沙桑羅問題

沙桑羅問題（しゃさろもんだい）は、カリフォルニア州連合の国家承認や大日本帝国の責任、アメリカ西海岸におけるアジア人による人種差別問題といったカリフォルニア州連合による様々な国際問題の総称。

第二次世界大戦後、大日本帝国はアメリカ合衆国に勝利し、横浜講和条約において日本はシアトル、サンフランシスコ、ロサンゼルスを日本の領土とすることが決定された。その後、この三都市租借地を中心に日本人やアジア人が大量に移民し、アメリカ西海岸における日系人人口の急激な増加がおきた。しかし、反日感情の高まるアメリカ人において日系人、アジア人は差別の対象となっていた。大量移民が発生しても、いまだアメリカ人の人口は過半数であり、戦後の混乱の中でその差別はますます激化。米国崩壊後、それぞれの軍閥が権威的な政治を行い、その影響は三都市租借地にまで及び、差別行為は増加の一途を辿った。しかし、一つの事件からそれが覆させられることとなる。

桑港大虐殺事件は、サンフランシスコで発生したアジア人の大量虐殺事件で、これにより女性や子供を含む多くのアジア人の犠牲が出た。この人種差別が生んだ行き過ぎた事件はナチズムと同様であり、大日本帝国といったアジアの国々はこれに強く批判した。これに対策を講じるべく、大東亜共栄圏を中心に在米アジア人の支援、保護を目的として国際亜細亜隊を結成。アメリカ西海岸に派遣した。その後、日系人やアジア人は三都市租借地に避難し、避難地域におけるアメリカ人の反日感情の鎮圧が行われた。しかし、徐々にこの鎮圧は活発化していき、牟田口廉也元中将を筆頭に国際亜細亜隊は日本政府の許可なく西海岸に侵攻し、カリフォルニア州連合を建国した。これは国際法を無視し、不当に行われた事態であり、当事国の大日本帝国へ批判が集まった。日本側は「牟田口が無断に起こした事態であり、我々に責任はない。」と証言するも、"日本の勢力拡大を目的としたもの"という疑念が世界的に広がり、三都市租借地の扱いに不祥事が発生した。

カリフォルニア州連合建国後、国際亜細亜隊は事実上この国家の国軍と位置付けられた。国際亜細亜隊の日本政府による統制が効かなくなると、ついに暴走し、アメリカ人（特に白人、黒人）を不当に逮捕、拷問、殺害を行うなど、アメリカ人によるアジア人差別から一変し、逆にその反動からアジア人がアメリカ人を差別する事態となった。田中角栄を中心に行われた五七大改革によりこの差別運動は多少終息していくこととなるが、60年代後もこの差別意識は根強く残ることとなった。この50年代における国際亜細亜隊（西進軍）による差別運動の被害は少なく見積もっても1万人、多く見積もって13万人のアメリカ人の犠牲者が出たと推定されている。

60年代において、この一連の国際問題に日本政府はどのような責任や今後の対外政策が行われるのかが問われている。

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