1998年(SCP Foundation)

ページ名:1998年_SCP Foundation_

登録日:2021/02/27 Sat 22:02:31
更新日:2024/05/24 Fri 13:57:13NEW!
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1998年 カノンハブ scp foundation sf 歴史改変



─夜明けが、見えてきた。




1998年/1998thはシェアード・ワールドSCP Foundation』のカノンハブのひとつである。
SCP-JPで誕生したカノンであり、2020年2月8日に成立した。




概要

財団世界オカルト連合などの正常性維持機関と世界各国の政府の基本方針「ヴェール政策」が崩壊した世界を描いた作品群。
ジャンルで言えば歴史改変SFにあたり、カノン名の通り1998年を重大な分岐点とする。


政府は財団や連合などが正常性を守るために国内で活動する権限を認め、維持機関側はアノマリーの存在が世間に露呈しないよう、確保・収容・保護なり破壊、粛清を行い、それらを隠蔽することで役目を果たしていた。
しかし1998年に生じたある事件は、彼らの隠蔽能力を超えた被害をもたらし、財団たちは表舞台に姿を現すことを余儀なくされる。


ヴェールが存在しない世界を描くという点では、ENのカノン『壊された虚構』とも共通する。
そのため、『1998年』では差別化のために世界各地で起こる超常事件「"それでも前に進んでいく"人類」「未来への希望」というテーマを重要視している。


作品数はJPのカノンでは最多を誇る*1が、その大半はこのWikiでも紹介される機会の少ないTaleやGoIフォーマットであることが特徴。
また、そのTaleやGoIフォーマットにおいても、新聞記事*2の体裁をとる作品が多数見られる。


特筆すべき点

ヴェールなき社会の変化

ヴェールが取り払われたことで、非日常は徐々に日常に組み込まれ、技術は飛躍的な発展を遂げる。
他カノンでは人型オブジェクトとして収容されていた異常存在も、ある事件を機に「異常性保持者」「パラヒューマン」として社会に溶け込み、身体の一部にヒト以外の動物の器官を持つ「動物特徴保持者(Animal Feature Career;AFC)」、ケンタウロスなど架空の存在として隠匿されてきた種族「伝承部族」も同じく日常に組み込まれる。


結果として「人類」という語はより広い枠組みを指すようになり、多くの種族、要素が共生する社会が築かれる。




超常組織の変化


歴史と社会が変わればアノマリーに関わる超常組織の在り方も変わっていく。
財団やGOCは、その存在が世間に広く知れ渡ってもなお、人類の守護者として強い影響力を持っている。
本来なら1998年に倒産するプロメテウス研究所は、技術の散逸などを恐れた財団とGOCにより延命。後に世界にその名を轟かせる巨大コンツェルンへと成長する。
ニッソこと日本生類創研は一度は法的に解体されるも、再始動後は徹底した自浄努力を行い、一部グループが医療機器メーカー「ニッソ医機」として復活を遂げた。


他にもいろいろと大きく変化したり新たに現れたりした団体があるので、詳細はハブを参照してほしい。


数々の超常事件

しかし、起こる変化は良いものばかりではない。社会には新たな問題や差別が生まれ、超常的な性質を得た災害や病気が人々を苦しめるようになった。
それだけではなく、国家を揺るがす大規模なものから、新聞の片隅に小さく書かれるようなものまで、場所を問わず超常的な事件は次々と起こる。
後述する「シーズン」のように、特定の事件に関係する超常組織や人々にまつわるストーリーも数多く投稿されている。


"それでも前に進んでいく"強き人類

時として、常識外れの大被害や救いのない現状に絶望し、道を踏み外してしまう人々も現れる。
しかしいくら絶望的な事件が起き、一人ひとりが心に深い傷を負おうとも、この世界の人類は決して屈しはしない。理不尽も不条理も乗り越えて朝日を目にするのである。


そうして人類の力や技術は急速に成長し、2050年頃には一国の軍隊(しかも総力戦などではなく、もっと小規模な部隊)だけでも巨大神格存在を瞬殺できるレベルにまで達している。


矛盾するタイムライン

カノンの発展に伴い生じた要素。各作品は極力矛盾が起こらないよう設定のすり合わせが行われているが、一部タイムラインの分岐も認められている。*3


特に影響が大きいのはシーズン「東京事変」を丸々無かったこととして東京都の発展を描く「花籠ルート」。
世に出た数はあまり多くないものの、作中世界からこの矛盾の説明を試みる作品もある。


