キャラクタースリーブ

ページ名:キャラクタースリーブ

登録日:2011/08/04(木) 02:08:12
更新日:2023/11/10 Fri 13:43:43NEW!
所要時間:約 6 分で読めます



タグ一覧
tcg カードゲーム 遊戯王 デュエル・マスターズ mtg アクエリアンエイジ ヴァイスシュヴァルツ lycee バトスピ クルセイドシリーズ preciousmemories ヴァンガード chaostcg ヴィクトリースパーク ポケモンカード プロレヴォ 東方 プロテクター tcg用語 期間限定生産 痛スリーブ スリーブ キャラスリガード キャラクタースリーブ キャラスリ



概要

TCGにおいて、カードを傷から保護する目的のアクセサリーを「(カード)プロテクター」または「(カード)スリーブ」と言う(以下スリーブと表記)。
その中でもアニメ、ゲーム、漫画、ライトノベル等のキャラクターが描かれたスリーブを「キャラクタースリーブ」と呼ぶ。
「キャラスリ」や「痛スリーブ」等と呼ばれることもある。


キャラクター物のTCGを扱うブシロードやブロッコリー、ムービック等がキャラクタースリーブの発売元として有名であり、他にも各カードゲームのメーカーがそれぞれ推奨品として発売しているものも存在する。
カードゲームメーカーのものはアニメの主人公や作品のロゴ、カードの裏面、登場するカードのイラストなどが主流。


更に深夜アニメや美少女ゲームの流行により、そのキャラクターのカードゲームが存在しない作品までスリーブ化しており、
男性キャラクター、ロボット、ヒーロー、実写のアイドルなどをスリーブ化したものも存在するが、大多数は二次元美少女
市場が比較的安定しており、画像素材さえあれば作れる為、とりあえずグッズ化しやすいのがメーカー的にもありがたいのだろう。


ドラゴン等のイラストやネタ系のスリーブをキャラクタースリーブとして扱うかは意見が分かれる。
中には有名絵画や十二星座、永谷園のお茶漬け阿部さん、可愛らしい動物などの独特なものも。
もっとも、これらもショップでは同じコーナーにまとめられている。


人気作品やキャラクターのスリーブが登場するとなると、予約段階で売り切れ、発売日には既にプレミア価格となっている事も珍しくない。
一方で、逆に作品やイラストがぱっとしなかったり、キャラクターの人気がなかったりすると、各ショップで在庫の山を築いている事もしばしば。
また、マイナーだった頃にスリーブ出た作品が後に大ヒットすると、中古価格が跳ね上がったりも……。
2021年にウマ娘のスリーブが高騰し、仕様を変えて再販されるという事態が起こった。


近年は公認大会の参加賞品としてオリジナルスリーブを用意しているメーカーも多く、
原作やキャラクターは好きだがカードゲームはやったことがない、というプレイヤーへの勧誘手段としても利用されている。


また、二次創作が許可されている作品を中心に同人のキャラクタースリーブも多い。
このような同人スリーブは品質が保証できないため、TCGの公式イベントでは使えないこともある。予め注意しておくと良い。


本来はTCGの保護が目的のグッズであるが、使用せずにスリーブのコレクションを楽しむ人もいる。
また、キャラクターグッズとしての側面も強い為、TCGプレイヤー以外の人も購入する事がある。
中には、キャラスリがきっかけでTCG始めた人もいるかもしれない。
更には気に入ったキャラスリを買っているうちに使っていないキャラスリがダンボール数箱ぶん溜まっただとか購入総額が数万円に達しただとかデッキよりもスリーブのほうが高いなんてことになっている重症患者も割といる。


版権ものTCGならばキャラクターとデッキを合わせたり、それ以外でもデザイナーや担当声優、設定繋がりでわかる人にはわかる構築にしたり、デッキの色とキャラクターの色を合わせたり、無地スリーブ以下の値段で投げ売られてたから原作はよく知らないけど使ったりと使い方は様々。
せっかく組んだデッキ、どうせなら外側も豪華に彩ってやるのも乙なものだろう。


忘れがちだが地味にありがたい点として「カードの上下の区別をつけやすい」というのがある。
無地のスリーブの場合はぱっと見では難しく、カードの上下が混ざってしまいやすい。
シャッフルやカットに慣れていないとこの上下が意図せず混ざってしまうし、さらにこれを利用してイカサマを仕掛けてくる相手もいる*1
そういったことを予防する策として、キャラスリはかなり有用なのだ。なにせ「目や髪がある方が上、口や足がある方が下」で一目でわかる。
たまにキャラクターが逆さに描かれている場合もあるが、上下の区別がつけやすいという役割は損なわない。



