カニバリズム

ページ名:カニバリズム

登録日:2012/07/12 Thu 11:32:50
更新日:2023/08/10 Thu 15:12:21NEW!
所要時間:約 7 分で読めます



タグ一覧
文化 宗教 リョナ フェチ 食事 検索してはいけない サイコパス 武装錬金 fallout3 沙耶の唄 カニバリズム 仮面ライダーアマゾンズ 人喰い 魔化魍 コメント欄ログ化項目 海亀のスープ アルバトロス 人の減る項目 プリオン病 ともだちはごちそう ともごち カニキチ カニバのリズムを知ってるかい? カニ♪ カニ♪ カニリズム♪ 天保の大飢饉 匂宮出夢 ウルグアイ空軍機571便遭難事故 アンデスの聖餐 人肉 食人 mystic power 東京喰種 ミラーモンスター ミスティックパワー





[[ちょっとだけ……ちょっとだけね……>マモル/モグラアマゾン]]




カニバリズムとは人間が人間の肉を食べる行動、あるいは宗教儀礼としてのそのような習慣をいう。
ちなみに、現代日本でやったら死体損壊罪で3年以下の懲役となる(ただし、極限状態で命をつなぐためやむを得ず食べた場合は緊急避難で無罪となる)。


「カニバリズム」とはスペイン語のCanibales;人肉を食べると信じられていたカリブ族の一つ、Columbusによる言葉が語源。




概要

このカニバリズムを説明するに辺り、まず人肉から説明しなければならない。


人肉は文字通り人間の肉を指す。
動物に例えると人間は雑食動物に該当する。豚肉や鶏肉などと比べて考えれば、基本的に肉食動物、雑食動物は食用に向かないので、本来ならマズいはずである。


だが、人肉の味は色んな説があり、「ザクロの味」「味の素[[のもと>危険なひみつ道具]]みたいな味」「筋が多くて煮込みにしか向かない」「しょっぱい」と多くの感想がある。
比較的美味なのは脳味噌らしい。




喰わず嫌いはいけないのかー


昔、シエラ・ネバダ山脈山中トラッキー湖畔で起きた遭難事故で、
最後の救助者が、先の救助作業の際に渡された食料があるにも関わらず、死体を食べつづける例もあった
しかし、大抵の感想は戦争などの極限状態や、参考文献からの抜粋がほとんどであり、当然ながら人肉の味を正確に知る手段は現代では無いに等しい。




☆カニバリズムの分類

さて、カニバリズムと聞くと、「人が人の肉を食べる」と考える人が多いが、それは半分正解で半分間違い。
カニバリズムにも社会的行為としての行為と、そうでない行為に分類に分けられ、きちんと理由が存在する。
「カニバリズムなんて野蛮だ!」と思う前に、一度だけ思考を向けてもらいたい。



社会的理由(文化人類学による)を含むカニバリズム

いわゆる特定の社会での人食。きちんと理由が存在するもの。


特定の社会では、対象の肉を食べると、特別な効果が得られると信じられている場合がある。
これらは族外食人と族内食人に分けられる。


族外食人は、復讐といった憎悪の感情が含まれていたり、単に「被食者の力を欲する」ためだったり理由は様々。
もう一つの族内食人は死者の魂を受け継ぐための儀式的意味合いが存在すると言われている。
いわゆる「例えお前が死んでも、お前の魂はずっと俺の中で生き続ける!」という考え。


土葬や火葬にしてしまうと、肉体はこの世から無くなるため、それを惜しんでの行為と見ることができる。
(無論、この行為を葬制か人身供養として捕らえるかで意味合いが異なるが)



つまり、フィクションや語りで誤解されがちな食人族は、なにも意味なく人を食べるわけではないのだ。
ヤーさんが組長やカシラの遺骨を食べる、なんかも結構ある。



社会的理由を持たないカニバリズム

いわゆる、社会的理由無しに人を食べる行為。
前述した緊急的な理由や、稀に問題視される性的目的のカニバリズムが該当する。


性的目的のカニバリズムとは、いわゆるフェティシズムである。
カニバリズムはしばしば性的な幻想をもって受け止められ、またそのようなフェティシズムを持つ者も多数存在するが、
その幻想の達成は(幸いながら)実現不可能だと認識している者が多く、現実に達成することはあまりない。


なお、古代~近代の中国において、人肉食は恒常的食文化として継承されていた歴史があり上記どちらにも該当しない。
かつて人肉は「両脚羊」として市場に流通し、様々な調理方法も考案されていた。
さすがに現代では前時代的文化として批判されているが、文化大革命時代には粛清と称して白昼堂々人間を生きたまま解体し食べていた者もいたようだ。


また中国は歴史的に、黄河の大洪水やバッタの大量発生、それらがもたらす大規模疫病などの災害が頻繁に発生し、その都度激しい飢饉に見舞われた。
そういう環境では必然的に死者の肉が食べられることが多かった。結果、中国史で食人の記録は豊富である。


対して日本史では、豊臣秀吉が鳥取城を兵糧攻めにした「鳥取城のかつえ殺し」などで、食人の記録がみられる。
しかし日本史では全般的に食人の記録はほとんどなく、これは稀な記録である。




だがな、この世にはそれをやってのけた外道もいやがるんだ!



連続殺人者であるアルバート・フィッシュ、エド・ゲイン、ジェフリー・ダーマー、フリッツ・ハールマン、アンドレイ・チカチーロが該当する。
パリ人肉事件の佐川一政もこれに挙げられる。
性的なものをベースにしながら、より「食人」を重視したゲオルグ・カール・グロスマン、ニコライ・デュマガリエフは犠牲者も多数となった。



理不尽にも還らぬ人となった被害者らに対しお前達はどう責任を取ると言うのだ!
私は人の命をとことん愚弄するド外道どもを、許してはいけない~~~~~!!



