南海の制式軍装について

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南海では、戦場は主に船による水上戦か、水中戦になる。

そのため、トラムトランで正式採用される武装の基本は、海中での動きを邪魔しないものに限られる。

それを踏まえて見ていくと、マーフォークの兵制は大きく、歩兵、弓兵、騎兵の三兵科を中心として編成されていることが分かる。

順に見ていこう。

 

まずは歩兵である。

歩兵といっても、ここではほぼ潜水兵と置き換えて考える方が正確である。

歩兵の役割は主として、船に対する浸水工作か、洋上の船に乗り込んでの水上戦である。

そのため、マーフォーク歩兵は浸水工作用の手斧を持つことが多い。

船底に穴を穿つための物で、刃は片側のみで反対側はつるはしのように鋭い切っ先が拵えてある。

もうひとつは船の上で戦うための洋上剣である。

これは指揮官階級でも概ね同じで、この他のものを携行するのは正規兵では少ない(一部貴族の私兵集団にはこれ以外の物を使う者がいないわけではない)。

 

次に、弓兵である。

概ね使われるのは真鍮か木目鋼を使った金属弓だが、大部分は通常の弓ではなく一度弦を引いて掛け金に引っ掛け、引き金を引くことで矢を発射する弓銃が普及している。

一度弦を引いてしまえば手を使って水中を泳ぐこともできるため、マーフォーク弓兵は主にこれを用いるが、生産 には非常に手間がかかるため、全兵科の中でも弓兵科は少数である。

 

最後は騎兵である。

マーフォーク騎兵といえば、主に海中を駆け巡る水竜騎兵か、洋上に飛び出して船を攻撃する跳魚騎兵のどちらかである。

水竜騎兵は主にマーフォークによる潜水兵を相手にすることが多いため、水中でも素早く攻撃ができる槍を持つのが普通である。

多くは水竜種の骨から削り出したもので、水竜種の泳力ですれ違いざまに突くのが一般的な戦法である。

多くの場合はサンドフォークの狩猟槍のように、何本かの予備を持つのが一般的で、一度の攻撃で一本の槍を使い捨てることも珍しくない。

指揮官階級は木目鋼や金などで槍を作る者もいるが、これは実際には使わない儀礼用もしくは指揮用の槍であり、戦闘で使う槍は別であることが多い。

洋上攻撃を担当する跳魚騎兵は多くの場合、船上に切り込むか、弓銃での狙撃を担当するかで、概ね歩兵及び弓兵の装備に準ずる。

 

鎧などはほぼ全兵科共通で、鮫革を用いた革鎧が中心である。

船上に切り込む歩兵などは籠手を着けることもあるが、具足や兜は水中で動く際の邪魔になることが多く、大多数の兵士はそれを好まない。

また、貴族や騎士などは水竜種の革と鱗を用いた小札鎧を着ることもあるが、これは本当に高価なもので、着用する者はそれほど多くはいない。

 

また、魔導騎士に相当する海兵魔術団は、そのほとんどが青の魔術白の魔術による全体強化術を使う者が多く、赤の魔術を使うマーフォークはめったにいない。

海中での戦闘も多いマーフォークは、火や雷を使うことで戦闘が有利になることが非常に少なかったせいではないかと言われている。

また、トラムトランでも黒の魔術の研究や使用は法によって禁じられているため、海兵魔術団にはそれを使う魔導師は在籍していない。

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