ラプラスの箱

ページ名:ラプラスの箱

登録日:2019/09/11 Wed 19:30:10
更新日:2024/05/09 Thu 13:42:20NEW!
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「それが『ラプラスの箱』


我々を100年の長きに渡り、縛り付けてきた呪いの正体だ


…そして、祈りでもある…」




「ラプラスの箱」とは、連作小説/OVA『機動戦士ガンダムUC』のストーリーの中核に居座るキーワード/キーアイテムである。


【序盤の概要】

宇宙世紀0096、ジオン共和国の独立自治権が地球連邦に返還されるまで、残り4年。
シャア・アズナブル新生ネオ・ジオンによるアクシズ大蜂起も失敗に終わり、スペースノイドの独立意識が消沈していた時期。
地球連邦アナハイム・エレクトロニクス社の両方に影響力を持つ血族組織・ビスト財団が、
その影響力の秘奥である「ラプラスの箱」をネオ・ジオンに譲渡するという意向を示し、その情報は各勢力を戦慄させた。
「その中身が開け放たれれば、地球連邦が根底からひっくり返る」と言われ、しかしその正体は誰も知らない「ラプラスの箱」。
それの場所を示すRX-0-1:ユニコーンガンダム1号機が、機動戦士ガンダムUCのストーリーの根幹を支える。


この存在は、最初から地球連邦を激変させる秘密であったのではない。
何段階かの、多くは偶然を経て、隠されているからこそ後戻りできなくなった「呪い」である。





以降の記述は、機動戦士ガンダムUCと機動戦士ガンダムNTが示す
ガンダムシリーズの歴史的展開に関わる重大なネタバレが含まれています!


















では、君は信じているのか?「ラプラスの箱」の存在を。
誰も見たことがない、中身も定かでない「箱」なるものに、
本当に連邦政府を覆すほどの力が秘められていると?







【その起源】

歴号が西暦から宇宙世紀に切り替わる元年、その当日の改暦セレモニー。
地球連邦首相官邸である宇宙ステーション「ラプラス」が、爆破テロを受け破壊された。
この「ラプラス事件」で地球連邦首相(当時)リカルド・マーセナス、同席していた各国首脳、地球連邦の首脳官僚といった要人(それに加えラプラスの職員や中継で来ていたTVクルーといった民間人も多数)が死亡し、
地球連邦の今後を示す、各国首脳直筆サインが刻まれた「宇宙世紀憲章」の石碑は失われ、レプリカがダカールの地球連邦政府本部に据え置かれた。


だが、爆破テロの混乱の中で失われたと思われていた石碑のオリジナルは生きていた。
テロ実行犯の1人である「サイアム・ビスト」という若者が、爆発に吹き飛ばされ宇宙を漂流する中で、
たまたま近くを漂っていたこれを確保していたのである。


このオリジナルには、レプリカ作成の際に削られた記述が各国首脳のサインと並んで残っている。


第七章 未来


第十五条
地球連邦は大きな期待と希望を込めて、人類の未来のため、以下の項目を準備するものとする。


1.地球圏外の生物学的な緊急事態に備え、地球連邦は研究と準備を拡充するものとする。


2.将来、宇宙に適応した新人類の発生が認められた場合、その者達を優先的に政治運営に参画させることとする。


フル・フロンタルが語った通り、増えすぎた人口を宇宙に送り出す宇宙世紀のスペースコロニー移民計画はある種の棄民政策でもあった。
だが、当時の為政者達はその罪悪感と未来への希望を混ぜ込みにし、
「いつか宇宙に棄てられた民が、人類の本道を導くものになるように」と、宇宙世紀憲章に特に根拠もない祈りの言葉を加えていたのだ。
このある意味で非常にリベラルな条文*1を、「ラプラス事件」後に地球連邦を主宰する事になった保守派は「なかった事にした」。


基本的に「ラプラスの箱」とは、この宇宙世紀憲章オリジナル石碑。
そして、それが引き起こす「ラプラス事件」は、何者かが何らかの狙いで宇宙世紀憲章を改竄するチャンスを作るために起こしたテロなのではないかという疑惑を指している。



【積み重なる呪い】


【第1の秘密】

オリジナルを手にした後、サイアム・ビストは別の船舶に助けられて地球に帰還。
生還したサイアムは、自身が持つオリジナルとダカールのレプリカ憲章の食い違いをネタにし、地球連邦に強請りをかけた。


「ラプラス事件は、宇宙移民に対しリベラルな立場を取るリカルド・マーセナス態勢に不満を持つ保守派が引き起こしたテロなのではないか?」


地球連邦を掌握した保守派はこれらのスキャンダルを騒ぎにしたくない*2という思惑があり、彼らはサイアムの強請りに応じた。
しかし、強請りをかける一方で、政治感覚が鋭かったサイアムは、あまり大きな要求を出せば連邦は実力行使で自分を排除にかかるだろうと推測しており、
当時新興だったアナハイム・エレクトロニクスに便宜を図らせるなど、些細な、しかし連邦も吞みやすいであろう要求に留めた。
尚、一部の保守派にはサイアムを暗殺、またはラプラスの箱を奪還する計画も上がったが、上記の愚行が世間に漏れるリスクは勿論、失敗すればサイアムが何をするかわからない…という恐れもあった。それに加え要求も「一部の企業に便宜を図ってほしい」というリスクと比べてもあまりにも些細な物だったため「事を急ぐよりは…」という結論に収まり、計画が実行されることはなかった。


こうしてサイアムと連邦の間に、秘密の共有が成立した。


【第2の呪い】

しかし宇宙世紀0050年代、ジオン・ズム・ダイクンが「人類は宇宙生活に適応して次世代に移行する」という思想を打ち出し、
これが宇宙の民に広まると話が大きく変わった。
「将来、宇宙に適応した新人類の発生が認められた場合」という宇宙世紀憲章オリジナルの文面がこれにぴったりと合致するからである。


「地球連邦は、発足当初から宇宙に適応した新人類の発生を予想しており、それを隠蔽するつもりだったのではないか?」


という新たな疑惑が被さる可能性が生まれたのだ。
もちろんリカルドもサイアムも、「人類の新時代」という事をまともに現実視していたわけではないだろう。
彼らにしてみれば、手の中の「箱」が、当時予測できなかった出来事によって勝手に重たくなったという感覚である。自業自得だが


