カフナ第86期生(図書館の大魔術師)

ページ名:カフナ第86期生_図書館の大魔術師_

登録日:2022/11/17 Thu 09:34:25
更新日:2024/06/27 Thu 12:58:43NEW!
所要時間:約 19 分で読めます



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図書館の大魔術師 風のカフナ 司書 図書館 アフツァック カフナ 濃すぎるキャラクター性



司書カフナとは、『図書館の大魔術師』に登場する職業である。
中央図書館の正職員であり、厳しい司書試験を突破したエリート達。ここでは、カフナのうち第86期生のメンバーを紹介する。


※タイトル及び作中の「としょかん」の文字は、くにがまえ(口)の中に書を入れた「圕」と表記されているが、フォントによっては収録されていない文字のためここでは「図書館」と表記する。



【概要】

作中で行われた司書試験に合格し、第86期生のカフナとなった者達。主人公シオもその中の一人。


総数は男3人・女24人の計27人。
男女比1:8という極端な比率だが、これは司書が女性でも就ける数少ない職業であり、必然的に応募者の時点で殆どが女性であるため。
カフナ全体での男女比は1:9なので、むしろ全体に比べれば男性の比率は高い。
あと見ての通り、妙に濃いキャラが多い*1


司書試験に受かったものの、作中ではまだ見習いであり、1年間で様々な課題をこなして、その結果や過程を基に「へや」と呼ばれる各部署に振り分けられる。
ただし、課題の総得点上位3名は好きな室に入ることが出来る*2
なお、見習いとはいえ職員なので給料は出る。


上述のこともありカフナを志した理由は様々で、純粋に本が好きで入ってきた者は案外少ない。
ミホナが娯楽を目的とした大衆小説について語り合う同好会「大衆文学の会」を結成した際も、メンバーは先輩を除けば27人中わずか5人だった。


【メンバー一覧】

◆シオ=フミス


「自分の手で頁をめくらないと 僕の物語が進まないんだ!」


本作の主人公。ヒューロン族とホピ族のハーフ。13歳。
6歳の時に出会ったカフナのセドナ(当時はまだ一介の守護室職員だった)にあこがれ、カフナを志した。


元々本は好きで、特に『シャグラザッドの冒険』という小説の大ファン。よく自分をシャグラザッドの冒険の主人公に重ねている。
混血+貧乏なため、村の図書館に入れてもらえなかったが、館長の娘の手引きでよく図書館に入り本を読みふけっていた(後に、火事から館長を救ったこととカフナの監査が入ったことにより正式に図書館を利用できるようになった)。大衆文学の会にも所属している。


実家が貧しかったので地元の石工店で働きながら勉強しており、他の同期達のような高等教育は受けていないため、座学の成績は底辺。
一方で石工店の親方から「普通に勉強しても都会の金持ちに勝てないだろうから、勉強しても疲れないよう体力を鍛えろ」と言われて鍛え上げていたため、体力に関しては同期の中でもぶっちぎりで一位。
また、マナの量が非常に多く、中央図書館のトップで七大魔術師の一人であるコマコにも驚愕されるほど。魔術の知識は無いため簡単な魔術しか使えないが、威力が規格外。得意属性は水。


あと何気にモテる。つーか天然たらし。この項目に書かれた何人かともフラグが立ってる。
(ヒューロン族は一夫多妻制が認められているため問題無いな!)


◆ダイナサス=ディ=オウガ


「ファ~~… 全…然ッ 寝足り無いさ~」


ヒューロン族とクリーク族のハーフ。やたらと露出度の高い服装をしている。
シオ同様幼少期に見た目のせいで敬遠され、自分の居場所を作ろうと周りの顔色をうかがっていたため、他人の視線やそれに込められた感情を敏感に読み取ることが出来る。
シオ同様あまりいい教育は受けていなかったようで座学は底辺だが、体力はシオ、アヤに次ぐ3位。