黒の女王のGoIフォーマットにおいても「タイムライン K-998」としてこのカノンの世界が描写されることがあるが、
なぜか「東京事変」と「花籠ルート」のように並立し得ない複数の事象が、タイムラインの分岐を起こすことなくK-998という1つの大きな流れに内包されている。
そのため、同じ「K-998」を訪れたはずなのに、各女王が語ったり目撃したりした情報に明らかな矛盾が見られることも。


シーズン

先述した通り、このカノンの作品内では超常的かつ大規模な事件や災害がたびたび起こっている。
特定の出来事やテーマにフォーカスを当てた作品群は「シーズン」と呼ばれ、2021年10月時点で9つのシーズンが存在している。


ハブにも年表が記載されているが、より細かく知りたい方は、ハブの下の方にあるリンクから飛べる網羅的な資料集を参照するといい。
タイムライン以外に、用語、事件、人物、よく言及されるロケーション、新聞の形式をとる作品に登場する見出しについても纏められているので、一見の価値あり。


1998年: ワルツの夜

ポーランドは明日、世界に先駆けて新たな一歩を踏み出します。ヴェールの先へ、闇へ立ち向かうために。ポーランドに未来あれ。


このカノンの全ての始まり。1998年初夏のポーランドで発生した「ポーランド神格存在出現事件」とその余波を描いた作品が属する。


『1998年』最初の作品。タイトルだけを見てギャグ作品と思うなかれ。実態はあるカルトが召喚したショパン顔のセミ型邪神を、財団・GOC・ポーランド政府が総力を挙げて討伐するという怪作。詳細は個別項目で。

  • 1998年、初夏

SCP-1710-JPの投稿から2日後に投稿されたTale。神格存在出現事件に巻き込まれたジャーナリストと政治家を主役に、当時の混乱、報告書では触れられていなかった出来事、事態収束後のポーランドの新たな一歩を描く。


2001年: 合衆国の一番長い日

はっきり言おう、奴らの正体がわかった。あれはいわゆる悪魔だ。20分署に所属するエクソシストから裏がとれた。


2001年9月11日にカオス・インサージェンシーが引き起こしたマンハッタン次元崩落テロ事件に関するシーズン。
マンハッタン島は無数の悪魔や怪物が跋扈する地獄と化し、人々は生き残るために行動する。
属する作品は、当時のマンハッタンを舞台としたカノン内シリーズ『マンハッタン・クライシス』と、テロ収束後に事件やマンハッタンに言及したものの2種に大別される。


  • SCP-2910-JP - 魔法少女はマンハッタンの紅き闇を飛ぶ
  • SCP-2911-JP - 合衆国の一番長い日
  • SCP-2912-JP - 我らの壊れたる機動精神 ブロークン・ガンダム

マンハッタン・クライシス、そして当シーズンの根幹をなす長大な作品たち。通称「銀翼三部作」
それぞれの異常性を大雑把にまとめると「契約した女性を魔法使いにする小動物」「マンハッタンの一部が現実から崩落して現れた異次元」「ひどく損壊した巨大な人型ロボット」だが、メインは膨大な関連記録。
特にSCP-2912-JPは登場する要注意団体があまりにも多すぎて、ホスティングサービスであるWikidotのタグ文字数の上限を超えてしまったほど。

  • マンハッタン次元崩落テロ事件 - Wikipedia

タイトル通り、テロとその後についてWikipedia形式で解説する記事。再現度はかなり高い*4。内容は現実のWikipediaの「アメリカ同時多発テロ事件」の項目がアレンジされた形となっている。(主に国内外の臨時ニュースの反応など。)
一般人目線での記述になるため、他の記事との矛盾、意図的に記載されていない情報、著者の独自研究ヘッドカノンが多分に含まれている。
とはいえ上記の三部作ほど長くなく、見慣れた形式というのもあって、『マンハッタン・クライシス』の入り口として丁度いい……かもしれない。
もちろん、関連作品を読破した後に内容を振り返るのにも使える。


2006年: 大麻畑でつかまえて

ようこそ、享楽と悪徳の街、幻想国家コロンビアへ。


2006年10月2日、超常麻薬組織「ジョン・ドゥ・カルテル」に乗っ取られたコロンビア政府は、他国や正常性維持機関からの独立を宣言。
カルテルに協力する悪魔たちにより、一時滞在者を含む4395万人のコロンビア市民は精神体となり、ボゴタ上空に出現した文字通りの夢の世界「オルタナティブ・コロンビア」へ移行した。
パラドラッグが蔓延し、人と悪魔が享楽に耽って共存する無法地帯と化したコロンビアの内外を描く。