オーバースリーブ

カードを保護するスリーブを更に保護するスリーブ。いわゆる二重スリーブや、場合によっては三重・四重やそれ以上に重ねて使う。
本末転倒と揶揄されがちだが、近年は滑りを良くしたり下手なカラースリーブよりも遥かに頑丈なオーバースリーブも存在しており、また一重スリーブだとデッキケースに入れて放っておくとカードがスリーブから飛び出してきたり、埃や万が一の汚損から守り切れないこともある。
円滑なプレイやカードの保護のために敢えて二重以上スリーブを行うプレイヤーも少なくない*2
また所謂「シャカパチ」カード手裏剣をするプレイヤーは硬いスリーブの方が具合がいいため、やはり硬いオーバースリーブを使用していることも。


更にオーバースリーブでありながらキャラクタースリーブを兼ねているものもあり、アニメやゲーム、特撮などの明言やエフェクトを印刷してキャラスリとの『コンボ』を楽しめるものもある。
あくまでも単なる「台詞」でしかないため、版権を取得せずに販売されているグレーなシロモノもあったり。
その場合オーバースリーブを更に保護するオーバースリーブが使われることも……。マイルドマンオーバーボディかなんかか。
TCGによってはオーバースリーブは透明なもののみ認める物や多重スリーブに規定があるため、例によって予め調べておきたい。



特徴

このキャラクタースリーブであるが、無地のカラースリーブとは幾つかの違いがある。


1.販売期間が短い

題材とする作品が旬であるうちに販売する事が多く、カラースリーブと比べて生産数も少ない為、販売期間が短い。
しかも、人気作品やキャラクターの場合、初日で売り切れてしまうことも多い。
欲しいスリーブが出る場合は、事前に予約しておくと安心。
人気スリーブは予約受付の終了が早い事もあるが。



2.再販されない(できない)

製造期間等の違いにより出る微妙な差異がマークド*3扱いされるトラブルを引き起こしかねない為再販されない。
人気スリーブは枠の色や質感を変更して別物扱いで販売する事で事実上の再販を行う場合も。
なお、無地スリーブでも生産時期によってマイナーチェンジされて質や色合いが変わっていることがある。
レギュレーションが厳しい大会*4などでは新品をまとめて用意するなどが無難。



3.無地のカラースリーブと比べて定価が高い

版権や加工の手間の問題からか、キャラクタースリーブは無地のカラースリーブと比べて定価が高い。
無地のカラースリーブは50~60枚で数百円程度なのに対し、キャラクタースリーブ60枚で500~800円くらいする。
中でも海外メーカーであるウルトラプロ製スリーブは平気で1000円以上するため、気に入ったスリーブが下手なレアカードよりも高いということも……。
さらにスリーブの枚数も問題になってくる。たとえば遊戯王の主な遊び方である「メインデッキ40枚+エクストラデッキ15枚」なら60枚セットでも全然足りるのだが、
これにさらに「サイドデッキ15枚」「メインデッキの枚数を増やしたい」などの本格的な遊び方になるとスリーブが1セットだと足りなくなってしまう。
こういった場合に適応するには2セット買うか、デッキに使うことを諦めるかしなければいけない。



4.傷が目立ちやすい

イラストを全面に押し出している為、プレイによる傷が目立ちやすい。そもそも素材に傷がつきやすいということもある。
傷が大きいと大会ではマークド扱いになる場合もあるので注意。
キャラクタースリーブを保護する為の前述のようなオーバースリーブ等が市販されており、それで保護しよう。
1~3で語ったようにキャラクタースリーブは代えがきかない。大切に扱おう。ただし、オーバースリーブを重ねすぎには注意。
大会などでは相手にカットを頼むときに傷をつけたり、傷がつかないようにしてくれと注意されたりとトラブルを起こすこともある。



5.大会等での使用禁止

特に卑猥なイラストのスリーブの使用は反則行為になる恐れがある。身内でやる場合はともかく、公序良俗は守りましょう。
ぶっちゃけ「謎の白い液体を浴びてる女の子」とか「アヘ顔」とか「裸に見えるイラスト」といった匂わせ程度の物であっても、
一般的には「わいせつな物」として扱われる可能性がある(特に女性や子供が多い大会であれば尚更)。これで失格を食らうとたいへん恥ずかしい
一部TCGの公式大会では、こうしたトラブルの防止やマークド対策のため無地のスリーブと公認スリーブしか使用を認められていない場合がある。
心配な場合はあらかじめジャッジに聞いておくと良いだろう。