争いを好まない温厚な性格。ナチカに「痴女フオネ」というあんまりなあだ名を付けられても「フオネはクリーク語ではちみつの意味で、自分ははちみつが好きだから」という理由で気にしていなかったり、メディナに差別発言をされた際、それに怒ったアヤがドロップキックをかまそうとしたときには身を挺してメディナをかばったりと、自分への嫌がらせを気にせず争いを避けようと苦心している。


司書を志した理由は、ただ単に「地元を出て都会で働きたいと思った」からというもの。
しかし、勉強しているうちに、「みんなでニコニコしているにはいろんなことを知らなきゃいけない」と気付き、それから図書館で自分にしか出来ないことを探している。


得意属性は樹。


◆アルフ=トラロケ


「打開の一手は必ず近くにある 駄々をこねる前に周りをよく観察するんだね」


ヒューロン族の少年。守護室志望。
アシン教信者だが、「縛りを作ってそれを守ってれば救われる」という“解釈”に興味が無いため、祈りは行っていない。
背が低いため幼く見られがちだが、実年齢は13歳。本人は気にしていない……様に装っているが、実は結構気にしている。ちなみにサイズの合う男物の制服がなかったため、女物の制服を着用している。
合理的な性格のため冷めた印象を受けるが根はいい奴で、シオがウイラを助けるのを手伝ったり、シオに差別発言をしたメディナの前に立ちはだかりにらみつけたりしている。
ぶっちゃけツンデレ


実は元々魔術学園カラクラヌイに在籍していたが、マナの保有量が少ないために自主退学した。
魔術学園現御三家の一人・ミリーアの弟弟子で、作中で土の魔術を使っているシーンがある。


◆アヤ=グンジョー


「私は全てを叶えるの 手を伸ばせば届くはずの願い全て」
「私は勉強が好き 仕事も好き オシャレもする 恋もしたい 子供は3人欲しい」
「料理も 賭け事も 編み物も 旅行も お酒を飲んで遊ぶことの全部」
「知らないことは全部知りたい 気になることは全部やりたい そのための努力は惜しまない それだけよ」


髪をシニヨンにまとめた陸側ラコタ族の少女。案内室志望。
非常に優秀で、同期の主席。司書試験での得点は同期1位で、筆記試験では解き終える早さもトップだった。
司書となった後もその優秀さは遺憾なく発揮され、あらゆる室の仕事をこなすことが出来る。普段の課題も運動がシオに次ぐ2位、他は大体1位。


幼い頃から好奇心旺盛で、もともとは学者を志していたが、女では学者になれないと知り絶望。
以来、「アヤ=グンジョーという個体に出来ぬことなど何一つ無いのだと証明する」ために、必死で努力を重ねてきた。
そのためにあらゆる努力を積んできたため前述の通り能力はトップクラスだが、じつは重度の方向音痴。空間把握が苦手なのと好奇心の強さが災いして、一人になるとほぼ確実に道に迷う。


得意属性は炎。


◆カナ=ミドリィ


「まったく世話が焼けるよ アヤちゃんは――…」


海側ラコタ族の少女。アヤとは幼なじみ
幼少期に、周りが陸側ばかりで仲間はずれにされていたが、構わず自分に声をかけてきてくれたアヤと親友になった。面倒見が良く、司書に対する考え方の違いからシオがアヤを怒らせてしまった際に、二人に双方の過去を聞かせて和解を促した。


司書になった理由は「アヤには誰かが一緒にいてあげないと不安だから」というもの。
とはいえ、大多数の同期と異なり普通に本は好きで、大衆文学の会にも所属している。
人より睡眠時間が短いので、そのぶん読書時間が多いらしい。アヤいわく「本の寄生虫」