  • 燻る南米、あるいは堕楽園

アメリカに広まりつつある異常麻薬の原点を探るべく、UIUの麻薬捜査官は単身でのコロンビアへの潜入を命じられる。彼がそこで目にしたものは、賑わいすぎた「イカれている」町だった。

  • 幻想都市旅行記 - ニュー・ボゴタ

とあるオカルト・陰謀論系雑誌の専属ライターであるkarkaroffは、編集長からオルタナティブ・コロンビアの取材を命じられ、夢魔をガイドとして雇って調査を始める。
麻薬カルテルとの衝突がメインの『燻る南米、あるいは堕楽園』とは違い、魑魅魍魎がはびこるイカれた町の描写が特徴。


2009年: 黄昏に沈む爪牙

奇蹄病ウイルス(正式名: 獣変調ウイルスTX-85957)はレトロウイルス科ガンマレトロウイルス属に分類される一本鎖RNAウイルスである。


2009年1月23日、神奈川県に位置する日本生類創研の研究施設で、後に「奇蹄病事件」と呼ばれる偶発的アウトブレイクが発生。
感染したヒト組織の一部を他の生物の同等の器官に置換するこのウイルスの脅威は、ワクチンの発見と複製の生産により同年2月にはピークを過ぎるも、全国で約6万人が感染し、内約1500人が死亡する惨事となった。
収束後も患者への差別やそれが引き金となった事件が多発し、一部伝承部族らへの風評被害も生じるなど、純粋なヒトではない者たちは夜明けから遠い黄昏の日々を過ごすこととなる。
登場人物が差別やいじめを受けたり死亡したりする描写が含まれる、全体的に暗い話が多いのが特徴。


  • 奇蹄病

日本超保健学会が発行した雑誌に収録された、奇蹄病の特徴や治療法、歴史について解説した記事。
奇蹄病という概念が生み出されてから随分後になって投稿された作品だが、専門的な知識を基に作られており、確かなリアリティがある。
また、奇蹄病ウイルスがヒトに動物的部位を生み出す娯楽目的の製品として、ある製薬会社に製造を依頼されたものだという設定が生まれた。

  • 畜生

奇蹄病に感染した一人の少年の日常と最期を描いた作品。
著者のMorelike氏が主催した「平等にくたばれコンテスト」という、全ての登場人物が不幸となる作品だけが参加できる企画用に投稿されたものである。

  • 魂の形

人々に忘却されて消滅の危機に瀕しながらも、時の流れに抵抗する「妖」たちを描いたカノン「四辻喜劇」と、それに内包された連作「妙麗寺」の要素を交えた作品。
職場でのいじめを苦に自殺した奇蹄病患者と、その葬儀を取り仕切った尼僧のやり取りを描く。このシーズンでは珍しく、優しく救いのある物語。


2015年: プルス・ウルトラ

その歩みが遅々たるものであろうと、曲がりくねった道筋であろうと、我々は前へ進み続けねばなりません。


2015年のバルセロナで、要注意人物「トンガラシ翁」*5が神性を獲得。不老長寿を目指していた翁は、スペイン国民の9割をカワウソに変異させて捕食し始めた。
神格存在となった翁は3か月後に討伐されるが、人々の姿が戻ることはなく、スペインは様々な問題と直面する前例のない前進を迫られる。
タイトルの「プルス・ウルトラ」は、「もっと先へ」「もっと向こうへ」「更なる前進」を意味するスペインの標語。


  • スペイン国民の新たな姿──エスパノル・ヌートリアの生活に関する個人的考察

カワウソとなった人々とその生活について解説したスケッチ。カワウソが生活している光景がイメージしにくいという方は真っ先にこれを見ることをお勧めする。

  • 20年目の夏、スペイン

舞台は事態収束から20年後のスペイン。不安が尽きないカワウソたち、人々、そして鯉は何を思い、財団をはじめとする組織はどう動くのか。

  • スペイン政府 次元穴探検公社を設立

翁により生じた異世界へのポータル「次元穴」。政府は穴に存在する超常資源で経済の立て直しを図り、外資依存から脱却すべく手を打つが、世間の反応は賛同ばかりではなく……

  • にんげんの息子

『20年目の夏、スペイン』『スペイン政府 次元穴探検公社を設立』では翁はスペイン軍・伝承部族義勇連合に討伐されたが、こちらは多国籍軍が翁を討伐した世界線であり、スペインは内戦状態にある。
事件によりカワウソとなってしまった親子の別離と赦しがテーマ。