さらなる問題点が、この「特定の人間を政権運営に優先的に引き上げる」という言い回し自体が民主共和制の基本原理に逆行するものだったことである。
「どんな人間なら宇宙に適応していると言えるのか?」
「それによって偏る政治力が何を生み出すか?」
誰も説明できないのだ。
政権運営側としては混乱を避けるために封じ込める以外の選択肢がなかった、という言い訳にもうなずける部分がある。


そんな一方、呪いを重くした当事者のジオン・ダイクンも、
実は本心では「宇宙移民者の輝かしい未来像ニュータイプ」なんてものは信じていなかったらしい。
要は自分の政権を立ち上げるためにサイド3の人間を奮い立たせる、薄っぺらい欺瞞に過ぎなかったとのこと。
具体性が無いのも道理で、そのため一度はダイクンの思想に感激したギレン・ザビたちも、付き合ううちに「この男はアジテーターに過ぎない」「しょせんは活動家が限界」と失望している。
そんな「中身のないテーゼ」が「中身のない疑惑」をますます重くしていき、さらに「中身のない男」に利用されるのだから皮肉と言うかなんというか。


【悲劇、第3の呪い】

だが更に悲劇は続いた。


人類の多くが死に絶え軍事的にも絶対的な影響を与えた一年戦争の開戦である。


一年戦争という惨劇の中で、ジオン氏の思想を裏付ける「ニュータイプ」という新人類存在が本当に現れてしまった。


(まあララァ・スンに代表されるそうした「超人的ニュータイプ」は、
 ジオン・ダイクンが提唱した「ニュータイプ」とは全然意味が違うのだが……
 というかそれ以前に、当時ニュータイプの代表と言われたララァもアムロも、
 生まれも覚醒も地球だった。二人は間違いなくアースノイドなのである)


この現実を前に、「箱」の呪いはますます重くなってしまった。


「今後もし箱の中身が開け放たれれば、第2の呪いに言い訳する余地もなく、宇宙の民は打倒地球連邦に結集する。
しかし、人類を二つに分けるような戦争が再び起これば、本当に人類は破滅する」


為政者達は、一年戦争のような人類全体の悲劇を繰り返さないために
「宇宙に適応した新人類の発生」を旗頭にした宇宙の民の武力闘争の希望をへし折らねばならない、という恐怖に駆られたのだ。


こうして「宇宙世紀の始まりの頃から祈られていた、宇宙に適応した新人類の発生による人類の革新への期待」は、
「戦争によって生まれた新人類と言える存在」の登場で地球圏のある程度の平穏を破壊する最悪の呪いとして封じ込められたまま、
バナージ・リンクスオードリー・バーンの手で開け放たれるまで、各勢力を翻弄する事になった。



【開放】

時期としてはU.C.0096少し前。サイアムはこの頃、自らをコロニー船「メガラニカ」内部の氷室に「箱」と共に秘匿、
機械で生命維持をしながら「箱」の開封の刻を待っていた。
タイミングを得たと判断したサイアムは、「箱」を袖付きに譲渡すべく
孫のカーディアス・ビストに連絡、ビスト財団を通じて連絡を取りつけた。この時訪れたのがガランシェール隊である。
またカーディアスは、連邦がニュータイプ殲滅計画のために用意したユニコーンガンダム1号機を利用することを考え、
NT-Dシステムに連動して「箱」のありかを示す座標を示す座標を提示する「ラプラス・プログラム」を密かに組み込んでいた。


ところが、財団内部で「箱」の奪取を狙うマーサ・ビスト・カーバインが横槍を入れ、これに伴い「ロンド・ベル」が襲撃。
この混乱の中でカーディアスは落命するものの、彼の妾腹の息子であるバナージがユニコーンガンダムを受領、
最終的に彼とオードリーによって「箱」は開けられ、その真実が公開されることになった。
この頃のエピソードが「機動戦士ガンダムUC」である。


その後「箱」の中身である宇宙世紀憲章オリジナルの石碑は、
コロニービルダー「メガラニカ」と「特異点1号」ことRX-0-1もろとも、
ジオン共和国の管理下で封印状態にされてしまっている(機動戦士ガンダムNT)。












それは…分かりません。でも、一瞬で世界のバランスを変えてしまう知識や情報というものは、確かにあるように思います。
旧世紀の核爆弾も、ミノフスキー粒子やMSだってそうです。
世界は安定しているように見えても少しずつ変化しています。そういった力のある発明や実験なら、タイミング次第で…


───バナージ・リンクス

【その存在意義と、評価への議論】

ラプラスの箱、あれほど大物めいて語られる割には一部の人間からは大したものではないと思えるだろう。
何せ中身は、事実だけ見れば「後の時代になって捉え方が大幅に変わった過去の事件の遺物」なのだから。
実際劇中でも、話を聞かされたネェル・アーガマのオットー艦長が「たった、それだけの事…?」と唖然としていた。
だが、政治力というのはタイミング次第。
フル・フロンタルが語った通り、経済力(実力)においてはすでに地球は多数派ではない。
ならば、何らかの旗印を元に各スペースコロニー勢が結集し、経済的に地球を追い出してしまえば勝ちじゃねえか、という話は間違っていない。
宇宙の民をまとめる旗印になり得る大義名分は、地球連邦にとって確かに必殺(あるいは必死)の事柄ではあったのだ。
たとえ、その後の地球圏が今まで以下の規模で縮小再生産を繰り返す器でしかなかったとしても。


だが、実際に「箱」が開かれ真実が明かされたタイミングでは、ジオン内部に既に厭戦の空気が強かったこと、
戦力も宇宙はともかく、地上の残党が使うMSはもはや旧式*3&兵もジオン再興の夢は叶わなくなり、ヤケクソ同然*4であったこと
そもそもフロンタルという「シャアの替え玉」を用意せねばならないほど組織としての結束力が落ちていたこと、
何より連邦からの独立という大目標自体がスペースノイドにとってさほど魅力的ではなくなっていたことがあり、
宣言から二か月後にはワイドショーのネタになる程度で終わってしまい大した影響は及ぼさなかった。*5
「箱」を原因にして再度戦争が起きるのを避けたいというオードリー・バーンの望みは果たされたわけだが。