得意属性は土。


◆メディナ=ハハルク


「私の名はメディナ=ハハルク ハハルク家を知っているのなら平伏し 知らないのなら無知を恥じ入った後平伏しなさい」


ヒューロン族の名門貴族・ハハルク家の令嬢。ペットとして鷹を連れている。
アシン教の中でもヒューロン族を至高とするアキニ派の熱心な信者で、ガチガチの民族主義者且つ階級主義者。
同期達はおろか担任達をも庶民と見下し、特にヒューロン族と他の民族のハーフであるシオとオウガを「高潔なヒューロンの血を汚した」として嫌っている。
ハハルク家の血を引く事を誇りに思っており、同期の初顔合わせの時には自分の手にナイフで傷を付け、血を見せて「これはここにいる者誰も持ちえないモノ ハハルクという高貴な者にだけ流れるのが許されたモノ」と言い放った。


しかしながら座学の成績はシオ、オウガと並んで底辺であり、二人と違って運動も苦手。
よって同期達から煽られたり馬鹿にされたりしてしまう。
さらにシオやオウガに差別発言をしたことで、同期達はもちろん担任達にも敬遠され孤立していく。


実は、父親が庶民の女に手を付けて生まれた子であるため家での地位は低く、
体面を保ちたい父からも金目当てだった母からも愛されず、兄弟や家人達にも見下されていたようであり、上記の態度もコンプレックスの裏返し。
そのため、家柄を誇りつつも家も家族も嫌っており、ただ家に付き従うための一生を変えるべく司書を志した。
しかし実は、「いかなる試験であれ落第するなど一族の恥」と考えた父親の賄賂により、合格点に達しなかったにもかかわらず裏口合格していた*3。このことは本人も知らない。


+ 周囲との衝突の果てに-

傲岸不遜に振る舞いつつも、内心では自分より優秀な同期達や、どれだけ敵意を向けても友好的に接してくるシオ、オウガに惨めさを感じていた。
そして司書をやめようとするが、職員室で先生達の話が聞こえ、自分が親の金で司書になったことを知ってしまう(メディナが聞き耳を立てていることに一人だけ気付いたププトがわざと話題に出したため。)。
これによって惨めさが頂点に達し、授業をサボり、図書館の蔵書を手当たり次第に投げつける暴挙に出る。


そして一人黄昏れていたところ、シオとオウガに見つかり、二人にこれまでの不満を全てぶつける。
それでも説得を試みるシオに対し、シオの姉を侮辱する発言をした結果、シオをマジギレさせてしまう。
これに怯んだところ、さらにシオから「血統を誇るなら親に感謝するべき 親を嫌うなら自分の力で勝負するべき」「司書が司書に平伏するとしたら仕事をする上での圧倒的能力を目の当たりにした時」と言われ奮起。
「誰にも再現できない!私にしかない得ない仕事を手にしてみせる!!」「さすがハハルクだとその口から言わせてみせる!!」と決意を新たにする。


その後はシオやオウガへの嫌悪感は残っていながらも態度は軟化し、初めて座学の課題が時間内に終わった際には思わず二人とハイタッチした。他の同期との仲も多少改善した模様。



ちなみに父親との関係だが、額にドルグの紋をつけられなかったり、「美がわかるのはお前だけだな」と評価されていたりとある意味での期待もあった様子。



趣味は美術鑑賞。本人曰く「知識はそんなに…」とのことだが、審美眼には確かなものがあり鑑定能力が高い。


得意属性は土。


◆スモモ=カヴィシマフ

「すまねぇ…ッ 同期に男が二人もいるのがうれしくてぇ…!」
「予備塾では圧倒的女子率! その中で数少ない男は隅に追いやられッ」
「その塾では受かった男は俺だけ…ッ 同期に男がいなかったらどうしようかと……ッッ」
「この出会い…ッ」
「運・命!!」


ハイダ族の少年。司道信者。
アフツァックで生まれ育ち、母と姉二人が司書なので幼少期から中央圕に出入りしていた。そのため、中央圕は庭みたいなもんだと豪語している。
好きな本は歴史書。