2017年: 東京事変

2017年の12月17日。そこから東京は壊された。26年間も壊され続けた。


東京都を中心とした南関東で、同時多発的な異常現象「東京現実崩壊性広域災害」、通称「東京事変」が発生。東京は以後26年にわたり崩壊を続け、日本は首都機能を移転する。
災害を受けて変化していく日本の情勢だけでなく、地下鉄網に逃れた生存者たちのコミュニティ「地下東京」にもスポットを当てる。


  • 政府 未だ収束の目処立たない東京事変を受け新都心構想発足

信濃中央新聞の記事の形をとる作品。東京が持っていた政治・経済機能の移転先として決定されたのは、群馬県前橋市だった。

  • 千葉県浦安市で[ハハッ]が児童を襲撃

東京事変でパニックに陥ったのは東京だけでなく、周辺他県でも異常な事故が発生していた。
東京ディズニーリゾートの1万人もの来場者が登場人物として取り込まれ、それに押し出される形でキャラクターが現実に現れた「TDL事故」についての新聞記事。

  • 駅・戦争・天使

カノン成立一周年を記念して開催された「1998年コンテスト『幕開け』」の優勝作品。
舞台は赤坂見附駅。触手状の肉に覆われた安定した食料源の肉列車ミートレイン*6、御神体と勘違いされているAED、自分たちで育てたゴキブリを加工して作るローチ・バーなど、地下生活の描写が多いのが特徴。
避難民同士の抗争「第一次駅間戦争」の前日譚であり、東京駅が占術師から神託を聞き、新宿とそこに至るまでの丸ノ内線の各駅の征服を画策するなど、不穏な空気も。

  • SCP-2070-JP - 《CODE:T》明日の薫風

大手町駅の地下300m付近から噴出していると推定される気体。毒性はないが、極めて強い悪臭がするうえ、粘度が高く、臭いの原因である異常化合物が空気や生体組織から分離しない。
加えて地下東京に存在する天然の火成岩以外の物質を透過するため、ガスマスクも防護服も息を止める試みも無意味で、一度曝されてしまえば二度と臭いが取れないという最悪のガス。
人口爆発*7対策のために居住区を拡大すべく駅の外れを掘っていたところ、北部を掘っていたグループがこれを見つけてしまったらしい。
一方南西部を掘っていたグループは、作業中に皇居の真下にあった財団サイトのエレベーターシャフトを破壊しており、これがきっかけで財団は地下東京の存在を知ることとなる。


2019年: 鏡写しの正常世界

貴様らが言う二大陸正常化ってのは、俺にとってみれば四大陸異常化なんだよ。


2019年9月13日、アフリカ大陸と南アメリカ大陸で、後に二大陸正常化事件と呼ばれるCK-クラス:再構築シナリオが突如として発生。両大陸はヴェール崩壊を経験しなかった状態に置換された。
社会に普及した超常技術の産物や、一般市民の超常に関する知識は全て消え去った。現地の財団やGOCの職員たちはヴェールが2019年現在まで存続していると信じ、他の大陸での「深刻な情報漏洩」を見て大混乱に陥った。
世界の陸地の30%以上が取り戻したかつての「正常」と、超常を社会に受け入れて進歩を遂げてきた現代の「正常」の対比・衝突がメインとなる。


  • The “F” 10月号

財団記録部門が内外に刊行する雑誌『The "F"』の2029年10月号の一部。
二大陸正常化事件の初出だが、最初期から存在していた作品であり、投稿されたのはカノン成立の3日前。


  • 三杯のヘネケト、三棟の地下室、三編の原稿

karkaroffの著書『激動するカイロ - サハラ戦争を振り返る』から抜粋された三編の原稿。
タイトルにあるヘネケト(ヘケト)とは古代エジプトで製造されたビールのことであり、ピラミッドの建設に従事した労働者にも報酬として振舞われたという。
カイロにある1軒のカフェの変化と共に、2019年の正常化前から2025年のサハラ戦争終結までのエジプト社会の変遷を描いていく。


  • LTE-9202-Blue-Blackbuster

GOCによる粛清記録。相手はエジプトに本部を置く元108評議会加盟団体「プル・アンク・ン・ジェフウティ(ジェフウティの図書館)」。
正常化によりホモ・サピエンスのみで構成された社会を正常と見なし、伝承部族の殺害に及んだかつての同志を、GOCはヴェールの有無で大きく差がついた技術力で蹂躙していく。
なおインタビューの最中、サラッと地獄がニューヨークからの日帰り観光客でごった返す人気観光地化していることが明かされている。