そもそも、「箱」が開けられたタイミング=宇宙世紀0090年代には既に、経済力の高いスペースノイドは政治の世界に進出して一定の立場を得ていた。「志を持った者」は、「箱」の有無など関係なく既に相応しい立場を得ていた。第七章碑文は既に実現していたのである。
しかも彼らは、どこかの誰かから「優先的」などの特権を与えられたわけではない努力によって相応の地位についたのだ。
90年代のスペースノイドは、いやスペースノイドの社会進出を受け入れた地球連邦を含めて*6、すでに人類はかつてのマーセナスより数歩先を進んでいた。



宇宙世紀の始まりからおおよそ100年。その月日は、サイアム・ビストという個人の「祈り」も、「箱」が帯びた「呪い」すらも、いや最初の条文=「箱」そのものさえも風化させてしまっていた。
結果的に、シールドをファンネルみたいに動かす、コロニーレーザーを無効化し、更にMS隊の融合炉を「時を巻き戻した」みたいにして分解するなど、一時的とはいえ「神」と化したユニコーンと同型のバンシィこそが「シンギュラリティ・ワン」として注目されるなど、「箱」ではなく「鍵」の方が歴史的に重要になっている。


おまけに上述した「政界に進出したスペースノイド」の存在は、回り回って『閃光のハサウェイ』『F91』『クロスボーン』『Vガンダム』におけるさらなる戦乱へと繋がって行くことになる。



【時代と言葉の変遷】

また、『「箱」がもはや現実世界を動かすものではなかった』という言葉は、「箱」をそのまま「ジオニズム」や「ニュータイプ」に変えても成立する。
スペースコロニーやサイドは「国」の名前こそ持たないものの、すでに地球連邦政府からの干渉を受けることなく自立しており、もはや「国号なき国家」として実質独立していた。
そもそもジオン・ダイクンが生きていたころから、スペースノイドは全世界の人口の半数以上を占め、しかもさらなる拡張を続けていた。
アムロ・レイの育ったサイド7は、0079時点で新規建造されたコロニーだった。つまりスペースノイドは、世界の半分を占めてもなお伸びしろがあったのである。
スペースノイドは確かに最初「棄民」だったかもしれないが、だいぶ早い段階から、世界の主流は彼らに移っていたのだ。


さらに言うと、スペースコロニーは完全な「計画都市」なので、自然環境との兼ね合いを考える必要がなく、むしろ地球の貧困地帯よりもずっと清潔で裕福な暮らしができる「新天地」であった。
社会格差はあっても地球のそれよりははるかに平等であり、下級市民であっても地球の人間からすればとても高度な教育は受けられたという。地球とコロニー社会で「底辺」は天と地ほどの差があったのだ
しかもそれに加えてスペースノイドはコロニー公社に自らの住んでいるコロニーに簡易的なメンテナンスをすることを義務付けられている上、「スペースノイドは水・食糧・電気に加えて空気と重力の使用料を払い続けなければ生きていけない世界に産まれ落ちるために金やそれを得る手段を貪欲に求める本能がある」とZ小説版で描かれている。*7
つまり生き抜くためのハングリーさとそのために知識技術を高める意欲の高さを兼ね備えた「民族」と言える。
具体的には、

  • ジオンのニアーライト隊やシーマ・ガラハウ隊はサイド3でも最底辺の階層からの出身だったというが、それでもMSや戦艦という精密機械を難なく扱える教育を受けられた。
  • 「新兵」のバーナード・ワイズマンは仲良くなった少年と共に連邦製MSのパーツをかき集めて自力で機体を修理
  • カミーユ・ビダンは、自宅で父親が使っていたパソコンを覗き見しただけで、ガンダムMk-Ⅱの構造を理解したり、コックピットを再現してジュニアモビルスーツに取りつけられた。
  • ジュドー・アーシタらはスラム街の子供でありながらMSの操縦・整備すら可能で生活費のためにジャンク屋を経営。
  • ジャンク屋のゲモン・バジャックは、MSのジャンクパーツを自力で掻き集めて当時の最先端技術が一部使われた作業用MSを制作。

これらをまとめて、アナハイムのメラニー・カーバインに至っては「技術職が普及したスペースノイドこそエリート層」とまで断言した。


スペースノイドはしばしば、アースノイドを「エリート」と称し、あたかも自分たちが恵まれない立場であるように錯覚しているが、実はそうではなかった。
いつしか――それもおそらくは一年戦争よりもかなり早い時期に――実力をつけ、時代の主流を担うほどにまで成長していたのだ。「ラプラスの箱」など無しにして、である。



ジオン・ダイクンは、時代の主流がスペースノイドに移り行く状況で、それを「ジオニズム」と名付けた。しかしその状況がそのまま普遍化し、名付ける必要もないほどの常識となると、「ジオニズム」はわざわざ掲げる必要はなくなっていた。
古代中国の思想家・老子が「仁義がもてはやされるのは、世の道理が乱れて仁義が貴重になったからで、世が平穏なら仁義だのなんだの持ち出す必要はない(大道廃れて仁義あり)」と説いたように、
「ジオニズムが価値を有したのは、スペースノイドの立場が弱くて、彼らの地位を向上させるイデオロギーが必要だったからで、スペースノイドが安泰になればジオニズムだのなんだの持ち出す必要はない」。
「ジオニズム」の普遍化と風化は、ジオン・ダイクンが生きていたころからの必然だったのだ。ラプラスの箱もそうである。


(同時に、地球連邦が力を失っていくのも必然だったといえる。いくら宇宙軍を増強しても、その宇宙軍を動かすのはスペースノイドだから、スペースノイドが繁栄して軍事権を握り、実質自立していくのは、ザビ家の一年戦争がなくても確実であった。
 また同時に、ジオン残党の消滅・ジオン復興が不可能なことも、必然だった。連邦社会においてスペースノイドが伸長すれば、「スペースノイドの市民権獲得」というジオニズムは連邦により果たされることになり、もはやジオン残党にはやるべき理想がない。つまりジオン残党はもはや時代に必要なくなった。
 結局、ジオン残党のやることは「アースノイドでもスペースノイドでも、とりあえず一人でも人間を殺す」という無意味で邪悪なテロになり下がった)