家でも通っていた予備塾でもおっかない女の子達に囲まれていたため、重度の女性恐怖症。そのため、シオとアルフを一方的に親友認定しやたら暑苦しく接してくる。


得意属性は宙。


◆サラ=セイ=ソン


「さあ 魔術の殿堂が私達を待っていますぞ――!」


カドー族で、民族の風習により常に仮面を付けている。
大の魔術マニアで、マナや魔術について熱心に研究している。得意属性による体質や性格の大まかな違いを調べ上げてまとめており、その内容はかなり正確。ちなみに自身の得意属性は雷。
他にも一度見ただけで魔術の仕組を見抜くなどし、守護室所属のベテラン魔術師からも褒められるほど。
魔術について語り始めるとテンションが急上昇し饒舌になる。このことは自分でもはしたないと少し気にしている。


◆ペペリコ=プラッダディー

「パンパカパーン」
「呼ばれてないけどペペリコちゃーん!参上!!」
「司書のことならおまかせなんだよ!」


ココパ族。ヒューロン語は読み書きはばっちりだが喋るのは難しいとのことで独特な表現をすることも多い*4
司書マニアで、いろんな司書に取材して回っている。
司書を志した理由も「自分が司書の制服を着てみたかったから」というもの。
その情報収集力はかなりのもので、日々の課題の点数の付け方から司書一人一人の詳細な情報、同期の中に二代目図書館の大魔術師候補がいることまで調べ上げていた。


得意属性は宙。


◆ミホナ=クォアハウ

「キマった――!!」
「今私クールビューティーだったわよね…!」
「うん…!かっこよかったわ!」


「本屋の町」と呼ばれる火口の町イツァムナーの出身。超ドジっ娘。
小説に影響を受けやすく、よく小説のキャラになりきっている。が、前述の通りドジっ娘なのできまらない。
能力は高いのだが、ドジっ娘なのでここぞでやらかし、そのため結果が伴わない。
司書を志したのは、地味でドジな自分を知るものがいないアフツァックで生まれ変わろうと思ったから。
そして念願通り司書になるも、同期が濃い奴ばかりなので目立てるか不安に(その危惧は当たり、一週間経っても同期達から「あなた誰?」と言われてしまっている)。
上記の通り本は好きで、なんでもいいからグループを作ってみたかったのもあって「大衆文学の会」を結成した。


得意属性は宙。


◆ナチカ=クアパン

「見なおし 見なおし 念のため」


ヒューロン族の15歳。総務室志望。
物凄く慎重な少女。慎重すぎて「念のため」が口癖になってしまっている。
父親が病気で働けなくなったためカフナを志し、給料はほとんど実家に仕送りしている。
司書試験を受けるまでは自分が同期で一番優秀だと思っていたが決して自惚れではなく、筆記試験の得点はアヤに次ぐ2位だった。念のために体力も付けてきている。


おでこがやたら広く光っているが、これは幼少期に誘拐されそうになったところ、自分の額に反射した光で誘拐犯の目がくらみ、その隙に逃げられたため。以来、念のため自分で磨き続けている。


得意属性は水。


◆マドハ=カムラン

「オレはその肩の鳥カッケェなって言っただけだろ!?」
「話しかけるなだぁッ!?お名前は!?出身地は!?ご趣味はぁ!?」


男勝りなオレっ娘。男兄弟がいるわけでもなく、どうしてこうなったのか親にもわからない。
一方で意外に乙女な一面もあり、年頃の女の子らしく恋バナ好き(もともとグレたのも父親に恋愛小説を読んでいることを否定された面もあるため)。
スモモとはかつて同じ予備塾に通っており、スモモのことが好きで積極的にアプローチしているのだが、アプローチの仕方を完全に間違えているため、想いが伝わってないどころか怖がられている。
「自分は何のために生まれてきたのか」と考えた末、司書になった。


得意属性は炎。


◆カウィチ=ホサネク

「司書ってもっと質の高い人の集まりだと思ったのにね ガッカリだわ」


ホサネク財閥の令嬢。財務室志望。自分が誰よりも優れていると示すために司書になった。
5桁のかけ算すら瞬時に暗算してしまうほどの頭脳を持ち、最近落ち目だったホサネク家は彼女が物心つき始める頃から盛り返しているという。
生産性を何よりも重視する合理主義者で、自分が無駄と思ったことには不満を隠そうとしない。言葉を選ぶことも時間の無駄と思っているため、思ったことをそのまま口に出してしまう。
そのため誤解されやすいが、悪い人ではない。