2037年: 黎明に轟く咆哮

僕は、人間と何が違うのでしょうか。


日本でのAFCたちの生活と権利闘争をテーマとしたシーズン。時間の経過に伴い法整備なども進んでいることから、2009年よりも社会的・政治的な要素を含んだ作品が多い。
黎明とは、 夜明けや明け方、新しい事柄が始まろうとすることやその時を意味する言葉である。


  • 長野市AFC殺傷事件 日奉蓮被告に死刑判決 長野地裁

信濃中央新聞の記事の形をとる作品。AFCという言葉の初出であり、異常性保持者を憎む男による凶悪な犯行と、異常性保持者にまつわる法について語られている。

  • どっちが間違い

AFCへの差別を間違いだと考える男子高校生が主人公。同級生のAFCの男子と密かに交際している彼は、両親にそれを告白しようとするが……

  • 最近の政治で面白いと思ったことなど

文章などの投稿サイト「note」のようなフォーマットが特徴。「現代パラヒューマン政治史好きすぎて共同参画社会推進会議に呼ばれた同人女」である著者が、2025年の各政党の立場について解説する。


2041年: 病院の窓から覗いた朝

やることははっきりしています。絶望を終わらせるのです。


異常の膾炙により変化した近未来の日本社会を、医療の面から掘り下げていくシーズン。
物語の起点となるのは、2041年に群馬で発生した「サイト-81Q5現実崩壊事件」


  • SCP-2041-JP - 財団感染病棟Q5!白き末期患者と絶望的ホスピタル

新首都圏における財団の重要施設、サイト-81Q5こと財団異常疾患研究・治療センター。敷地内は変容し、異常疾患をばら撒く敵対的な実体が多数存在している。
調査の結果、事件前には他のサイトにも存在を知られていなかった、ある疾患の患者がいたことが判明し……
SCP-2000-JPコンテストの参加作品であり、『壊された虚構』との差別化に悩んでいた当時の『1998年』に新たな方向性を示した作品でもある。

  • WPhO新基準 最初の医師国家試験、相次ぐ不正行為

2025年の医師国家試験でのトラブルをテーマに、超常に携わる人材育成の場が一般社会へと移っていく過渡期を描いた作品。
増加を続ける超常疾患。それと同じように、医師になろうとする受験者たちの超常性も、会場が対応しきれないほどに多様化していた。


これ以外にも、特定のシーズンに属さない「幕間」や、同じく特定のシーズンに依存しない連作である「シリーズ」に分類される、多種多様な作品が存在する。


  • 東弊重工製神的エネルギー交換実験炉「マチテラス1号炉」に関する事業評価レポート

供物と対価の交換という形で神格からエネルギーを引き出すトンデモ技術についての作品。
東弊は天照大神の分霊を祀ることで光・熱エネルギーを引き出し、タービンを回転させる高圧の水蒸気を生み出していた。


  • 特集記事 森野雄太郎教授が語る科学の今後

超常科学の発展に大きく貢献した人物に送られるスクラントン賞。
一般出身の研究者としては初めての受賞という快挙を成し遂げた森野教授の口から、ヴェール崩壊以降の科学と信仰について語られる。


  • 4K序曲: 賑やかな日々

財団4Kにも属するTale。
日常や要注意団体たちの変化、人類の成長、そして遥かな未来を描く物語。あとサメ


追記・修正をお願いします。



1998年 ハブ
by '98プロジェクト参加者一同
http://scp-jp.wikidot.com/1998-hub


Broken Masquerade Hub
by DrEverettMann
http://scp-wiki.wikidot.com/broken-masquerade-hub


アハシマ
by O-92_Mallet
http://scp-jp.wikidot.com/ahashima


1998年、初夏
by islandsmaster
http://scp-jp.wikidot.com/early-summer-1998


SCP-1710-JP - ショパン・ゴジラ
by Dr_Kasugai
http://scp-jp.wikidot.com/scp-1710-jp


51番通り攻防戦 前編
by karkaroff
http://scp-jp.wikidot.com/battle-of-51st-street


マンハッタン・クライシス ハブ
by “9.11”映画スタッフ一同
http://scp-jp.wikidot.com/1998-911-hub


SCP-2910-JP - 魔法少女はマンハッタンの紅き闇を飛ぶ
by O-92_Mallet
http://scp-jp.wikidot.com/scp-2910-jp


