只見線

ページ名:只見線

登録日:2016/01/31 (日) 22:38:50
更新日:2024/01/18 Thu 13:58:51NEW!
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只見線(ただみせん)とは、福島県の会津若松駅から新潟県の小出駅を結ぶJR東日本の鉄道路線である。
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線路概要

地方交通線に指定されており、全線が単線で非電化となっている。
福島県側の会津若松駅~只見駅は仙台支社管轄、新潟県側の大白川駅~小出駅は新潟支社管轄となっている。
会津若松駅のみ仙台近郊区間でSuicaも使用可能であるが、他の駅では一切使用できない。
特に中間部は過疎地で非常に閑散としており、採算性からいえば廃止になってもおかしくないのだが、只見駅~大白川駅間の六十里越で平行国道が冬季閉鎖されるので、この区間の唯一の交通手段となるため廃止を免れており現在に至る(但し、只見線も運休が多くなっている)。
これが理由で、国鉄再建法の特定地方交通線の廃止対象からも外されている。
紅葉などの景色の良さには定評があり、紅葉・景色の良い路線のランキングでは度々上位に選ばれている。
福島県内では只見川、新潟県内では破間川に沿って走る事が多い。特に只見川を橋で超える区間は幾つもあり、撮影ポイントとされていたりする。


2011年の豪雨災害で橋梁流失等の被害を受け、2022年9月30日まで会津川口駅~只見駅間は運休となっていた。
2013年には、JR東日本の資料で、復旧するには4年の工期と85億円の費用がかかると報告されていた。
この区間は列車が1日3往復と線内最閑散区間で乗客も殆どいない。
冬季に平行国道が通行止めにならない区間なので、JR東日本も復旧をかなり渋っている様子であった。
(なおJR東日本の様な黒字企業には国から復旧費用の補助が出ないという事情がある他、JR東日本も福島県も他に被災区間を抱えているという事情もある。)
部分廃止を危ぶむ声もあったが、改正鉄道軌道整備法が成立したことにより国の補助が受けられるようになり、県や自治体、JRの負担は軽くなった。
そして県が鉄道施設と土地を保有しJRが列車を運行、運営費は県と沿線自治体とJRが負担する上下分離方式による復旧が決定、晴れて2022年10月1日に運行が再開された。


運行形態

現在運行している区間は、福島県側は会津若松駅、新潟県側は小出駅発着で運行されている。

会津若松~西若松

只見線が1日7往復運行される他、西若松駅より会津鉄道の列車も乗り入れる。
というより会津鉄道の方が2倍くらい多い本数だったりする。
また、この区間で完結する列車も1往復運転されている。

西若松~会津坂下

ここは会津鉄道の車両が乗り入れないので、1日7往復のみ。
会津若松駅からここまでは会津盆地に位置しており、高校も多いので線内では通学での利用者が多め。

会津坂下~会津川口

ここから山岳区間となり、利用者は減って1日6往復となる。

会津川口~只見

1日3往復のみの運行である。
代行バスが運行されていた頃の本数は倍の6往復となっており、接続も30分程度だった。

只見~小出

只見駅~大白川駅間は1日3往復、大白川駅~小出駅間は1日4〜5往復となっている。


使用車両

○キハE120系…新潟地区で使用されていた気動車だが、2020年3月14日ダイヤ改正にて郡山車両センター会津若松派出所に転属した。8両が在籍。
会津若松~会津川口間で運用を開始し、同区間で使用していたキハ40系を置き換えた。
転属の際に東北地域本社色の緑基調のカラーに変更されている。また1両だけ国鉄気動車色となっている。
ワンマン運転用の機器が搭載されていたが、当初只見線内では使用されていなかった。しかし、2022年10月1日ダイヤ改正より、会津若松~只見間でのワンマン運転が開始されたため、使われるようになった。


○キハ110系…4両が在籍。こちらは1両が東北地域本社色に塗り替えられた。キハE120系と同じくワンマン運転に対応している。


過去の主な使用車両

○キハ40系…日本全国で見られた国鉄型気動車。郡山車両センター会津若松派出所(2011年の分断後は只見~小出では新津運輸区)の車両が使用されていた。
全線で使用されていたが、2020年3月14日ダイヤ改正後会津若松~会津川口間ではキハE120系の転属によって運用を終了した。
2020年7月の只見~小出間へキハ110系が投入され、当路線から完全に撤退した。


会津鉄道の車両については種類が多いため、該当項目参照。


駅一覧

会津若松…磐越西線乗り換え。
会津若松市の代表駅で、白虎隊の悲劇で有名な会津若松城の最寄駅。
磐越西線はスイッチバックになっており、郡山・喜多方両方面とも北向きに発車。一方、只見線(会津鉄道含む)は南向きに発車となっている。
2014年に自動改札機が導入された。