6.周囲から浮きやすい又は目立つ

キャラスリに興味の無い人が多い環境では浮きやすい。
公序良俗を守っていれば問題は無いが、周囲からの視線を気にする人や二次元オタクへ風当たりが強いコミュニティの人は注意すること。



7.人気のキャラクタースリーブはプレミア価格になりやすい

1や2の理由が大きな要因。
元値700円程度のものが数千円以上なんてことも珍しくない。
これを見込んで、ショップが発売日から定価以上の価格を付けていたり、転売ヤーの買い占めや転売が問題になることもある。
娯楽の分散やTCG市場全体の冷え込みによって、発売初日から高額なプレミア価格になっている事例はかなり少なくなったが……。



8.ミニサイズのキャラクタースリーブは少ない

キャラクタースリーブは、業界標準と言えるMTGと同サイズのTCG向けに作られている製品が多いため、
サイズが一回り小さい遊戯王OCGやヴァンガードにぴったり合うキャラクタースリーブは少ない。
多重スリーブにする事で問題を回避できるが、デッキが分厚くなってプレイに支障を来す事も多いため注意。



…等の特徴が挙げられる。


TCG毎の相性

TCG毎に、キャラクタースリーブとの相性の良し悪しがある。
年齢層の高いTCGや競技性の高い大会ではキャラスリが減る傾向にある。
今新しくTCGを始めようとしているのなら、余裕があるならスリーブ絡みの文化やトラブルについて知っておくといいだろう。


マジック・ザ・ギャザリング

たとえばTCGの元祖であるマジック・ザ・ギャザリングとキャラスリーブの相性は最悪の一語。

  • 両面カードの存在から、裏地が薄いものを使ってしまうと裏うつりによるマークド扱いになってしまう。
  • 両面カードをいちいちスリーブから出さなければ傷みやすく、遊び方の都合上スリーブ保護のためのオーバースリーブが事実上できない。つまり他のTCGに比べて傷みやすさが尋常ではない。

というゲームシステム上の問題に加え、

  • 傷がつくとマークド扱いされるのだが、この基準がやたら厳しい*5
  • かつてはプレイヤーの意識がやたら高く、萌え絵に対し「MTGはそういうゲームじゃないから」と高尚さをアピールして批判してくるのが普通だった(上述の6.の理由がプレイヤー全体に蔓延していた)。昔ほどではないが、今でも若干そういうところはある。

など他のTCGでは問題にならないようなトラブルが起こりやすいのだ。
逆にこういった問題が絶対に起こらないデジタルカードゲームのMTGAではキャラクタースリーブが人気で、スリーブのキャラクターとかけ離れた戦術のギャップを情報アドバンテージにして戦うというプレイヤーもいる。



遊戯王OCG

遊戯王OCG等では、スリーブの規定が比較的緩く、深夜アニメやギャルゲー等にも親しんだ若い層が多い為、ショップの公式大会等ではキャラスリの愛用者も多くいる。
他にも「カード手裏剣」「オリハルコンスリーブ」などでステータスをアピールしたりとスリーブ絡みの遊び方が幅広く、
60枚で構築される《隣の芝刈り》デッキ(無地スリーブ)よりもなぜか分厚く見える40枚デッキ(多重スリーブ)なんて事をしている人もいた。


ただし、デュエルの進行に支障が出る多重スリーブは禁止となっており、大会ではジャッジの指示で外さなければいけない場合もある
万全を期すのであれば、カラースリーブや公式スリーブ+α*6が望ましい。


また、MTG同様に競技性の高い大会になるほどキャラスリは減る傾向にある(いなくはないが)。
これには、限定販売の公式スリーブや大会景品のスリーブの価値が高く、それらを使う事で箔を付けたいという理由や、サイズが大きいキャラクタースリーブを使うとデッキがシャッフルしづらくなる(=トラブルの要因になる)といった理由が考えられる。