得意属性は光。


◆ユキ=チャイロウ

「別に… ずっといたわ」


陸側ラコタ族の少女。影が薄く、同じ部屋にいたり後ろに立っていても気付いてもらえないことがしばしば。
いつも無表情だが実は人を笑わせるのが好きで、常に一発ギャグを考えている。
寝るときは目を開けて寝ている。


得意属性は樹。


◆テペル=フラカン

「手には大切な神経がいっぱい通ってるのよ!傷ついたらどうするの!」


面倒見のいい少女。上記の台詞はメディナが自傷した際に言い放った台詞で、直後いきなり取り出した包帯でメディナに応急処置を施している。
サエとは幼なじみで、またカウィチとも以前からの知り合い。奇行に走るサエや誤解されやすいカウィチのフォローに回ることが多い。


得意属性は樹。


◆サエ=フミス

「ふあぁぁぁ~ 多い…ッ 量が多い…ッッ」


ハイダ族。孤児であり、フミス孤児院という施設で育った。
昔から落ち着きがなく、よく授業中に歩き回ったりしていた。一方で、何かに熱中すると食事も摂らずに没頭することがあり、目の前で刀傷沙汰が起きてるのに一心不乱に毛玉をとり続けたりとよく奇行に走る。
司書になった理由は、「まともなお嫁さんを演じることなどできないから」


得意属性は宙。


◆トゥトゥル=シウ

「さっきから何年上ぶってんのッ!」


同期最年少の11歳だが、同室で同期最年長のソフィよりよっぽどしっかりしている。しかしやっぱりまだ子供で、年相応にはしゃぐことも。
本が好きという情熱だけを糧に、予備塾にも通わず独学で司書試験に合格した神童。特に、今小説界を牽引する四人、通称「文士四天君」の大ファン。大衆文学の会にも所属している。
速読が得意だが好きな小説はじっくり読む派。


得意属性は樹。


◆キラハ=キャムナン

「百面相みたいでウケるぅ~! 金髪くんってオモシロイね」


あらゆるノリが軽い少女。地方出身のためヒューロン語が少し訛っており、ギャルっぽい口調に訳されている。
細かいことは気にしないが、軽薄なわけではなく、心に決めたことに突き進む意志の強さも持つ。


得意属性は宙。


◆メット=ナナウ

「媚びへつらって内申点上げるのよ!そして総務室に私は行くのだ!」


19歳。総務室志望。髪留めがトレードマーク。
何かを成し遂げたくて、四浪してでも意地と気合いで司書になった。
野心家で、総務室に行くためには手段を選ばないつもり。
噂好きで、ペペリコ共々情報娘達パパラッターズと呼ばれている。


得意属性は光。


◆ツァコ=ナミル

「いやーまったく… 若い子ばかりでついていける自信がありませんねー」


20歳。三浪しているが、引くに引けずに試験を受け続けた。
マイナス思考で、同期がソフィ以外年下であることに不安を感じている。年の近いメットと仲が良い。
悲観的な思考は司書になる目標を押し付けた母親が原因。
好きな読書すらも母親に不要と否定され司書になる為の勉強を強いられていた。


得意属性は水。


◆シトラ=クエフ

「ああ~ 新しい本のインクの匂い…… …たまらん」


神経質な少女。アシン教信者。修復室志望。
世の中への不満がありすぎて、文句は心の中で言わなければ切りが無いほど。
新品の本のインクの匂いが大好き。


神経質さが祟って中央図書館に来る前はいじめられていた。そのこともあって何かに本気で取り組み忌避されることを恐れ何事にもなかなか本気で取り組めずにいたが、ナナコに諭され改めた。


