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モバイルSuica(モバイルスイカ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が提供する、「おサイフケータイ」対応携帯電話をSuicaと同様に利用できるようにするための携帯電話上のアプリケーションソフトである。
モバイルSuicaアプリ選択画面(au W41CA)
「おサイフケータイ」を、カード形Suicaと同じ様に使用できるようにするものである。2006年1月28日にNTTドコモとau(KDDI)の対応機種を皮切りにサービスを開始した。2007年5月24日現在でのユーザー数は50万人。
サービス開始1年で100万人の会員獲得を目標としていたが、当初はJR東日本のクレジットカード「ビューカード」の加入が必須であった点などから、サービス開始から約8ヶ月の9月30日時点での加入者数は約12万人と伸び悩んだ。その後翌10月1日より他のクレジットカードも利用可能となった他、同月21日からはクレジットカード不要の「EASYモバイルSuica」も開始されるなど、選択肢が増えたことにより以後の加入者数は増加傾向にある。ただ、1年4ヵ月で当初の目標の半分にしか到達していない。
カード形のSuicaと同様の自動改札機を通って電車に乗る機能や、駅構内や街中の店舗での買い物時の支払いができる機能(Suicaショッピングサービス)に加えて、携帯電話の通信機能を使ってのチャージ(入金)、定期券やSuicaグリーン券の購入、表示画面で使用履歴や残額を表示したりなどといった機能で利便性を向上させるものである。
このサービスは会員制のため、利用するにはモバイルSuica対応との表記がある下記の対応携帯電話機と、利用者本人名義のクレジットカード(ビューカード、VISA、マスター、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブ)を用意する。但し、後述の機能限定版EasyモバイルSuicaの場合はクレジットカードは不要である。そして、対応携帯電話機に所定のアプリケーションをダウンロードの上、会員登録の手続きを行う。なお、年会費はビューカード利用の場合はサービス開始時から「当分の間」は無料となっているが、その他のカードの場合は1,000円(但し2007年3月31日までに入会した人は翌2008年3月31日まで年会費が無料。また2007年4月1日から翌2008年3月31日までに入会した人は入会日から1年間の年会費が無料。)となる。
入会はJR東日本の営業エリア外に住んでいても可能である。
利用可能エリアについては、相互利用も含めてカード形のSuicaと同様である。
JR線のみのモバイルSuica定期券からJR線とPASMO事業者にまたがるモバイルSuica連絡定期券へ切り替えることもできるが、モバイルSuicaでの利用は一部制限があることが公表されている。なお、切り替え促進のため2007年3月18日から2007年6月17日までの期間限定で以下の取扱いが行われていた。(現在は変更前のモバイルSuica定期券に対しては有手数料旬単位計算、PASMO事業者の磁気定期券に対しては有手数料月単位計算による払い戻しを適用する。計算方法の詳細は定期乗車券の払戻し方を参照。)
モバイルSuicaの利用に必要となるクレジットカードは、カード発行元の所定の審査が必要となる。このため、通常これらのクレジットカードを取得できない18歳未満並びに高校生以下はモバイルSuicaの会員になる事はできず、後述のEASYモバイルSuica会員での対応となる(SURUGA VISAデビットカードやイーバンクマネーカードの様に高校生相当の年齢以上であれば取得できるカードもある)。
ビューカード(及びビュー提携カード)からモバイルSuicaにオンラインチャージすれば、「VIEWプラス」対象となり通常の3倍である1,000円につき6ポイントのビューサンクスポイントが貯まる(1.5%相当の還元)。
今後は、2008年3月からの予定で新幹線の座席を画面上で予約してそのままチケットレスで乗車できるサービスなどを開始すると共に、SuicaとTOICAの相互利用開始に併せて東海旅客鉄道(JR東海)ともサービスの連携を行う。
SF(ストアードフェア)機能に限定した、クレジットカード登録不要のサービスである。12歳以上(小学生を除く)であれば本サービスを利用できる。但し、本サービスでは従来のモバイルSuicaと異なる点がある。
後からクレジットカード情報を登録すれば通常のモバイルSuicaのフルサービスを受けられる様になる。逆に、元からクレジットカード情報を登録している場合はEASYモバイルSuicaに変更する事はできない。
なお、2006年12月31日まではEASYモバイルSuica会員になると100円分のSFマネーが受け取れる「EASYプレゼントキャンペーン」が展開されていた。