SCP-2911-JP - 合衆国の一番長い日
by islandsmaster
http://scp-jp.wikidot.com/scp-2911-jp


SCP-2912-JP - 我らの壊れたる機動精神 ブロークン・ガンダム
by stengan774
http://scp-jp.wikidot.com/scp-2912-jp


マンハッタン次元崩落テロ事件 - Wikipedia
by Tark_IOL
http://scp-jp.wikidot.com/wikipedia-september-11-attacks-1998-ver


幻想都市旅行記 - ニュー・ボゴタ
by karkaroff
http://scp-jp.wikidot.com/fantastic-city-travelogue-new-bogota


燻る南米、あるいは堕楽園
by Morelike
http://scp-jp.wikidot.com/columbia-2006


奇蹄病
by O-92_Mallet
http://scp-jp.wikidot.com/kitei-disease


畜生
by Morelike
http://scp-jp.wikidot.com/frustrating


Morelikeの著者ページ
by Morelike
http://scp-jp.wikidot.com/author:morelike


魂の形
by solvex
http://scp-jp.wikidot.com/solvex-s-tale-012


四辻喜劇 ハブ
by aisurakuto
http://scp-jp.wikidot.com/yotsujikigeki-hub


妙麗寺 ハブ
by solvex
http://scp-jp.wikidot.com/myo-rei-ji


バルセロナ・フォアラッシュ爆発事件5周年式典追悼演説
by Mishary
http://scp-jp.wikidot.com/plus-ultra-on-2020-08-13


スペイン国民の新たな姿──エスパノル・ヌートリアの生活に関する個人的考察
by SOYA-001
http://scp-jp.wikidot.com/soya-001-artwork-01


20年目の夏、スペイン
by Tenten_518 , islandsmaster(改稿)
http://scp-jp.wikidot.com/verano-de-2035-espana


スペイン政府 次元穴探検公社を設立
by Mishary , Tenten_518
http://scp-jp.wikidot.com/koigarezaki-news-20200602-1998ver


にんげんの息子
by seafield13
http://scp-jp.wikidot.com/son-of-man


東京事変
by Ryu JP
http://scp-jp.wikidot.com/tokyo-incidents


政府 未だ収束の目処立たない東京事変を受け新都心構想発足
by Ryu JP
http://scp-jp.wikidot.com/r-sinano-chuo-co-jp-2020-03-17-7wybf8


千葉県浦安市で[ハハッ]が児童を襲撃
by ykamikura
http://scp-jp.wikidot.com/r-sinano-chuo-co-jp-2020-08-09-tdl88mm


駅・戦争・天使
by carbon13
http://scp-jp.wikidot.com/the-station-the-war-the-angel


SCP-2070-JP - 《CODE:T》明日の薫風
by O-92_Mallet
http://scp-jp.wikidot.com/scp-2070-jp


LTE-9202-Blue-Blackbuster
by O-92_Mallet
http://scp-jp.wikidot.com/lte-9202-blue-blackbuster


The “F” 10月号
by H0H0
http://scp-jp.wikidot.com/the-f


三杯のヘネケト、三棟の地下室、三編の原稿
by O-92_Mallet
http://scp-jp.wikidot.com/three-glasses-of-hnkt


2039年7月12日、とあるアニマリーたちのデモ行進にて行われた橋本冬のスピーチ
by 0v0_0v0
http://scp-jp.wikidot.com/2039-speech


長野市AFC殺傷事件 日奉蓮被告に死刑判決 長野地裁
by Tenten_518
http://scp-jp.wikidot.com/r-sinano-chuo-co-jp-2038-05-18-1730hk1


どっちが間違い
by momiji_CoC
http://scp-jp.wikidot.com/which-one-is-wrong


最近の政治で面白いと思ったことなど
by hitsujikaip
http://scp-jp.wikidot.com/qingtan-recent-politics


SCP-2041-JP - 財団感染病棟Q5!白き末期患者と絶望的ホスピタル
by carbon13
http://scp-jp.wikidot.com/scp-2041-jp


WPhO新基準 最初の医師国家試験、相次ぐ不正行為
by O-92_Mallet
http://scp-jp.wikidot.com/r-sinano-chuo-co-jp-2025-02-10-mt119ng


東弊重工製神的エネルギー交換実験炉「マチテラス1号炉」に関する事業評価レポート
by Tark_IOL
http://scp-jp.wikidot.com/project-evaluation-report-on-machiterasu-no-1-reactor


