細川忠興

ページ名:細川忠興

登録日:2009/11/03 Tue 11:58:17
更新日:2023/10/30 Mon 13:50:25NEW!
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細川忠興(ほそかわただおき、1563~1645)は戦国時代の武将、大名、茶人である。
細川藤孝の長男として生まれる。父と共に足利、次いで織田に仕え、1580年、宮津城主となる。
妻は明智光秀の娘、玉(ガラシャ)である。
1582年に本能寺の変が起こると舅である光秀には付かず、羽柴秀吉に付く。その後、豊臣政権下、天下統一に邁進する。


秀吉死後、次第に武断派になり、徳川家康に接近。
関ヶ原の戦いでは妻・ガラシャの死という悲劇に見舞われながら東軍として活躍し、戦後、豊前中津藩藩主となる。


1620年、三男忠利に家督を譲り、最後は熊本・八代で生涯を閉じる。



父、藤孝と共に高名な文人であり、利休七哲にも数え上げられる。利休切腹時は自らの危険を省みず見送りに出向いている。


しかし、この男、戦国ちょっといい話・悪い話スレではDQN四天王と呼ばれる。
時代屈指の文人である父の薫陶を受け、茶聖利休の直弟子、と四人の中でDQNともっとも遠い彼だが、ある事が関係すると、豹変する。



そう、妻・ガラシャである
明智光秀の娘であり、絶世の美女とされるその容貌、そして彼の異常なまでの愛。
司馬遼太郎はその著書でガラシャの口から「食い合わせが悪かった」と言わせている。


以下、忠興の愛妻家ぶりを示す逸話


  • 本能寺の変後、ガラシャを殺さず人里離れた場所にほとぼりが覚めるまで匿う。一応、謀反人の娘なんですが…
  • ガラシャと言葉を交わした御用商人を自ら手討ちに。
  • ガラシャと目が合った(一説によるとガラシャに見惚れて間違った枝を切った)庭師をその場で惨殺。妻の目の前に生首献上。
  • 手討ちにした数、三十六。刀に付けた名「歌仙」。
  • ガラシャの部屋に爆薬設置。
  • ガラシャがこっそりキリシタンになった事を知り、侍女の耳(一説には鼻とも)を削いで脅迫。でも改宗せず。
  • ガラシャは関ヶ原の戦いの際、西軍の人質になる事を拒んで命を落としたが、キリシタンで自害が出来なかったため、留守居であった弓馬術礼法師範・小笠原少斎が刺殺した。
    この時、ガラシャの部屋に入ったために少斎の遺族、追放処分。
  • 一方でガラシャの警護そっちのけで逃げ出した銃の名人・稲富祐直は追放+奉公構い(他の大名に登用禁止を通達)。
    人材マニアの家康に頭を下げられ、しぶしぶ許すも、謝罪に来た(人目を憚り、夜に)稲富を大量の篝火&一同総出で御出迎え。
  • ガラシャの元にはいたが↑とは別で逃げていた長男(嫡男)忠隆の妻(前田利家の娘)も離縁要求、拒否した忠隆ごと勘当。*1

だが、ガラシャが絡む事以外は至って常識人で、同じくDQN四天王と呼ばれる伊達政宗島津忠恒らの振舞いを醒めた目で見つめながら国元の三男に手紙で伝えている。
…というのはある意味で大嘘。
父である幽斎の依頼によって義理の兄を護衛ごと 自 ら 暗殺したり、
職務を果たしていただけの関所の門番をイチャモンつけて殺害するなど、ガラシャ関係ない奇行やDQN行動の逸話も数多く残っている為、
実際の所は常識人気取りのDQNであったというのが正解だろう。


実際、敵にも味方にも容赦しない冷徹な人物であったと伝えられており、
妹婿の一族(一色氏)を騙し討ちして滅ぼした上に敗残兵も容赦なく皆殺しにして妹に恨まれ、戦後に顔を切りつけられて傷を負ったり
あまりの苛烈さに舅である光秀から「降伏してきた者を無闇に殺してはいけない」と苦言を呈されるなどしており、「天下一気の短い人物」と言われたという。
織田信長「ひくわー」


なお彼は一時期(父と共に足利義昭を裏切った後)姓を「長岡」としており(大阪の陣までは「羽柴」の姓も貰っていた)、
「細川」に直した後も勘当した息子や分家した息子の家名、幕末に養子先から出戻りした細川家子息の姓として「長岡」は使われている。