カニバリズムの範疇に入るのか微妙なもの

カニバリズムの範疇に入るのかどうか微妙なものとして、出産直後の母親が、赤ちゃんを産んだことで「用済み」になった胎盤を食べるという「胎盤食」がある。
これはあらゆる哺乳動物に見られるため「自然な行動」だとも言える。生のまま食べるか、調理するかは文化圏によってことなる。
「自分の」「要らなくなった」ものとはいえ、人間の臓器であることには変わりないため、これをカニバリズムの範疇に入れ、敬遠する文化圏も存在する。


ライオンの雌は出産時に単独、若しくは護衛の1頭を伴って群れの主力から離れて出産するのだが、外敵からの守護者である父親と合流する前のこの時期は子供にとって最も危険な時期であり、外敵に襲われてしまう事も多い。
母親の力及ばず赤ん坊が殺されたり、致命傷を負わされたりした場合は、母親が安楽死の形で止めを刺して遺体を食べてしまう。
子供の遺体を放置しておくと、生き残った子供を襲うヒョウやハイエナが匂いを嗅ぎつけて更に事態が悪化するので、其れを防ぐ為の習慣と解釈されている。



クールー病

実は、食人には倫理的な問題以外にも重大なリスクが存在する。
それがクールー病(クロイツフェルト・ヤコブ病)である。
この病気はパプアニューギニアの風土病で、フォレ族の間で流行したことが確認されている。
フォレ族の言葉で「恐怖に震える」という意味の言葉が語源らしい。


クールー病は異常プリオンによって引き起こされることが解明されている。
そう、あの狂牛病と同じなのだ。言わば人間版狂牛病である。
異常プリオンは、同種の生物の脳を食べることで発生するとされる。
つまり直接の原因は人間の脳を食べたことなのである。
フォレ族は、しばしば病死した家族の死体を数日間埋葬した後掘り起こし、蛆虫とともに死体を食べたという(そんな事したら別の病気にかかりそうなものだが)。
この習慣のせいかは不明だが、女子供のクールー病の罹患者が非常に多かったらしい(これに対して、男性の患者は精々10分の1ほどだったらしい。男が死体を食べると戦闘力が弱体化するという考えがあったんだとか)。
最終的にニューギニア政府がその食人風習を強制的に禁止したところ、クールー病の被害が激減したとされている。
あり得ないとは思うが、もし人肉を食べる時は脳と神経組織だけは食べないほうが良さそうだ。




フィクションにおけるカニバリズム

カニバリズムはその見た目の衝撃や非現実的な光景から、しばしば漫画や小説でも見られる事がある。
例外は少なからずあるが、その殆どは結構キツめな描写の多い作品が多数を占めているので本当に苦手な人は気をつける事。


説話や童話

赤ずきん(残虐描写があるバージョン)」
「かちかち山」


漫画

「辱」
「スカーレット」
「進撃の巨人」
「刃牙」シリーズのピクル
大好きな人を捜しています(影崎由那)
「カンビュセスの籤」
「マイナス」


アニメ・特撮

仮面ライダーアマゾンズ


ゲーム

サムライスピリッツ(妖怪腐れ外道)」
バイオハザード
この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO
グリザイアの果実
沙耶の唄
Elona
Seraphic Blueイート・ザ・ミート)」
Kenshi
Skyrim」…奇妙な肉です。
Falloutシリーズ」…いやこれは神秘の力だから!
「巡り廻る」…?肉は蒸すと美味しいよ!
デッドライジング


映画

ハンニバル
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
「食人族」
「八仙飯店之人肉饅頭」



直接的な描写は無いものの、カニバリズムがあった事を匂わせるような描写がある作品

ディシプリン*帝国の誕生*1
ガンダム Gのレコンギスタ
「白衣性愛情依存症」
「ローレライ*2」等の遠方、南方戦線(特にガダルカナル島)、レニングラード等に触れた第二次大戦の映画や小説
ONE PIECE*3
おそ松さん*4





余談

フィクションに存在する「見た目は人間だが、正体は人外」というパターンは、
人を食べる行為を社会的意味を持つカニバリズムか否か疑問が持たれる場合がある(どうでもいいかもしれないが)。


お祭りのカーニバルとは音が似ているが、まったく関係ない。
「カニバリズム」は概要の通り、カリブ海の原住民が人肉を食っていたという風説に由来する(もとはスペイン語)。
対して「カーニバル」の語源はラテン語で「肉を取り去る」、要は「これから断食の時期に入ります、お肉にお別れを告げましょう」という意味。


カニバリズムはしばしば丸呑み(フェチ)と混同されるが、カニバリズムはあくまで人が人を補食(噛む)する行為のため、厳密には異なる。
(巨大な人間が人を丸呑みにする行為はシュリンカーと呼ばれるため、これもカニバリズムとは少し違う)







……よし、これで完成だ。
レストランで食事をしながら項目をたてるのもなかなか乙なもんだ。最後にいつものっと。


ズズズッ


追記・修正お願いしm………!?
どうされましたか、お客様。
ウ、ウェイター……、この料理は……
「海亀のスープ」ですがなにか……。
そんな、いや、馬鹿な………



ウミガメノスープ


[#include(name=テンプレ2)]

この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,15)

[#include(name=テンプレ3)]


#lsd()
#comment_num2(num=30)

*1 上記の佐川一政が元ネタだと思われる
*2 原作小説「終戦のローレライ」では明確に描写されている。
*3 「赫足のゼフ」(原作のみ。アニメ版はカット)と「シャーロット・リンリン」の過去話より
*4 1期20話Aパート『教えてハタ坊』より

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する

NG表示方式

NGID一覧