得意属性は光。


◆ヤコ=ムスフ

「もうマドハあっちで頭冷やしなさい!」


しっかり者で、気遣いのできる少女。案内室志望。
スモモ、マドハとは同じ予備塾に通っていた。マドハのフォロー・ストッパー役。


得意属性は水。


◆ツィツィ=ミメイ

「怖い怖い怖い怖い怖い怖い」


対人恐怖症の少女。活版印刷と見紛うようなきれいな字を書ける。
字を書くこと自体好きなようで、緊張がピークに達すると超スピードで字を書き心を落ち着かせる。
司書になった理由は「自分の限界がどこにあるか知るため」


臆病だが「価値は与えられるものじゃない 自分で見出すモノ」という持論を宣言するなど意外と熱い心を持つ。
シトラから「機械が発達したら文字を書くのに人の手を必要としなくなるのに手書きで綺麗にに文字を書く技術に意味があるのか」と問われた際には「分量と読みやすさを兼ね備える“型”は人が創り出すしか無い 文字に終わりは来ないよ」と述べている。


得意属性は水。


◆パテ=カトル

「三歳の頃から舞台にたってますぅ~」


カトル舞踊を伝えるカトル家の令嬢。糸目。
重度の世間知らずで、試験に出ない一般常識が伝わらないことも。


得意属性は雷。


◆シュコ=トヴァッチ

元気で明るく、頭もいい少女。
……ぐらいしか特徴が無く、登場人物紹介でも「この同期達の中ではあまりにも普通」と書かれてしまっている。
己の力で社会に関われないのかと考え、司書になった。


得意属性は水。


◆ソフィ=シュイム

「フフフ 若いっていいわねー」


眼鏡をかけた三つ編みの女性。大衆文学の会のメンバー。
同期最年長の35歳で19歳の息子もいるのだが、とてもそうとは思えないほど子供っぽい性格。
福書祭典の際にもシオの相談に突拍子もないアドバイスの数々を投げかけていた(ために「やっぱソフィさん、イカれてるね!」と突っ込まれていた)。


司書になった理由は「ちょっと司書になってみよう」と思ったから。
夜な夜な何かを一心不乱に書いており、そのせいで朝寝坊しがち。
田舎出身だと言ってたのにアフツァックで豪邸に住んでいるという目撃証言があったり、年上とはいえベテランカフナのエダンに敬語を使われたりと、謎が多い。


書いていたのは小説。
情景や行動描写は的確なものの、技法がめちゃくちゃで話がまとまっておらず、読んだ同期達からの評判はイマイチ。
しかし話自体はとても面白いらしく、また、シオいわく「何もわからない、ということがよくわかる」「深く考えて組み立てられている」らしい。
実際、普段小説を読まない前述の同期たちも最後まで読み切ってはいた。


ただ、使われているインクの状態からすると書かれたのは入館より前で、夜に書いていたのは別のものらしい。
また、シオはこの小説の文体に既視感を覚え、すごくよく知ってるような気がしたのだが……


ソフィの正体は、「文士四天君」の一人にして、シオも大ファンの小説『シャグラザッドの冒険』の作者ウォリッチ=イエアッド。
書いていたのもシャグラザッドの冒険の新刊である。


今回突然カフナになったようによくめちゃくちゃな行動に出るらしく、出版社の人に呆れられるほど。過去には船上での食生活を再現して壊血病になりかけたこともあったらしい。


騒がれるので他のカフナ達にも黙っているが、何人かの先輩カフナは知っている。


ちなみに「図書館の大魔術師」の原作という設定がなされている「風のカフナ」の著者はソフィ=シュイムとされているが、彼女なのかは現状は不明。


得意属性は雷。


◆シンシア=ロウ=テイ

『ワタシに 近づいてハ いけまセン!』


生まれつき白い肌と髪、赤い瞳と膨大なマナをもつ特殊個体「無彩の放浪者シトラルポル」の少女。仮面は付けていないがカドー族。
背が低いので7歳ぐらいに見えるが、実年齢は12歳(それでも同期で下から2番目だが)。