また、かの有名な剣豪・佐々木小次郎は忠興が小倉城主だった時代に剣術指南役として雇っていた…とされるが、詳しい資料は残っていない。
ただ二天一流・宮本武蔵がガンリュウなる剣士と立ち合い、舟島で勝利したという後の世の「巌流島の戦い」を仕切っていたのは事実である。
武蔵はこの一戦を経ても士官叶わず、大坂の陣の後に忠興の三男・細川忠利に仕えている。



彼を取扱った作品


小説

  • 司馬遼太郎「胡桃に酒」
  • 永井路子「朱なる十字架」

  • 川上稔境界線上のホライゾン」(正確には彼の名・役割を継いだ人間だが、設定が大阪の陣前なので「長岡・忠興」(14歳)として登場。歴史のままに自爆せんとする嫁(28歳)を主役陣の助けもあり救った)

漫画


ゲーム

  • 決戦
  • 采配のゆくえ
  • 信長の野望
  • 太閤立志伝
  • 戦国無双3 猛将伝・Z
  • 戦国大戦(ver2.0より やはりというか妻大好き)
  • 刀剣乱舞(愛刀・歌仙兼定の台詞内に登場。やっぱり怖がられていた)

余談だが児童向け漫画に妻「ガラシャ」を扱ったものがあるが、忠興に関してはそのまま書くわけにはいかない為。

  • ガラシャの事を愛しているだけの好青年へとなる。
  • 奇行のほとんどをカット。唯一語られた侍女の鼻削ぎ落しに関しては「侍女がガラシャをかばって罰を受けた」と言いえて妙な説明となった。
  • ガラシャを弔う際にキリスト式の葬式で送り出した

等、良いところだけをどうにかピックアップした綺麗な忠興と化した。逆に誰だこいつってなるが。
シナリオ考えた人はかなり苦労しただろう。



追記・修正宜しくお願い致します。


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  • 日本史屈指の男のヤンデレとしてよくも悪くも有名人 -- 名無しさん (2013-10-10 12:36:28)
  • 親父と違って信長loveだったのか -- 松永さん (2013-10-10 12:41:10)
  • 庭師が手討ちにあった後、ガラシャはその庭師の返り血が付いた着物を忠興に見せつけるように四日間着続け、それを見た忠興は「お前は蛇だ!!蛇の様な女!だ!」と言い、それに対しガラシャは「鬼の様な夫に蛇の様な妻で調度良いでしょう?」と怪しく笑ったとかなんとか・・・。(by歴史はヒストリア「ガラシャ」より) -- 名無しさん (2013-10-10 16:52:02)
  • 政宗「お前が言うな」 -- 名無しさん (2014-01-13 18:10:42)
  • 玉が関わらないところでは普通にいい人 -- 名無しさん (2014-01-13 18:16:40)
  • まーくんのアレな言動のソースは三斉様のお手紙が多いという妙な事実 -- 名無しさん (2014-01-13 18:42:29)
  • 本能寺の時は 玉さんの哀願を 涙ながらに無視して 信長への 忠義貫いて 幕府再興の好機に流石に迷う親父を説得するし
    結構常識人