2007年6月1日から開始される「Suicaポイントクラブ」はEASYモバイルSuicaでも登録可能となる。従来、デポジット・クレジットカード情報登録が不要である以外に殆どメリットのないサービスであったが、初めて一般のカードタイプでは利用出来ないサービスが展開されることとなる。
銀行口座からのオンラインチャージサービスである。みずほ銀行・三井住友銀行・三菱東京UFJ銀行のいずれかの口座を持ち、モバイルバンキングを利用していれば携帯電話端末からの操作で1,000円単位、1回につき最大10,000円までSuicaへの入金が可能になる。このサービスは通常のモバイルSuicaサービスや上記のEASYモバイルSuica会員サービス両方で利用可能である。このサービスの1回毎の利用に於ける各銀行の手数料は以下の通り。
2007年2月13日に開始された、ビューカードの利用でたまったビューサンクスポイントをモバイルSuicaにチャージできるサービスである。ビューカードのインターネットサービス「VIEW's NET」より申し込み、モバイルSuica登録済みの携帯電話で受け取る。申し込みから受け取りまでおよそ3日間必要となる。ビューサンクスポイント400ポイント(1口)でモバイルSuicaに1,000円分チャージ可能である。
テンプレート:節新製品
モバイルSuicaの会員は、モバイルSuicaアプリからあらかじめ携帯電話の操作でモバイルSuica特急券購入・引き取り操作を行う事で、東北・山形・秋田・上越・長野新幹線の特急券・乗車券を購入してモバイルSuicaに乗車券・特急券情報を蓄積し、自動改札機へのタッチするだけで新幹線にチケットレスで乗車する事が可能である。なお、これに伴う特別な入会手続きは不要。
加えて、エクスプレス予約会員であればモバイルSuicaアプリのメニューに付加される「JR東海エクスプレス予約」サイトに移動して携帯電話の操作で東海道新幹線の特急券・乗車券を購入することにより、こちらも自動改札機にタッチするだけでチケットレス乗車が可能である(こちらの場合はモバイルSuicaに乗車券・特急券情報は蓄積されず、タッチ時にサーバーとのチェックを行うのみ)。なお、モバイルSuicaがエクスプレスICカードの役目を果たすので、エクスプレスICカードを所持する必要はない。
これらのサービスは、SuicaとTOICAが相互利用を開始する2008年3月からの開始予定となっている。
2007年8月20日現在、下記の92機種がモバイルSuicaに対応している。なお、非対応機種はアプリのダウンロード自体ができない。
なお、FeliCa搭載機種であってもJR東日本側が要求する通過性能に沿わない電話機は非対応とされている(例:ドコモの902iシリーズのうちD902iは非対応。また、ソフトバンクの非対応機、904T/804SH/703SHfは不合格又は試験実施されなかったと言われている。)。これは読み取りエラーが発生した場合、ラッシュ時に改札で混乱が発生する可能性があるからだという。なお、新機種のモバイルSuica対応可否については概ね当該機種の発売開始前後に発表される。
現在、NTTドコモ・au・ソフトバンクモバイル・JR東日本それぞれ独自にテレビCMやポスター広告を行っているが、それぞれのイメージとキャラクターを「相互乗り入れ」させて、モバイルSuicaばかりでなく携帯電話の販促を含め宣伝効果を最大限に活用する方策をとっている。
モバイルSuica共通のキャンペーンソングとして、松任谷由実の「虹の下のどしゃ降りで」が使用されている(現在NTTドコモのCMでは未使用)。
当初はauのテレビCMやポスターにのみSuicaペンギンが出演(仲間由紀恵と共演している。仲間はICOCAのイメージキャラクターも務める)していたが、現在ではNTTドコモのCM・ポスターでもSuicaのペンギンが出演している。
また、JR東日本のCM(少しだけホームシック編)では、登場する携帯電話の違いからauバージョンとNTTドコモバージョンが存在する。
2006年10月のサービス拡大時に「いつかえる?モバイルSuicaに」というキャッチフレーズの使用を開始した。その後、翌2007年2月のPASMOとの相互利用開始直前に「モ~かえた?モバイルSuicaに」というキャッチフレーズに変更されている。現在、PASMOでは携帯電話アプリケーションを使用しての同様のサービスを展開する予定は公表しておらず、PASMO圏内でも使用できる事を強調して入会促進キャンペーンを展開している。
2006年12月からサービス展開を始めたソフトバンクモバイルについては、テレビCMは放映されなかったが、予想GUYなど強烈なCMキャラクターがいるため、Suicaのペンギンとの共演でポスターが掲出された。
en:Mobile Suica
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