一世を風靡した「ニュータイプ」論も、「宇宙移民者の輝かしい未来」から「心を読む超人集団」、「達人パイロット」と次々意味が軽くなっていき、最後は「昔そんなのがいたけど、大抵不幸だったらしい」と、ある種の昔話にまで落ちぶれた。
普遍化することで意識に上らなくなったジオニズムとは逆だが、時代の変遷で価値がなくなってしまったということでは同じである。
だいたい、たかが三十年足らずでこんなにコロコロ意味が変わる理論が、重要なはずがなかったのである。ラプラスの箱もそうである。



ラプラスの箱、ジオニズム、ニュータイプ。それらは、しかるべき時期なら光芒を放ったが、いずれ必ず風化するものだった。誰が悪いのでもない。時代が変わって価値がなくなっただけのことだ。


突き詰めればラプラスの箱を巡る動乱とは、時宜を読めなかった人たちの徒労であり同時に大人たちの行動が原因で起きた事件や戦乱を若者やはみ出し者の軍人たちが尻払いする物語といえる。




だが、全ては無意味だったのだろうか?
戦いと箱の開封の結果、わずかでも、変化の種を受け取った若者はいた。
それも全てが無意味と言えるのであろうか…?




【クロスオーバー作品において】

  • 完全に宇宙世紀の世界観ありきの内容であるため、地球圏の様相すら異なり、多様な異星人や地球外生命体などが関わってくる世界ではすり合わせが必要なうえ、内容をすり合わせても影響の与え方が異なってくる
  • キーアイテムなのに、元から「キーアイテムなのにある種拍子抜けの真相」という扱いである

といった点からなんとも製作泣かせの存在であり、スパロボでは作品によって様々な工夫が加えられている。



第3次Z』においては天獄篇において、原作通りの事実に加えてZシリーズの戦乱に深くかかわっていた
「『御使いサイデリアルとその下部組織・クロノによる人類の飼育』*8に関する、エルガン・ローディックの演説の映像」が隠されており、
「箱」の開放と共に全世界のネットワークに公開されるよう仕向けられていた(ちなみにこのネットワーク公開はヴェーダを通じてリボンズが実行)。
後に地球を支配していたサイデリアルへの反撃の狼煙となる。


BX』においてはEXA-DBへのアクセス端末としての機能が追加されており、アナハイム・エレクトロニクスに狙われていたが、開示に伴い無効となっている。


V』においては箱の内容自体に大きな変化はなかったものの、本作の始まりの舞台「新正歴世界」では開示するにはまだ戦乱の空気が収まっていなかったのか負の影響力はあったらしく
「空白の10年」と呼ばれる、真の宇宙世紀憲章の影響を恐れた連邦政府による意図的な情報隠蔽が行われ、マフティー動乱と合わせてガンダム的世界観→ヤマト的世界観に流れるきっかけになっていた模様。
平行世界の「宇宙世紀世界」において原作に比べて宇宙側に一触即発の空気も残っていたことから、バナージ、オードリー、そしてフロンタルらの意志によって、あえて開示せずこれからを乗り越える選択肢が取られた。
ちなみに同作ではシャア(故人)も接触していたが切り札として使うには躊躇いがあったとも言及されている。


30』では『NT』がメインの為スパロボでは初めて「開かれたもの」として扱われた。
「箱」の中身自体にはこれまでのスパロボの様なクロスオーバーは無く概ね原作通りと思われるが、『Vガンダム』との共演に伴い宇宙世紀の時系列が大幅に圧縮された都合上、箱解放後即ザンスカール蜂起という事態に陥ってしまい、
一般市民からは「ラプラスの箱を開けたせいでザンスカールが攻めて来た」*9悪逆皇帝ルルーシュのせいでボロボロだった連邦はラプラスの箱開示によって止めを刺された」と受け止められてしまっている。
そして、終盤では箱の開示にはある勢力が一枚か噛んでいたことが判明する…。



【その他】

2015年にプレミアムバンダイにおいて「ラプラスの箱マルチスタンド」が発売。
OVAにおいてデザインされたラプラスの箱とその設置用のフレームを模しており、フレームにある穴にペンなどを差せるようになっている。