    …子孫ェ -- 名無しさん (2014-01-13 18:50:33)
  • アニメのへうげものだと妻出ないからちょっとマヌケなやつくらいにしか思ってなかった。四天王の一人だったのか -- 名無しさん (2014-01-13 19:34:20)
  • ヤンデレっていうより合理主義者の面が強い気が…玉の一件とか実際は細川家や玉自身を守るための行為だって考えがあるし。 -- 名無しさん (2014-02-15 22:13:49)
  • 妻が主人公の歴史小説だと大抵ただのヤンデレDV夫になのでうんざり -- 名無しさん (2014-02-17 14:36:54)
  • ホラではショタ化した良い子 -- 名無しさん (2014-02-21 14:51:10)
  • 気質から来る(家庭環境も原因の一つとも)炎の様な気性の激しさと、必要であれば騙し討ちも辞さない程の氷の様な冷徹さを持った人間。 -- 名無しさん (2014-04-05 11:54:20)
  • 妻と同い年なのに戦国無双だとおっさんだよね -- 名無しさん (2014-05-15 10:24:27)
  • ↑ガラシャに合わせると逆スクデイ(笑)とか言われそうだし -- 名無しさん (2014-05-15 13:24:18)
  • ガラシャの旦那てイメージしかなかったわ。 -- 名無しさん (2014-07-11 07:33:28)
  • 関ヶ原では福島正則に次ぐほどの勇敢に戦い(玉の仇討ちということもあってか)、かつ戦後の苛烈な粛清を逃れているあたり非常に有能かつ、読まないこともあるだけでKYでは決してない(ちなみに前述の福島は些細な落ち度から領地没収) -- 名無しさん (2014-08-12 01:08:47)
  • 葵徳川三代ではシルベスター・スタローンの吹き替えで有名なささきいさおさんが演じていました。ガラシャを失った忠興にとってはまさに[細川忠興 怒りの関ヶ原]だったんでしょう -- 名無しさん (2014-10-08 00:39:40)
  • 関ヶ原後に三成が大津城で晒されていた時、直接手は出さなかったものの凄まじい憎悪の表情を三成に向けていたとの事。一説によれば刀を抜いたが家臣に止められたと言われる -- 名無しさん (2014-10-08 01:37:05)
  • 「嫁の着物を毎日選んでた」「手作りカルタを嫁にプレゼント」「キリスト教への圧力が弱まった頃に敷地内に礼拝堂を作る」「嫁の葬儀はキリスト教式」って愛妻家らしいエピソード持ってるんだけどなぁ -- 名無しさん (2014-10-26 23:08:16)
  • 余談だけど刀の「歌仙」は後に行方不明となり現在では拵(鞘とか柄とか鍔といった外装ね)だけが伝わっているという。 -- 名無しさん (2014-10-27 00:18:58)
  • 戦国ってカオスな状況で普通に女性を愛せる人間の方が狂ってるか超強いかどっちかだと思うんだが。女性は政略の為に嫁がせ、子供を産む道具のように扱われていた時代、本気で一人の女性を愛し、執着した彼は逆にイケメンだと思うが -- 名無しさん (2014-10-27 07:23:48)
  • ↑ 光秀・犬千代・官兵衛「呼んだ?」 -- 名無しさん (2014-10-27 08:32:22)
  • ↑×2 一人しか愛さなかった為に滅亡した大名家もある以上、問題があるんじゃないでしょうか? -- 名無しさん (2014-10-29 13:52:54)
  • 竹脇無我の忠興役は、嫌いじゃなかったな。 -- 名無しさん (2014-11-08 00:03:49)
  • 刀剣乱舞にて歌仙が登場。「自称文系」を何度も強調してるけどいざ戦わせるとキレた発言多いので、やっぱり持ち主と同じく根はえげつないなと痛感。 -- 名無しさん (2015-01-18 17:34:27)
  • 評価としては「嫁が関わらないところではかなりいい人」 -- 名無しさん (2015-01-18 17:40:42)
  • 息子の忠利公は加藤公の後釜に熊本に入っているが無難に領地経営が出来ている。息子への教育が良かったのかそれとも反面教師とされていたのか。 -- 名無しさん (2015-02-04 01:26:40)
  • 今年は愛刀が大暴れしそうですね -- 名無しさん (2015-02-04 01:45:57)
  • 政略結婚なんていつでもあるし子供を産む道具として扱ってないだろ。 -- 名無しさん (2016-02-02 21:53:40)
  • こう見えて?傍系とは言え清和源氏の名門足利家の流れを引く細川家の御曹司だから、統治能力辺りは問題ないっていうのが -- 名無しさん (2016-02-02 21:57:56)
  • 信長には言われたくないだろうが信長ってあの時代ではまだ温和な方だからなぁ。 -- 名無しさん (2016-04-16 09:15:24)
  • いつか、彼が主役の大河も出る……か? -- 名無しさん (2016-04-16 09:20:26)
  • ↑その場合ガラシャ絡みでやらかしてる事をどうするかだな -- 名無しさん (2016-06-21 22:21:10)
  • 悪い意味で親近感が沸くんだよなこの人......見れば見るほど、自分が元カノにやらかした(結果愛想を逃げられた)こととダブる。 -- 名無しさん (2016-06-22 21:43:44)
