケロロ | モア殿・あの女(現在1度のみ) | おじさま・オッサン・ボケガエル(現在2度のみ) |
タママ | モア・あの女・この女・その女 | タマちゃん・タママさん |
ギロロ | モア・アンゴル族の娘(現在1度のみ) | ギロロさん・伍長さん |
クルル | モア・アンゴルちゃん | クルルさん・曹長さん |
ドロロ | モア殿 | ドロロさん |
冬樹 | モアちゃん | (アニメ)冬樹さん・(原作)フッキーさん |
夏美 | モアちゃん | (アニメ)夏美さん・(原作)ナッチーさん |
秋 | モアちゃん | お母様 |
桃華 | モアさん | (アニメ)桃華さん・(原作)モモッチさん |
623/サブロー | モアちゃん | サブローさん |
プルル | モアちゃん | プルルさん・おばさま(アニメのみ) |
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