「それでも!追記・編集するんだ!!」


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  • ずっと項目がないので作ってみました。追記・削除・編集をよろしくおねがいします。 -- 記事立て主 (2019-09-11 19:37:38)
  • カーディアスじゃなくてサイアムじゃね? -- 名無しさん (2019-09-11 19:51:28)
  • ↑アーーーーッ!!(立て主 -- 名無しさん (2019-09-11 19:55:26)
  • アーーーーッ!!(修正) -- 名無しさん (2019-09-11 19:58:03)
  • タグの付け方間違ってますよ -- 名無しさん (2019-09-11 19:59:06)
  • ↑ありゃ、おかしいでしょうか。初めての記事立てですみません… -- 名無しさん (2019-09-11 20:01:26)
  • 名前落ちだよなぁ…… -- 名無しさん (2019-09-11 20:11:35)
  • さすがに「しょぼい」という言い草は問題があるので修正。実際に劇中でも言及されてるのでわざわざ言う必要ないでしょ -- 名無しさん (2019-09-11 20:20:19)
  • 嫁に見つかる前に隠せ、ラブプラスの箱。 -- 名無しさん (2019-09-11 20:23:29)
  • ↑2 修正ありがとうございます。「ショボいだろこれ」という言い草がSNSでは重くてね…www -- 名無しさん (2019-09-11 20:32:54)
  • 「ショボさ」については「地球連邦をひっくり返す鍵は大いなる力でもなんでもない、たったひとつの『葬られた真実』だった」というのは凄いしっくりきたけどな。時代が時代だったから大した騒ぎにならなかったけど、タイミングによっては本当に地球連邦をひっくり返せる力はある代物よ。こんな大スキャンダル、宇宙民蜂起の大義名分には十分余りあるでしょ -- 名無しさん (2019-09-11 20:36:11)
  • 一つの鍵で時代が変わる…は、全てがあり得ると思います。 -- >記事立て主 (2019-09-11 20:44:43)
  • うあ、あ、あああああああ(衰退 -- 名無しさん (2019-09-11 20:48:22)
  • 夢も希望も -- 名無しさん (2019-09-11 21:01:27)
  • 夢も希望もうあああああ(衰退 -- 名無しさん (2019-09-11 21:02:20)
  • 今の所なにか悪いことしてるわけではないけど建て主はコメント時のルール見た方がいいのでは ちょっと目に余る -- 名無しさん (2019-09-11 21:03:03)
  • きっちりまとまってると思いますので作成感謝です。 -- 名無しさん (2019-09-11 21:32:50)
  • 1年戦争の直前かグリプス戦役辺りに開示されてたら宇宙世紀の流れはかなり変わってただろうな -- 名無しさん (2019-09-11 22:21:28)
  • 劇中語られている通りタイミング次第では宇宙と地球を泥沼の戦争に落とすことも、一年戦争を回避し50億人を救うこともできたかもしれない代物。ただし時代が流れ中身よりも「連邦を滅ぼす力を持った箱がある」ということの方が重要になってしまった。正にマクガフィンなんだ -- 名無しさん (2019-09-11 23:43:56)
  • シャアが生きてる時に使えればやばかった -- 名無しさん (2019-09-11 23:49:12)
  • ↑ジオン正当というのも大きいね、その場合。 -- 名無しさん (2019-09-12 00:03:26)
  • スキャンダルなら賞味期限があるものだよね -- 名無しさん (2019-09-12 07:32:46)
  • 結果だけを求める大衆は可能性しか示さないニュータイプに飽きたってのもあるな。ニュータイプという曖昧な能力を超えたマジモンの超能力者がわんさと居ればまた違っただろう -- 名無しさん (2019-09-12 08:37:42)
  • ↑4 ネタバレになるけど、スパロボDDでシャアが箱を狙っていたのは、メタ的に言うと、それを受けてのこともあるのかな? -- 名無しさん (2019-09-12 09:30:30)
  • 若干後付けで捕捉された感はあるけど、俺はこれ凄い納得した。本質的にはもはや賞味期限が切れたとっくにスキャンダルなのに積み重なった呪いがその開放を許さないってのは現実世界でもよくあることだと思う。実際世の中にあるタブーやアンタッチャブルの真相なんてこんなものだろうな -- 名無しさん (2019-09-12 09:57:24)
  • 箱の中身は割とよくできてるなって思ったわ 肩透かしは意外となかったな -- 名無しさん (2019-09-12 10:05:09)
  • おお、めっちゃ分かりやすい。論法、説得力ともに申し分ないです。つか、普通に読んでて面白い。 -- 名無しさん (2019-09-12 12:58:58)
  • ↑3 うん。敗戦国の正義とかがそんなもの。 -- 名無しさん (2019-09-12 13:42:25)
  • ちょっと憶測、妄想による補完が多い気がするな -- 名無しさん (2019-09-12 14:22:05)
  • 断定的な部分が多いが、ま、こんなもんだろ -- 名無しさん (2019-09-12 14:45:17)
  • 箱そのものの処遇(メガラニカ共々ジオン共和国内に保管)について書いてもいいんじゃない? -- 名無しさん (2019-09-12 19:26:43)
  • ネタバレになるけど、この設定作家の過去の作品とそっくりなんだよな。最初はそこまで大した秘密じゃなかったのに、取引を続けていく間に秘密の方が巨大になってしまったって。ファンサービスかなきっと -- 名無しさん (2019-09-13 00:39:27)
  • 例えばグリプス戦役の頃(Zガンダムの時期)に開けたら派手な事になっただろうな。キレた宇宙民が結集して一年戦争の再来だわいな -- 名無しさん (2019-09-13 00:44:58)
  • ↑2 人、それを持ちネタと言う。 -- 名無しさん (2019-09-13 01:03:51)
  • 棄民政策の罪悪感て書いてるけどリカルドはむしろ優秀な人材を宇宙に上げる政策にしたかったんだけど棄民政策にコロニーを利用したい保守派が文言の削除と政策変換をしたんだと思ってた -- 名無しさん (2019-09-13 08:31:25)
  • メタ的に言うと、後の展開が既に決まってる(F91以降)から、それらに影響を及ぼさない範囲でそれなりの「爆弾」をでっち上げなければならなかったんだよね。その事を考えると、これの正体は良く考えたものだと思ったわ。 -- 名無しさん (2019-09-13 10:12:32)
  • ようは少年が囚われの少女を助け出すためのマクガフィンだからねぇ…結局なにもかも後手に回っていった宇宙世紀らしい一品ではあるが。 -- 名無しさん (2019-09-13 11:25:34)
  • ↑マクガフィンでありつつ、「もしあの時…」と想像が膨らむブツなので、上手い造りだと思った。 -- 名無しさん (2019-09-13 23:23:07)
  • 違反コメントを削除しました -- 名無しさん (2019-09-15 23:14:13)
  • ZZの描写を思い返してみると、UC80年代半ばの時点で「宇宙人」を蔑称と認識しない、即ち自らを「宇宙棄民」ではなく純粋に「宇宙の民」と認識しているスペースノイドがティーンエイジャーを中心に出現していたことがわかる。彼らが働き盛りとなった時期を舞台にし、かつZZとのつながりが深く描かれている(何しろプルシリーズの生き残りがミニクインマンサで暴れまわるのである)UCならではのギミックだろう。 -- 名無しさん (2019-09-16 00:03:20)
  • 宇宙世紀が始まった頃に人々が願っていたことが既に叶っていたっていうのは素直に喜ぶべきことだとは思うんだけどね…。 -- 名無しさん (2019-09-16 08:46:43)
  • とはいえ、箱の開封を見た一部の人たちの心に、かすかながらも変化の種を植え付けた(小説版より)だけでも、箱の意味はあったと思う。 -- 名無しさん (2019-09-16 09:38:22)
  • スッゴイ分かりやすい!最初知った時肩透かし感が凄かったけどこの記事見て要約祈りと呪いの意味がわかった。風化してしまったスキャンダルかぁ…でもすごく納得 -- 名無しさん (2019-12-04 20:21:57)