Precious Memories

珍しい例ではPrecious Memoriesでは公認スリーブなのに枚数の問題が発生した。
プレメモはキャラゲー色が強い事もあって公認のキャラスリーブも多く、またプロモカードとスリーブがセットになった物も多数販売している。
デッキ60枚に対しスリーブは65枚なので問題はなかったのだが、追加ルールでEXカードというデッキとは別に最大15枚のカードを置くルールが追加された。
このEXカードが当初は「引いた後にデッキに戻る処理を受けた場合は通常カード同様にデッキに混ぜる」というルールだった為、スリーブを統一する必要があり65枚では足らなくなったのだ。
(EXカードは枚数自由なので5枚以下に抑えれば足りるが、、大抵の場合出来るだけ入れるので15枠ギリギリになる事が多い。)
その為、公認スリーブなのに2つ買わないといけなくなってしまった。
流石に後付けルールで問題が発生した為に苦情が多かったのか後にルール変更が入り、「EXカードがデッキに戻る処理を受けた場合、除外処理になる。」「手札にあるEXカードは公開情報でいつでも確認可能。」「スリーブは分ける事を推奨。」という形になった。



追記・修正は嫁スリーブを花を愛でるように大切にしながらお願いします。


[#include(name=テンプレ2)]

この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,7)

[#include(name=テンプレ3)]


  • カードを保護するスリーブ←わかる カードを保護するスリーブを飾るキャラスリ←まあ分かる  カードを保護するスリーブを飾るキャラスリを保護するためのスリーブ←うん? カードを保護するスリーブを飾るキャラスリを保護するためのスリーブの上にキャラスリを保護するためのスリーブ←お、おう… 徐々に本末転倒になってくんだよな-- 名無しさん (2013-08-20 12:27:12)
  • これに金かけすぎるのはホントどうかと思う -- 名無しさん (2013-08-20 13:05:04)
  • 最近じゃ無地や公式のを使ってる人のが少なくなってる感があるなぁ~。たまに萌えスリ強要してくる奴が出るレベル。 -- 名無しさん (2014-02-28 20:38:24)
  • MTGで海外の選手がシュタゲのキャラスリ使っててちょっと話題になったな -- 名無しさん (2015-10-07 23:08:05)
  • 好きなキャラのキャラスリ買ったけど入れるデッキが…ってあるあるなのかな -- 名無しさん (2015-10-07 23:17:24)
  • 特定のクリーチャー(モンスター)のスリーブ使っていかにも「俺の切り札はコイツだぜ!!」って雰囲気醸しておいて、実は全然違うデッキを使っている…という情報アドというかブラフとか出来そう(とんだロマンチスト並みの発想) -- 名無しさん (2015-10-07 23:46:15)
  • 一流決闘者は多重スリにして相手に自分デッキのシャッフルを強制させ崩させることでジャッジキルを狙うとか聞いたことが… -- 名無しさん (2019-09-30 15:04:41)
  • MtGも公式でキャラスリ出すようになったねえ -- 名無しさん (2019-09-30 15:54:03)
  • 実際卑猥なスリーブで相手の動揺誘う盤外戦術とかありそうだよな… -- 名無しさん (2019-09-30 16:16:12)
  • マークドで思い出すのは仮面ライダー1号2号のスリーブだな。実際仕掛けられても相当気を付けないと分らんし -- 名無しさん (2019-09-30 16:55:24)
  • 相手のカードを奪う系の時丸わかりになると思うんだけどどうすんの? -- 名無しさん (2023-08-22 18:54:13)

#comment

*1 勿論、稀な事例ではあるのだが、シャッフルやカットの時に数枚のカードを逆さまにして、デッキを戻してプレイを再開した時に「この人にデッキをカットしてもらった時に問題が生じた」「この人はシャッフルの際にカードを逆さまにしてマークドしている」といちゃもんをつけたりする。
*2 ただし、高額なカードの保護が目的の場合は、より硬質なローダーやスクリューダウン、カードファイルも併用するのが一般的。
*3 裏面からカードを判別できるようにするイカサマ。
*4 ちなみに全国大会規模になると運営側がスリーブやカードそのものを用意することもある。
*5 2019年に日本のプロプレイヤーが失格になったことで大きな話題になったが、この直接の原因は「キャラスリについた傷に相手が異議を申し立ててきた」である。また、Foil仕様のカードを通常のカードに混ぜて使うだけでもマークド扱いになる・それを警戒されるなどマークド警戒が他TCGに比べてやたら厳しい。
*6 2重か3重くらいであれば原則問題ない。

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する

NG表示方式

NGID一覧