特集記事 森野雄太郎教授が語る科学の今後
by hitsujikaip
http://scp-jp.wikidot.com/r-sinano-chuo-co-jp-2050-09-07-e34j876


4K序曲: 賑やかな日々
by stengan774
http://scp-jp.wikidot.com/stengan774-1


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  • 項目を作成するのは初めてなので、至らない点があるかもしれません。 -- 名無しさん (2021-02-27 22:04:32)
  • まあ大抵のハブで言えるけどショパンゴジラ出た時はまさかハブになってここまで盛り上がるとは思わなかったな -- 名無しさん (2021-02-27 22:41:15)
  • 1998の次がスシブレードだっけ そんでそこからハブが急速に増えた気がする -- 名無しさん (2021-02-27 22:46:09)
  • ショパンのセミから異常存在まみれの病院に話がつながるなんて誰も予想出来なかっただろうな -- 名無しさん (2021-02-28 00:38:17)
  • ここ読んで「最近の政治で面白いと思ったことなど」が気になったので見てきた。何なんだこの完成度は -- 名無しさん (2021-02-28 00:53:09)
  • ↑同じ著者の作品である「特集記事 森野雄太郎教授が語る科学の今後」も傑作ですよ。ぜひ読んでみてください -- 名無しさん (2021-02-28 00:56:20)
  • 我らの壊れたる機動精神 ブロークン・ガンダムって文面が強すぎる… -- 名無しさん (2021-02-28 05:21:22)
  • ↑ガンダムって固有名詞のはずなのに、気づけば人が乗り込んで動かす巨大ロボット兵器の代名詞になってる辺りゴジラに通じるものがあるなぁ -- 名無しさん (2021-02-28 05:59:05)
  • 2050年の自衛隊って要はゴジラを瞬殺するようになった自衛隊って考えるとヤバいな -- 名無しさん (2021-02-28 08:01:57)
  • ↑速やかに撤去されたのは淡路島産全長750~m級の岩石生命体(scp-jp.wikidot.com/ahashimaの「実例: タイムライン K-998」)ですね...(ゴジラは革命前夜とは言えヴェール吹き飛ばしたし...) -- 名無しさん (2021-02-28 11:50:34)
  • 合衆国の一番長い日って血界戦線かな? -- 名無しさん (2021-02-28 13:46:15)
  • ↑~の一番長い日の元ネタはドキュメンタリー「日本の一番長い日」。古くはパトレイバーなどでもパロられてる有名タイトルだよ -- 名無しさん (2021-02-28 16:24:55)
  • ↑「日本のいちばん長い日」自体、「史上最大の作戦」の原題「The Longest Day」が元ネタ。 -- 名無しさん (2021-02-28 17:29:55)
  • まだ合衆国の1番長い夜シリーズしか読めてないが読み応えある超大作だった。他にもこんなにシリーズがあるなんてワクワクする。 -- 名無しさん (2021-02-28 23:45:14)
  • ↑夜じゃなくて日でした…とにかく項目作成感謝 -- 名無しさん (2021-02-28 23:47:04)
  • 合衆国の長い日シリーズ、アニオタwikiでのページがよみたい(ネタが多過ぎてわからないんだもの!) -- 名無しさん (2021-03-01 00:50:54)
  • テーマの強き人類とか近未来とか財団4Kっぽいなと思ったら一部クロスしてんのね -- 名無しさん (2021-03-19 03:43:15)
  • なんかシャドウランだな。覚醒後の第六世界でメタヒューマンに変化しちゃった人間の話とか。あっちもそのうち魔力が増大しすぎて異世界から邪神(アースドーンの「ホラー」)が飛んでくる予定だし。 -- 名無しさん (2021-03-20 20:09:43)
  • いつもの財団のどう足掻いても詰んでる世界観に比べるとかなり希望が見えるから好きなハブ -- 名無しさん (2021-03-26 04:22:28)
  • ↑何が起きても諦めないからね 他の世界で財明日になるようなことでも何かしら方法を考えて立ち向かうし -- 名無しさん (2021-03-30 21:22:40)
  • 2050年に神格瞬殺したのは略称こそ自衛隊だけどいわゆる自衛隊とは違う組織っぽいけどね -- 名無しさん (2021-04-03 12:45:18)
  • あのニッソがこのハブでは真っ当な会社だからなぁ -- 名無しさん (2021-05-01 15:00:31)