  • BXのは端末としての機能が追加されてたんじゃなくて、端末が中に入れられてただけじゃないか?あと、こっちの方は『あの日にヴェイガンと木蓮の存在の公表、ならびに謝罪と和解の宣言がされるはずだった』という100年の間に風化どころか反陽子爆弾レベルで肥大化してしまった超絶特大スキャンダルがおまけとして付いている -- 名無しさん (2020-01-02 07:46:20)
  • お台場のガンダムの工事費水増しで社員が逮捕された件がリアルラプラスの箱って言われてたけどあんま関係ないよね -- 名無しさん (2020-08-30 22:34:03)
  • 後付けだけどこれが開示されちゃったせいでコスモバビロニア主義とかザンスカール帝国が出てきたって考えると開示しなかったほうがよかったのではとすら思えてくる -- 名無しさん (2020-09-23 13:38:07)
  • Vで、沖田艦長の、箱に関する考えを聞いてみたかった気がするな。 -- 名無しさん (2020-09-23 13:48:29)
  • 簡単に言うとニュータイプを優先的に、政治に登用しますという、地球連邦の契約書のようなものか -- 名無しさん (2020-12-20 21:21:07)
  • ↑ 大枠ではそうなんだけど「ニュータイプ」という言葉の定義も何もないからいくらでも曲解されちゃう -- 名無しさん (2020-12-22 16:39:25)
  • 章文を消した人たち(連邦政府のお偉方)からすれば「抽象的な絵空事でも宇宙移民者に余計な権力与える口実なんて残さんでもいい」程度だったのに、半世紀くらい経ってダイクンがぶち上げたニュータイプ論が偶然どんぴしゃな表現だったうえにその題目を掲げられた一年戦争がヤバい規模になって、今更章文を出すとジオニズム連なる勢力に反発の口実を与えちゃうから出すに出せなくなったまま数十年ビクビクする羽目になった -- 名無しさん (2020-12-22 16:49:55)
  • ダイクンが生きてた頃に明るみに出てたらヤバい代物になってただろうな -- 名無しさん (2020-12-22 18:35:26)
  • いや章文を消したのは「あのジジイ、変な正義感で変な条文作りやがって、こんないくらでも悪用できる条文残せるか」と周囲の人間がまっとうな価値観で改定しただけだと思うな。本当に連邦が「悪の組織」なら、この条文を悪用する手はいくらでもあるわけで、それをせず封殺したのは連邦のファインプレーとしか思えない。 -- 名無しさん (2020-12-22 20:59:30)
  • ↑ リカルド派のそういう甘さが、保守派がテロ行為にまで踏み切る原因だったのかもしれんね -- 名無しさん (2020-12-28 05:40:43)
  • デラーズ・フリート辺りの過激ジオン派がこの真実知ったら物凄い面倒なことになりそう…とか思ってしまった。 -- 名無しさん (2020-12-28 06:49:03)
  • 予定通りこの憲章が発表されていたら、「我こそは新人類なり!」ってやつが山ほどわいて、宇宙戦国時代が前倒しされたり、統治者の箔付けに使われてGガンダムの世界に分岐したりしたんやろなぁ。やっぱり箱の中身は呪いやで -- 名無しさん (2020-12-28 07:18:19)
  • ニュータイプって別に進化した人類じゃなく昔からいる超能力者の一種でしかないからな。そもそもニュータイプの代表格のアムロやララァの時点で地球出身だし。用語としてニュータイプが使われなくなりサイキッカーが使われるようになったのも、単にそっちの方が正しい呼び方だからってのが大きいと思う -- 名無しさん (2020-12-28 10:57:42)
  • というかジオン・ダイクンって実は宇宙世紀憲章の内容を知っていたのかも。つまり偶然宇宙世紀憲章の内容がジオニズムにマッチしたのではなく、ジオン・ダイクンが宇宙世紀憲章の内容を知っていたからジオニズムが生まれたのかもしれない -- 名無しさん (2020-12-28 11:12:02)
  • 純粋に宇宙移民の自治・独立の運動ならニュータイプ云々は明らかに余計だし。 -- 名無しさん (2020-12-28 11:17:42)
  • ↑2 正しくはある。しかし戦争とは往々にして、くだらないことから始まったり、くだらない理由でダラダラ長引いて大勢無駄死にした例はいくらもある。チャーチルも「WW2は不必要な戦争だった」なんて言ってるし -- 名無しさん (2021-06-06 22:51:49)
  • まあ北斗の拳に例えれば、「大きな力を得る手段があるという、拳王軍の封印されたドキュメントをめぐっての争いが起き、多くの血が流されたが、ドキュメントの正体はアミバが書いた秘孔に関する報告書でした」みたいなもんだからなぁ。 -- 名無しさん (2021-06-06 23:03:13)
  • この項目を読んだ後、閃光のハサウェイを読むと微妙な気分になる -- 名無しさん (2021-06-19 04:25:33)
  • ↑×5たぶんG-SAVIOURあたりの時代の人々から「こいつらアホだー」とか言われているんじゃないかな。 -- 名無しさん (2021-06-19 09:38:46)
  • ラプラスの由来は、宇宙世紀の史実では首相官邸ラプラスからつけられたんだけど、メタ的にはどうしてラプラスと名付けたんだろう? 『連邦政府をひっくり返す力があると言われているが、開けるまでそれがどんなものかはわからない(=実はたいしたものではない可能性もある)」というのをラプラスの悪魔に例えたんだろうか? -- 名無しさん (2021-06-19 10:34:28)
  • ↑7 例えそうだとしても、箱の開封によって、変化の種を宿した人が現れたという点では、決して無駄ではなかったさ。項目にあった『それも全てが無意味と言えるのであろうか…?』という言葉の通りに、ね。 -- 名無しさん (2021-06-19 10:42:24)
  • 本当にこんな濃密で素晴らしい項目を作られた主さんは、本当に尊敬するな。もしこの人が政治家になったら……とも思う。持ち上げすぎかもしれんけど。 -- 名無しさん (2021-06-19 10:43:19)
  • 創作的に見れば、後の何もいい方向へと動いてない人類へと向かう歴史の中で『確かな可能性』を示していてすごくうまいと思う。最後のくくりが概念的な部分でむしろ感動した覚えがある。超兵器なんかじゃああんな風にはならない。 -- 名無しさん (2021-06-25 13:42:43)
  • ↑2 初期項は割と少ない分量だったんだけど、すげー勢いで加筆が進んだのよね(※欄も濃い)。コレについて考える所あるUC視聴者は多かったって事だろう。 -- 名無しさん (2021-06-25 16:44:40)
  • 言われてみれば「特定の層を優先的に政治階級に参加させる」とか「定義もはっきりしない(どうにでもねじ曲げられる)新人類概念」とか、とんでもない爆弾だった。単なる差別意識や悪意でなく「これはまずい」という危機感で第7章を消そうと考えるのも筋は通る。テロはあかんけど。 -- 名無しさん (2021-07-12 14:08:37)
  • 世界がひっくり返るぞ、と他人が勝手に持ち上げておいて蓋を開けたらたったそれだけ、というのは作者(福井晴敏)のお得意の手法。BB文書とかアポクリファとか。 -- 名無しさん (2021-07-30 22:25:36)
  • 一番わかりやすい箱解説でした -- 名無しさん (2021-07-30 22:46:12)
  • 開封されても世界が変わらなかった理由が「もう箱が開いた後と同じような世界に変わっていた」なのよな 箱が呪いに変わってもその本質の祈りは引き継がれてきたっていう -- 名無しさん (2021-08-15 09:11:55)
  • つーかある意味これの被害を一番被ってるのがハサウェイというか、あいつがテロ起こす理由のあるような社会じゃなくなっちゃってますよって言っちゃってるようなもんだからな -- 名無しさん (2021-08-15 09:44:27)
  • ↑どうだろう? ハサウェイがマフティー動乱を起こしたのは、理由の一つに、連邦の政治家が自分たちのいいように法律をまげて、地球に逆移民して地球を汚すのを阻止しようとしたからで、ニュータイプや宇宙移民の権利うんぬんとは関係ないから、理由はあると思うんだけど。 -- 名無しさん (2021-08-29 14:12:37)