  • 狂愛戦士タダオキ -- 名無しさん (2016-06-25 16:58:39)
  • 漂流者にも廃棄物にもなり得そうな人だ -- 名無しさん (2016-06-25 18:32:40)
  • 問題は、廃棄物になったら錯乱して、型月のブリュンヒルデ or 清姫みたいになりそうなことかね...... -- 名無しさん (2016-06-25 18:47:04)
  • 無双武将になったらどうなるんだろうか。 光秀と『あの』ガラシャの間に挟まれて苦労しそうなんだけど。 -- 名無しさん (2016-08-17 17:08:22)
  • 元カノにこいつの末裔か埋まり変わりなんじゃないのと疑惑をかけられていた俺。だいぶ病んでたらしい、俺......。 -- 名無しさん (2016-08-24 14:23:17)
  • ↑2ガラシャぞっこんキャラなら、苦労するのは光秀だろうよ -- 名無しさん (2016-09-19 20:07:50)
  • 政宗>島津忠恒=細川忠興>森長可 の順番かな、常識人度は。 -- 名無しさん (2016-09-19 20:41:11)
  • 真田丸で役者さんがニンニンジャーで人の良さそうなお父さん役やってた人だったからビックリしたよ。役者さんってスゴイね。 -- 名無しさん (2016-09-19 20:49:12)
  • で、結局嫁的にはこの旦那どうだったんだろうか?自分関わってないとこだと結構有能だとおっも生んだが -- 名無しさん (2016-09-19 22:20:53)
  • >>常識人気取りのDQN] -- 名無しさん (2016-12-03 15:17:41)
  • ミス。>>「常識人気取りのDQN」って一番タチの悪いパターンじゃないか。 -- 名無しさん (2016-12-03 15:18:29)
  • 面白おかしく脚色したのが良く解る好例 人口に膾炙するとはこういうことだなあ 忠興公も御災難 -- 名無しさん (2017-02-18 10:29:04)
  • 若い頃はそれこそ天下一の短気と呼ばれたけど、晩年は穏やかな人物になったとあるよ。そこに至るまでが激動だけどね。 -- 名無しさん (2017-02-18 10:40:57)
  • 創造の関ケ原での彼は、まさに見事なヤンデレww -- 名無しさん (2017-02-18 11:08:20)
  • 関ヶ原後の大津城で三成と対面時のエピソードがあまりないのが不思議だ 福島以上に罵ってもよさそうなものだが -- 名無しさん (2017-02-18 11:41:46)
  • 政宗もそうだけど、後世に名と実績を残し今も続く名家の祖という点において、すごい人物であったのは間違いない 尖った話だけピックアップして笑いものにする時点で無知を露呈しているんだよな -- 名無しさん (2017-05-23 13:51:41)
  • 面白さを優先するあまり真逆の事書いてあるあたり、ちょっといい話悪い話まとめしか読んでない感じがする あれも三成の柿事件の事が正反対に書いてあって「は?」ってなったし -- 名無しさん (2017-05-23 14:01:00)
  • ↑31くらい 政略結婚の被害者は男性もだし格上の家の入り婿は悲惨なケースもある。なので女性だけが虐げられていた訳ではないし当たり前だが「上司の身内」として大事にされたりしてるので誤解しないでくれ -- 名無しさん (2018-03-27 12:13:08)
  • 永禄の変で幽斎が事態の収束に尽力する一方、忠興を放り出し(ほぼ死んだ扱い)市井で悲惨な生活していた幼少期もある。 宣教師の手紙は当時の貴重な史料ではあるが、彼らが日本の歴史からくる複雑なお家事情にはあまり明るくないってことも考慮に入れないとなあ -- 名無しさん (2018-09-20 09:23:21)
  • なんだかんだ、信長が生きてたら嫁LOVEな性分だけでも気に入ってもらえたと思う。 -- 名無しさん (2020-07-15 01:40:49)
  • 義父の光秀と愛妻家つながりで仲がよかったのはわかる、が......ちょっとこいつは強烈すぎる -- 名無しさん (2022-03-08 06:22:09)
  • 奥さんが自害したあと逃げ出した鉄砲の達人にしたエピソードがほしいです -- 名無しさん (2022-05-24 20:45:45)
  • ↑5 子供を産む道具云々に関しては「そういうのは側室にやらせろ。出産なんて危険な仕事、大事な正室様がやるもんじゃない」って話もあるしな…… -- 名無しさん (2022-07-03 10:53:43)
  • 奥さん大好きすぎるだろ、とくにここで三成の首を睨みつけていたうえに家臣になにかしでかそうとしていたのをとめられていたって好きだったんだな…(斬られた庭師や商人には目を伏せながら) -- 名無しさん (2023-08-13 21:08:59)

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*1 ただし忠隆は後に許しており、その間に後妻との間に男子2名をもうけていた。この忠隆の次男が細川家家臣として存続しており、養子も取らずに細川珠代氏へと続いている。つまり細川忠隆のお陰で明智光秀の系譜は残ったと言えるのだ。光秀様歓喜!

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