七日町…1面1線の棒線駅だが、実は会津若松市の中心街には一番近い駅だったりする。
「駅Cafe」と称する会津地方の市町村のアンテナショップが併設されている。
この他、クリスマスシーズンには駅舎にイルミネーションが飾られる。
ちなみに読みは「なぬかまち」である。


西若松…この駅より会津鉄道会津線が分岐。
この駅も会津若松市の中心市街地に近い。


会津本郷…会津若松市内の駅だが会津美里町本郷地区へのアクセス駅となっている。


会津高田…会津美里町内で一番大きな駅。


根岸…根岸線根岸駅と同名だが、こちらは会津〜とならなかった。


新鶴…会津美里町新鶴地区の中心駅。


若宮…周辺は田圃。


会津坂下…只見線の途中駅唯一の直営・みどりの窓口開設駅。
会津坂下町の中心駅で、町役場や厚生病院がある他、近くに県立坂下高校・県立会津農林高校があり通学での利用が多い。
東北の駅百選に選定。
数少ない交換駅で、1往復は当駅始発/終着。
ここを過ぎた辺りから会津盆地から山岳地帯に入り、只見川沿いを走っていく。


塔寺…駅前とホームの行き来の階段が少し長め。


会津坂本…駅舎が貨車の改造。


会津柳津…柳津町の中心駅だが市街地は少し南側にある。
駅前にC11 244が静態保存されている。


郷戸…牛山氏の全国秘境駅ランキング121位。
柳津ダム最寄り駅。


滝谷…滝谷川橋梁最寄り駅。


会津桧原…駅舎がちょっとメルヘンチック。
第一只見川橋梁に行くなら当駅からの方が近い…と言っても2km以上あるけど


会津西方…第二只見川橋梁最寄り駅。


会津宮下…直営駅で、交換可能駅。
三島町役場、県立宮下病院の最寄駅。


早戸…牛山氏の全国秘境駅ランキング85位。
周辺には早戸温泉や霧幻峡の渡しの船乗り場がある。


会津水沼…牛山氏の全国秘境駅ランキング122位。


会津中川…駅前の老人福祉施設に温泉がある。


会津川口…金山町の中心駅かつ直営駅。観光情報センターも併設。
只見川の雄大な流れに沿い船着場のように見える駅として東北の駅百選に選定された。
交換可能で、半数程度はここで会津若松方面に折り返す。
ここから先が3往復の超閑散区間となる。


本名…東北電力本名ダム最寄り駅。そこからは豪雨で流された後に復旧した第六只見川橋梁が見られる。
ホームは1両分しかない。


会津越川…ここもホームが1両分。近くの踏切の先には神社がある。


会津横田…1日の利用者数は数人程度だが、駅前の自販機の数が多い。


会津大塩…駅近くに天然の炭酸水が湧く井戸がある。


会津塩沢…第八只見川橋梁最寄り駅。


会津蒲生…蒲生岳登山口最寄駅。


只見…福島県最西端の駅。
かつての運休区間はここまで。
自然首都・只見町の中心駅。観光協会も併設。
今では珍しい人力転車台が現役。
直営駅で交換可能。一部が小出方面に折り返す。


大白川…新潟県の途中駅で唯一の交換可能駅。
駅周辺に民家は殆どなく、集落からは少し離れている。
駅舎2階にそば屋がある。
両隣の駅が次々に廃止されたため、駅名標の隣駅表示がすっかり変わってしまった。


なお、只見駅~大白川駅間は20.8kmあり、JR東日本の在来線では2番目に長い駅間距離となっている。
約30分かかり、かなりの部分をトンネルが占める。
(因みに最長は山田線の上米内~区界間)。


これより先は少し本数が増える。


入広瀬…駅舎は地元の観光会館を兼ねる。魚沼市入広瀬地区の中心駅。


上条駅…当駅から当麻駅(JR北海道石北本線)までの切符が一時期密かなブームになっていたことがある。


越後須原…国の重要文化財である目黒邸の最寄り駅。


魚沼田中…ここだけ駅名が魚沼〜となっている。これは飯山線に越後田中駅があるため。


越後広瀬…男はつらいよのロケ地になったことがある。


藪神…駅舎はログハウス風…なくらい。


小出…上越線乗り換え。
魚沼市の代表駅。
市庁舎等は駅舎裏側の川の向こう側となる。



ちなみにかつて只見~大白川間にあった「田子倉駅」は、12月~3月の間は閉鎖されて全列車が通過となっていた。
場所は田子倉湖畔にあって駅もスノーシェッドに覆われていて、周辺には建物も自販機も何ひとつない秘境駅であり、秘境駅ランキングでは常に上位だった。
紅葉シーズンは観光客が来訪して混雑することもあり、秘境駅らしからぬ賑わいを見せていたことも。
なお、前述の只見~大白川間の駅間距離がJR東日本在来線2位になったのは、この駅が廃止になった2013年3月16日以降のことである。



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*1 出典:Wikipedia URL: https://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/1/10/Tadami-kiha40.jpg 日時:2016/02/02

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