  • ↑3言うほどスペースノイド側が主導権握ってたって感じでもないと思うけどなあ。記事で言及されてる個人の教育レベルや資産はともかく『その者達を優先的に政治運営に参画させることとする』については完全自治・連邦の資本に依らないコロニー国家がどれだけあるかを考えると実現されてるとは言い難い。それに見方を変えれば「箱を開けた後でも世界が変わらなかったのは『世界が既に変化していた』のではなく相変わらず変化『してない』から(フロンタルやゾルタンの言うとおり「可能性を見せるだけ・OTは事象しか理解できない」)」ともとれるし。記事書いた人は「連邦VS宇宙移民(=その全てが新人類)」という視点で書いてるからこういう結論になるんだろうけど -- 名無しさん (2021-08-31 05:14:47)
  • 項目本編のことを考えると、もしジオン残党に転生しちゃったら最悪だよなぁ。実質無意味にテロ起こす以外に選択肢はないんだもの。 -- 名無しさん (2021-09-09 15:03:39)
  • この項目のみんなに、参考までに、『もし自分が0096(UC本編)時点のジオン残党のリーダーに転生したらどう動くか」を聞いてみたいな。興味ある。 -- 名無しさん (2021-09-09 15:05:17)
  • ↑2 逃げる(迫真)(涙目) -- 名無しさん (2021-10-16 20:59:09)
  • ↑マジで逃げるしかないというか、たぶん二世三世はぞくぞく逃げてるよなあ -- 名無しさん (2021-10-16 22:22:13)
  • フロンタルが考えてた箱の利用法って「中身の『真実』を公表してスペースノイド煽動の火種にしよう」とかじゃなく、従来通り連邦から便宜を引き出すための道具として、サイド共栄圏構想の中核となるべき「コロニー国家としてのジオン」を延命させるための時間稼ぎに使う……みたいな話じゃなかったっけ? -- 名無しさん (2021-10-16 22:28:46)
  • ↑小説版の方はそう。ただアニメや「赤の肖像」の方だとガチの悪霊みたいになってるからそこに悪意がなかったかと言われると分からない -- 名無しさん (2021-10-25 08:40:37)
  • ↑10アニメは観てないけど小説版を読む限りマフティーを支持しているのは地球に住む不法移民で宇宙に住むスペースノイドがマフティーを支持しているのかは描写されていなかった気がする。まあ、小説を読んだのはかなり昔なんで記憶違いかも知れないけど -- 名無しさん (2021-11-18 02:19:32)
  • 思うに、ジオンの残党は「ジオン再興」とか「スペースノイドの自治独立」などというような理想ではなく、マフティーみたいな「地球の環境を汚すアースノイドを許すな」という主張にシフトしていけば、まだましだったろうに。 -- 名無しさん (2021-11-19 18:26:02)
  • 「地球はシンボル」という言い分自体が地球連邦とネオ・ジオンでごっちゃになりつつあったからな。それこそデビルガンダム手法が一番現実的だったかもしれない。マジで。 -- 名無しさん (2021-11-23 00:19:27)
  • それにしても、道教の『大道廃れて仁義あり』を引用してるところからするに、この項目の主、道教とか安能務氏の項目書いた人と同一人物では……? それぐらい濃い -- 名無しさん (2021-11-25 18:43:53)
  • 凄く読み応えのある記事、アニメ観た時は「箱の中身ってそれだけ?」ってなったけどこの項目読んだ後だと違う感想が出そう。 -- 名無しさん (2021-11-25 19:46:30)
  • ↑2 記事立て主にその知識はないんだけど、このWikiには中国史の鬼がいるからその人が追記してくれたのかもしれない。 -- 館主 (2021-11-26 00:03:33)
  • ↑なるほど。それはありそうですね。|本当に、もう少し条文の内容を考えればよかったものを……。『宇宙の民が、人類の希望となることを切に望む』とか……。保守派の人たちもそう思ったのかな。ただ、保守派も、石碑に彫る前にリカルド首相を説得すればよかったのに……。説得しても聞かなかったのか、保守派の知らないところで彫られたのか、それとも後ろ暗いことがあったのか……。その後の法案で無効にする手もあっただろうし……。 -- 名無しさん (2021-11-27 11:54:16)
  • ↑ これに反対するってことは宇宙移民の権利を剥奪しようとしてるって受け取られるからな。政治家としては表立っての反対は力が集まらなかったのかも知れない。 -- 名無しさん (2021-11-27 12:28:03)
  • テロやったのは、保守派じゃなくてリベラル派の自作自演じゃないの? -- 名無しさん (2021-12-02 03:37:28)
  • ↑ あり得るけど、その解釈はエグすぎます(汗)。 -- 名無しさん (2021-12-07 23:13:16)
  • ↑大体ガンダムの世界に保守だのリベラルだの、極右だの極左の色分けに意味があるかどうかすら疑問。 -- 名無しさん (2021-12-10 01:38:58)
  • 考えれば考えるほど、記述を削った誰かGJと思ってしまう。…いや、本当に…これがそのまま世に出されていたら、マジでひっどいことになってただろ -- 名無しさん (2021-12-13 20:21:11)
  • ↑5箱の真の問題はスペースノイドVSアースノイドという対立構造じゃなくて「これから出てくる」ニュータイプの扱いについてだから宇宙移民だから諸手を挙げて賛成出来るようなもんでもないでしょ。実際オードリーによって公表されてもジオン共和国政府も見て見ぬふりだったし。むしろクルスト博士みたいな「スペースノイドだけど(将来的に)オールドタイプ(扱いになる)」って連中からの批判の方が強いと思う。 -- 名無しさん (2022-01-22 01:44:24)
  • 一年戦争中にコレがばれてたら宇宙全部が連邦の敵になってただろうしその後は戦国時代になってただろうな -- 名無しさん (2022-02-04 13:10:16)
  • 地球みたいな環境の惑星を外宇宙に開拓する以外に解決策なさそう。地球に似たような環境の惑星は何光年も離れたところにしかないからそこまでのルートを開拓するところから始めないといけないわけだが -- 名無しさん (2022-02-04 13:14:03)
  • もしかして、サイアムが0096の時点で解放しようとしたのは、『解放は望むが、人類が大戦争を起こして破滅させたくはない』と、地球圏が安定してきたこのタイミングを待っていてのことではなかろうか。 -- 名無しさん (2022-02-04 14:34:22)
  • ルパン三世の「ルパン一世が『莫大な資産となりうる』と言っていた遺産が『真空管の特許』だった(ルパン一世当時はともかく今の時代には無価値)」というのを思い出した。 -- 名無しさん (2022-02-15 13:09:59)
  • なんか【時代と言葉の変遷】の項目、偏ってるな -- 名無しさん (2022-06-08 18:59:49)
  • 全裸氏とバの字の発言の対比が好き。見てるとこが反対なのに、コミュニケーションは通じていた二人。 -- 名無しさん (2022-07-05 02:27:47)
  • 報告にあった違反コメントを削除。 -- 名無しさん (2023-01-02 18:40:51)
  • この条文のためだけにテロを起こせた、起こさねばならなかった事を考えると(そんなテロ組織が存在するandテロが必要なくらい言論による改革が封殺された体制)その後の連邦にずっと禍根を残してる気がする -- 名無しさん (2023-07-15 00:30:19)
  • 派閥の機嫌を損ねれば首相や各国首脳すら物理的に消される。一方でその派閥自体も醜聞が漏れれば消える程度の実権しかない。支配体制だけは強くて誰も統制を取る事ができない。ティターンズ、ロンドベル、マンハンターやムバラク艦隊等の独立組織が良い方にも悪い方にも束縛されず個々には予算だけ貰って好き勝手動けるが全体としては何も変えられない -- 名無しさん (2023-07-15 00:52:11)
  • べつに条文のためだけにテロ起こしたわけじゃないんだけどな。単に保守派としてマーセナスを消したかっただけ -- 名無しさん (2023-08-16 14:42:20)
  • 続き 条文追加したことなんて知らないからレプリカ使ってただけ、オリジナルの条文が単にテロの証拠になるからだろうと。 -- 名無しさん (2023-08-16 14:46:15)
  • グリプス戦役、遅くともシャアの反乱までに出てれば、解釈逃げ道あっても反連邦にとっては強力な武器になったんだろうがな。残党のさらに残党しかいない連邦大独走状態で出たところで時機を逸したの典型になってしまった -- 名無しさん (2024-03-07 20:57:06)
  • 良くも悪くも時代によって価値が変わる代物だな -- 名無しさん (2024-03-07 21:19:34)