シトラルポルであることを考慮しても異常なマナを持ち、既にマナの量はコマコを超えている。
更にマナが常に体外に流出しており、それゆえ体が常に光っていて、近づくとマナに充てられてしまう。
胎児の時に己のマナで母親を殺し死体から生まれてきたらしく、父親も彼女に触れられなかったらしい。
この体質故かカドー自治区で困窮していたところを、ココパ族の重鎮ビレイに拾われ、彼とその上司で七大魔術師の一人であるパーサーの推薦で二代目図書館の大魔術師候補として中央図書館にやってきた。


体質のせいでカフナでも彼女に近づけるものは少なく、同期達より少し早くアフツァック入りし、別で授業や、マナの制御の訓練等を受けている。


【謎】

この中に不審な行動を取っている者がいる。
確認されているのは以下の2例で、見習いの制服を着ていることからこの中の誰かなのは確かだが、正体が誰なのか、2例とも同一人物なのか別人なのかも不明。


  • 仮面の人物

作中で度々暗躍している、悪魔のような仮面を付けた謎の集団のメンバー。
司書試験の日にアフツァックで中級精霊を暴れさせ、町を混乱に陥れた。
シオがセドナにもらった本を狙っており、レオウに操られた巨大精霊がアフツァックに出現した際には、守護室の注意がそちらに向いた隙にシオの部屋に侵入し本を盗もうとした。


寮のテペルの部屋に仮面があったが……?


正体はテペル……ではなく、テペルと同室のキラハ=キャムナン
それを踏まえて見返すと結構伏線が張られていた。

  • 仮面が司書試験の日に「この街とは長い付き合いになりそう」と言っている=アフツァック出身ではない。
  • 同期の顔合わせの際、ペペリコが「今仕入れた情報」として二代目候補が同期にいることを言っていたが、その直前にペペリコと話していたのはキラハ(メディナの騒動の時のコマ)
  • 入館式の日、コマコの演説の際に一人だけ険しい表情をしている。

なお、巨大精霊出現時にシオの部屋に侵入したのはキラハ本人ではなく、仮面を借りた仲間の人造精霊。


  • シオを尾行している人物

シオを常に尾行している謎の人物。一度シオが気配に気付いて振り返ったときは天井に張り付いてやり過ごすなど、身体能力は非常に高い。
上の仮面と同一人物かどうかは不明。



正体はユキ=チャイロウ。



「ここは通さない その本は置いていけ」


上記の仮面とは別人で、詳細は不明だが守護室の関係者である模様。
シオの本を盗もうとした仮面の前に立ちはだかった。




追記・修正は司書試験に合格してからお願いします。



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[#include(name=テンプレ3)]


  • 11・12歳で試験通過してたり、超一流小説家が紛れ込んでたり、類稀なマナの持ち主のシオがいたり、それらを抑えて主席のアヤがいたりとかなり優秀な同期生 -- 名無しさん (2022-11-17 10:46:18)

#comment(striction)

*1 作中人物の言葉を総合するなら、女性は基本的に職につかない、司書になれる実力のある男性はそれ以外の職業を選ぶことが多い、という事情から司書になれる時点で相当変わり者といえるため。
*2 課題ごとに与えられる点は1~5点で、どれだけ出来が悪くても1点はもらえ、どれだけ突出していても5点までしかもらえない。このため1つの課題だけでは差がつきにくく、様々な課題を満遍なくこなせる者の方が総得点が高くなりやすい。これは、一転特化型ならどの室に振り分けるか悩まずに済むので、様々な室に適性を持つ者を希望通りの室に振り分けようという趣旨である
*3 筆記は多少点数が少ないくらいでありこのくらいであればいくらでもなんとかなったが、この精神性から多民族都市であるアフツァックで暮らすことは不可能だと試験官には判断されていた。
*4 現代語訳という形をとっている漫画本編では注釈にて、他民族ゆえの強烈ななまりを意訳で表現していると語られている。

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