  • 誰かこの世界のhoi4 modとか作ってくんねぇかな Red Floodみたいで面白そう -- 名無しさん (2021-06-27 11:50:51)
  • 初期本家の短くまとまったコピペ的面白さと比べて、今のJPは物語・小説としての面白さが追求される様になった気がする。1作品の文字数が増えたりカノンが巨大化してるのもその流れなのかな?もうスマホじゃ読むのに疲れちまうよw -- 名無しさん (2021-06-27 14:37:25)
  • ↑まあ本家だって1000台の途中からややこしいのが増えてその傾向は強かったし3000~4000台の途中から原点回帰がはかられたシンプルな記事がまた増えたとは言え今も結構ややこしさや物語性が強いのは多いしあとカノンに関しては日本支部が少なかった頃にこの1998年やスシブレードが生まれて以降カノン関連が盛り上がって合作コンテストとか経て増えたって経緯だから少し違う気もする -- 名無しさん (2021-07-27 14:42:04)
  • 2017年には椎名林檎さんが頑張るんだな -- 名無しさん (2021-07-27 17:24:38)
  • そもそもカノンハブはEN含め「そういうもの」なので -- 名無しさん (2021-08-18 00:15:01)
  • 一発ネタが出尽くせばあとはひたすら作りこむしかないからな -- 名無しさん (2021-09-13 20:05:59)
  • スパモンを降臨させたやつ好き -- 名無しさん (2021-10-11 21:33:54)
  • シガスタンが抜けてる -- 名無しさん (2021-12-30 10:26:05)
  • このハブで唯一納得が行かないのがフィクションが壊滅している点。その理論なら日常系や恋愛小説がこの世界で一定の地位を得ていることに説明がつかない。結局、魔術や超常科学が広まってもこの世界の大半の人間はハリポタのモブ未満の連中で、そいつらはやっぱりハリーに憧れるんだと思う。 -- 名無しさん (2022-05-07 11:36:20)
  • 貿易センタービルの中で主人公してる口の悪いクレフに痺れ、AFCへの理不尽で泣き、本物かと見紛う程の新聞記事やwikiで目を丸くして、日奉家全滅事件でいやそうはならんやろと笑った -- 名無しさん (2022-07-03 07:22:05)
  • ↑2 「『1998年』の世界だと、『ハリー・ポッター』シリーズは実在の奇跡論との相違により秘密の部屋で打ち切りになった」なんて記事もあったんだっけか。 -- 名無しさん (2023-08-18 10:48:58)
  • どっかで見たヴェールが剥がされた世界でサイレンススズカを復活させるのもここに入るんだっけ? -- 名無しさん (2023-08-18 10:55:39)
  • ↑入るよ。PAMWAC民の一人が「不治の病で余命幾ばくもない」実の娘と自身の命を引き換えに「歩くことすらできない娘の元気な姿が見たい」「今なお大好きなサイレンススズカ号が走る姿をもう一度見てみたい」という願いを叶えようとした結果、ウマ娘のサイレンススズカによく似た人型実体が現れる事件に(事情が知られていなかったことで世間では奇蹄病患者差別への何らかの運動と誤解されたりしていた) -- 名無しさん (2023-08-18 13:10:39)
  • 異常が異常でもなくなった世界での各組織の立ち回り方が面白い -- 名無しさん (2023-09-01 17:34:05)
  • ↑4 本記事の注釈に2作品目で打ち切りになったが、プロメテウスジャーナルでクィディッチがプロスポーツ化と整備されたルールが記載されている。 -- 名無しさん (2024-05-12 21:18:48)

#comment

*1 アートワークを含めた作品数はこの項目が作成された時点で120を超える。
*2 元は財団のフロント企業の1つだった全国紙の信濃中央新聞、反財団の傾向が非常に強い恋昏崎新聞社/恋昏崎ニュースエージェンシー、経営者やエリートサラリーマンを主な購読者層とする帝都経済新聞など。
*3 『1998年』の存在が他言語版でも知られ始めたことで、海外で設定のすり合わせがまったくできていない記事が投稿されたことが分岐容認の決定打となった。
*4 PCブラウザ版の再現なので、読む際はスマートフォンを横にするか、PCまたはタブレットの使用を推奨。
*5 SCP-1129-JPを作った本人。基底タイムラインではSCP-1129-JPことアヒージョの意図せぬ脱走により命運が尽き死亡した
*6 東京事変時に発生した現実の崩壊により、地下鉄と乗客、乗組員が融合して生まれた生命体
*7 大手町駅は時間の流れが非常に早く、地上で13年が経過している間に住人の世代交代が5回も発生している。

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