#comment

*1 リカルド・マーセナスはリベラル派とされているのだが、現実的に見ると「『優先的』に政治運営に参画させる」ためこの条文は全くリベラル的ではなく、むしろ特権階級を作り出そうというもので、上述の爆破テロの黒幕達とは別の極右思想と言える条文になってしまっているのだが、真意不明。
*2 政権内の派閥争いが政権本部の全破壊という最悪テロの実行に達した、などとバレたら地球連邦自体が大半の国民から信用と信頼を失い、破滅必至である。発足当時なら尚更。
*3 実際、トリントン基地襲撃の際に集まった残党のMSは袖付きの支援を除けばティターンズやネオ・ジオンのMSが数えられる程度で、半数以上は一年戦争時代のMSが占め、その光景にジェスタ隊が思わず「動く戦争博物館かよ」と比喩するレベルであった。
*4 「ジオン再興」ではなく「アースノイド(もしくは連邦派スペースノイド)を一人でも多く殺す」という目標に変わっていた。
*5 コメント欄でも議論されているが、ニュータイプを旗印にスペースノイドを結集して打倒地球連邦の政治運動を起こせばぶっ刺さる、というタイミングは存在した(過去形)。例えば、一年戦争中後期や、ティターンズの横暴が横行していたグリプス戦役の頃である。
*6 上述したようにこの時期、政界=連邦内部の有力者層にも相当にスペースノイドが進出し、実力を握っている。それはすなわち、連邦がすでにスペースノイドを受け入れていたことの証左である。
*7 元の小説では「それをわかってない地球のティターンズ寄り派閥が安易に連邦軍一般兵の給与をカットしたのに対して、アナハイムがバックに付いてるエゥーゴが金銭面で釣ってエゥーゴ派を増やしていた」と続く。要するにZ序盤の「連邦に対する反逆者にも関わらずエゥーゴが宇宙では思ったほど敵視されていない」ことへの理由付けなのだが…。
*8 高次元生命体化の足掛かりとなる外宇宙進出を阻止し、その種であるニュータイプやSEED所持者などの新人類的な人々を排斥・排除していた
*9 実際にはそれ以前から蜂起の為の戦力を整えていたと考えるのが自然であり、「箱」の開示が直接的な切っ掛けという訳ではない。「丁度いい大義名分が出来た」とか「最後の一押し」位にはなったかもしれないが……

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